夏バテ防止に効果的とされるうなぎは、土用の丑の日には欠かすことができない食材です。
7月頃からスーパーにはうなぎのかば焼きがたくさん並びます。
身が柔らかくてコクのある甘みが魅力のうなぎですが、赤ちゃんの離乳食としてはどうなのでしょうか。
我が家には娘が一人おり、ちょうど離乳食を始めたのが夏頃だったため、スーパーに並んだうなぎを見て「赤ちゃんにはいつからうなぎを食べさせていいのだろう」と思ったことがありました。
- 赤ちゃんはうなぎを何歳から食べてもいいの?
- うなぎを赤ちゃんに与えるときの注意点
- アレルギーの心配はある?
- 赤ちゃん向けのレシピが知りたい!
離乳食に慣れてくると、「食べやすそうだしちょっとだけなら・・・」とつい気軽な気持ちでいろいろな食材を食べさせたくなりますが、あとで後悔することがあってはいけません。
正しい知識を身につけて、安心して自分の子供に食べさせてあげたいですよね。
うなぎに関しても同じ。きちんと調べてから与えましょう。
目次
赤ちゃんはうなぎをいつから食べても大丈夫?
甘じょっぱいタレがご飯にぴったりのうなぎのかば焼き。
身も柔らかく赤ちゃんでも問題なく食べられそうですが、うなぎのかば焼きはどんなに早くても1歳を過ぎてから与えるようにしましょう。
実はウナギのかば焼きに関しては、育児書などによって見解が分かれており、
- 味がついていないうなぎなら9か月頃から
- 離乳食期が終わった1歳半以降から
- 2歳までは与えないほうが良い
- 3歳まではあえて与える必要がない
などといった意見があります。
その理由は?
うなぎを与える時期について様々な見解があるのは、次の理由が挙げられます。
- 塩分と糖分が多い
- 脂質が多い
- 小骨が多い
- 皮が気になる
特に注意すべきは塩分と糖分です。
離乳食期の赤ちゃんには塩分や糖分はほとんど必要ないとされています。
うなぎのかば焼きのタレにはたくさんの糖分と塩分が含まれており、赤ちゃんには味が濃い食品です。
また小骨や皮も気になるため、赤ちゃんには食べづらく感じるかもしれません。
こういったことから、ある程度成長するまでは与える必要がないとする意見もあるのです。
赤ちゃんにうなぎを与えるときに気を付けたい3つの注意点
では赤ちゃんにうなぎを与えるときには、どのようなことに気を付ければいいのでしょう。
安心して食べさせてあげるために、次の3つのことに気を付けましょう。
- 熱湯でタレを洗い落とす
- 少量を与える
- 食べやすいように細かく刻んで
1.うなぎのタレは熱湯で洗い落してから与える
うなぎのタレは味が濃いため表面に付いたタレは熱湯に浸し、できるだけ洗い落としてから赤ちゃんに与えます。
それでも表面には味がしっかりついていますから、なるべく味がついていない中の身だけを与えるようにしましょう。
ぬるま湯でサッと表面に付いたタレを落としてから、熱湯に10分ほど浸しておくことでタレをしっかり落とすことができますよ。
2.うなぎは少量が基本
うなぎは塩分や糖分も気になりますが、脂質も気になります。
大人にとってはこの脂がのったうなぎがとてもおいしく感じますが、赤ちゃんにはちょっと脂質が多すぎます。
赤ちゃんに与える際は少量が基本です。
- 1歳~2歳未満・・・2cm幅にカットしたものを1切れ、タレをしっかり洗い流して与える
- 2歳~3歳未満・・・4cm幅にカットしたものを1切れ、タレは少量残っていてもOK
- 4歳以降・・・6cm幅にカットしたものを1切れ、タレは少なめが基本
年齢ごとに大体の目安を紹介しましたが、お子さんが食べたがらなければあえて与える必要はありません。
大きくなってから季節の味としてうなぎを経験させるのも良いでしょう。
3.うなぎは食べやすいようにカットして
先にも触れたように、うなぎには小骨や皮があり赤ちゃんには食べづらく感じることがあります。
3~4歳にもなれば皮も食べられるようになりますが、2歳までは皮も取り除いてあげると良いでしょう。
また、小骨も気になりますね。
うなぎの小骨をすべて取り除くことは難しいですが、身の部分をほぐしながら与えると安心ですよ。
関連記事⇒赤ちゃんの離乳食で魚のすり身はいつから食べて大丈夫?3つの注意点とおすすめレシピ
うなぎのアレルギーが気になる!
