妊婦は牡蠣を食べちゃダメ?3つの注意点と牡蠣による赤ちゃんへの影響

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妊娠中は食事にもかなり気を使います。

アルコールや塩分の多い食事を控えたり、甘いものもなるべく摂らないようにしたりと、私も妊娠中はいろいろと制限していました。

実は私は妊娠したら食べないほうがいいものがあることを知らずに、しばらくはいろいろなものを食べていました。

そのうちのひとつが牡蠣です。

確かに牡蠣は健康な人でも食中毒を起こすことがある食材ですよね。

妊娠中は控えたほうがいいというのは本当なのでしょうか。

・妊婦は牡蠣を食べちゃダメなの?
・加熱すれば大丈夫のような気がするけど・・・
・食べられるとしたらどんなことに気を付ければいい?
・牡蠣が妊婦に与える影響は?

私と同じように、妊婦が牡蠣を食べることに疑問や不安を感じている人もいるでしょう。

妊婦は牡蠣を食べないほうがいいのか、詳しく調べてみました!

参考にしてみてくださいね。

目次

妊婦は牡蠣を食べないほうがいいって本当?

結果からいうと、妊婦が食べないほうがいいのは『生牡蠣』です。

生牡蠣にはノロウイルスに汚染されているものがあり、これを食べると健康な人でもおう吐や下痢などの症状があらわれることがあります。

妊婦は妊娠していない人よりも免疫力が低いとも言われていますから、もしノロウイルスに汚染されている生牡蠣を食べてしまったら、重症化してしまうこともあるかもしれません。

ただでさえ体調が不安定な時期ですから、食中毒のリスクを最小限に抑えるためにも生牡蠣は食べないように気を付けましょう。

加熱した牡蠣なら食べてもいい?

冬になるとノロウイルスの感染者が増え、爆発的な流行となることもありますよね。

ノロウイルスは牡蠣だけでなくあさりやホタテなど二枚貝によく見られます。

ノロウイルスは熱に弱いという性質があるため、牡蠣もしっかり加熱をすれば食べることができます。

厚生労働省が発表したノロウイルスに関する情報にも、

Q15 食品中のウイルスの活性を失わせるには、加熱処理が有効とききましたがどのようにすればよいですか?

A15

一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理はウイルスの活性を失わせる(失活化といいます。)有効な手段です。ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱が望まれます。

ノロウイルスの失活化に必要な加熱条件については、現時点においてこのウイルスを培養細胞で増やす手法が確立していないため、正確な数値はありません。同じようなウイルス(A型肝炎ウイルス)では、85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性は失活するとされています。ただし、加熱によるウイルスの失活化には加熱温度と時間以外に、存在するウイルス粒子の数及びウイルスが存在する環境(乾燥状態か液体の中か、有機物が多いか少ないか、pHなど)によっても影響を受けます。食品中に存在するウイルスはタンパク質で保護されているため、失活化を確実なものとするには、より厳しい加熱条件が必要とされています。

引用:厚生労働省|ノロウイルスに関するQ&A

と掲載されています。

中心部分までしっかり加熱すれば、妊婦でも牡蠣を食べることができます。

牡蠣には妊婦に嬉しい栄養もたっぷり!

牡蠣は『海のミルク』と呼ばれているだけあり、栄養もたっぷり含まれています。

・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・亜鉛
・鉄
・ビタミンB群
・葉酸
・タウリン

注目はタウリンです。

タウリンというと栄養ドリンクに配合されているイメージが強いですよね。

タウリンは乳酸の増加を防ぐとともに疲労回復に役立つ成分です。

何かと疲れやすい妊婦さんには欠かせない栄養素ともいえるでしょう。

また、鉄や銅などのミネラルも豊富で、貧血予防にも役立ちます。

赤ちゃんへの栄養供給のために貧血気味になる妊婦さんも多いですから、効率的に鉄分を摂取することができます。

赤ちゃんの歯や骨を作るためにカルシウムも牡蠣には豊富に含まれていますから、牡蠣はまさに妊婦におすすめの栄養食品です。

妊婦が牡蠣を食べるときに気を付けるべき3つのこと

牡蠣が好きな人は牡蠣が旬を迎えると無性に食べたくなりますよね。

「妊娠しているから牡蠣は食べられない」とあきらめる必要はありません。

妊婦が牡蠣を食べるときには次の3つのことに注意して食べるようにしてくださいね。

  1. しっかり加熱する
  2. 新鮮なものを購入する
  3. 食べる量にも注意!

