妊婦になっても、ママになっても、キレイでいたいというのは女性なら誰でも持つ自然な欲求ですよね。
妊娠は、体重が増えやすくなったり、髪が抜けたりと女性の美にとっては深刻なトラブルがたくさん引き起こりますが、なんといっても最大の危機が“妊娠線”!
急激にお腹が膨らんだことによって、皮膚の表面にヒビのような赤みのある線が出てくるのです。
一度できてしまったら妊娠線は産後しばらくすると目立たなくはなりますが、なくなりはしないので、できるだけ予防したいもの。
妊娠線の原因を知って、それにしっかりと対策を講じていきましょう!
目次
妊娠線の原因
皮膚は①表皮②真皮③皮下組織の3つの層から成り立っていますが、妊娠線は、妊娠中の急激な体型の変化に伴い、②の真皮が断裂してしまうことでできるものなのです。亀裂のような赤みのある線ができて、かゆみを伴うことがあります。
急激に膨らむお腹以外にも、胸やお尻、太ももなど体重増加に伴い、皮膚が伸ばされるところであれば、どこにでもできます。
体質や肌質によってはできないこともある、ということですが、約7割の妊婦さんが大なり小なり妊娠線を経験しています。一般的に次のような人たちが妊娠線ができやすいと言われています。
妊娠線ができやすい人
・多胎妊娠の人
子供の数が多ければ、それだけ子宮も膨らむということですね。
・小柄で痩せている人
小柄な人、痩せている人はもともとの皮膚面積が狭いですね。でも、赤ちゃんが小さいかというと、そうではありません。それだけ皮膚が引っ張られるということですね。
・乾燥肌・アトピー体質
もともとの肌が乾燥していると、亀裂も起こりやすくなるということです。保湿を心がけましょう。
・妊娠中に体重が増えすぎた人
ゆっくりしたペースで妊娠を通して10kg~12kgの体重増加であれば、妊娠線ができにくいようです。
一方、妊娠中期以降に急激な体重増加のある人は妊娠線ができやすいです。
妊娠線を予防するには? 4つの対策法
1.急激な体重増加を防ぐ
妊娠線の予防には、なんといっても急に太らないこと! お腹が急に目立ってくる妊娠7カ月頃から妊娠線ができてくる人が多いということですが、この頃はつわりも収まり、まだ胃が圧迫されていないので、太りやすい時期です。
なるべく、間食などを控えて、一日3食、高タンパク低カロリーの食事を心がけることが大切です。
また、食事と同時に気を使いたいのが運動。ウォーキングやマタニティエクササイズを日常生活に取り入れて、体重管理とともに健康的な生活を心がけましょう。
2.保湿をする
妊娠線が皮膚の断裂から起こっているとすると、妊娠線ができにくい肌は、伸びやすく柔らかいものだと推測することができます。
マタニティウェアなどの出産用品を買いに行くと、妊娠線予防のクリームなどがありますので、なるべく早い段階からクリームを塗って保湿をすることが大切です。
特に多胎妊娠の場合は、お腹も大きくなるのも早く、それだけに妊娠線も出やすいと言えるでしょう。妊娠初期からのケアが大切です。
妊娠線予防のクリームの効果は分かりませんが、保湿することによって、妊娠線のかゆみもおさまります。
お腹が大きく前にせり出してくると、なかなか下腹部は見えませんから、パートナーに塗ってもらうといいですね。
3.マッサージをする
お腹や胸、脇、太もも、お尻など妊娠線のでやすい場所を中心にやさしくなでるようにマッサージします。
お風呂で温まった後に、クリームで保湿しながらマッサージするとより効果的です。
4.腹帯やガードルでカバーする
妊娠5カ月頃から腹帯やマタニティガードルを付け始める人が多くなっています。しっかりサポートしてくれる腹帯は、重みで下に引っ張られがちなお腹そのものや、ワキの皮膚をサポートしてくれている気がします。
5.あきらめない
少し妊娠線ができたからと言って、諦めてはいきません! 今ある妊娠線の亀裂を大きくしないためにも、保湿、マッサージを続けましょう。妊娠線が本格的に出たのは臨月という人もいます。今よりも広い範囲で妊娠線が出るのを防いでいきましょう。
妊娠線ができてしまった!消すにはどうしたらいいの?
妊娠線ができると赤みが目立つので妊婦さんの多くはショックを受けます。
でも、産後には赤みが薄くなり、半年後にはほぼ透明な状態になるので、心配はいりません。
できてしまった妊娠線ケア専用のクリームも市販されていますし、美容皮膚科でレーザー治療をしているところもあるようです。どうしても気になるようだったら検討してみてもいいですね。
以下のような治療法があります。
・レーザー治療
切らずに治療できるので、人気があります。妊娠線ができている部分にレーザーをあてて、真皮と皮下組織の再生をはかります。
・瘢痕修正術
妊娠線の亀裂の部分を切開して縫合して目立たなくさせる方法。完全に消えるわけではありませんが、線の幅が細くなり、目立たなくなります。
・ダーマローラー法
細い針が数百本刺さっているローラーを妊娠線の上に転がすことによって、妊娠線を治療する方法。肌に無数の傷を付けることで、その傷を治そうとする自己治癒力を利用しているもので、ニキビ跡やシミの治療に使われてきました。
・市販のクリームを使う
妊娠線は皮膚の真皮の部分が傷ついた状態。保湿クリームを使うことで、お肌は保湿され、妊娠線は改善していきます。長期間にわたり、使う必要があるクリームですので、コスト面も重視して選びましょう。
まとめ
キレイでいたい女性にとって、妊娠線はまさに「女の敵!」。しかも7割の人ができてしまうというのですから、心配ですよね。
実際には、妊娠線ができてしまっても、産後半年~1年経つと、ほとんど分からなくなっています。でも、可能ならば妊娠線は作りたくないものですから、保湿、体重管理に気をつけましょう。