赤ちゃんの離乳食が始まると、気になるのはアレルギーです。
私も娘の離乳食が始まってから、初めての食材を食べさせるたびに「アレルギー反応が出たらどうしよう」とひやひやしながら食べさせていたことを思い出します。
うなぎにもアレルギーの心配はあるのでしょうか。
うなぎは消費者庁が発表したアレルギーが出やすいとされる27品目には含まれていません。
(参照:消費者庁『アレルギー表示について』)
しかしうなぎも食物である以上、アレルギーが絶対にでないとは言い切れません。
うなぎはアレルギーの症例数がごくわずかで、症状も重篤なものではないので、アレルギーは起こりにくいとされてはいますが、初めて赤ちゃんに食べさせるときには細心の注意を払うことが大切です。
うなぎを食べたあとにこんな症状が出たら要注意!
初めてうなぎを食べさせたら食後1時間は赤ちゃんの体調に変化がないか、しっかり様子を見ておくことが大切です。
うなぎを食べて次のような症状があらわれた場合、アレルギーの可能性もありますので、かかりつけの小児科に相談してみてください。
- 口の周りが赤くなる
- 口の中や喉が腫れている
- 咳や鼻水が出る
- 目が充血している
- 体にじんましんが出た
- おう吐
- 下痢
関連記事⇒赤ちゃんにアレルギー症状がでたらどうする?乳児のアレルギーの原因と6つの予防策
赤ちゃんにも食べさせられる簡単うなぎレシピ
毎年土用の丑の日には、うなぎを食べる習慣があるという家庭も多いのではないでしょうか。
せっかくなら赤ちゃんも一緒に季節の食事をとり入れたいですよね。
ここでは1歳ごろの赤ちゃんに与えられる、簡単なうなぎレシピを紹介します。
あっさりひつまぶし
○材料(赤ちゃん1人分)
うなぎ・・・2cm幅1切れ(年齢に合わせて増やしてもOK)
錦糸卵・・・少々
絹さや・・・半分
刻みのり・・・少々
ご飯・・・80g
○作り方
1.うなぎは表面のタレをサッと洗い流し、熱湯につけてタレをしっかり落としておきます。
2.タレを落としたうなぎは、食べやすいように1cm角ほどの大きさにカットしましょう。
3.絹さやは柔らかくなるまでゆで、5mm幅に切っておきます。
4.ご飯の上に錦糸卵を乗せ、その上にうなぎと絹さやを散らし、最後に刻みのりを乗せたら完成です。
う巻き卵
○材料(作りやすい分量)
うなぎ・・・半身の半分
卵・・・2個
だし汁・・・大さじ2杯
油・・・適量
○作り方
1.うなぎは表面のタレをサッと洗い流し、熱湯につけてタレをしっかり落としておきます。
2.卵焼き器のサイズに合わせてうなぎを棒状にカットしておきましょう。
3.ボウルに卵を割り入れ、だし汁を加えて混ぜ合わせます。
4.卵焼き器に油を入れ、十分に温まったら3分の1の量の卵を流し入れます。
5.卵が固まる前にうなぎを奥のほうに置き、奥のほうから巻いていきます。
6.残った卵液の半分の量を入れ、巻きます。
7.残りの卵液をすべて入れて巻いたら完成です。
まとめ ~うなぎは早い時期から与える必要はない!~
スーパーなどで販売されているうなぎのかば焼きは、タレの味が濃く離乳食期の赤ちゃんには不向きな食品です。
離乳食を食べている時期に、あえてうなぎを与える必要はないでしょう。
早くても1歳を過ぎてから、
- タレをしっかりと落としてから与える
- 与えるときは『少量をたまに』が基本
- 小さくカットして食べやすく
この3つに気を付けて与えるようにしましょう。
ちなみに我が家では、2歳になった年の土用の丑の日にうなぎデビューをしました。
細かくカットしてひつまぶしにしたことで、皮や骨も気にならずに食べてくれましたよ。
タレがついたものをそのまま食べさせたのは5歳ごろからでした。
同じころからお寿司屋さんに行っても穴子やうなぎを食べるようになりました。
参考にしてみてくださいね。