赤ちゃん連れの外出はいつからOKでしょう?
車なら新生児でも大丈夫?電車はいつから?
ダメな場合はどうして?
など、疑問がたくさんありますよね。
この記事では、赤ちゃんとの外出には決まりはないこと、車や電車を利用する時に気を付けたいこと、月齢別のお出かけ時間や注意点について5つの項目にまとめました。
・お出かけ時期にルールはないが、1か月健診が目安
・車でお出かけするなら進行方向と逆向きに設置したチャイルドシート必須
・電車でお出かけするのは、首がすわった生後4か月以降がおすすめ
・お出かけするなら抱っこ紐必携!両手が使えるマザーバッグを使おう
・月齢別のお出かけの時間帯や長さ、外でチャレンジしたいこと
絶対にこう!という決まりはないので、各家庭の生活に合わせてお出かけすればいいのですが、知っておきたいこと・気を付けたいことをひとつずつ見ていきましょう。
目次
お出かけデビューにルールはないが、1か月健診が目安
まず、赤ちゃんとのお出かけに「絶対!」はありません。
家庭の事情に合わせて生活リズムを決めて大丈夫です。
ただ、生まれてから1か月間はママも赤ちゃんもできる限り家にいるのがベター。
お出かけデビューは1か月健診後が目安です。
赤ちゃんは眠るのが仕事
生後一か月までの赤ちゃんは、とにかくよく眠ります。
母乳やミルクを飲んでいる途中でも寝てしまうくらい寝るもの。
「飲む&寝る」を繰り返す時期なので、できるだけ家で静かに寝かせてあげましょう。
この時期にどうしても外出しないといけない場合は、外で過ごす時間を最小限に!
筆者の場合、二人目の子は生後二週間でお出かけデビュー。
上の子を認可外保育園に預けていたので、毎日の送迎が避けられませんでした。
朝と夕方、ミルクを飲ませて眠った所を狙って保育園までGo!
寄り道一切なし片道20分のドライブでした。
最も警戒したのは感染症。
園児とは可能な限り触れ合わず、赤ちゃんもスリングから出しませんでした。
幸い、病気をもらうこともなく、元気に育ってくれましたが、やはり生後一か月未満の赤ちゃんの外出は不安が強かったです。
ママの体もボロボロなのが産後一か月
赤ちゃんとお出かけというと、赤ちゃんのことばかり気にしがちですが、実はママにもお出かけを控えた方がいい理由があります。
出産は「交通事故で大怪我を負ったのと同じ」と言われるくらい負担が大きいもの。
床上げ3週間と言われるように、産後すぐのお出かけはおすすめできません。
出産後の体の中では次のようなことが起こっています。
・子宮が元のサイズに戻ろうと収縮している
・子宮や産道が傷付いている
・骨盤が開き、周囲の筋肉や内臓などの位置がずれている
・ホルモンバランスが変わっている
・3時間置きの授乳で疲労が溜まっている
・ホルモンの影響で、精神的に不安定になりやすい
体力を消耗し、傷付き、怒濤の変化の中にある体は極力休めてあげたいもの!
ママも出産後一か月間は外出を控えて、家で可能な限り休むようにするのがベストです。
1か月健診が終わったら少しずつお出かけデビュー
生まれてから1か月を過ぎればお出かけデビューOK!
1か月健診で特別な指摘を受けたり、止められたりしない限り大丈夫です。
母乳やミルクを飲んだらすぐに寝ていた赤ちゃんも、一か月経てば起きている時間が少しずつ長くなってきます。
それに、ママの体も悪露が減り、子宮や産道の傷、帝王切開の傷が塞がって痛みや違和感も落ち着きます。
ちょっとした外出(散歩程度)なら、ママの体力回復にも繋がります。
天気や赤ちゃんの様子を見ながら、外に目を向けていってくださいね。
車でお出かけするならチャイルドシート必須
生活に車が欠かせない方も多いですよね。
それに、赤ちゃんとお出かけは荷物が多く、車があると便利です。
車を利用する時に気を付けたいこと3つを見ていきましょう。
チャイルドシートを使わないと法律違反に!
車でお出かけする時に絶対に必要なのがチャイルドシート。
自動車の運転者は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて、 運転してはならないことが決められています(道路交通法第71条の3第3項)。
(引用元:子どもを守るチャイルドシート|警察庁)
「少ししか車に乗らないから」「泣くとかわいそうだから」といってチャイルドシートなしで車に乗ると法律違反に!
