コンビニ食と聞くと「不健康」「添加物まみれ」「手抜き」といったマイナスのイメージを抱く人が多いでしょう。
さらに授乳中の女性がコンビニ食を利用すると「赤ちゃんの健康を無視している酷い母親!」といった非難の声を浴びてしまうことも…
しかし、「コンビニ食=悪」というイメージは、ほとんどがウソ。
結論から言えば、授乳中の女性でもコンビニ食を食べても問題はありません。
この記事では次の2つのことについて紹介しています。
- コンビニ食が添加物や発がん性物質まみれで危険!はウソ
- 栄養バランスが悪いので、食事バランスガイドを見ながら購入すればOK!
では、順番にみていきましょう。
目次
コンビニ食品が添加物や発がん性物質まみれで危険!はウソ
コンビニ食には添加物や発がん性物質がたくさん含まれていて危険!とよく言われますね。
でも、それはウソ!
確かにコンビニ食に食品添加物が含まれているのは事実ですが、食品添加物=危険ではありません。
そもそも食品添加物とは何か?
厚生労働省のHPで紹介されているので見てみましょう。
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。
厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。
また、使用が認められた食品添加物についても、国民一人当たりの摂取量を調査するなど、安全の確保に努めています。
(引用元:厚生労働省/食品添加物)
使用が認められた食品添加物にあたる基準は「許容一日摂取量(ADI)」といいます。
これは「毎日一生食べ続けても健康に害がないとされる量」のこと。
スーパー・コンビニ食を買って食べても、ほとんどの食品添加物はADIの1%にも満たない量しか摂取していない、という調査結果が出ています。
(出典元:厚生労働省マーケットバスケット方式による年齢層別食品添加物の一日摂取量の調査)
つまり、コンビニ食を食べても大丈夫!
また「コンビニ食には発がん性物質が含まれているから危険!」というのもウソ!
そもそも、がんになる物質を混ぜた食品の販売は、食品衛生法で禁止されています。
発がん性物質の代表として必ずといっていいほど登場するのが、食品添加物の硝酸塩(しょうさんえん)。
硝酸塩について世界中で研究が進められていますが、その詳しい結果は明らかになっていません。
(出典:農林水産省/硝酸塩の健康への影響)
よくわかっていない成分が食品に含まれているのは心配ですよね。そのため「有害な可能性があるから危険!」とする人が多いのです。
不明確な情報やフェイクニュースはあっという間に世界中に広がります。
情報が溢れる時代だからこそ、正しい情報を見極める目が必要ですね。
コンビニ食品の栄養バランスが悪いのはホント
コンビニ食の栄養バランスが悪いのは本当です。
健康な体を作るためには、炭水化物・タンパク質・脂質・ミネラル類・ビタミン類をバランスよく摂るのが基本。
この「バランスよく」がポイントです。
たとえば、コンビニ食の唐揚げ弁当の中身をみてみましょう。
ご飯・唐揚げ(鶏肉)・ひじき煮・漬け物という内容物であれば、炭水化物・タンパク質・脂質が摂れます。
しかし、野菜が少なく、ミネラル類やビタミン類も非常に少ないです。
冷めても美味しく食べられるなどの理由から、味付けが濃くて塩分が多いという特徴もあります。
このように栄養が偏った弁当だけで生活すると、野菜不足(ミネラル類・ビタミン類不足)になってしまいます。
弁当では足りない栄養素を補う必要がありますね。
もし、何が足りないのか分からないのであれば、食品バランスガイドを活用しましょう。
ガイドを見れば、1日に何をどれくらい食べればOKかが一目瞭然です。
(出典:食事バランスガイド/農林水産省)
授乳中の女性の場合は、イラストに描かれている主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物すべてについて+1が適量です。
この絵を頭に入れておけば、コンビニ食を利用しても栄養バランスが摂れた食事が実現できますよ。
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不衛生な取り扱いをされた商品というのはウソ!
