かんぽ生命【はじめのかんぽ】4つの特徴とママFPによるシュミレーション

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目次

かんぽ生命はじめのかんぽ4つの特徴とシミュレーション

「郵便局が販売する学資保険の特徴は?」

「はじめのかんぽの保険料が知りたい」

このような悩みをお持ちではありませんか?

かんぽ生命が販売する「はじめのかんぽ」は郵便局が販売する学資保険として、大きな人気を集めています。

学資金受け取り時期によって3つのコースに分かれ、他の学資保険にはない絶対的な安心感があります。

今回はかんぽ生命「はじめのかんぽ」3つのプランと特徴、加入前に知っておくべきメリット・デメリット、年齢別のシミュレーション、そしてオススメのプランまで紹介します。

ぜひ参考にしてください。

かんぽ生命はじめのかんぽ3つのプランと4つの特徴

「かんぽさん」でお馴染のかんぽ生命は郵便局の生命保険会社です。

そんなかんぽ生命が販売する学資保険が「はじめのかんぽ」。

「はじめのかんぽ」は、学資金受け取り時期によって3つのコースに分けられます。

また保険料払込免除や特約といった特徴も4つあるのです。

まずは「はじめのかんぽ」3つのコースと特徴を見ていきましょう。

コース1:「大学入学時」の学資金準備コース

保障期間を通じて学資金を受け取るのは、大学入学時の1回のみのコース。

長年の教育期間で、最もお金がかかるのが大学入学時です。

国公立大学でも初年度には約70~80万円支払う必要があり、私立大学だと100万円以上かかります。

また入学金以外にも、大学受験費用や一人暮らし費用、留学費用がかかる場合も想定しないといけません。

トータルで見ると、200万円以上はかかると見積もっておいた方が安心でしょう。

そんな大学入学時の年にかかる費用をサポートするのが、「大学入学時」の学資金準備コース。

受け取り時期は17歳もしくは18歳で、満期保険金の100%が支払われます。

満期金を受け取ると契約終了となるので、保障の継続はされません。

大学入学時にかかる費用に重点的に備え、翌年からの授業料などは収入や他の貯蓄でカバーしていきたい方にオススメ。

3つのコースの中で、返戻率は2番目に高いです。

コース2:「小・中・高+大学入学時」の準備金コース

大学入学時だけではなく、小学校~高校までの入学時にかかる費用に備えたい方にオススメのプラン。

実は高校入学時にも約43万円の費用がかかります。

小学校と中学校も高校入学時ほどではありませんが、制服代や部活動準備費用など約10~20万円はかかるのです。

払えない費用ではないですが、貯蓄をしておかなければ確実に家計への大きな負担になります。

収入で入学費用をサポートする、もしくは自分で計画的に貯蓄できそうにない方は、このプランを検討してみるといいかもしれません。

以下が学資金受け取り時期と額です。

  • 満5歳8か月直後の12月1日:基準保険金額の5%
  • 満11歳8か月直後の12月1日:基準保険金額の10%
  • 満14歳8か月直後の12月1日:基準保険金額の15%
  • 満期(18歳もしくは17歳):基準保険金額の100%

例えば基準保険金額を300万円と設定した場合、小学校入学前に15万円、中学校入学前に30万円、高校入学前に45万円、満期300万円の計390万円受け取ることになります。

