夏本番!多くの学校で夏休みとなっていますが、小学校・中学校でも宿題があり、遊んでばかりもいられませんよね。
中でも困るのが「自由研究」のテーマ選び。
テキストを読んだりドリルを解いたりするだけでなく、自分でアイディアを出さなければいけません。
そんな自由研究の対策としてもぴったりなのが、水族館です!
楽しみながら夏休みの自由研究を解決できる水族館の魅力をご紹介します!
目次
水族館と自由研究
自由研究の定番といえば、以下のようなものがよく挙げられます。
- DIY気分での図画工作
- 家庭科の実習でオリジナル料理
- 身近な道具でできる理科の実験
- アサガオやプチトマトなどの観察記録
とはいえ、何かを作るのは道具を集めたり、手先が器用でないといけなかったり、ケガの心配もあったり・・・課題もたくさんあります。
しかし、観察した結果をまとめたり、分からないことをインターネットや図鑑で調べたりするのであれば、あまりお金もかからず気軽にできるのでオススメです!
一方で、観察の対象となるようなものが身近にはあまり無い、という問題もあります。
そこで役立つのが水族館!
以下のような観点から、自由研究にぴったりな理由がたくさんあります。
- 普段は出会うことのできない生き物がいる
- 普通には観察できないような深海の生き物を観られる
- 関連する情報がパネルなどでも紹介されている
- 飼育スタッフにすぐ質問ができる
- 入館料を払えば何時間でもいられる
- 年間パスポートで繰り返し利用できる
- 室内なので熱中症などの心配もない
こうした要素を見ると、水族館は自由研究のためにあるのではないかとすら感じてきませんか?!
自由研究の具体的なテーマ
自由研究にぴったりな水族館ですが、以下では、さらに具体的に、どのようなテーマ設定が考えられるかをご紹介します!
その1:変わった姿の魚から進化の仕組みを知ろう
水族館には、魚を中心に、たくさんの種類の生き物がいます。
その中には、私たちの想像を超えるような変わった姿の生き物もたくさんいます!
しかし、こうした一見変わった姿に見える生き物も、単に変わっているというだけでなく、そこにはそれぞれしっかりと理由が存在します。
- 敵から姿を隠すために変わった模様になっている
- 小さな獲物を食べるために細長い口をしている
- 早く泳ぐためにヒレが大きく動く
などなど、その理由は生き物によって実に様々です。
そこで、この生き物はなぜこんな姿になったのか?ということを調べてまとめる、ということを研究テーマにすることが考えられます!
生き物をよーく観察し、変わった身体の形をしている理由などについて自分なりの予想をして、飼育スタッフに質問をしたり、インターネットで調べたりすることもできれば、立派な研究に繋がっていきます。
例えばこちらのヒゲのような特徴のある「オジサン」という名前の魚。
餌になる獲物などを刺して食べるのかな?など色々と想像が膨らみますが、、、
実際には、ヒゲの部分が特殊な感覚器になっていて、砂の中に潜む獲物を見つけ出すことができます。
他にも、今やどこの水族館でも人気のチンアナゴの仲間達はどうして砂の中に埋まっているのか?
エイはなんでこんな形をしているのか?
などなど、多様な生き物が観られる水族館ではネタ探しには困らず研究テーマは見つかるはずです!(^ ^)
その2:イルカと魚は何が違う?海の生き物を分類してみよう
水族館の人気者といえばイルカです!
さすがにイルカのことを「魚」だと思っている人は少ないと思いますが、イルカが哺乳類で、具体的に魚とはどこがどう違う?というところまで明確に説明することは意外と難しいと思いませんか??
そんな知っていそうで知らないイルカの秘密調べてまとめる、というのも自由研究のテーマとふさわしいと考えられます。
魚の中にも様々な種類がいますが、一般的な魚とイルカとの違いを考えると、
- エラ呼吸・肺呼吸
- 卵を産む・産まない
- ウロコがある・ない
など、様々な特徴が見えてきます。
さらに調べていくと、「魚の卵」と言ってもいろいろな種類があり、サメの仲間にはこんな想像し難い形状の卵まであります!
海の生き物の多様性は、調べれば調べるほどその奥深さが明らかになり、自由研究としてやりがいのある内容になること間違いありません。
イルカについても、息継ぎが必要なイルカはどうやって眠っているのか?イルカとクジラはどう違うか?など、イルカの生態を調べるだけでも知らなかったことがたくさんあるはずです!
イルカショーの中でも、イルカの生態や特徴などを紹介する水族館もありますので、ぜひそんな目線でも水族館の新たな魅力を見つけてみてくださいね!
その3:優しさのつもりが生態系を壊す?!生物多様性の仕組みを知ろう
動物園や水族館を利用する生き物好きの方の中には、自宅でペットを飼われている方も少なくないと思います。
また、お子様も学校の水槽や池でメダカやグッピーなどの魚や、カメなどの生き物を飼っていることも多いですよね。
しかし、どうしても飼い続けることができない事情が起こってしまった時に、あなたならどうしますか?
