赤ちゃんにスキムミルクはいつから使っても大丈夫?4つの注意点とおすすめレシピ

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ホームベーカリーでパンを作るときに使うスキムミルク。

赤ちゃんの離乳食としてはいつから使えるんでしょうか?

そもそもスキムミルクって脱脂粉乳と何が違うの?

離乳食に使う時の4つの注意点と、おすすめレシピをご紹介します。

この記事のポイントは5つです。

  • スキムミルクってどんなもの?
  • 赤ちゃんの離乳食に、何歳からスキムミルクを使える?
  • スキムミルクをあげる時の4つの注意点
  • アレルギー反応が出た時の対応!
  • 簡単おすすめ!スキムミルクの離乳食レシピ

それでは解説をしていきます!参考にしてください♪

目次

そもそもスキムミルクとは?

名前は知っているけれど、スキムミルクって正直何かわからない・・。

という人も中にはいるのではないでしょうか。

どんなもの?

牛乳から脂肪分を取り除くと、脱脂粉乳ができます。

その脱脂粉乳を乾燥させて、水溶けやすいよう粉末状にしたものが、スキムミルクです。

栄養

牛乳に比べると脂肪分が無い分、カロリーは約1/2。

カルシウムやたんぱく質はそのままなので、牛乳よりヘルシーに摂取することができるというスグレモノです!

スキムミルクは脂質の摂取量を増やさずに、たんぱく質やカルシウムなどの栄養をたくさん摂取するには最適な食品といえます。

ただし脂肪分を取り除くので、脂溶性のビタミンAとビタミンDは牛乳より少なくなってしまいます。

足りない栄養素は他で補うようにしましょう。

そして、スキムミルクで赤ちゃんの粉ミルクの代用はできません!

スキムミルクの100gあたりのカロリーは357kcal。

一方で、赤ちゃん用の粉ミルクの100gあたりのカロリーは518kcal。

見た目は似ていますが、赤ちゃんの粉ミルクには母乳に近いように様々な栄養素からできています。

スキムミルクや牛乳では事足りないのです。

スキムミルクの種類

スキムミルクの表示を見ると、種類別は「脱脂粉乳」になります。

厚生労働省が定める食品衛生法の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」によって、スキムミルクは次のような定義があります。

