40歳で自然妊娠する確率はどのくらい?年齢が上がるほど流産する可能性が高いって本当?

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近年は仕事をする女性が増え、結婚する時期が遅くなりました。

それに伴って、出産年齢も高くなっています。

初産が40代という人も珍しくなくなりました。

ワイドショーなどで著名人の40代での出産もよく目にすることから、欲しいと思えばいつでも妊娠できると思っている人もいるかもしれません。

しかし、人間の体には出産適齢期というものがあり、年齢が上がるほど妊娠できる確率は減っていきます。

自然妊娠の確率は元々それほど高くはなく、20代でも25〜30%程度しかありません。

40歳ではなんと5%。

そして妊娠確率は年齢と共に下がっていくのに対し、流産確率や染色体の発生リスクは上がっていくのです。

ここでは、40歳での妊娠についてまとめました。

目次

40歳で自然妊娠をする確率は5%

晩婚化の影響で、女性が出産をする年齢も高くなっています。

厚生労働省 平成27年度人口動態統計月報年計の概況によると、昭和50年には第一子の平均出産年齢が25.7歳であったのに対し、平成27年には、30.7歳になっています。

第一子にこだわらず、母の年齢別に出生数を見てみます。

平成27年は19歳以下は11,927人、20〜24歳は84,495人、25〜29歳は262,251人、30〜34歳は364,863人、35〜39歳は228,289人、40〜44歳は52,557人、45歳以上は1,308人。

この統計を見ても40歳以降の出産はグッと減っていることがわかります。

それもそのはず、大分県 今伝えたいいつかは子どもをと考えているあなたたちへによると自然妊娠率は年齢と共に減少するとされています。

25歳、30歳では25〜30%あった自然妊娠の確率が、35歳から下がります。

35歳では18%。
40歳では5%。
45歳では1%。

とされています。

40歳以降では自然妊娠する確率は極めて低いということがわかります。

年齢と共に自然妊娠の確率が下がるのはなぜ?

年齢と共に自然妊娠の確率が下がるのには様々な原因があります。

①卵子の減少

卵子の数は胎児期の20週ごろに600〜700万個と1番多く、出産時期になると200万個まで減少する。さらに思春期から生殖適齢期には30〜50万個に、37歳くらいまでに2万個に、閉経時期の51歳までには1,000個程度までに減少する。

引用

日本産婦人科学会妊娠適齢年齢

②卵子の質の低下

卵子の質が低下するメカニズムは現在でもよくわかっていないそうです。

しかし、35歳を過ぎると染色体異常以上の割合が高くなることはわかっています。

③子宮内膜症

子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外外の場所で増殖する病気です。

毎月の月経のたびに卵巣、子宮の表面、腹膜などで増殖と剥離を繰り返し、子宮と周りの臓器が癒着することもあります。

子宮内膜症は、不妊の原因になります。

月経回数が多い、妊娠、出産経験の少ない人に起こりやすいとされています。

そのため、出産経験が少ないまま40歳になると月経回数も多いため子宮内膜症を発症するリスクも高くなるのです。

④子宮内膜ポリープ、筋腫

子宮内膜ポリープや筋腫は子宮にできる良性のこぶのようなものです。

これがあると着床しづらくなるため妊娠しづらくなってしまいます。

子宮内膜ポリープや筋腫も年齢が上がるほど罹患率が高くなります。

40歳以上では3〜4人に1人の割合であるそうです。

⑤精子の質の低下

妊娠しづらい原因は女性側だけにあるわけではありません。

卵子の質が低下するのと同じように精子の質も低下することがわかっています。

年齢と共に数、運動率共に低下していくそうです。

その結果卵子までたどり着きづらくなり、妊娠しにくくなるのです。

40歳では妊娠できても流産する可能性も高い

40歳では自然妊娠の確率は5%しかありません。それなのに流産する確率は高くなります。

大分県 今伝えたいいつかは子どもをと考えているあなたたちへによると、流産発生率は25歳、30歳では10%ですが、35歳から高くなります。

35歳では25%。40歳では40%。45歳では50%にもなるのです。

この確率をみると、40歳以上で自然妊娠から出産できるということは奇跡に近いということがわかります。

妊娠初期に流産してしまうと、女性は「あの時運動したから」「疲れがたまっていたから」「お酒を飲ん飲んでしまったから」と自分のせいだと感じる人が多いです。

しかし、初期の流産は受精卵自体の染色体異常の可能性が高く、防ぐことはできないことが多いそうです。

染色体異常の発生率も年齢と共に高くなります。

25歳、30歳では1:300ですが、35歳から高くなります。

35歳では1:134。

40歳では1:40。

45歳では1:11にまでなってしまうのです。

これは前章でもお話しした年齢とともに、卵子や精子の質が低下していることが関係していると考えられます。

40歳でも自然妊娠の確率を上げるためにできること

年齢と共に、妊娠する確率が下がってしまうのは仕方がないことです。

しかし、自然妊娠の確率を上げるためにできることもあります。

①規則正しい生活をすること

寝不足や夜型の生活はホルモンバランスを乱れさせます。

できるだけ早寝早起きをするように心掛けましょう。

②禁煙

タバコは卵子の成長や精子数、運動率に影響があることがわかっています。

またホルモンバランスも乱れさせます。

自分が喫煙しなくても副流煙でも同じように影響します。

赤ちゃんが欲しいと思ったら家族で禁煙するようにしましょう。

③栄養バランスの取れた食事をする

妊娠するためには体調を整えることが大切です。

偏った食事や外食中心の食事はやめて、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。

④過度のダイエットはしない

過度のダイエットをするとホルモンバランスが乱れ、生理が止まってしまうこともあります。

⑤適度な運動をする

適度な運動は血行を良くするので、ストレッチやウォーキングなど無理のない範囲で行ってみましょう。

まとめ

40歳では自然妊娠の確率はとても低いです。

出産まで考えると奇跡のような確率であることがわかると思います。

でも、不可能なことではありません。

赤ちゃんを望むのであれば、まずご夫婦で生活習慣などを見直し、妊娠しやすい体作りもしてみましょう。