忙しい時や、お腹が空いたときに、さっと作れて手軽に食べることができるカップ麺やインスタントラーメン。
味の種類も豊富で、子ども向けのキャラクターがデザインされたカップ麺も見かけます。
大人は当たり前のように食べているカップ麺ですが、乳幼児に食べさせてもよいのでしょうか?
「赤ちゃんはいつからカップ麺を食べてもいいの?」
「なぜ食べさせてはいけないと言われているの?」
「もし、食べさせるときには何か気を付けることがある?」
など、疑問が浮かびますよね。
一般的には、赤ちゃんにカップ麺は与えてはいけないと考えている人がほどんどですが、その理由を詳しく知らない人は多いのではないでしょうか?
食べさせたらいけないということを知っていても、その理由や何歳から食べさせても良いのかが分からないことがあります。
そこで今回は、赤ちゃんとカップ麺について詳しくご紹介していきます。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
赤ちゃんはカップ麺をいつから食べてもいいの?
カップ麺やインスタントラーメンには、何歳から食べても大丈夫という表示はありません。
周りのお母さんたちや育児書にも、『赤ちゃんには食べさせない方がよい』『1歳過ぎから工夫して食べさせれば大丈夫』とだけ書いてあり、明確な月齢の表示はないのが現状です。
一般的には、両親の判断のもと、食べさせることが多いようです。
1歳を過ぎてから食べさせているご家庭もあれば、小学校に入ってから食べさせたというご家庭もあり、家庭によって時期は様々です。
ですので、ここでも食べさせて良い年齢や月齢を明確にはできませんが、カップ麺を食べさせない方がよい理由や注意点などをご紹介していくので、参考にしていただければと思います。
どうしていけないの?カップ麺が赤ちゃんに不向きな理由
赤ちゃんがカップ麺を食べてもいい時期が明らかでないということは、食べてはいけない時期も決まっていないはず。
ですが、カップ麺はもともと体に良くないというイメージが強くありますから、赤ちゃんに食べさせるのには躊躇しますよね。
具体的になぜ赤ちゃんにカップ麺を食べさせてはいけないのかを解説しましょう。
赤ちゃんに不向きな理由は4つです。
1.塩分量がとても多い
カップ麺やインスタントラーメンを食べた後、ひどく喉が渇いた経験はありませんか?
喉が渇く理由は、たくさんの塩分が含まれているから。
赤ちゃんの塩分摂取量の目安は、生後6~11ヶ月が1.5g、1歳~2歳は3g未満と厚生労働省より推奨されています。
では、カップ麺にはどのくらいの塩分が含まれているのでしょうか?
色々な種類がありますが、平均的には1食あたり5.5~6.3gほど含まれています。
さらに詳しくみていくと、麺の塩分量は1.7~2.0g、スープの塩分量は3.8~4.3gと、スープのほうが塩分量が多いことが分かります。
赤ちゃんがカップ麺を1食分食べるということは、なかなか考えられませんが、カップ麺一つで、1日の塩分摂取量をオーバーしてしまいますね。
2.食品添加物が含まれている
カップ麺やインスタントラーメンには、いろいろな食品添加物が含まれています。
長期保存に欠かせないもの、味をしっかりと出してくれるものなど、役割はしっかりあります。
甘味料や香料、発色剤や乳化剤が入ったものもありますが、表示義務のない添加物も入っていることがあるので、赤ちゃんには不向きです。
他にも、中華麺には「かんすい」という食品添加物が含まれていますが、これは食品衛生法により安全な添加物と認められています。
安心で安全な日本のカップ麺ですが、いろいろな添加物が含まれているため、消化機能が未熟な赤ちゃんにとっては不向きと言えるでしょう。
3.麺は油で揚げたものが多い
カップ麺の中華麺は、お湯を加える前はパサパサとしているので、油で揚げているということを、知らない人も多いようです。
油で揚げられたカップ麺は、時間が経つにつれて酸化し、過酸化脂質を発生させます。
過酸化脂質は、ねずみの実験により、一定の摂取量を超えると死んでしまうことが報告されています。
赤ちゃんは、まだまだ内臓機能が未熟なので、サラダ油は食べさせない方がよいとされています。
そのため、油で揚げられたカップ麺は赤ちゃんには食べさせない方がよいのです。
4.食物アレルギーの心配がある
カップ麺に入っている中華麺には、卵や小麦粉が使われています。
カップ麺だけでなく、インスタントラーメンや生麺も同様です。
卵はカミカミ期から、小麦粉はモグモグ期から食べさせ始めてもよいのですが、初めて食べさせるときにはアレルギー反応を確認するために一口から始めます。
また、卵や小麦粉だけでなく、海老やカニ、そば(カップそば)など、いくつかの食品のアレルギーも心配です。
カップ麺はお湯を注ぐだけで簡単ですが、何が入っているのかまで、しっかりと確認する必要がありますね。
どうしても赤ちゃんにカップ麺を食べさせたい場合は?