『生乳、牛乳又は特別牛乳の乳脂肪分を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたものをいう』

引用元:e-Gov法令検索

成分規格としては、乳固形分95.0%以上、水分5.0%以下。

上記の定義に合わないものは、「脱脂粉乳」と表記できません。

参考元:乳及び乳製品の成分規格等に関する省令における脱脂濃縮乳のたんぱく質量の調整について

見た目はスキムミルクでも、風味を加えたり栄養の添加物を加えたものは、「乳又は乳製品を主要原料とする食品」と表示されています。

例えば、以下のようなものがあります。

  • 栄養強化タイプ

コラーゲン、カルシウム、鉄、ビタミンD、オリゴ糖、食物繊維、ビフィズス菌などを加えたもの

  • 乳糖分解タイプ

牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする乳糖不耐症の人のためのもの。

乳糖の一部をあらかじめ分解してあります。

牛乳と同じで、様々な種類があります。

値段

雪印のスキムミルクと牛乳の、メーカー希望小売価格を比べると以下のようになります。

スキムミルク:180gで330円

牛乳:1,000mlで280円

スキムミルク10gを90mlの水で溶くと、100mlの無脂肪牛乳と同等程度に飲めます。

そうすると、上記のスキムミルク180gは牛乳1,800mlに換算できます。

それぞれを1mlごとに計算すると、若干ですがスキムミルクの方が安くなります。

スキムミルク:0.18333円/ml

牛乳:0.28円/ml

用途

ホームベーカリーで食パンを焼くのに一般的に必要な材料は、強力粉・水・塩・砂糖・バター・スキムミルク・イースト菌。

イースト菌は、水に触れるとうまく膨らまないことがあります。

材料のスキムミルクを牛乳に置き換えることもできますが、イースト菌がより水に触れないにくいようにするにはスキムミルクを使うべきです。

さらに予約機能を使う場合、長時間牛乳をそのまま常温にしてしまうと衛生的に心配な面がありますが、スキムミルクであれば安心して使えます。

牛乳と同等の成分がありながら、水分は全くないので、加えた料理の味を薄めずにコクが出せるのです。

また脂肪分がなく低エネルギーなので、たんぱく質とカルシウムをたくさん摂取したい時にも利用できます。

ホットケーキ、お好み焼き、クッキーのなど小麦粉に混ぜて使ったり、ハンバーグや魚のつみれなどに練り込んだりすることができます。

ポテトサラダ、コロッケ、きんとんなどに加えるのも良いですね。

よく使われるのは、シチューやグラタンなど。

他にもカレーやピラフ、炒飯などに使ったり、味噌汁やスープなどの汁物に加えたり…用途は無限大。

牛乳が苦手な人でも、スキムミルクだと臭みがあまりないので水に溶かして飲むこともできます。

保存方法

スキムミルクは水に溶けやすいように、顆粒状になっています。

湿気を吸収しやすいので注意しましょう。

冷蔵庫に入れると出した時に結露が起こり、湿気を吸収してかたまりやすくなってしまいます。

しっかり密閉をして、乾燥した涼しい場所に保管しましょう。

一度開けたものはしっかりと封をして、2週間ぐらいで使い切るようにしてくださいね。

約1回分の個包装タイプのものも売っています。

時々使う場合は、そういうものを活用するのもありですね。

赤ちゃんはいつからスキムミルクを口にしていいの?

赤ちゃんにスキムミルクを使っていいのは、モグモグ期(7〜8ヵ月)から。

使い方は、原料である牛乳とほとんど同じです。

豆腐や魚などのタンパク質に慣れ始めてから、使ってあげましょう。

スキムミルクは脂肪分が無いからといって、離乳食として牛乳より多く利用できるわけではありません。

調理時に加熱して少量使うのであれば早い時期から使うことができますが、牛乳のように水に溶かして飲料として与えるのは1歳以降から。

赤ちゃんは消化器官が未発達なので、1歳までは牛乳のタンパク質を分解するのが負担になってしまいます。

また牛乳によるアレルギー反応が大きく出ないためにも、1歳までは我慢してくださいね。

関連記事⇒赤ちゃんは低脂肪牛乳をいつから飲んで大丈夫?4つの注意点とおすすめレシピ

スキムミルクを与える時の4つの注意点

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低カロリーでタンパク質・カルシウムが豊富に摂取できるスキムミルク。

赤ちゃんに離乳食で使うときは、次の4つに注意して下さい。

1つめは、与える前に確認を!

スキムミルクを離乳食に使う前に、身内に乳製品のアレルギー疾患者がいないか確認してください。

アレルギーは遺伝する可能性があります。

身内に乳製品の食物アレルギーがいるようであれば、医師に相談してから与えましょう。

2つめは、初めて与える時は必ず加熱してから。

本来スキムミルクは、出来上がった料理にかけることでも使えます。

しかし初めて与える時は、アレルギー症状が出る可能性があります。

症状が出たときに重症化しないよう、加熱したものを与えましょう。

乳製品は、アレルギーランキングでは鶏卵に続く第2位の患者数の多さ。

そのため、厚生労働省が定める食品表示衛生法では、加工食品に乳製品を使用した場合、表示を義務付けています。

3つめは、使うのは少量に。

赤ちゃんは消化器官が未発達のため、スキムミルクの原料である牛乳のタンパク質を分解するのが困難です。

タンパク質とカルシウムをたくさん摂取してもらいたいのは山々ですが、赤ちゃんにスキムミルクを使う時は少量にしましょう。

1歳以降になると、牛乳も飲料として飲めるようになりますが、だからといって大量に与えないように注意しましょう。

4つめは、下痢の時は使わない!

