日本の季節の中でも、妊娠中の過ごしやすい季節である春。
寒い冬が終わり、ほっとして気が抜けそうな時期ですが、そんな春でも妊婦さんは注意しなければならないことがあります。
「なんだか身体がだるいな…」
「風邪のような症状が続いてるけど大丈夫?」
暖かで気持ちの良い春でも、実は妊婦さんが陥りやすい病気があります。
そこで、過ごしやすいと思われがちな春にこそ気を付けるべきことをご紹介します。
- 妊娠で花粉症発症
- 妊娠鬱に注意
- 眠気倍増
- 気温差が激しい
- 紫外線対策は徹底する
- 感染症に要注意
この7点について、詳しくみていきましょう。
妊娠して、これから春を迎える人の参考になれば良いです♪
目次
<妊娠が影響で花粉症発症!?>
「妊娠すると体質が変わる」と言われますが、好きな食べ物が変わるだけでなく、アレルギー体質が治ったり発症したりする例もあります。
今まで花粉症ではなかった人も、花粉症を発症する人もいます。
さらに、もともと花粉症の人は、症状が重症化する場合もあり、軽く考えてはいけません。
花粉症によりくしゃみをする回数が増え、お腹が大きくなってくると、腹圧がかかりやすくなってしまい、お腹が張るなどきつくなってしまいますね。
今まで花粉症の薬を服用していた人も、妊娠中(特に妊娠初期)は産科医に相談してください。
産科医や耳鼻科では、妊娠しており花粉症が辛い事を伝えると、妊婦でも服用できる薬を処方してくれる場合もあります。
また『花粉症の時期に鼻水やくしゃみがとまらない』から花粉症と決めつけないようにしましょう。
妊娠性鼻炎という病気もあり、これは出産するまで続きます。
気になった時には、一度診察してもらうと良いですね♪
<これって、妊娠鬱なの?>
妊婦さんに限らず、春は鬱の症状が悪化しやすい季節です。
妊娠中はホルモンバランスが変わるので、イライラしたり急に悲しくなったりすることもあります。
それがすべて妊娠鬱ではないのですが、ひどい症状が2週間以上続いているようなら、産科や精神科への相談をしてみましょう。
症状としても色々あるのですが、例えば、
- 食欲不振
- 出産に対して不安で怖い思いが強い
- 不眠
- 何に対しても無気力
- 涙もろく落ち込みやすく、いつもイライラしている
このような症状があげられます。
春になりやすい妊娠鬱ですが、季節を問わずいつでも誰でもかかってしまう可能性があるものです。
「まさか自分が鬱なんて。」と考える人も多いですが、なんだか変だと感じたら、本人だけでなく周りのひとも声をかけあい、産科医などに相談にいきましょう。
<眠気と闘う季節!>
妊娠中は「とにかく眠い」。
つわりによってひどい眠気に襲われる人もいますね。
運転中や仕事中などにも関わらず、急に眠気が襲ってくることもあります。
自分ではどうしようもないくらい急な眠気で、耐えるのが大変なのです。
春は時に、ぽかぽかと暖かく、やわらかい日差しが眠気を助長します。
眠れるのであれば、そのままお昼寝をするのがベストなのですが、今眠れないというときにはどのようにその眠気と闘いますか?
- ミントタブレットやガムでスッキリする
- 顔を洗うとさっぱりする
- 体操や外の空気を吸うなどして少し体を動かす
色々な方法があると思いますが、職場や家族に「妊娠中はどうしても眠くなる」ことを先に伝えておき、休憩や仮眠が取れるような状態にしておくとよいですね。
妊娠して眠くなるのは、その分、お腹の赤ちゃんが成長している証です!!
無理せずに乗り切りましょうね♪
<気温差が激しいので体調管理をしっかりとする>
寒い冬は、身体が冷えないようにしっかりと体調管理をしていますが、春になって気を抜くと風邪をひいてしまうかもしれません。
春は、まだまだ寒暖差が激しく、体調管理をするのが難しい時期でもあります。
春も気を抜かずに、体調管理をしっかりと行うようにしましょうね!
<妊娠中の紫外線対策は念入りに>
妊娠すると女性ホルモンのバランスが崩れ、紫外線の影響をいつも以上に受けやすくなります。
紫外線によりそばかすやシミができやすくなるので注意が必要です。
「毎年、UV対策をしていないけどお肌の調子が良い!」という人でも、妊娠中は驚くほどシミが増えた経験をされた人もたくさんいるでしょう。
特に春は1年の中でも紫外線が強い季節です。
外出時や散歩に出かける時などは、日焼け止めクリームで紫外線対策をしましょう。
妊娠中は日光浴も大切なので、適度に外に出て太陽の光を浴びることは大切です。
日傘や日焼け止めクリームなど、いつも以上に念入りに紫外線対策をして、春の外出を楽しんでくださいね♪
<リンゴ病には要注意>
リンゴ病は子どもがかかる病気というイメージがありますが、大人も発症します。
特に妊娠中にリンゴ病にかかってしまうと赤ちゃんに影響がでる可能性があり注意が必要です。
どのような人がかかるのかというと、一度もリンゴ病にかかったことがない人や、昔リンゴ病にかかっていても免疫が作られなかった人は大人になってからでも感染する可能性があります。
もし、妊娠中にリンゴ病にかかってしまうと、お母さんは風邪のような症状や紅斑が出るのですが、胎児に「胎児貧血」や「胎児水腫」など深刻な病気を引き起こしてしまう場合があるのです。
母体感染から2~17週間(平均10週間)で胎児に影響する。
ウイルス感染 ⇒赤芽球破壊 ⇒赤血球産生停止 ⇒胎児貧血 ⇒胎児水腫⇒最悪胎児死亡
妊婦の感染、2011年69人感染 49人流産・死産(70%)
5年周期で大きな流行(2001 2007 2011年に流行)
-引用 ひさまつ産婦人科医院 よりー
リンゴ病を予防するためにも、外出時にはマスクをする、こまめな手洗い・うがい、子どもが多い場所にはできるだけ行かないようにするなど心がけるようにしましょう。
このリンゴ病の抗体があるかどうかは、産院で抗体検査をして簡単に調べることができます。
一度確認しておくと安心ですね。
<まとめ>
妊娠中の春に気を付けたいことについて6つのポイントをご紹介してきました。
暖かで気持ちの良い春ですが、気を抜けない時期でもあります。
花粉症対策やリンゴ病などの感染症対策のためにも、マスクの着用とうがい・手洗いをしっかりと習慣化し行うようにしてください。
また、急な眠気や、妊娠鬱など体の不調が続く場合には、産院や家族に相談し、一人で抱え込まないようにしましょう。