乳がんは母乳に赤ちゃんに影響するの?完母だとリスクが下がるのは本当か

スポンサードリンク

乳がんは30代から急激に増え始めます。

少ないですが20代以下で発症する人もいます。

この年代といえば妊娠、出産をする年齢でもありますね。

乳がんは日本人女性がかかるがんの中で最も罹患率が多いものです。

近年著名人の乳がんも多く聞かれるので、不安に思っている人もいるでしょう。

また授乳中の場合にはちょっとした胸の変化も気になりますし、もしがんだった場合にその母乳を飲んでいた赤ちゃんへの影響が心配です。

ここでは、赤ちゃんへの影響や出産後の乳がん検診がいつから受けられるのか、どのようなことをするのかをまとめました。

目次

授乳中でも乳がんになるの?

授乳中に乳がんになる可能性は低いそうですが、絶対にならないというわけではないようです。

授乳中に乳がんが見つかる人もいます。

近年は若い著名人の乳がんの告白も多いので、不安に思いセルフチェックを欠かさずしているという人もいるでしょう。

しかし、授乳中は乳腺が発達していて乳がんのしこりの有無は分かりにくいそうです。

発達した乳腺が触れてしこりのように感じることもあります。

これは私も経験していて、ゴリゴリと触れるものがあるので、婦人科に診察にいった時についでに聞いたことがあります。

先生には「これは乳腺ですね。」とあっさりと言われてしまいました。

でも自分でモンモンと考えると不安になるばかりだと思うので、今までなかったものが触れるようになった場合には診てもらうと安心できます。

また母乳が乳腺に詰まることでしこりができる乳腺炎の場合もあります。

乳腺炎は授乳経験のあるママなら多くの人が経験しているでしょう。

ものすごく痛いです。

39度以上の高熱が出ることも多々あります。

私も1人目のときは何度も乳腺炎になり、痛みに苦しんだ経験があります。

初めての時には、胸にしこりができてものすごく痛いし、熱を持っているなんて乳がんなの?!とすぐに病院に行きました。

ですが、乳がんは痛みがないようですね。

しかも乳腺炎のしこりは1日でできますが、乳がんのしこりは1日ではできません。

他にも脇のあたりに副乳ができることもあります。

人も哺乳類なので、妊娠初期の頃は犬のように乳房がたくさんあるそうです。

それが妊娠9週目頃には退化し消えて2つだけ残るそうなのですが、まれに消えずに残ってしまう人もいるそうです。

それが自身の妊娠によって乳腺が発達することで、目立つようになり、脇のしこりとして現れることがあります。

乳がんの症状としてしこりや分泌物がありますが、副乳からも母乳が出ることがあるため、乳がんと勘違いしやすいようです。

このように授乳中には胸にも様々な変化があるため、不安に感じることも多いでしょう。

気になることがあったら自己判断せずにお医者さんに診てもらうと安心できますよ。

乳がんの母乳は赤ちゃんに影響するの?

授乳中に乳がんが発見された人や「乳がんかも」と思っている人にとっては赤ちゃんへの影響が1番心配でしょう。

ですが、乳がんのあるママの母乳を飲んでも赤ちゃんに影響はないようです。

乳がんになった方のブログなどを見てみると「赤ちゃんが急におっぱいを飲まなくなったので、病院に行くと乳がんだった。」「赤ちゃんのおっぱいの飲み方は変わらなかった。」という両極の意見があります。

乳がんは症状が様々なので、乳がんだから皆同じというわけではないようです。

母乳にがん細胞からの血や分泌液が混じれば味も変わるでしょうから赤ちゃんが嫌がるのも分かりますし、分泌物が出ない場合には味にも影響しないのでしょう。

乳がんがあれば母乳にもがん細胞が含まれるそうですが、赤ちゃんは飲んでも消化できるため、それが影響して赤ちゃんの体調が悪くなるということはないそうなので安心して良さそうです。

授乳すると乳がんのリスクが下がるって本当?

乳がんになりやすい人の特徴として、出産経験がない人がなりやすいと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

私もそのようなことを聞いた覚えがあるので、調べてみました。

国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究によると「授乳(母乳)による乳がんリスク低下を報告する研究もあるが全てではない」と書かれていました。

リスクは下がるようですね。

ただ全てではないというところも気になります。

「出産して完母で育てたから大丈夫」とは思わない方がいいということです。

このガイドラインによれば、2002年の疫学研究にもとづく国際的なプール分析では、授乳期間12か月ごとに乳がんリスクの4.3%の有意な低下が見られるという結果が得られ、2007年の世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)の報告書で行われたメタ分析では、授乳期間5カ月ごとに2%の乳がんリスク低下が示されたそうです。

授乳することで乳がんのリスクが下がることは間違いないようですが、思ったより低いですね。

乳がんが発症するのには、女性ホルモンのエストロゲンが関係しているそうです。

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、月経が終わる頃から排卵までの間に多く分泌されるホルモンです。

このホルモンにさらされる期間が長いほど乳がんのリスクが高くなります。

エストロゲンは授乳期に分泌が急激に減少します。

それは母乳を作るためのプロラクチンというホルモンが優位になるからです。

授乳をする間はエストロゲンの分泌は少ないままです。

そのため授乳期間が長いほど乳がんのリスクが下がるということのようです。

エストロゲンにさらされる期間が長いのは授乳していない人だけではありません。

初潮が早い人(11才以下)、閉経が遅い人(55才以上)もエストロゲンにさらされている期間は長くなります。

授乳したから安心とは思わず、乳がん検診は受けるようにしましょう。

出産後の乳がん検診はいつから受けられるの?

乳がん検診はマンモグラフィー、超音波エコー、視触診で行われます。

超音波エコーや視触診だけなら婦人科でも受けることができますが、マンモグラフィーまでするとなると乳腺外来を受診するのが良いでしょう。

授乳中は乳腺が発達した状態になっています。

そのため、マンモグラフィーやエコーをしても正確な判断ができないことがあるそうです。

マンモグラフィーなどの検査を受けるのなら卒乳後6か月を目安にして受診しましょう。

ですが、異常を感じながら6か月経っていないからと放置するのはいけません。

乳がんは早期発見できれば、完治する可能性の高いがんです。

おかしいと思ったら乳腺外来を受診しましょう。

まとめ

女性が罹患するがんで1番多いのが乳がんです。

現在は11人に1人がなるとも言われています。

とても身近な病気です。

乳がん検診は定期的に受けて早期発見できるようにしましょう。