各入学段階にかかる費用をサポートするには、十分な額です。

3つのコースの中で、返戻率は最も低いです。

コース3:「大学入学時+在学中」の学資金準備コース

大学生活4年間にかかる費用をサポートするプラン。

入学時にこそ莫大なお金が必要となりますが、入学の年以降も国公立大学で毎年約50万円の授業料を支払わなければいけません。

さらに大学授業料は年々増加しており、文部科学省は2031年には国公立大学でも年間約93万円になると試算しています。

つまり、大学入学時にかかる費用を問題なく払えたとしても、翌年からの授業料を払うだけで資金不足に陥るリスクが多くあるということ。

大学生活中は本当にお金がかかります。

授業料や一人暮らしをした場合の家賃と仕送り、サークル活動費、交際費、そして必修化が進んでいる留学費用など。

学資金は大学入学の年から卒業まで計4回、各基準学資金の25%が支払われます。

例えば基準学資金を300万円と設定すると、18歳から22歳まで毎年75万円受け取るということ。

大学入学時と毎年支払うことになる授業料を学資保険で準備して、余裕を持った大学生活を送りたいという方に安心のプランです。

3つのプランの中で、最も返戻率が高くなります。

特徴1:保険料払込免除が基本保障

「はじめのかんぽ」には、保険料払込免除が基本保障に含まれています。

保険料払込免除とは、契約者の万が一の保障。

教育資金貯蓄方法は数多くありますが、契約者の万が一を保障しているのは学資保険だけです。

保険料払込免除のおかげで、学資保険は最も人気のある教育資金貯蓄方法となっています。

学資保険にとって保険料払込免除は欠かせませんが、商品によっては付帯することで保険料が上がる特約扱いとなっているのです。

初めから主契約に含まれているのは、「はじめのかんぽ」の大きな特徴ですね。

「はじめのかんぽ」では、契約者が死亡もしくは所定の高度障害状態になったとき、その後の保険料の支払いが免除されつつも保障は満期まで継続されます。

契約者に何か起きても、お子様は予定通り学資金を受け取れるのは大きな魅力です。

特徴2:子どもの保障を充実させる特約

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「はじめのかんぽ」には、子どもが手術や入院したときを保障させる特約が用意されています。

特約は付帯することで保障が充実しますが、保険料は高くなるので、十分に検討してから付帯してください。

「はじめのかんぽ」は、お子様が入院したときの特約、手術を受けたときの特約、そして放射線治療を受けたときの特約があり、支払額は以下の通りです。

【お子様が入院したとき】

日帰り入院を含む入院をしたときに、支払われる保険金は次の2種類。

  • 入院初期保険金:入院保険金日額の5倍
  • 入院保険金:日額4,500円×入院日数(最高120日まで)

【お子様が手術を受けたとき】

手術保険金は外来の手術か、それとも入院中の手術かで保険金額が変わります。

  • 外来の手術:入院保険金日額の5倍
  • 入院中の手術:入院保険金日額の20倍

【放射線治療を受けたとき】

放射線治療保険金額は、入院保険金日額の10倍です。

特約の保険期間は満期を迎えるまで。

つまり「大学入学時+在学中」の学資金準備コースのみ22歳まで続き、残りの2つのコースは18歳もしくは17歳までしか続きません。

また被保険者であるお子様が死亡したときの、死亡保障はすでに主契約に含まれています。

保険期間中にお子様に万が一のことが起きると、払込保険料相当額(学資金が支払われていれば、その分を差し引いた)の死亡給付金が支払われます。

特徴3:妊娠6か月目から加入可能

「はじめのかんぽ」には、出産予定日の140日前、つまり妊娠6か月目から加入できます。

お子様を持っている家庭の半数が出産直後から教育資金の貯蓄を開始しています。

しかし、残りの半数はお子様が2歳になった時や入園前に学資保険加入してしまうのです。

その理由は、初めての育児や各種手続きに追われ、学資保険加入まで手が回らないため。

学資保険加入は早いほど良いです。

契約者・被保険者の年齢が若いときに加入すると、返戻率が高くなり、結果的に総支払い保険料も安くなります。

お子様の教育資金は貯める必要があるので、妊娠中から貯蓄方法を考えましょう。

もし「はじめのかんぽ」を選ぶのならば、出産前に加入するのがオススメ。

妊娠6か月目頃はつわり等の症状も収まり、余裕と時間のある時期です。

この時期に学資保険加入を終わらせておくと、のちのち精神的にも金銭的にも楽になります。

特徴4:17歳満期がある

「はじめのかんぽ」の満期はプランによって異なりますが、22歳満期、18歳満期、そして17歳満期が用意されています。

早生まれの方にとって17歳満期があるのは嬉しい特徴です。

「はじめのかんぽ」を始めとする多くの学資保険で、学資金支払い日基準は誕生日ではなく契約日です。

例えば2月に申し込んで3月に契約した場合、学資金が支払われるのは18歳を迎えた後の3月。

3月に学資金を受け取ると大学入学費用に活用できない可能性があれば、大学受験費用には使えません。

早生まれの方が18歳満期を選ぶと、推薦入試やAO入試費用に対応できなければ、大学入学費に間に合わないかもしれません。

しかし17歳満期にすると、高校2年生の3月に学資金を受け取れるのです。

学資金支払い日は契約日ということを念頭に置いて、あなたの必要とする時期にもらえるように満期を設定しましょう。

基本的に10月~3月に生まれたお子様は、17歳満期にしておくと安心です。

かんぽ生命はじめのかんぽ3つのメリットと1つのデメリット

4つの特徴だけでも魅力的な学資保険ですが、「はじめのかんぽ」には3つのメリットがあります。

それが郵便局が販売するという絶対的安心感・契約可能年齢・基準保険金額設定範囲。

同時に1つだけデメリットがあります。

それが貯蓄型としては致命的な、ほぼ確実に元本割れを起こすということ。

ここからは、「はじめのかんぽ」のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット1:郵便局というブランド