パパやママは必ずチャイルドシートを利用しても、盲点になりやすいのが祖父母。
チャイルドシートに馴染みがない方も多いので、注意したいですね。
新生児用のチャイルドシートは進行方向と逆向きに、後部座席に設置してください。
設置場所は運転席の後ろがおすすめ。
事故に遭った場合、運転手は自分の身を守るため危険を回避しようとしますから、運転席の後ろが安全なんです。
乗り降りの際の都合もあると思いますが、チャイルドシートは運転席の後ろがベストですよ。
1時間毎に休憩を挟んで
赤ちゃんが経験する最初の長旅というと帰省ではないでしょうか。
車だと自分達のペースで、周囲に気兼ねなく移動できていいですよね。
ドライブするとよく眠る赤ちゃんもいます。
赤ちゃんが眠っている間は、どんどん走ろうと思いますよね。
グッスリ長く眠る赤ちゃんなら眠っている間は車を走らせましょう。
ですが、できれば1時間毎に休憩をはさんで赤ちゃんをチャイルドシートから出してあげたいものです。
同じ姿勢で長い時間動かずにいると赤ちゃんも機嫌が悪くなったり、体に不快感が出たりします。
ママやパパを側に感じられなくて不安になって泣き出してしまうことも!
いつもの赤ちゃんの眠りパターンやリズムをメモしておき、「そろそろ起きるかも」と思ったら早めに休憩を取ってください。
自由に動ける車でのお出かけも、赤ちゃんのペースに合わせた余裕あるスケジュールにしてくださいね。
車内温度に注意して
もうひとつ、赤ちゃんと車でお出かけする時に注意したいのは「車内温度」です。
赤ちゃんは大人よりも体温が高く、大人よりも早く「暑い」と感じます。
さらにチャイルドシートには熱が籠もりやすい特徴も。
夏も冬も車内の温度に気を配ってください。
車の前方と後方では温度が違うこともありますし、エアコンの吹き出し口の位置によっても体感温度が変わります。
大人よりも赤ちゃんは暑がり。そう思って温度を調節してください。
なお、赤ちゃんだけを車に残してお出かけするのは絶対にNG!
季節を問わず、車を離れる時は赤ちゃんも一緒に連れて行ってくださいね。
電車でお出かけするなら、生後4か月以降がおすすめ
お出かけの時、電車の方が便利なこともありますよね。
電車デビューは、首がすわった生後4か月以降がおすすめ。
理由は「楽に抱っこできるようになるから」です。
両手でしっかり抱っこしてあげなければならない首がすわる前の赤ちゃんだと、揺れる電車の中ではママ自身が不安定になってしまい、非常に危険!
「ベビーカーに乗せておけばいいじゃない」と思うかもしれませんが、駅構内をベビーカーで移動するのは不便なことが多く、電車の中でも抱っこしていないと赤ちゃんが泣いてしまうことがしばしば!
ベビーカーがただの大きな荷物になってしまうことがよくあります。
「座ればいいでしょう?」と思う方もいるでしょう。
しかし、赤ちゃんは「座っているより、ママが立って少しユラユラしている方が泣かない」ということが!
それに赤ちゃんを抱いて座ると、意外と幅を取りますし、赤ちゃんが隣の方の髪や服を引っ張ったり、足でトントン蹴ったりすることも。
電車の利用は、両手で手摺りなどに掴まれる生後4か月(首がすわる頃)を目安に利用するといいですよ。
電車でお出かけする際の注意点3つをみてみましょう。
混雑している時間は避けて
1つ目の注意点は、混雑時を極力避けること。
満員電車の中でギューギュー押されるような状況は、赤ちゃんはもちろん、ママにとっても非常に危険!
さらに、満員電車は蒸し暑かったり、色んな匂いが籠もっていたり、ストレスを抱えていて心に余裕がない状況の人も多くいます。
赤ちゃんは不快感を泣いて訴えますし、状況を考えて配慮することがありません。
安全と無用なトラブルを避けるためにも、混雑している時間帯は極力避けるようにしたいものです。
なお、筆者は何度か、どうしても朝の時間帯に電車を利用しなければならないことがありました。
その時は「グリーン車を利用」「女性専用車両を利用」「多くの人が利用する便利な階段に近い車両を避ける」「車椅子スペースを借りる」といったことに気を配りました。
また、ベビーカーを持たず、荷物を極力少なくするようにしていました。
それでも、身を縮めたいと感じることがありましたね。
混雑時の赤ちゃん連れの電車利用は極力避けたいものです。
休憩をはさむ、ゆとりあるスケジュールを
電車でお出かけする際の2つ目の注意点は、余裕です。
最低でも30分は余裕を持ってでかけたいもの。
そうすれば、途中で下車してトイレに駆け込まないといけなくなったり、泣き止まなくて気分転換に駅で休憩、ということになっても焦らずに済みます。
また、利用する駅の中の多目的室の場所や、駅員さん達の事務室、救護室の場所をチェックしておきましょう。
実は多くの駅で、お願いすれば、授乳やミルク、おむつ替え、お着替えなどの協力をお願いできます。
「ちょっと助けてもらいたいんです」という一言を口にするのは勇気がいるかもしれません。
でも、勇気を出してお願いすれば、結構、温かい手を差し伸べてもらえますよ。
冬は電車の利用を避けた方がベター
3つ目の注意点は、冬の電車を避けること。
冬は流行する病気が多い季節。
インフルエンザ、RSウイルス、マイコプラズマ、感染性胃腸炎など、大人でも辛い症状が出る病気が身近で起こります。
赤ちゃんは体力がなく、抵抗力も免疫力も低くて、重症化のリスクが高い上、症状が急変することもしばしば!
