近年の妊娠では体重管理を指導する産婦人科医が多くなりました。
妊娠中でも安心して取り組めるような妊婦向けの運動が浸透してきましたね。
では妊娠中のスイミングはどうでしょうか?マタニティースイミングなんて言葉があるくらいですから、大丈夫なものだと漠然に思ってしましますよね。
それに水中出産というものも聞きますし、日ごろの運動兼ねてプールは効果的に感じるでしょう。
そこで今回は妊娠中のスイミングがどうなのか注意点を紹介します。
・妊娠中のスイミングはしても大丈夫?
・妊娠中のスイミングはいつから?
・マタニティースイミングをオススメする理由4つと注意点5つ
適度な運動は体重管理のためだけでなく、ストレス解消にもつながります。
妊娠中でも安心してスイミングを楽しみましょう。
目次
妊娠中にスイミングをしても良い妊婦の条件4つ
妊娠中はスイミングをしてもいいのか悩みますよね。
妊娠前からスイミングをしていた人は止めた方がいいのかな?
なんて悩むこともあるかもしれません。
それでは妊娠中にスイミングをしても大丈夫な妊婦とはどういった妊婦さんなのでしょうか?
- 妊娠経過が順調
- 胎児に異常がない
- 妊娠が単胎妊娠である
- 過去に早産や繰り返し流産をした経験がない
上記は妊娠中にスイミングを含めて運動をしても問題ない妊婦さんの条件になります。
当てはまらない場合にはスイミングを中断する、また始めないようにしてください。
妊娠前からのスイミングを続ける時の注意点3つ
妊娠前からスイミングを習慣にしていた人は、妊娠が分かったあとでも続けても大丈夫とされています。
もちろん、スイミングをしても良い妊婦の条件4つにあてはまる妊婦さんのみになります。
では妊娠前からのスイミングを続ける時には何に注意していけばよいのでしょうか?
- 泳ぐ時には「やや楽」から「ややきつい」程度のスイミングにする
- 心拍が135~150bpm以内になるようにする
- 長時間泳がない
妊娠前から続けていたスイミングは妊娠がわかったら、激しくならないように泳ぎましょう。
普通のスイミングとマタニティースイミングの違いは泳ぎ方
マタニティースイミングという言葉がありますが、普通の水泳とは何が違うのでしょうか?
普通のスイミングは泳ぎ方を習います。
あるいは25Mや50Mをどのくらいの早さで泳げるようになるかというような泳ぐ方法やタイムを競いますね。
ですが妊娠中は泳ぐ速さにはこだわってはいけません。
マタニティースイミングでは専属のインストラクターや医師の指導のもと、呼吸に気を付けながらお産へ向けての体力をつけていくことが目的です。
新たにスイミングを始める妊婦は必ず安定期から
妊娠中に新たにスイミングを始めたいと思っている妊婦さんもいるかと思います。
妊娠中にスイミングを始める時には必ず安定期の妊娠16週に入ってから始めるようにしてください。
また必ず、上記に挙げた「妊娠中にスイミングをしてもいい妊婦の条件4つ」に当てはまっていることが前提です。
新たにスイミングを始める妊婦が安定期からスタートするのには3つの理由があります。
・新たにスタートする運動は思っている以上に体には負担が大きいから
・妊娠初期はつわりで体調が安定しないから
・妊娠初期は流産の可能性が高いから
妊娠した体は目に見えない部分でめまぐるしく変化しているもの。
そんな時に新たにスイミングを始めるのは自分が思っている以上に負担が大きいのです。
またつわり中は体力が落ちたり、脱水状態になりやすかったり、と体調が安定しません。
特に妊娠初期は流産の可能性が高い時期です。
妊娠中の流産は全体で10~15%ほどですが、そのうちのほとんどがなんと妊娠初期に起こります。
ただし妊娠初期の流産は赤ちゃんの染色体異常によるものがほとんどですので、妊婦のスイミングが流産と直接繋がるわけではありません。
ですが新たに始めることは心身共に気づかぬうちに負担になることは十分に考えられます。
こういったことから、妊娠初期は新たに始めることは避けましょう。
妊娠初期の流産の多くは妊娠12週未満に起こり、16週以降ではほとんどなくなります。
安定期からスタートする方がより安心してスイミングに取り組めるでしょう。
妊婦にはマタニティースイミングをオススメする理由4つ
妊娠中でもスイミングはできますが、できれば妊婦さんはマタニティースイミングをする方がオススメです。
妊婦さんにマタニティースイミングをオススメするのにはいくつか理由があります。
妊娠中に普通のプールで泳ぐことは、以下のようないくつかの危険が予想されるからです。
・市営プールなどでは小さな子供がいたりしてぶつかる可能性が予想できる
・泳いでいる人の脚などがお腹に当たる危険性がある
・プール側によっては妊婦の使用をお断りしているところもある
・プールによっては助産師がいたり、インストラクターが指導をしてくれたりする
妊娠中に市営プールで個人的にスイミングを行う妊婦さんも中にはいることでしょう。
しかしそれだと誰かとぶつかったり、蹴られたりすることがあります。
しかしプールの中は水着という布1枚という無防備な恰好。
もしお腹を蹴られたりでもしたら、いつも以上にダイレクトに衝撃を受けることになるはずです。
より安心してスイミングに取り組めるよう、個人だけで行うのは避けましょう。
ちなみに水繋がりのレジャーといえば、スキューバダイビングやシュノーケリングといったシーズンスポーツはリスクが大きいでしょう。
特にダイビングは重たいボンベなども背負って水底を楽しむレジャーです。
水中で何が起こるかわからないことを考えれば避けた方がよいスポーツといえますね。
関連記事⇒妊婦はシュノーケリングやダイビングをしちゃダメ?妊娠中のマリンスポーツ4つの注意点
妊娠中のスイミングの注意点5つ
妊婦にはオススメなマタニティースイミングですが、マタニティースイミングでも気を付けるべきことがいくつかあります。
- プールサイドは滑りやすいので転倒しないように注意すること
- 水着は妊娠経過に合わせてお腹を圧迫しないものを選ぶこと
- プールは温水を選び、冷えを感じたら上がり、温まるようにすること
- 体調不良時やお腹の張りを感じる時は休憩、あるいは中止すること
- 水の中だと汗をかいたことに気づきにくいので水分補給をしっかりすること
上記に気を付けてスイミングに取り組むようにしましょう。
まとめ
妊婦がスイミングをする際は妊娠前からスイミングを習慣的に行ってきた場合は基本的に中止せずに継続して行っても大丈夫です。
ですがその際は泳ぐ速度を落とし、時間も短くするなどして、運動強度を下げるようにしましょう。
妊娠後新たにスイミングを始める場合いは妊娠16週以降で安定期に入ってから行いましょう。
どちらの妊婦も必ず医師と相談した上で始めるようにしましょう。
また妊娠中にはスイミングよりも、マタニティースイミングをする方がより安全に取り組むことができます。
マタニティースイミングを開催しているジムやプールで体調に注意しながら楽しんで取り組むのが良いでしょう。