赤ちゃんが下痢を引き起こしている時や下痢気味の時は、スキムミルクは与えないで下さい。

スキムミルクなど乳製品には、乳糖というものが含まれています。

乳糖不耐症の人が牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするように、下痢をしている赤ちゃんにとって、乳糖を分解するのは大きな負担になります。

下痢をしているときは、赤ちゃんが脱水症状にならないように注意して下さい。

下痢がひどく脱水が心配な場合は、「赤ちゃん用」の経口補水液を与えてあげましょう。

その際、普通の経口補水液はNG。

普通の経口補水液は、赤ちゃんにとって塩分濃度も糖度も高いので絶対に与えてはいけません。

赤ちゃんは腎機能も未発達な為、塩分を多く摂取すると食塩中毒で死にいたることもあります。

赤ちゃん用の経口補水液は、スーパーの離乳食コーナーに置いてあるので、いつでも買うことができますよ。

関連記事⇒赤ちゃんが下痢をした時の食事って?栄養士が教える量やおすすめメニュー

1回のスキムミルクの量は?

月齢別の1回の牛乳摂取量を、スキムミルクに換算すると以下のようになります。

モグモグ期(7〜8ヶ月頃)は5.5〜7.5g

カミカミ期(9〜11ヶ月頃)は7.5〜9.0g

パクパク期(1歳〜1歳6ヶ月頃)は9.0〜10.0g

成長期に合わせて、赤ちゃんの食事に取り入れてみてくださいね。

牛乳に加えてスキムミルクも同時に摂取してしまうと一日の目安摂取量を上回る可能性があります。

くれぐれも過剰摂取とならないように注意しましょう。

アレルギー反応が出たら!?対処法と治療法

スキムミルクによって食物アレルギーが出たら、どんな症状があるのか。

症状が出てしまった時の対処法と治療法を簡単に説明します。

症状

症状が出るのは食べた後から1〜2時間後。遅くても4時間以内には出ます。

一番多い症状は、皮膚症状。食べた口の周りや顔、腕・手・お腹・背中・足などにかぶれや湿疹がでます。

皮膚以外に、以下のような症状があります。

  • 目…痒くなる、白目が赤くなる、瞼が腫れる、涙が止まらなくなる等。
  • 鼻…くしゃみ、鼻水等。
  • 呼吸…過呼吸、息苦しい、ゼーゼー呼吸、犬の鳴き声のような咳、咳、声がかすれる等。
  • 消化器…下痢、嘔吐等。

他にも腹痛や頭痛、気持ち悪いなどの症状があります。

赤ちゃんの場合、症状を言葉で伝えることができません。

なんだか機嫌が悪い、落ち着かないなど、食べた後は注意深く観察しましょう。

上記の症状が複数起こる事を、アナフィラキシー症状といいます。

アナフィラキシー症状が進行すると、アナフィラキシーショックを引き起こし、意識障害や血圧の低下など、場合よっては命の危険性があります。

食物アレルギーは調理状態が生であるか、加熱されているかによっても症状が変わります。

多くの場合、生のままだとアレルギー症状は重症化しやすく、加熱した場合は含まれている分子が分解するので症状が小さくなる事が多いです。

ただし、分解されないものもあるので注意が必要です。

また、食べた本人の体調によっても症状が変わります。

疲れていたり、風邪をひいている時などは悪化するおそれがあるので、赤ちゃんに初めての食品を与える時は、元気で機嫌のいい時にしましょう。

対応

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前項で説明した、アナフィラキシーショックが起きたら、迷わず救急車を呼びましょう。

対応が遅れると死に至る恐れもあります。

軽いかぶれや湿疹だけの場合は、食物アレルギーでない場合もあるので、様子を見てから病院にいきましょう。

赤ちゃんに初めての食材をあげる時は、平日の午前中の余裕がある時。

すぐ病院に行けるようにしましょう。

治療法

病院の検査や問診を受け、医師の判断のもとアレルギー食物の特定を行います。

症状の大きさによって負荷試験や除去食、食べることを延期します。

必要な場合は薬を使うことも。

乳幼児の時期は食物アレルギーが一番発症しやすいもの。

ただし、一度発症してもほとんどの人が成長の過程でアレルギー症状が無くなっていきます。

小学校に上がる前に90%の人は完治しているのです。

アレルギー症状が出ても焦らず、専門医の指導の元治療を行いましょう。

やってはいけないこと!NG!

