陣痛は何もしないよりは、痛みを和らげるコツを知っておくと少しは楽になります!
初めての出産を迎える女性にとって、陣痛は想像もつかずに不安でいっぱいになります。
陣痛の痛さは人それぞれに違い、あまり痛みを感じずに我慢できたという人もまれにいます。
しかし、ほとんどの人は驚くほどの痛みやつらさからパニックになりそうになります。
陣痛の痛さは、いろいろな方法により軽減できるので、その方法を知っておくと安心ですね。
「陣痛で起こる痛みや不快感はどのような感じなの?」
「どんな方法で痛みなどを和らげたり逃がしたりできる?」
「陣痛が始まった!今からできることはある?」
など、陣痛への恐怖から抜け出すために、痛みを和らげる方法を事前に覚えておきましょう。
今回は、陣痛の耐え方について下記の内容でご説明していきます。
・陣痛で起こる痛みや不快感とは
・いきみ逃がしとは
・痛みを和らげる7つの方法
痛みを逃す方法は、妊婦さん一人ではできないことも多く、ご家族や助産師の協力も必要になります。
しかし、陣痛中に旦那さんに「ここを押してー!」と言っても全然違う場所を押していることや、お茶が飲みたいのに分かってくれないなど残念なことが多く、
「もう出て行って!」なんて言う羽目になることもよくあるので、旦那さんの覚悟も必要です!
これから出産を迎える予定であれば、ご家族で一緒に読んでみてくださいね。
目次
陣痛で起こる痛みってどんなもの?痛み以外にも何か症状があるの?
陣痛は、ふつうの傷の痛みや病気による痛みとは違い、初めて経験する痛みです。
いきむということが産むまでは分からずに、陣痛が始まってから自然に分かるのも不思議です。
また陣痛の痛みは人それぞれ違うので、絶対に次にご紹介することが起こるというわけではありません。
陣痛は、子宮の収縮や産道の広がり、また筋肉の緊張、呼吸、血液循環の高まりなどが合わさった、重労働のようなものです。
重労働をした結果が赤ちゃんの誕生になります。
出産後は、全身筋肉痛になったり、全身疲労しきっていたりと、重労働という言葉が合うでしょう。
痛みの表現はそれぞれ違いますが、「ハンマーで腰を砕かれた」「腰を引きちぎられそうになる」や「生理痛の100倍の痛さ」「数か月分の便を出す便秘のような痛さ」など、いろいろな表現があります。
一般的には『鼻からスイカ』と言われていますが、それではピンときませんね。
お腹の痛みもありますが、腰の痛みもひどく感じる人が多くいます。
最後の分娩よりも、長い陣痛の間のお腹や腰の痛み、また、いきみ逃しが辛かったという人の方がたくさんいます。
次に、『いきみ逃し』についてご説明していきます。
いきみ逃しって何?どうして必要なの?
お産のときに周りの人が「ヒーヒーフー、ヒーヒーフー」と声をかけますね。
この呼吸法は普段は簡単に行えますが、陣痛中にはヒーヒーフーの呼吸さえも難しいのです。
なぜ「ヒーヒーフー」と呼吸をしなくてはいけないのでしょうか。
それは、お産が進んでいくとどんどんいきみたくなってきます。
いきむとは、少し汚い言葉ですが、「何日も我慢していた便を出したい!」と思う気持ちです。
しかし「まだ出しちゃダメよ!我慢して!」と言われ、我慢するために、いきみ逃しとして、「ヒーヒーフー」という呼吸を行います。
お産の早い段階でいきんでしまうと、会陰部や膣内に傷がついてしまうことがあり、赤ちゃんがゆっくりと産道を通ってくる間はいきみ逃しが必要になります。
子宮口が全開にならないといきんではいけないのです。
いきんではいけないということを出産前には知らずに、陣痛が始まってから知ったという女性も多く、痛みがひどいなか「そんな~!」と思ってしまいます。
さらに、ヒーヒーフーなんてまともに息ができずに実際は「ヒィィィヒィフゥゥウゥウゥウウ!」と、人間ではない動物のような声をあげてしまうこともあります。
しかし、人それぞれなので、実際に陣痛が始まらないと分からないことも多いのです。
いきみ逃しの練習として、助産師さんに以前聞いた良い方法をご紹介します。
また汚い話になりますが、普段から便を出す時に深く呼吸を続ける練習をしなさいと言われました。
普段、便をするときは力をいれてしまい息をとめている人も多いのではないでしょうか?
そこでヒーヒーフーとゆっくり呼吸をしながら乗り切るのです。
案外良い練習になり、陣痛のときのいきみ逃しとして呼吸法を鍛えることができますよ!
陣痛の痛みを和らげる、または逃がすための7つの方法
さて本題に入りましょう!
陣痛の痛みは、そのまま我慢しておくより、様々な方法で和らげることが可能です!
