ポリポリとした食感と程よい脂質が美味しいくるみ。
お菓子に使われている事が多いイメージですが、最近では小分けにされ、コンビニなどでおつまみとして並んでいる場面もよく見かけます。
ナッツ類の中でも人気が高いくるみですが、妊娠中に食べてもいい物なのでしょうか?
気になるくるみの栄養素や、妊娠中に食べる上での注意点などを4つの視点からまとめました。
- ビタミンたっぷりで妊婦さんにも嬉しい!くるみの栄養価
- 赤ちゃんの脳の向上に最適!オメガ3系脂肪酸
- 高カロリーなので食べ過ぎには注意?
- 加熱はせず、よく噛んで食べる事で吸収力アップ!
くるみを食べていいのか、お悩みの妊婦さんの参考になりましたら幸いです。
目次
ビタミンたっぷりで妊婦さんにも嬉しい!くるみの栄養価
多くの栄養素をバランスよく含み、なおかつ手軽に食せるのが嬉しいくるみ。
くるみには食欲や空腹をおさえる働きもあり、妊娠中のおやつにもオススメです。
一日一つかみ、約30gを目安に摂取すると良いとされています。
くるみに含まれる栄養素やミネラルの中で妊婦さんに特にメリットのあるものを紹介いたします。
・葉酸
妊娠初期の妊婦さんにとって重要な栄養素のひとつです。
ビタミンB群の一種であり、たんぱく質や細胞を作る際に役目を果たす他、お腹の赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げる効果があります。
サプリメントと食品を合わせて、一日480μgの摂取を目指しましょう。
一粒のくるみには3.64μgの葉酸が含まれています。
・ビタミンB6
たんぱく質と関連性が高く、食品に含まれるたんぱく質からエネルギーを生成したり、皮膚や粘膜の健康状態を保つ役割を持っています。
妊娠中の吐き気に効果的な栄養素でもあります。つわりの時期に摂取すると良いでしょう。
・カリウム
利尿作用があり、体のむくみや高血圧の予防などに効果的です。
尿だけではなく、汗としても排出されます。
汗をかきやすかったり、体がむくみやすい妊婦さんは特に摂取する事をおすすめします。
・銅
あまり知られていないミネラルのひとつですが、赤血球の合成に必要であり、鉄分の働きを促進するため、貧血予防効果が見込めます。
髪の毛や骨、皮膚などの健康を維持する効果もあります。
また、くるみに関する近年の研究結果では、今まで明らかになっていなかった様々な効能が判明しており、
- 腸内の善玉菌(プロバイオティクス)を増やし、腸内環境を整える
- アルツハイマー病の予防
- 悪玉コレステロール、中性脂肪を減らし、動脈硬化の改善がみられる
などなど、妊娠中のみならず健康面でのメリットが非常に多い食品でもあります。
赤ちゃんの脳の向上に最適!オメガ3系脂肪酸
くるみには現代の日本人に不足しがちな、オメガ3系脂肪酸という不和性脂肪酸が豊富に含まれています。
不飽和脂肪酸には
- オメガ3
- オメガ6
- オメガ9
の3種類があり、血管を柔軟に保ち、動脈硬化を防ぐ効果を持っています
そのうちオメガ3、オメガ6は体内で合成する事ができないため、食品からの摂取が必要です。
オメガ3系脂肪酸はイワシやニシンなど青魚に豊富に含まれていますが、くるみにも同様に含まれています。
ただし、オメガ3系脂肪酸が豊富な魚の中には、水銀をはじめ赤ちゃんにとってリスクとなり得る成分を含んでいる物もある為、魚からの摂取に頼るよりも、ビタミンなども豊富に含むナッツ類からの摂取がおすすめです。
くるみのオメガ3系脂肪酸の含有量はナッツ類の中でも一番高く、効率的に摂取できるのが嬉しい点です。
妊婦さんの体に良いだけではなく、生まれた赤ちゃんが育っていく過程で運動能力やIQの向上、アトピーやアレルギーのリスクを下げるなど、メリットの多い脂肪酸です。
高カロリーなので食べ過ぎには注意?
くるみを大量摂取したからと言って、お母さんや赤ちゃんに悪影響がある訳ではありませんので、安心してくださいね。
ただし、栄養たっぷりのくるみも、脂質が多く高カロリーである点だけは注意が必要です。
1個4gとして27kcalもありますので、体重制限中や太り過ぎてしまっている妊婦さんは食べる量を控えた方がいいでしょう。
また、体重に問題の無い方でも毎日大量に食べるのは避け、おやつなどとして適量にいただきましょう。
加熱はせず、よく噛んで食べる事で吸収力アップ!
くるみの難点として、消化がしにくい点が挙げられます。
ですが、よく噛む事によって消化されやすくなり、満腹感も得る事ができます。
また、加熱してしまうとオメガ3系脂肪酸は効果が薄れてしまう為、くるみもなるべく生のまま食べた方がいいでしょう。
いかがでしたか?
あの小さな一粒の中にこんなに栄養が入っているとは驚きですよね。
妊婦さんも安心して食べる事ができますので、間食などに積極的に取り入れていきましょう!
ついつい手が伸びてしまいがちなので、食べ過ぎによるカロリー過多には気を付けてくださいね。