初めて食べさせる食品は、必ず「その食品だけ」を。

これは離乳食の基本でもあります。

初めて食べる食品が色々混ざったモノを食べると、アレルギー症状が起きたとき食物の判断がさらに難しくなってしまいます。

また、家族の素人判断で、アレルギー食物の特定をして除去食の提供をしてはいけません。

アレルギー食物の判断は専門医でも難しいと言われてます。

お母さんが予測したアレルギー食物は、実際の検査では違うという事も多々あるのです。

むやみな除去食は赤ちゃんのエネルギーバランスを崩したり、味覚の幅を広げるチャンスを失ってしまう事にもなるのでやめましょう。

簡単!おすすめレシピを紹介

成長時期に合わせて、スキムミルクを使ったおすすめの離乳食を紹介します。

モグモグ期(7〜8ヵ月)向け!

まずは、小さな前歯が生え揃いだすモグモグ期(生後7~8カ月)におすすめのレシピです。

さつまいものミルクがゆ

材料

  • さつまいも…3mm程度
  • 7倍がゆ…大さじ3
  • スキムミルク…小さじ1/4

作り方

1.さつまいもは皮をむき、みじん切りにして柔らかく茹でる。

2.7倍がゆに1のさつまいもとスキムミルクを加えて混ぜる。

しらすのパンがゆ

材料

  • 食パン(サンドイッチ用)…1/2枚
  • しらす干し…小さじ2
  • スキムミルク…大さじ2

作り方

1.食パンを5mm角に切る。

2.しらす干しに熱湯をかけて塩抜きし、細かく刻む。

3.耐熱容器に1の食パンとスキムミルクを入れる。電子レンジ(500W)で1分加熱する。

4.3に2のしらす干しを加えて混ぜる。

カミカミ期(9〜11ヶ月)向け!

続いて、噛むことで食事を楽しめるようになるカミカミ期(生後9~11カ月)におすすめのレシピです。

さまざまな食材を使って、歯ごたえや味わいを感じてほしいですね。

きゅうりとツナのサンドイッチ

材料

  • 食パン(サンドイッチ用)…1/2枚
  • きゅうり…5mm
  • ツナ水煮缶…大さじ1/2
  • スキムミルク…小さじ1
  • カッテージチーズ…大さじ1/2

作り方

1.きゅうりは薄切りにし、熱湯でさっと茹でて、水気を切る。

2.ツナ缶は熱湯をかけて、水気を絞って荒くほぐす。

3.食パンは半分に切って、1のきゅうり、2のツナ、スキムミルク、カッテージチーズを混ぜ合わせたものをはさんで食べやすい大きさに切る。

にんじんのコーンスープ

材料

  • にんじん…1cm程度
  • クリームコーン(缶詰)…大さじ2
  • スキムミルク…小さじ1
  • 水…1/4カップ

作り方

1.にんじんは皮をむいて5mm角に切る。

2.鍋ににんじんとスキムミルク、水を入れ柔らかく煮る。

3.2に裏ごししたクリームコーンを加えてさっと煮る。

まとめ

赤ちゃんとスキムミルクについて、いかがでしたでしょうか。

赤ちゃんはスキムミルクを、モグモグ期(7〜8ヵ月)から使うことができます。

ただし、水に溶かして牛乳のように飲むのは1歳以降から。

それまでは加熱したものを少量、アレルギーに注意しながら与えましょう。

低カロリー低なのに、タンパク質とカルシウムが豊富に摂れるスキムミルク。

赤ちゃんの離乳食に上手に使ってあげてくださいね。