妊娠中、毎日のようにアイスを食べてしまう方はいませんか?
妊婦さんは汗をかきやすいです。
特にお腹の大きくなった妊娠後期や臨月の時期は疲れやすさや汗の量も倍増するでしょう。
そんなときほど冷たいものが食べたくなりますよね。
冷たい食べ物は色々ありますが、アイスクリームはとびきりのご馳走。
冷たいデザートは疲れ汗も吹き飛ばしてくれます。
中でも夏の暑い日に食べる冷たいアイスは格別ですよね。
1日1コなどといわず、2~3個平気で食べれられそうな気持ちになります。
しかし毎日アイスクリームばかり食べていると心配になってくるのが、母体と胎児への影響です。
「毎日アイスを食べていると流産するの?」
「でも、アイスを我慢しているとストレスがたまって辛い」
そんな葛藤の声が聞こえてきます。
では本当に毎日アイスを食べていると流産するのでしょうか?
今回は妊婦とアイスについて疑問点や注意点を解説していきます。
・妊婦はアイスを食べても大丈夫?
・妊婦がアイスを食べるときの注意点
・アイスの種類とおすすめのアイス
妊娠中アイスが食べたくなったらぜひ参考にしてみてください!
目次
■妊婦はアイスを食べても大丈夫なの?
「毎日アイスを食べていると流産をする」なんて声をよく耳にしますが、本当にアイスを食べると流産するのでしょうか?
妊娠中アイスを食べても大丈夫!
結果からいうと、妊娠中アイスを食べても大丈夫です!
心配されている『毎日アイスを食べていると流産をする』ということはありません。
年配の方の中には「身体を冷やすと流産をする」という方がいますが、身体を冷やすから流産をするのではありません。
流産の原因は何?
流産の原因は殆どの場合、染色体異常です。
次にストレスや過労などがあげられます。
・アイスが食べたい
・母体や胎児に悪影響があるから食べてはいけない
アイスが食べれないということがストレスになって自律神経が不安定になるよりも、アイスを食べてすっきりしたほうが実は母体には安全なんです。
特につわりの時期は「食べたいものを食べなさい」と助産師さんや産婦人科医はすすめています。
また、先にも触れたようにお腹が大きくなる分疲れやすくなりますし、汗もかきますね。
アイスを食べることで体温を下げ、水分補給もできるで、妊娠後期以降の妊婦さんにも良いといえるでしょう。
胎児は必要な栄養を母体から吸収する
胎児は必要な栄養を、必要な分だけ母体から吸収します。
よって、アイスを食べることが直接胎児に影響することはありません。
(ただし、喫煙やアルコール、カフェインなどは気をつけないといけません。胎児の成長に影響します。)
つわりで辛いとき、アイスを食べてすっきりできるならその方がいいですね。
ただしアイスが好きだからといって、1日に何個も食べ続けるということはあまり好ましくありません。
ではなぜ好ましくないのでしょう?
そこで、妊婦がアイスを食べるときに気をつけて欲しい注意点を5つご紹介しましょう。
■妊婦がアイスを食べるときの5つの注意点
アイスが直接母体や胎児に影響がないといっても、1日に何個も食べたり、毎日アイスクリームばかりを食べ続けるということは控えたほうがいいでしょう。
そこで5つの注意点をご紹介していきます。
妊婦とアイス、食べるときの5つの注意点はコレ!
- 体重増加
- 冷たいものの摂り過ぎ
- 1日1個までにする
- 添加物が入ったアイスは食べない
- 冷えに注意する
以上5つのことに注意しましょう。それでは詳しく解説していきます。
体重増加
アイスを1日に何個も食べていると当然太ってしまいます。
妊婦が肥満になるとさまざまな体調不良を招くことに。
例えば、
・妊娠糖尿病
・難産
・分娩後の大量出血
・妊娠高血圧症(妊娠中毒症)
などのような体調不良になる可能性があります。
しかしここでひとつ注意点があります。
太ってしまったからといって妊婦が過度のダイエットを行った場合、かえって胎児の発育の影響がでてしまいます。
急激に体重が増加した場合は専門医に相談して対処しましょう。
体重増加については以下の記事も参考にしてみてください。
(”妊娠初期”となっていますが、妊娠期全般の方にお勧めの記事です。)
参考記事⇒妊娠初期の体重増加と減少はいつから?原因と目安、3つの体重管理策
冷たい物の摂り過ぎ
夏場などは冷たいものが欲しくなります。
アイス1日1個を守っているから、他に冷たいものを食べても大丈夫ということではありません。
当然ですが、冷たいものばかりを食べたり飲んだりしていると身体に異変がおこります。
・下痢
・冷え性
・つわりが悪化
・免疫力が低下
・頭痛や肩こり
身体の冷えは自律神経を乱してしまい体調不良につながります。
冷たいものは身体を必要以上に冷やしてしまう場合があるので、アイスクリームの摂りすぎには注意しましょう。