「はじめのかんぽ」最大の強みは、やはり郵便局が販売するという安心感です。

「郵便局の学資保険」というだけで加入する人も多いほど。

かんぽ生命の総資産額は数ある生命保険会社の中でもトップクラスです。

どの生命保険会社にも倒産のリスクはあります。

倒産リスクは低いですが、お子様が18歳を迎えるまで何が起きるかわかりません。

実際に1997年から2008年の間に8社ものの生命保険会社が倒産しています。

生命保険会社が倒産すると、保障内容や契約条件が変更され、契約者は損することになるのです。

そのため、倒産しそうにない生命保険会社を選ぶことも重要です。

安心感でいえば、かんぽ生命は日本一。

かんぽ生命が販売する保険の加入者数は、日本トップクラス。

加入者数が多い生命保険会社は、政府の保護を受けやすく、倒産に陥るリスクは極めて低いです。

かんぽ生命は最も倒産リスクの低い保険会社。

この安全性は「はじめのかんぽ」最大の魅力です。

メリット2:子供が12歳になるまで加入できる

「はじめのかんぽ」の契約可能年齢は注目すべきです。

一般的な学資保険の場合、子供の契約可能年齢は0~6歳まで。

小学校入学後には加入できない学資保険商品が多い中、「はじめのかんぽ」の場合は小学校卒業まで加入できるのです。

注意点は、「小・中・高+大学入学時」の学資金準備コースの場合は契約可能年齢が0~3歳までということ。

しかし、12歳まで加入できるのは大きな魅力です。

学資保険加入の機会を見過ごしてしまった方も、学資保険の乗り換えを検討している方でも、「はじめのかんぽ」ならば加入できるでしょう。

12歳まで加入できるからと、契約を先延ばしにするのはオススメできません。

理想はお子様が生まれた直後に加入することです。

保険料を安くするためにも、早めの加入は心がけてください。

メリット3:基準保険金額設定範囲が広い

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学資保険で最も重要な要素の一つが、基準保険金額です。

大学入学時に200万円受け取ると十分な方もいるでしょうが、医学部や歯学部を目指す方は200~300万円では足りません。

また留学費用や一人暮らし費用なども学資保険で貯めたい人もまた、300万円以上の設定がオススメです。

しかし、多くの学資保険では基準保険金額を自由に設定できません。

基本的には200万円か300万円のみ。

そんな中、「はじめのかんぽ」の基準保険金額は幅広く、あなたのニーズに対応できるでしょう。

以下が設定可能金額です。

  • 祝い金あり型:100万円~500万円(100万円単位で設定可能)
  • 祝い金なし型:100万円~700万円(100万円単位で設定可能)

