妊婦は化学調味料を使って大丈夫?妊娠中の味の素3つの注意点と影響

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化学調味料と聞くと「身体に悪いもの」というイメージがありますが、そもそも化学調味料とはどんな物なのでしょうか。

また、妊娠中に化学調味料を使って料理をしたり、入った物を食べてもお腹の赤ちゃんに影響することはあるのでしょうか。

普段は何気なく食べているものであっても、妊娠中に口にするものはお腹の赤ちゃんに影響することがあるので慎重になってしまいますよね。

そこで今回は、妊娠中の化学調味料の使用について調べてみました。

今回のポイントは下記の5つです。

・そもそも化学調味料って何から出来ているの?
・うま味調味料の代表的な調味料「味の素」は妊娠中に摂っても大丈夫?
・妊娠中の味の素の3つの注意点と影響
・海外から見る味の素とは
・妊婦は味の素を使っても問題無し!?

化学調味料と聞くと、「化学」イコール「石油」というイメージがあると思います。

洋服や洗剤、トイレットペーパーなど数々の物が石油から作られていますよね。

しかし、最近ではアレルギーや肌荒れなど身体に良くないという考えから、天然の物を使って作られるようにもなっています。

化学調味料は本当に石油から作られているのでしょうか。

妊娠中に化学調味料を使えるのかを徹底的に調べてみましたので、参考にしてみて下さいね。

目次

そもそも化学調味料って何から出来ているの?

化学調味料と聞くと、「石油」からできている物だから当然身体には良くないと思われがち。

また、近頃は健康思考や美意識の高い方が多く、「無添加調味料」、「天然調味料」などナチュラルな物が目立つようになってきました。

妊娠中に食べる物は、血となり胎盤を通してお腹の赤ちゃんに移行されます。

よって、妊娠中に口にする物はできるだけ、身体に良い物を摂りたいですよね。

そこで、妊娠中に化学調味料を使って調理をして良いものなのか、まずは化学調味料を探ってみましょう。

化学調味料って「石油」から作られているの?

何故、化学調味料と言われるようになったのか皆さんはご存知でしょうか。

今から50年程前に化学由来の原料から作られていた調味料が一部であったり、原料は自然由来の物を使っていても化学的に合成をされていたため化学調味料と呼ばれるようになったとされています。

また、料理番組で他の商品名と区別化するために人工的に作られている調味料を化学調味料と呼んでいたとも言われているそうです。

現在では安全に安心して食べられるように、原料や製造法が変わっています。

化学調味料とうま味調味料は同じ!?

うま味調味料とは、料理を美味しくするために大切な役割を担ってくれる調味料のこと。

日本では、大昔から昆布の出汁を使って調理がされてきました。

研究により昆布には料理を美味しくしてくれる成分が含まれていることが分かったのです。

実は、化学調味料とうま味調味料は同じもの。

化学と付くだけで、身体には良くないものと思われてしまいがち。

現在では、安心して安全に食べれる原料や製造法になっているため「うま味調味料」と呼び名が変更されています。

うま味調味料の代表的な調味料「味の素」は妊娠中に摂っても大丈夫?

うま味調味料の代表的な調味料と言えば「味の素」ですが、妊娠中に使っても安全な調味料なのでしょうか。

味の素のホームページには、妊婦さんや赤ちゃんが食べても大丈夫との記載があります。

味の素のホームページより引用

「Q妊婦や赤ちゃんが食べても大丈夫?

