妊娠出来る年齢には上限がある?年齢による妊娠率と妊娠できなくなる理由

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40代でも妊娠できるのか?

いつまで妊娠ができるのか

年齢が上がるについて「この年代でも妊娠できるのか?」と悩んでいる方がたくさんいます。

妊娠出来る年齢は35歳までとよく耳にしますが、40代でも自然妊娠されている方を見かけることがあるでしょう。

しかし、妊娠出来る年齢には上限がないものの、年齢別で確率がどんどん低くなるのは事実です。

なぜ妊娠しづらくなってしまうのか、年齢による妊娠率やできない原因をご紹介します。

目次

妊娠出来る年齢に上限はない?年齢による妊娠率

世界中のニュースを見ると、60代でも妊娠したなど、驚きの報告がいくつかありますよね。

このようなニュースを見ると、妊娠出来る年齢に上限はないと感じてしまうのではないでしょうか。

たしかに、妊娠はさまざまなタイミングが重なって出来るため、50代や60代の年齢でも赤ちゃんを授かる可能性があります。

しかし現実的には、少なからず年齢が上がるにつれて、自然妊娠は難しくなっていくでしょう。

厚生労働省では、男女共に妊娠や出産には適した年齢があると報告。

妊娠するためには、卵子の数などが関係してくるのですが、30歳あたりから加齢と共に質や量が減ってしまいます。

厚生労働省の「母子保健事業の効果的実施のための妊婦健診、乳幼児健診データの利活用に関する研究」6ページ

30歳と40歳を比較してみると、卵子の質と量がガクッと低くなってしまい、40代後半から起こりやすい閉経時は、卵子の数がほとんどゼロへ・・・。

45歳あたりになると体外受精などでも妊娠しづらい体質になるともいわれ、20代や30代前半に比べると妊娠率は低いです。

ただし、45歳でも自然妊娠する方がおり、妊娠率は低いものの健康的な体質でタイミング次第では妊娠できます。

そのため、35歳を過ぎたからといって、妊娠出来ないとは絶対に限らないのです。

妊娠出来る年齢に限界がある原因

妊娠出来る年齢に限界がある原因は、さまざまな理由があります。

女性の場合、どういった原因が関係しているのでしょうか。

卵子の質の低下

妊娠は卵子と精子が出会わなければ出来ないため、卵子の質と量は安定していなければいけません。

先ほどもお伝えしましたが、残念ながら加齢と共に卵子の数や質は減ってしまいます。

女性は40代後半あたりから生理が来なくなり、やがて閉経。

50代になると卵子の数はほとんどゼロの状態になるため、妊娠が難しくなるでしょう。

婦人系の病気が増える

加齢と共に卵管炎や子宮筋腫など、女性特有の病気を患いやすいです。

クラミジアなど細菌感染は、卵管を細くしたり塞がってしまうなど、卵管障害の発生率を高めてしまいます。

婦人系の病気は、子宮内の環境を悪化させてしまい、着床障害など流産や不妊を引き起こすきっかけを作ってしまうのです。

一般社団法人 日本生殖医学会

ホルモンバランスの乱れ

生理が規則的に起こると、生理が始まる約2週間前に排卵が起こります。

排卵は女性ホルモンバランスが変化して起こるのですが、この時に子宮内では妊娠しやすい環境にして、着床の準備を開始。

妊娠しなければ子宮内膜が剥がれて生理が始まり、また次の妊娠に備えて子宮内を整えます。

排卵が起こらなければ妊娠は出来ないのですが、生理が来ない方や不順の方はホルモンバランスが乱れている可能性があるので、一度診察を受けてみると良いでしょう。

また女性ホルモンより男性ホルモンの方が高い原因は、ストレスや無理なダイエットも考えられます。

いろんなホルモンが以上分泌されているなど、妊娠出来る年齢なのにできないのは、このような理由が関係している可能性があるので注意が必要です。

公益社団法人 日本産科婦人科学会

女性だけじゃない!男性も加齢と共に生殖機能が低下する

妊娠出来る年齢なのに、なかなか授からず悩んでいる。

女性の場合、どうしても自分のせいにしてしまいますよね。

でも原因は、女性だけではなく男性も関係しているのはご存じでしたか?

生殖機能障害

男性もストレスなどにより、勃起障害(ED)や膣内射精障害を引き起こしやすくなるのです。

妊娠したいという気持ちが高まり、逆にプレッシャーになっている可能性も・・・。

また、生殖機能障害は糖尿病など生活習慣病が関係している場合があります。

年齢による病気の場合もあるため、気になる場合は検査をして調べてみましょう。

公益社団法人 日本産科婦人科学会

精子の質が低下

女性が加齢で卵子の質や量が減少するのと同じく、男性も精子の質や量が減少します。

一般社団法人 日本生殖医学会の研究によると、30代と50代を比較したところ、このようなデータであると報告。

精子の状態 低下率
精液量 3~22%
精子運動率 3~37%
精子正常形態率 4~18%

また精子の質低下は、加齢だけではなくもともと精子の数や運動量が悪い場合もあるのです。

一般社団法人 日本生殖医学会

精管の詰まり

せっかく精子の量や質が正常であっても、精子が通る道(精管)が詰まっていると、子宮内へ届かず妊娠が難しいんです。

精管の詰まりは精巣上体炎などの病気が関係している他、原因不明な場合もあります。

公益社団法人 日本産科婦人科学会

まとめ

今回は妊娠できる年齢と、年齢による妊娠率と妊娠できない理由についてご紹介しました。

現在、日本では35歳以上を高齢出産としています。35歳あたりから妊娠が出来にくくなるといわれている理由をまとめました。

【女性の場合】

・卵子の質の低下

・婦人系の病気が増える

・ホルモンバランスの乱れ

【男性の場合】

・生殖機能障害

・精子の質が低下

・精管の詰まり

35歳を過ぎると妊娠できないとは限りませんが、少なからず“出来にくくなる可能性が高まる”ことは研究データでも報告されています。

妊娠出来る年齢は女性も男性も20代~30代前半が適齢といわれているので、出来にくい場合は原因を考えてみてはいかがでしょうか。