人と人との距離が近い上、密閉空間になる電車は病気が広がりやすい空間です。
赤ちゃん連れで利用するのは極力避けたいものです。
お出かけするなら抱っこ紐必須!両手が使えるマザーバッグを持って
赤ちゃんとお出かけするとき、必携したいのが抱っこ紐とマザーバッグです。
ベビーカーも便利ですが、赤ちゃんがぐずると抱っこ必須。
抱っこしても、両手が使いやすい状態でいたいですよね。
抱っこ紐はカバンに入れるのではなく体に装着していると、すぐ使えます。
夏は暑いですが、身に付けておくのがおすすめ。
筆者は東日本大震災の際、外出先で震度5の揺れを経験しました。
その時、ベビーカーは手放して、赤ちゃんを抱いて避難誘導に従いました。
滅多にありませんが、万が一のこともあります。
抱っこ紐は常に持っておくといいですよ。
そして、マザーバッグは「両手があくタイプ」が便利です。
リュック派とショルダーバッグ派に分かれますが、ショルダーバッグの方が中身を取り出すのが楽です。
赤ちゃんとお出かけする時は、どうしても荷物が多くなります。
マザーバッグは多くのママ達の声を聞いて開発された便利なバッグです。
子どもが就学するまでは使えるので、ひとつは持っておくといいですよ。
そして、バッグインバッグもおすすめグッズです。
常に持ち歩くサイフやスケジュール帳と赤ちゃんグッズを分けて入れておくと、カバンの中がゴチャゴチャしませんし、カバンを変えても忘れ物をする心配がありません。
何度かお出かけを繰り返しながら、自分にとってベストなカバンを見つけてくださいね。
月齢別のお出かけポイント&注意点
大まかなお出かけの目安や注意したいことを紹介しましたが、月齢別に細かくみてみましょう。
生後1か月までは、必要最低限のお出かけ
生後1か月までは、必要最低限のお出かけのみ。
それも、3時間毎の授乳のリズムが崩れないように配慮するのが大切です。
赤ちゃんの体力は母乳やミルクを飲むために使い、摂取したエネルギーは全て体の成長に回すのが最優先。
このルールを崩さない範囲のお出かけにしてくださいね。
生後2~3か月は、気分転換の散歩でお出かけデビューを
生後2~3か月になったらお出かけデビューしましょう。
最初はママも赤ちゃん連れのお出かけに慣れていません。
思わぬトラブルで慌てることがないよう、軽い散歩からスタート。
赤ちゃんの機嫌がいい時間帯や、お出かけに必要なグッズ、自分の生活リズムなどを探りながら、外出時間を延ばしていってください。
筆者は、近所の商業施設へ買い物に行くことから始めました。
朝の授乳が終わった後、機嫌が良い時間帯に開店直後のスーパーへ行って当日の目玉セール品を買って帰ってくる。そんな散歩でした。
赤ちゃんは首がすわっていないのでスリングを利用。
買いたいものが多い時はベビーカーが役立ちました。
商業施設内ならおむつ替えも授乳も困りませんし、すぐ近所だったので万が一、着替えが必要なことになっても焦らず帰宅できます。
抱っこ紐とベビーカーのメリット・デメリットを体験し、持っておきたいグッズを自分なりにメモしながら、遠出の練習をするといいですよ。
生後4~5か月は、午前中に30分くらい遊ぼう
生後4~5か月は赤ちゃんの生活リズムを作る時期です。
赤ちゃんも成長してきて、起きる時間・寝る時間、授乳の時間・回数が大体決まるので、動きやすくなってきますよ。
首もすわってきて、自分で体を動かすようになるので、寝転がった状態で遊べる場に行きたいですね。
できれば、午前中に外で30分くらい遊ぶ時間を確保したいもの。
自治体が運営している児童館や、園庭などを開放してくれている保育園・幼稚園が便利です。
場所によっては、保健師さんがいて赤ちゃんの体重や身長を測定してくれたり、育児相談ができることも。