痛みを和らげる方法はたくさんありますが、実際に試してみないと効果があるかは分かりません。
いくつか思い当たる方法を試しながら、痛みが楽になるものを見つけてください。
陣痛の後半になると、産院で助産師さんがピンポイントで痛みの緩和できる方法を探してくれることもあり、神様のように見えてくることもあります!
テニスボール
産院の陣痛室や待機室などによく置いてあるテニスボール。
もうすぐ出産を迎える予定のご家庭にも、念のために1つ置いているという人もいるでしょう。
テニスボールを実際に使うのは、助産師さんやご家族なので、使い方を知っておく必要があります。
まず、テニスボールは陣痛後半におこる「いきみたいけど、いきんではいけない」ときに使います。
陣痛の波が来た時に、妊婦さんの肛門をテニスボールでぐっと押してあげるのです。
これが、軽くでは全く意味がなく、とても力強く、筋肉痛になるくらいの勢いで押してあげます。
個人差はありますが、テニスボールで押すことにより、いきみ逃がしがラクになる人もいますよ。
バランスボール
バランスボールが自宅にあれば、ふくらまして準備しておきましょう。
「何に使うの?」と思いますが、これがとても便利なのです。
陣痛中は、横になっている姿勢より、中腰の姿勢やスクワットしている姿勢の方が、痛みが弱い人もいます。
しかし、硬い椅子に座っているとおしりが痛くなることもあるので、柔らかいバランスボールがおすすめです。
横に転げてしまうこともあるので、取っ手や机などつかまるもののそばに座りバランスを取ります。
四つん這いの姿勢
腰痛がひどい妊婦さんは、座る姿勢や四つん這いの姿勢だと、痛みがラクになります。
布団の上で四つん這いになり、上半身の下には大きめのクッションをおき、
力をいれやすい姿勢を作ります。
この姿勢は、赤ちゃんが回りながら降りてくるのを助ける姿勢でもあるようです。
しかし、ずっと同じ姿勢で陣痛をこらえていると、逆に腰痛や他の場所が痛くなるので、陣痛の波が落ち着いたときに、何度が体勢を変えていくとよいでしょう。
横向きになる
腰痛があまりない人や、陣痛で体力を消耗して休憩したい時には、横向きになりましょう。
いきみ逃がしの際には、両足の間にクッションなどを入れておくと、楽になります。
陣痛の波が落ち着いたときには、そのまま眠ることもできるので、陣痛が長時間続く時などには、休憩できるときに休憩していきましょう。
指の腹で腰を押してもらう
腰痛がひどい場合には、腰を指で強く押してもらうのが一番!
しかし、腰を押してもらう時に、助産師さんは痛いところを押してくれるけど、旦那さんは全然関係ない場所を押してしまうこともしばしば…。
「違う!そこじゃなーい!」と叫んでしまいそうになることもあります。
そんなときには、助産師さんに場所をしっかりと教えてもらうか、自宅での待機中で陣痛の痛みを和らげる場合には腰をさすってあげましょう。
腰をさすってもらうだけでも少し痛みが和らぐので、ツボが分からない時にはさすってあげてください。
腰や体、足を温める
ホッカイロで腰をあたためる、温かいタオルで腰や足を温める、またまだ座っていられるのであれば、お風呂などで足湯をして体を温める、靴下を履いて足を温めるなど、体を温めることにより痛みが緩和することがあります。
夏場の暑い時期などは逆に暑くて不向きかもしれませんが、冬の出産など寒い時期におすすめです。
まだまだ陣痛の始めの方は、話したりご飯を食べたりなど動ける状態なので、軽く腰が痛むときには、少し湯船に浸かっておくとリラックスできて腰痛も和らぐことがあります。
タオルをもっておく
陣痛の痛み中は、何かを握って力を入れるものが欲しくなります。
旦那さんの手でもよいのですが、旦那さんは別の役割があるので、ハンドタオルなどがおススメです。
汗をかいたら拭くことができるし、きついときにタオルに顔をうずめることができ、また、いきみ逃しのときにはぎゅーっと握り締めることができます。
―参照 陣痛と上手に付き合おう!!|日本赤十字社葛飾赤十字産院HPよりー
まとめ
他にも、陣痛中に飲み物を飲むためのストローや、髪が長い人は結ぶゴム(よく外れるので誰かに結んでもらうこともある)、陣痛中に口が渇くのでリップクリームなど、グッズも駆使しておくとよいですよ。
陣痛の痛みは人それぞれ感じ方が違いますし、痛い場所も違います。
準備だけでも万端にしておくことで、「いつでも陣痛来い!」と安心して構えることができますね。
バランスボールやテニスボール、ホッカイロなどのグッズの準備と、旦那さんや家族への協力を、事前に依頼しておくとよいですね。