 A 妊婦さんはもちろん、胎児や乳幼児が食べても問題なく、安全であることが確認されています。」

上記の通り、安全性が確認されているため妊娠中でも使える調味料と言えるでしょう。

では、その根拠とは何なのでしょうか。

味の素の原料や作り方も気になりますし、1日の摂取量も定められているのかも気になるところです。

また、味の素を妊娠中に摂りすぎてしまったら、お腹の赤ちゃんの成長に影響してしまうのでしょうか。

味の素の原料や作り方とは

味の素の原料は「さとうきび」です。

化学由来ではなく、天然由来の原料なので安心ですね。

また、味の素は下記のような工程で作られています。

・さとうきびを絞り糖蜜を出す
・糖蜜に発酵菌を入れて発酵させる
・調理しやすく粉状の「グルタミン酸ナトリウム」にし、完成です。

さとうきびの蜜を取り出して発酵をさせる過程までは何となく把握できますが、「グルタミン酸ナトリウム」にするとはどういうことなのかと少し首を傾げてしまいますね。

参考:味の素ホームページ 「原料・製法」より

妊娠中の味の素の3つの注意点と影響

味の素のオフィシャルサイトにもあるように、安全性が確認されているため妊娠中でも食べることができる調味料です。

妊娠中に口にするものは、お腹の赤ちゃんにも影響するものなので、安全性の根拠が気になりますよね。

妊娠中の味の素の3つの注意点と影響を紹介します。

①グルタミン酸ナトリウム

さとうきびの蜜を発酵させて「グルタミン酸ナトリウム」を作り出します。

グルタミン酸ナトリウムとは、味の素の主成分で食品衛生法の規定で食品添加物に分類されています。

要は、食品添加物なのです。

添加物と聞くと、お腹の赤ちゃんの成長を妨げる可能性があるので、妊娠中にはできるだけ摂りたくないと思われがちです。

しかし、グルタミン酸ナトリウムは法律のもと安全性が認められた添加物なので、妊娠中での使用は可能です。

とは言え、毎日過剰に添加物を摂りすぎては良くありません。

お砂糖や塩だって毎日過剰に摂り過ぎたら、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが高まるとされています。

なんでも摂りすぎは身体には良くないもの。

程々に摂る分には問題ないと言えるでしょう。

②1日の摂取量

実は、日本ではグルタミン酸ナトリウムの1日の摂取量は定められていないのです。

厚生労働省が発表する動物実験で、妊娠中のラットやサルにグルタミン酸ナトリウムを摂取させてもお腹の赤ちゃんや母体に大きな影響は見られなかったと報告しています。

よって、使用量の制限は定められていません。

とは言え、過剰な摂取はおすすめできませんので、美味しく食べられる適量を使うよう心掛けて下さいね。

参考:厚生労働省「食品健康影響評価の結果の通知について」より

③お腹の赤ちゃんへの影響

厚生労働省の動物実験では、お腹の赤ちゃんには影響は見られませんでした。

法律のもと安全性が確認されている食品添加物なので、お腹の赤ちゃんへの影響は無いと言えるでしょう。

しかし、アメリカではベビーフードにグルタミン酸ナトリウムが使われなくなったり、タイや東南アジアの消費者団体はお腹の赤ちゃんに催奇形性や染色体異常のリスクを高める動物実験結果があるため妊婦さんへの注意表示の要求をしているとも言われています。

海外から見る味の素とは

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何故、海外と日本では味の素の見方が異なるのでしょうか。

海外から見る味の素とはどんな物なのでしょうか。

アメリカではグルタミン酸ナトリウムは義務表示

味の素の主成分と言えるグルタミン酸ナトリウム。

アメリカでは、消費者には評判は良くないそうです。

1960年代アメリカの中華料理店で食事をした人が頭痛や発汗、嘔吐などの症状が見られました。

原因は、大量のグルタミン酸ナトリウムだと言われていますが化学的な根拠はありません。

米国食品医薬品局では、グルタミン酸ナトリウムは安全な食品添加物と報告しています。

しかし、消費者の中には頭痛や吐き気の症状が出たと訴える人が多いため、アメリカではグルタミン酸ナトリウムの入った物には表示を義務化しています。

参考:味の素ホームページ「グルタミン酸ナトリウムの国際的な安全性評価」より

米国食品医薬品局は安全な摂取量を報告

米国食品医薬品局では、3g以上のグルタミン酸ナトリウムを摂取した人の中に頭痛や嘔吐などの症状があった。

しかし、1食あたりグルタミン酸ナトリウムの使用量が0.5g以下であれば安全としています。

参考:米国食品医薬品局「グルタミン酸ナトリウムのQ&A」より

妊婦は味の素を使っても問題無し!?

海外では味の素の主成分であるグルタミン酸ナトリウムに対しあまり良く思っていない人は多くいます。

しかし、過剰に摂取していれば誰だってリスクは高まるものです。

食べる全ての物に味の素は使いませんよね。

妊娠中は、ただでさえ口にする物には敏感になります。

また、味をつける調味料においても普段より控えめにする妊婦さんも多いでしょう。

味の素は、過剰に摂取をしなければ安全に食べれるもの。

よって、使う分量を考えて摂取すれば妊娠中でも味の素を使っても大丈夫と言えるでしょう。

まとめ

妊娠中に口にするものは胎盤を通じて微量でも赤ちゃんへ移行される可能性があります。

また、普段は何も問題がなくても、ホルモンバランスによってちょっとしたことで体調が変化しやすくなっておたり、悪阻などで味覚にも変化が出る可能性も。

味をあまり感じないと調味料を掛けすぎてしまうのは良くありません。

食べる物だけに気をつけるのではなく、摂取する量にも気をつけましょう。

普段だって過剰に摂取すると健康に害を及ぼします。

妊娠中であれば、母体と胎児の両方にリスクを負うことになるので十分に気をつけて下さいね。

もし、自分で判断できないという方は、主治医の先生や助産師さんに相談してみると安心です。