すでにある程度の貯金がある方は少なめに設定し、万全を期したり、より多くのお金が必要となりそうな方は500万円以上で設定すると良いですね。

この基準保険金額の設定幅の広さは大きな魅力です。

多めに設定できるのはもちろん、少なめに設定できるのは嬉しいですね。

デメリット1:元本割れするリスクが高い

以前の「はじめのかんぽ」は死亡保障が充実した保障型の学資保険でした。

しかしその後、リニューアルして貯蓄性の高い学資保険に生まれ変わったのです。

初めは返戻率が100%を超える貯蓄性の高い学資保険でしたが、現在は貯蓄型でありながらも返戻率が100%を下回る学資保険になってしまったのです。

2017年4月、マイナス金利の影響で各保険会社は保険料の値上げを実施しました。

保険料が上がるということは、返戻率が低くなることです。

かんぽ生命を始めとする多くの貯蓄型学資保険が、元本割れを起こす状態になってしまいました。

貯蓄型として元本割れを起こすのは致命的なデメリットです。

貯蓄型学資保険は、保障内容をシンプルにしているぶん、貯蓄性を高めているという特徴があります。

実際に「はじめのかんぽ」も基本契約に入っている保障は、保険料払込免除のみ。

加入すると、受け取り総額が支払い総額よりも多くなるべきなのに、支払い総額の方が多くなるのはデメリットです。

マイナス金利の影響なので仕方がないですが、元本割れを起こさなければ素晴らしい学資保険でした。

かんぽ生命はじめのかんぽを年齢別にシミュレーション

実際にかんぽ生命に加入した場合の保険料や返戻率は気になるはずです。

そこで今回は3つのプランのシミュレーションを契約者の年齢を変えて行ってみます。

以下が基本契約条件です。

【基本契約条件】

  • 契約者:男性
  • 被保険者:0歳
  • 基準保険金額:300万円
  • 保険料払い込み方法:月払い

基本的な保険料払い込み期間は18歳にしますが、()内は12歳払いでシミュレーションしたときの結果です。

12歳払いの方が返戻率も高くなるので、そこにも注目してみてください。

【「大学入学時」の学資金準備コース】

・契約者年齢30歳の場合

毎月の保険料:14,640円(21,480円)

払込保険料総額:316万円(309万円)

返戻率:94.9%(97.0%)

・契約者年齢40歳の場合

毎月の保険料:14,760円(21,570円)

払込保険料総額:319万円(311万円)

返戻率:94.0%(96.4%)

・契約者年齢50歳の場合

毎月の保険料:15,060円(21,780円)

払込保険料総額:325万円(314万円)

返戻率:90.2%(95.5%)

【「小・中・高+大学入学時」の学資金準備コース】

・契約者年齢30歳の場合

毎月の保険料:19,110円(28,080円)

払込保険料総額:413万円(404万円)

返戻率:94.4%(96.5%)

・契約者年齢40歳の場合

毎月の保険料:19,260円(28,170円)

払込保険料総額:416万円(406万円)

返戻率:93.7%(96.0%)

・契約者年齢50歳の場合

毎月の保険料:19,650円(28,470円)

払込保険料総額:424万円(410万円)

返戻率:91.9%(95.1%)

【「大学入学時+在学中」の学資金準備コース】

・契約者年齢30歳の場合

毎月の保険料:14,550円(21,360円)

払込保険料総額:314万円(308万円)

返戻率:95.5%(97.4%)

・契約者年齢40歳の場合

毎月の保険料:14,670円(21,420円)

払込保険料総額:317万円(308万円)

返戻率:94.6%(97.4%)

・契約者年齢50歳の場合

毎月の保険料:14,970円(21,660円)

払込保険料総額:323万円(312万円)

返戻率:92.9%(96.2%)

シミュレーション結果、全てのプランと年齢で元本割れを起こしました。

契約時に保険料を全額預ける全期前納でも、元本割れを起こすので、おそらくどのような契約条件でも「はじめのかんぽ」では元本割れを起こすでしょう。

少しでも返戻率を高めたい人は、保険料の払い込みをまとめて行いましょう。

年払い、半年払い、3か月払い、月払いの順に返戻率は高くなります。

かんぽ生命はじめのかんぽオススメの契約プランは?

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「はじめのかんぽ」のオススメ契約プランは、大学入学時にのみ学資金を受け取るプラン、もしくは大学入学時と在学中に学資金を受け取るプランです。

小学校~大学の各入学時に学資金を受け取るプランはあまりオススメできません。

高校までにかかる入学費用は、収入や貯金で十分カバーできます。

わざわざ高い保険料を支払ってまで、加入する必要はないでしょう。

貯蓄性を重視するのならば、大学入学時と在学中に学資金を受け取るプランで、保険料は12歳払いがオススメ。

12歳払いにするメリットは、返戻率を高めるだけではなく、義務教育期間中に保険料の支払いを終えれることです。

お子様が中学を卒業するまでは、毎月児童手当が支払われ、お住いの自治体にもよりますが医療費も補助されます。

そのため、比較的金銭面に余裕が生まれる時期なのです。

この時期に保険料の支払いを終えておくと、教育費が本格化する高校・大学生活にもゆとりを持てます。

また医療費が補助されることから、特約を付帯する必要もないでしょう。

それほど充実した特約ではないので、子供の保障を充実させたい方は医療保険などに目を通してみるといいかもしれません。

まとめ

かんぽ生命が販売する学資保険「はじめのかんぽ」には、学資金受け取り時期と回数の異なる3つのプランがありました。

オススメのプランを紹介しましたが、大切なのはあなたのニーズに合ったものを選ぶことです。

かんぽ生命最大の魅力は、郵便局が販売するという安心感。

返戻率こそ低いですが、安心感を重視する方にとっては良い学資保険となるでしょう。