川や森など、自然に返してあげると考えた方は、そんな優しさが他の生き物たちを苦しめることになるかもしれません。
それを理解するためには、「生物多様性」というキーワードが重要です。
メディアなどでも度々登場し、理科の教科書などでも出てくる言葉ですが、様々な問題が関わる難しい考え方でもあります。
水族館では、様々な生き物を通じて生物の多様性を学ぶことができるだけでなく、それを守るために何ができるか、を教えてくれる場でもあります。
詳しいパネルなども使ってメッセージを伝えていることも少なくありません。
地球環境に関するテーマは昔から常に大切なものですが、最近ではスターバックスがプラスティックストローの使用をやめるなど、私たちの生活と密接に関わるニュースが話題になっています。
そんな中では、自分たちの日々の行動が、自然環境や海に生息する生き物たちにどのような影響があるのか?といったことを調べてまとめるという研究は、特にホットなテーマです!
特にメッセージ性の強い事例として、かごしま水族館では、「沈黙の海」という何の生き物も泳いでいない水槽を展示し、生き物や自然環境への意識が大切であることを伝えています。
なお、このテーマの場合には、自然界での遺伝的な影響など、ちょっと難しい話も含まれるため、小学校でも高学年や中学生向けのテーマかもしれませんね。
その4:カメラを置いて泳ぐ生き物の絵を描こう!
水族館の中には「写真映え」する被写体がいっぱい!
休みの日などには、カメラを手にした大人だけでなく、スマホや任天堂DSを片手に写真を撮りまくる子供達の姿もよく見かけます。
そこでオススメするのが、カメラではなく、絵を描くことで生き物の姿を捉え、関連する情報と合わせて整理する自由研究です。
海に潜って絵を描くことは難しいですが、水族館は観察可能な形で海を再現してくれており、安全で快適な場所で海を描くことができるのは水族館だからこその魅力です。
写真を撮るときにはシャッターボタンを押すだけで終わってしまいますが、絵を描こうとすると、対象をじっくりと観察し、細かな部分もしっかりと確認しなければなりません。
例えば、映画“ファインディング・ニモ”のシリーズでドリーとしてお馴染みのナンヨウハギ。
さらっと眺めると綺麗な青い魚、という感じですが、よーくみると、尾びれのところに鋭いトゲがあることが分かります。
このように、よく見慣れたお馴染みの魚でも意外と気づかないことがたくさんあるので、水族館で集中してスケッチすることは、研究という意味でもとてもオススメです。
絵と合わせて、身体の特徴などをまとめて、オリジナルの図鑑の1ページを作ることができれば、立派な研究成果が出来上がること間違いなしです!
スマホで簡単に写真が撮れるこの時代だからこそ、動く生き物を絵にすることの価値が感じられます。
普段は写真が好きなお子様も、ぜひカメラを持たずに水族館にお出掛けしてみてはいかがでしょうか?^ – ^
筆者オススメの自由研究
ここまで様々な水族館を活用した自由研究のアイディアを紹介してきましたが、最後に、筆者がオススメする自由研究をオススメします。
それは、複数の水族館での展示を比較することで生き物の多様性を調べるという方法です!
ここまでの自由研究は、一つの水族館で完結することのできる内容を基本としてきました。
一方で、同じ生き物を展示している場合でも、水族館によって成長度合いなどが異なるため、二つ以上の水族館に行くと初めて分かることもたくさんあります。
例えば、水族館でよく観ることのできる生き物を例にすると、以下のような違いのある生き物を比較することが考えられます。
- 大人と子供で模様や形が大きく変化する(例:タテジマキンチャクダイ、メガネモチノウオなど)
- 成長によって性別が変化する(例:カクレクマノミ、キンギョハダナイなど)
- 身体の特徴がハッキリする(例:コブダイなど)
水族館では、こうした生き物の多様性を伝えることも大切にしているので、展示パネルをよく観ると、成長による模様の違いなどを紹介しているパネルなどもよく目にします。
同じ水族館では、成長するのを待っていると何年もかかるかもしれませんが、別の水族館に行けば成長した後の個体にすぐさま出会うこともできるというのが便利なところですね!
さらに、こうして水族館をいくつも観ていると、今度は、以下のように水族館の展示方法によって生き物の印象が大きく変わることも分かります。
- 照明によって印象が変わる(例:タチウオ、イワシの群れなど)
- 一緒に展示する生き物で印象が変わる(例:色鮮やかなイソギンチャクなど)
- 見せ方で生態の理解が変わる(例:チンアナゴの砂の中を透明にするなど)
色々な水族館を巡る時には、ぜひこうした展示の違いや生き物の変化などにも注目してみてくださいね!
日本は水族館大国と呼ばれるほど全国各地にたくさんの水族館がありますので、その比較を楽しむということがやりやすいですし、家族旅行のきっかけとしてもオススメです(^ ^)
さらに、家族で海外旅行なども計画している場合には、日本を飛び越えて海外の水族館との比較をする、なんていう本格的な自由研究も良いかもしれませんね!
まとめ
普段は楽しいだけの水族館、目線を変えてみると自由研究にぴったりの要素がたくさんあると思いませんか?
暑い日でも安心な水族館だから、研究に集中する環境としても最適です。
そして何より、大人でも知らない生き物の秘密がたくさんあるので、家族でのお出掛けとしても申し分なく、学校の宿題も解決できるまさに一石二鳥の場所と言えます。
ただし、夏休みの休日は特に混雑するため、自由研究のためには平日に行くことをオススメします!
今年の夏は、水族館にぜひお出掛けください!\(^o^)/