冷えに関しての関連記事はこちら⇒妊婦の冷えは大敵!妊娠中の冷え、胎児への影響9つの理由と対策
1日1個までにする
「アイスクリームが大好き」
「助産師さんや先生は好きなものを食べなさいっていってくれた」
確かに好きなものを食べていいのですが、アイスクリームだけに限らず食べ過ぎはよくありません。
1日1個を守りましょう。
アイスクリームを1日2個以上食べ続けていると、当然ですが体重は増加して妊娠中や出産時にトラブルが発生してしまいかねません。
くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
添加物が入ったアイスは極力食べない
添加物が入っているアイスクリームは極力摂らないようにすることがオススメです。
実はアイスクリームには大きくわけて3種類あります。
乳固形分と乳脂肪分の量でそれぞれ名前が変わっています(厚生労働省が決めた名前)
・アイスクリーム
・アイスミルク
・ラクトアイス
以上3種類のアイスクリームを詳しく見てみましょう。
乳固形分 | 乳脂肪分 | 100g/㎉ | |
アイスクリーム | 15.0%以上 | 8.0%以上 | 約180 |
アイスミルク | 10.0%以上 | 3.0%以上 | 約167 |
ラクトアイス | 3.0%以上 | – | 約224 |
上の表から見るとカロリーが一番高いのはラクトアイスです。
バニアアイスの王道「スーパーカップ」がそのひとつです。
実はラクトアイスは植物性油脂からできています。
そして植物性油脂だけではアイスクリーム風にはならないので、添加物を使用しています。
「スーパーカップ」が低価格で買えるのは、こんなところに秘密があったんですね!
アイスクリームを作ったことがあるかたならご存じかと思いますが、
・砂糖
・卵黄
・生クリーム
・バニラエッセンス
以上の4つがあれば美味しいアイスクリームを作ることができます
有名なところでは、ハーゲンダッツのアイスや森永乳業のpinoが正当なアイスクリーム。
アイスミルクは、アイスクリームとラクトアイスの丁度中間の商品です。
アイスクリームを購入するなら少々高くはなりますが、身体のためには無添加のアイスクリームがおすすめです。
冷えに注意する
身体の冷えは血流を悪くさせます。
血流が悪くなると免疫力が低下したり代謝が悪くなることに。
妊婦になるとホルモンバランス崩れます。
結果として自律神経が乱れて血の巡りが悪くなり冷えに繋がります。
なんという悪循環…!
身体の冷えは、お腹が張るだけでなく出産時に微弱陣痛になる可能性もあるんです。
アイスを食べると『身体が冷えているな』と感じることはありませんか?
立派な体のサインですので、アイスクリームを控えて温かい飲み物を飲むようにしましょう。
■妊婦におすすめアイスクリームの作り方
どんなアイスクリームがいいのかわからない。そんな妊婦さんは多いですね。
この際、自分でアイスクリームに作ってみませんか?
簡単アイスクリームの作り方をご紹介します。
アイスクリームの材料
・砂糖:70g
・生クリーム(乳脂肪分45%くらいのものを選ぶ):200cc
・卵:3個
・バニラエッセンス:数滴
- 卵を泡立てながら砂糖を少しずつ入れる。よく泡立てる
- バニラエッセンスを数滴入れる
- 別容器で生クリームを8分立てくらいにしておく
- 泡立てた卵と8分立ての生クリームをさっくり混ぜる
- 容器に入れて冷凍庫で固まらせる
以上で簡単アイスのできあがりです。
ポイントは、
・卵はよく泡立てること
・生クリームは8分立てにすること
この二つを抑えておくと美味しいアイスクリームを作ることができます。
砂糖は自分の好みで分量を変えてください。
肥満が気になるかたは、あまり入れないほうがいいですね。
またトッピングもいくつか用意すれば、ハーゲンダッツのように様々なフレーバーを楽しむこともできるでしょう♪
■まとめ
妊婦がアイスクリームを食べるとき、一番気をつけることは食べ過ぎです。
毎日2個以上のアイスクリームを食べ続けていると、自然に体重が増加してしまいます。
妊婦にとって体重増加は母体に影響がでてくるので気をつけなくていけません。
そのためにも食べ過ぎには注意して、1日1個を目安にして冷えを感じるときは極力食べないことをおすすめします。
また、アイスクリームの種類に気をつけてラクトアイスやアイスミルクを食べるのはやめて
商品の表示をみて、”アイスクリーム”と書いてあるものを選びましょう。
とはいえ、何より妊婦にとってストレスは一番の敵。
『どうしても冷たいアイスが食べたい!』
と、アイスが食べれないのがストレスになる場合は我慢せずに食べましょう。
ただしくれぐれも食べ過ぎに注意して自己管理をしていきましょうね。