「コンビニ食を製造する工場は不衛生で、とても食べる気にならないような環境で製造している!」という噂はウソ。
食品の製造工場は、食品衛生法という法律を守っています。
さらに、安心・安全を実現するためのシステムHACCPの導入が義務づけられることになりました。
HACCP とは、 食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようする衛生管理の手法です。
この手法は 国連の国連食糧農業機関( FAO )と世界保健機関( WHO )の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。
(参考:HACCP/厚生労働省)
ローソン、セブンイレブン、ファミリーマートといった大手のコンビニでは既にHACCPを導入していて、安心・安全な商品作りを実現しています。
コンビニ食は徹底した衛生管理の下で製造された商品なのです。
授乳中にコンビニ食品を食べる時のポイント
ここまでコンビニ食のウソ・ホントを紹介しましたが、授乳中の女性が実際にコンビニ食を利用する時は、次の点だけ注意しましょう。
食事バランスを考える
理想的な食事は、主食(炭水化物)、主菜(タンパク質+脂質)、副菜(ビタミンやミネラル類)を揃えたものです。
その日1日分の食事内容を頭に思い浮かべ、食事バランスガイドを見ながら弁当や惣菜を組み合わせましょう。
次の表は、筆者自身のある1日の食事内容です。
食事バランスガイドに比べて、明らかに副菜が足りていません。
コンビニで複数の惣菜をプラスすれば簡単にバランスが整います。
このように手軽に食材を選べるのがコンビニ食のメリットです。
覚えておきたい4つの活用術
コンビニは上手く活用すれば、産後の女性の家事負担が軽くなります。
生活に取り入れたい4つの活用術を紹介します。
活用法1:配達サービス
コンビニでも弁当や総菜はもちろん、飲料水、トイレットペーパーなどの生活用品も配達してくれるサービスがあります。
利用できるネットスーパーがない地域でもコンビニがあれば大抵のものが購入可能!
産後の体を休めたい期間は、重たい飲料水や米などをコンビニに頼んでしまいましょう。
活用法2:惣菜フル活用
コンビニで栄養バランスのよい惣菜を購入できるのをご存知でしょうか。
例えば、セブンイレブンでは管理栄養士が提案する惣菜セットを一週間分まとめて注文し、配達してもらえます。
野菜たっぷり。肉や魚がしっかり入っていて、塩分控えめな総菜は授乳中の女性に最適!
栄養バランスのプロが選んだ惣菜で、元気な産後を過ごしましょう。
活用法3:手の込んだものを利用して贅沢気分
美味しい雑穀米、五目ご飯、全粒粉を使って作ったパン、じっくり煮込んだビーフシチュー、もつ煮込み。
手間と時間がかかる上、美味しく作る技術も必要な料理。
それを簡単・手軽・安価に利用できたら嬉しいですよね。
産後はホルモンバランスが大きく変わり、精神的にも不安定になりがち。
気持ちがほぐれるようなことを生活に取り入れて、心の安定をはかりましょう。
活用法4:コンビニ弁当を買って家事を減らす
産後、赤ちゃんのケアを優先していると食事の準備に手が回らないことがあります。
そんな時こそ、コンビニ弁当を利用しましょう!
時間に追われ、睡眠不足の中、赤ちゃんの泣き声を聞きながら焦ってバタバタと食事を作る必要もなくなります。
コンビニ弁当を活用して休む時間を作る方がずっと健全!
心と体を労わるために、コンビニ食品を最大限活用してください。
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まとめ
コンビニ食には、赤ちゃんや授乳中の女性に悪影響を与えるというマイナスイメージがありますが、それはウソ!
コンビニ食は安心・安全をモットーに製造され、流通しているものです。
「食事のバランスを考える」という点さえ注意すれば、授乳中の女性でも問題なし!
上手にコンビニ食を活用して、生活に楽を取り入れ、健康な心と体を維持しましょう。