カップ麺が赤ちゃんに不向きな理由を挙げましたが、様々な理由やどうしようもない状況で、赤ちゃんにカップ麺を食べさせなければならない場面に出くわした時、どうすればよいでしょうか?
まず1歳未満は食べさせないようにしてください。ここでは1歳以降のパクパク期に食べさせる場合の方法をご紹介します。
ポイントは4つです。
①ノンフライ麺を選ぶ
最近では低糖質、低炭水化物、塩分控えめ、ノンフライ麺などのカップ麺も販売されています。
赤ちゃんには油を食べさせない方がよいので、できるだけノンフライ麺を選んであげましょう。
カップ麺のカップに、大きく「ノンフライ」と表示されているものもあり、例えば、マルちゃんの麺づくりや、エースコックのわかめラーメンなどがあります。
スーパーでもよく見かけるものなので、購入する際は参考にしてみてください。
②麺を水で洗う
味が濃いカップ麺の場合は、一度麺を取り出し、水で洗い流すと良いでしょう。
それだけでも塩分が削られますし、味も薄味になるので、赤ちゃんも食べやすくなります。
赤ちゃんに食べさせる前に、一度お母さんが味を見るようにしましょう。
そのとき、「ん?あまり味がないな。」くらいを目安に塩分を洗い流しましょう。
③スープを薄める
カップ麺は、麺よりもスープに塩分がたくさん含まれています。
スープも一緒に食べさせるときには、お水でスープを薄めてください。
赤ちゃんの離乳食時期だけでなく、幼児食期も薄めてあげるとよいでしょう。
だし汁がおうちにあれば、スープを少量だけとって、そこにだし汁をたくさん混ぜてあげると、美味しい味のラーメンが出来上がりますよ♪
④しっかりと水分を補給させること
赤ちゃんにカップ麺を食べさせるときには、お水をしっかりと飲ませながら食べさせましょう。
水分は、塩分を外に出してくれる役割もあります。
カップ麺でたくさん摂ってしまった塩分を外に出してくれるので、お水を飲ませてあげるのがポイントです。
赤ちゃん用カップ麺レシピ
もし1歳以降にカップ麺を食べさせるのであれば、野菜を多めにして赤ちゃんでも食べやすいラーメンにしてあげると良いでしょう。
野菜たっぷりラーメン
<材料>
- ノンフライ麺のカップ麺 1つ
- 玉ねぎ・人参・キャベツ 適量
- 醤油 少々
- だし汁又は野菜のゆで汁 適量
<作り方>
1.玉ねぎ、人参、キャベツを軟らかくなるまで茹でます。
2.カップ麺の麺だけを取り出し、別の鍋でお湯でゆでます。
3.麺が軟らかくなったらザルに取り出します。
4.赤ちゃん用のお皿に、麺を入れて、キッチンバサミで細かく刻みます。
5.4に茹でた野菜とゆで汁、またはだし汁をいれて、醤油を2,3滴たらしたら出来上がりです。
まとめ
赤ちゃんにはあまりおすすめできないカップ麺ですが、ひと工夫することで、1歳以降でしたら食べさせることができます。
しかし、しょっちゅう食べさせることはせず、食べさせないといけない場面などに限って与えるようにしてくださいね。
無添加のカップ麺、自然素材のもの、子供向け用のカップ麺もあるので、一度お店で表示内容などを確認してみると良いですね。