牡蠣は中までしっかり加熱しよう!

妊婦でも加熱をすれば牡蠣を食べることができますが、ポイントは『中までしっかり加熱する』ということです。

牡蠣は加熱をしてもとろっとしている部分が多いので、中まで火が通ったかわかりにくいということもあります。

中心部分が90℃程度になってから90秒の加熱をすればノロウイルスのリスクがぐっと減りますから、フライパンなどで調理するときは「火が通ったかな」と思ってから1分ほど加熱すると安心です。

火が通ったかわかりにくい時は、半分にカットして中までしっかり厚くなっているか確認するといいでしょう。

牡蠣は新鮮なものを購入しよう!

加熱して食べるからとはいえ、妊婦は健康な人に比べて免疫力が低下していることがあります。

牡蠣は鮮度が落ちるスピードも速いですから、スーパーなどで購入するときはなるべく新鮮なものを選ぶようにしましょう。

新鮮な牡蠣は、

・身がふっくらしている
・全体的に乳白色で黄味が少ない
・貝柱が半透明
・黒いひだの色が真っ黒に近いもの

このような特徴があります。

また、購入したらなるべく早く帰宅して冷蔵保存をします。

帰宅までに時間がかかる場合は、クーラーボックスに氷を入れたものを持参すると安心です。

妊婦は牡蠣の食べすぎにも注意!

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いくら加熱した牡蠣なら妊婦でも食べられるからといって、一度に大量の牡蠣を食べることはおすすめできません。

牡蠣は栄養が豊富で、特に亜鉛は摂りすぎに注意したい栄養素です。

亜鉛を摂りすぎると

・めまい
・頭痛
・発熱
・おう吐

といった症状があらわれるケースがあります。

亜鉛の1日の摂取目安量は30mgとされており、牡蠣には1個(20g)あたり2.6mgの亜鉛が含まれています。

牡蠣12個程度で亜鉛の量が30mgを超えてしまいます。

亜鉛だけでなくほかの栄養価も偏ってしまいますから、1回で食べる牡蠣は4~5個にとどめておくことをおすすめします。

牡蠣が妊婦に与える影響はどのようなことがあるの?

ついうっかり妊娠しているのに生牡蠣を食べてしまった、ということもあるかもしれません。

生牡蠣を食べてしまったら、妊婦にはどのような影響があるのでしょうか。

生牡蠣を食べて一番心配なのはノロウイルスです。ノロウイルスに感染すると、

・おう吐
・下痢
・腹痛
・発熱

などの症状があらわれます。

もし妊娠中にノロウイルスの症状があらわれてしまっても、お腹の中の赤ちゃんに大きな影響はありません。

おう吐や下痢が激しく、水分補給がうまくできないと、脱水症状になってしまうこともあるため注意が必要です。

激しい腹痛や下痢によって、子宮の収縮を促してしまうケースもまれながらあり、切迫早産のリスクが高まることも考えられます。

ノロウイルスが直接赤ちゃんや母体に影響を与えることはありませんが、間接的な影響はありますから、妊娠中に牡蠣を食べるときは十分注意することが大切です。

まとめ

牡蠣は好き嫌いが分かれる食材ですが、牡蠣好きな人にとっては妊娠中の生牡蠣NGは残念と思う人もいるでしょう。

私も牡蠣が好きで生牡蠣もよく食べていたのですが、妊娠中から授乳中のあいだはちょっとだけ我慢しました。

妊婦が牡蠣を食べるときは、

・中までしっかり加熱をしてから食べる
・新鮮な牡蠣を選ぶ
・食べ過ぎに注意

この3点に気を付けましょう。

加熱をすればノロウイルスのリスクは減りますが、加熱不足や調理器具などの洗浄不足などによってノロウイルスに感染することも考えられます。

できるだけノロウイルスのリスクを減らしたいなら、妊娠中は牡蠣を食べることを控えるということも大切なことなのかもしれませんね。