無痛分娩ときいて、あなたはどのようなイメージが浮かびましたか?
痛みが少なくて良さそう?それとも危険そう?
私は『良さそう』と感じて、無痛分娩を希望したひとりです。
よく『出産はスイカを鼻から出すような痛み』といいますよね。
その痛みに耐えられる自信がなかったので無痛分娩を希望したのですが、結果通常分娩で出産しました。
理由は希望する人が多く、できる医師も限られているので難しいと言われたためです。
やはり出産は想像を超える痛みとの闘いでしたが、無事産むことができました。
無痛分娩を希望したとき、医師からメリットやデメリットの説明があったのですが、聞いた感想は、良い面も悪い面もある、ということ。
この記事では無痛分娩についての疑問を解決するとともにメリットやデメリットも紹介します。
ポイントは7つです。
・無痛分娩って?
・無痛分娩の方法
・費用はどれぐらい?
・痛みは本当にないの?
・無痛分娩のメリット
・無痛分娩のデメリット
・無痛分娩の死亡事故
最後まで記事を読んでいただければ、無痛分娩を選択するかしないかを決めるヒントになるはずです。
ぜひ参考にしてくださいね。
目次
無痛分娩って?
通常、赤ちゃんを産むときはスイカを鼻から出したような痛みと言われるほどの激痛です。
その痛みを麻酔によってなくして赤ちゃんを産むという方法です。
アメリカなどでは一般的に行われていますが、日本では実施していない産院が多いなど、まだまだ出産方法のひとつとしてポピュラーにはなっていない印象ですが、希望する妊婦さんは増加傾向にあります。
私の場合は希望していたのですが、できる医師が限られており、キャンセル待ちが10人以上でした。
結果、無痛分娩はしないことにして通常の分娩を選ぶことになりました。
私のように人気でできない人もいれば、病気などで無痛分娩ができない人もいます。
神経の病気や血液の病気、薬剤アレルギー、骨の変形などの場合はできないことも。
逆に、妊娠高血圧症候群の人などは、無痛分娩をすすめられることもあります。
無痛分娩の方法
大きくわけて2つの方法があります。
①予定無痛分娩
計画的に分娩の予定を立てて出産する方法です。
前もって出産予定日を決めるので、立ち合いを希望しているのでしたらスケジュール調整がスムーズに行きます。
急な出産ではないので上の子を両親に預けるなど、予定が組みやすいのが特徴です。
流れとしては、予定日の前日に入院し、子宮口を開く処置を受けます。
その後、子宮口がある程度開いたらカテーテルを留置して麻酔の準備をします。
分娩の進み具合を見ながら麻酔を行います。
計画的に行うつもりでいても、予定よりも早く破水や陣痛が起きてしまうこともあります。
そういった場合は、無痛分娩の方法が計画とは異なったり、無痛分娩自体できなくなるケースもあるようです。
②陣痛後の無痛分娩
陣痛が来た後に無痛分娩を行う方法です。
計画無痛分娩とは異なり、陣痛が始まってからなので麻酔をやるまでは痛みを感じるのが特徴。
陣痛が始まったら入院して、子宮口がある程度開くのを確認します。
カテーテルを設置して麻酔の準備をした後、必要であれば陣痛促進剤を注入し、麻酔を行います。
陣痛後に処置をするので、赤ちゃんが早く出てきてしまっていると間に合わない場合があります。
その時は無痛分娩はできなくなり、通常分娩となります。
費用はどれぐらい?
普通分娩の費用プラス5万~20万ほどです。
私の産院ではプラス10万円だと言われました。
産科医の他に熟練の麻酔医、看護師など、多くのスタッフを必要としますので産院によって差があるようです。
痛みは本当にないの?
陣痛を待ってから無痛分娩の人は、麻酔が効くまで通常の分娩と同じ痛みを感じます。
麻酔が効いてからの痛みの感じ方は個人差があるようです。
「ぜんぜん痛くなかった」という人もいますし、「ちょっと痛いかなという程度の痛み」だったという方も。
陣痛の痛みがないので、上手くいきむことができない人もいます。
ですが、お腹が張る感覚はありますし、助産師やお医者さんがタイミングを言ってくれるので心配することはありません。
もし、分娩が思うように進まない場合は、緊急帝王切開をして赤ちゃんとママの安全を守ることもあります。
無痛分娩のメリット
なにより痛みが軽減されるのが一番のメリットといえるでしょう。
陣痛の痛みは想像を絶します。
私はあまりの痛みに発狂してしまったぐらいでした。
出産1時間前からの記憶がほとんどないぐらい、痛みと闘っていました。
必死でした。
その痛みが軽減されるのは、とても嬉しいことです。
痛みでのストレスや体力消耗も少ないので、産後の回復も早くもなります。
無痛分娩のデメリット
陣痛が弱まりやすいので、出産が長くなることがあります。
吸引分娩になる確率も通常よりも高くなるという報告も。
他に、陣痛促進剤や麻酔を使用するので合併症になるリスクもあります。
陣痛促進剤のリスク→子宮が収縮しすぎて胎児が圧迫されてしまう。
子宮破裂が起きる可能性がある。
麻酔→低血圧や頭痛。硬膜外血種や神経麻痺、呼吸困難など。
無痛分娩の死亡事故
けっして脅かすつもりはありませんが、無痛分娩で悲しい死亡事故が何件も起こっています。
麻酔の事故により母子ともに死亡したり、植物状態になってしまっているのです。
無痛分娩を希望している人は、その病院で事故がないか、体制はしっかりとしているかを必ず確認しましょう。
そして安心して任せられる病院かどうかを念入りに調べてから決断することをおすすめします。
リスクを充分理解した上で、無痛分娩を希望するようにしましょう。
こうしていうと、リスクばかりなの?と思われてしまうかもしれませんが、そうではありません。
欧米では約8割の妊婦さんが無痛分娩をしています。
日本ではそれほどの割合ではありませんが、確実に無痛分娩を希望する人は増加していますし、無痛分娩を実施する産院も増えています。
メリットとデメリットを充分理解し、信頼のできる医師や病院を選ぶことが、無痛分娩の第一歩です。