同じくらいの月齢の赤ちゃんと触れ合ったり、親同士の繋がりを作ったり、子育てに関する生の情報を得られるので、お出かけするといいですよ。
自治体のHPや広報誌を見ると、子育て支援施設の情報や、保育園・幼稚園情報が載っています。
機会を見つけて足を運んでみてくださいね。
生後6~7か月は、好奇心を満たすための外出がおすすめ
生後6か月を過ぎると体が強くなってきて、椅子に座れるようになり、喃語も喋るようになります。
周囲の人に自分の意志を伝えようとする機会も増え、好奇心も旺盛になっていく時期なので、積極的に遊びを経験させてあげたいですね。
寝返りしたり、寝返りから元の姿勢に戻ったり、俯せや仰向けのまま動いたりできる時期なので、部屋の中で自由に動いて遊ぶ時間を作りたいもの。
ただし、午前中にお出かけしたら午後は家でゆっくりするようにしましょう。
お出かけは楽しいことですが、外へ出た赤ちゃんはずっと強い刺激に晒され続けている状態に!
外で過ごす時間が長いと脳が興奮しすぎて夕方以降にぐずったり、夜眠れなくなったりするので、一日中外で遊ぶのは避けた方がベター。
赤ちゃんは目で見たり体験したりしたことを寝ている間に頭の中で整理します。
成長途中の赤ちゃんの脳は情報が多すぎるとパンク状態になってしまうので、丁度いいお出かけ時間を探ってみてくださいね。
生後8~9か月は、体を動かしてしっかり外で遊ぼう
生後8か月を過ぎた赤ちゃんは、ずり這いやハイハイで動き回り、積極的にオモチャで遊ぶようになります。
安全に動き回って遊べる場所を確保しておきたいですね。
外でしっかり遊ぶとお腹が空き、遊んで心も満足するので離乳食を進めやすくなります。
外でしっかり遊んでから帰宅し、離乳食にするのがおすすめ。
お出かけ先で離乳食を食べるのも気分転換になり、たくさん食べるきっかけになることも。
ただ生後8か月以降のお出かけは、オムツや着替え、飲み物をしっかり準備しましょう。
赤ちゃんが動き回ったり、離乳食を食べたりすると、どうしても汚れが気になります。
おしり拭きや、タオル、携帯用ウェットティッシュ、ビニル袋、汚れ物を入れる袋などは、常に持っておきたいですね。
生後10~11か月は、心を育むためにも積極的にお出かけしよう
生後10か月を過ぎると、つかまり立ちや伝い歩きができるようになります。
また「こんにちは」「バイバイ」といった言葉の意味を理解し、身振り手振りで意思表示できるようになって、他の人と関わり合う楽しみを覚えるようにもなります。
室内遊びだけでなく、外遊びも楽しめるようになるので、行動範囲を徐々に広げていきましょう。
この頃のお出かけは、オムツや着替え、汚れ物を入れる袋、飲み物、タオルを忘れないようにしましょう。そして、抱っこ紐も必携!
遊びが楽しすぎて「帰らない!」とぐずる赤ちゃんを連れて帰るのに、抱っこ紐は欠かせません。
小さなオモチャやちょっとしたおやつもバッグに忍ばせておくと、気持ちを遊びから逸らせて遊び場から楽に離れられるのでいいですよ。
お出かけは身近な所から月齢に合わせて広げていこう
赤ちゃんのお出かけデビューに決まりはありません。
皆さんの生活リズムに合わせて決めていきましょう。
ただし生後1か月間は赤ちゃんもママも休むことを第一にして、お出かけは必要最低限に!
生後2か月目からは身近な散歩やスーパーへ買い物に行く所から、室内遊び、外遊び、というように徐々に行動範囲を広げていきましょう。
車を利用する場合は必ずチャイルドシートを使用し、電車は生後4か月くらいから混雑する時間帯を避けるようにするのがベター。
両手が使えるマザーバッグをひとつ準備し、お出かけ先で困らないよう便利グッズ・必携グッズを自分なりにチェックしていってください。
お出かけは赤ちゃんにとってもママにとっても気分転換になり、よい社会経験にもなります。
遠慮せず、無理のない範囲で外へ出るようにしましょうね。