赤ちゃんと接していて日々、目にするうんちの状態は赤ちゃんの健康状態を知る上で重要なバロメーターです。
そんなうんちが、今までは毎日でていたのに突然でなくなったり、かたくて赤ちゃんが排便のときに苦しそうになったりすると、とても心配になりますよね。
もしかして便秘?と思っても、「何日くらいうんちがでないと便秘になるの?」「この症状って便秘って言えるの?」と、便秘かどうかを判断するのはなかなか難しいものです。
そこで今回は、赤ちゃんが便秘かどうか症状をしっかりと見極めて、便秘を解消してあげることができるように以下のポイントについてお伝えします。
- 赤ちゃんの便秘の目安と便秘のサイン
- 赤ちゃんの便秘の原因
- 赤ちゃんの便秘7つの解消法
赤ちゃんが便秘かどうかでお悩みの方は、ここで紹介する赤ちゃんの便秘のサインが当てはまるかどうかチェックしてみてください。
そして、赤ちゃんの便秘症状に気がついた場合は、解消法を実践して、いち早く赤ちゃんの便秘を解決してあげましょう。
目次
母乳とミルクでうんちの回数は違うの?赤ちゃんの平均排便回数を紹介!
赤ちゃんがもしかして便秘?と考える一番のきっかけは、おそらくうんちの出る頻度・回数の変化なのではないでしょうか。
しかし、生後1ヶ月程の赤ちゃんは1日に何回もうんちをしますよね。
したがって大人と赤ちゃんでは排便のペースが違いすぎて、どのくらいうんちがでないと便秘なのか、判断するのは難しいと思います。
そこで、一般的な赤ちゃんの平均排便回数について、以下の表をご覧ください。
健常児の排便回数
年齢 | 排便回数(/週) | 排便回数(/日) | |
0~3ヶ月 |
母乳栄養児 | 5~40 | 2.9 |
人口乳(ミルク)栄養児 | 5~28 | 2.0 | |
6~12ヶ月 | 5~28 | 1.8 | |
1~3歳 | 4~21 | 1.4 | |
3歳以上 | 3~14 | 1.0 |
上の表からわかることとしてまず、生後3ヶ月までの赤ちゃんは母乳を飲んでいるかミルクを飲んでいるかで排便回数が異なり、母乳の場合は平均1日3回、ミルクの場合は平均1日2回ということです。
これは、一般的に母乳を飲んでいる赤ちゃんのほうがミルクを飲んでいる赤ちゃんよりも、うんちが柔らかく回数が多くなると言われているためです。
そして、生後6ヶ月から1歳までの赤ちゃんの排便回数は、平均1日1.8回です。
まずは、この平均排便回数通りにうんちが出ているかどうかが、便秘かどうか判断するための一つの指標になるということですね。
こんな症状があると便秘かも!赤ちゃんの便秘を見極めるサインはこれ!
生後3ヶ月までなら毎日2~3回、生後6ヶ月~1歳までなら毎日1~2回の排便回数が通常ということですが、この通りにうんちがでななければ必ず便秘というわけではありません。
うんちの出る頻度が2~3日に1回くらいになったとしても、便がやわらかく、また母乳やミルクをしっかり飲んでいて機嫌が良ければ、あまり心配することはないでしょう。
では、どのような症状があると赤ちゃんの便秘を疑うべきなのでしょうか。
赤ちゃんの便秘を知らせるサインを以下にいくつか挙げていきます。
赤ちゃんの便秘のサイン
- うんちがかたい
- うんちをしようとしても苦しそうでなかなかでない
- うんちをした後で肛門が切れて出血している
- 毎日うんちがでるがコロコロ状で量も少ない
- 3日間以上うんちがでない
- おなかが張っている
- 母乳やミルクの飲みが悪いまたは食欲がない
- 泣いてばかりなど機嫌が悪い
以上のような症状が見られる場合は、赤ちゃんが便秘になっている可能性があります。
うんちのでる回数だけ気にするのではなく、うんちの状態や食欲、機嫌など赤ちゃんの体調を総合的に見て判断する必要があるということですね。
どうして便秘になるの?赤ちゃんの便秘の主な原因について
それでは、赤ちゃんが便秘になってしまう原因は何なのでしょうか。
以下、考えられる要因を3つ紹介します。
母乳やミルクの不足
母乳やミルクのみで育つ離乳食が始まる前の赤ちゃんは、飲んでいる母乳やミルクの量が不足していることが便秘の原因になる場合があります。
特に母乳のみや母乳とミルク混合で育つ赤ちゃんの場合は、赤ちゃんが飲んでいる量がわかりづらいです。
よって十分な量を与えていないことに気がつくことができないときもあります。
離乳食開始に伴う水分量や食事量の不足
生後5~6ヶ月頃になり離乳食が始まると、母乳やミルクを飲む量が減ります。
母乳やミルクを減らして離乳食を進める過程で水分不足になってしまうことは、便秘を引き起こす原因となります。
また、慣れない離乳食をたくさん食べることができず、母乳やミルクも含めた全体の食事量が減ってしまうことも、便秘の原因になり得ます。
実際に、生後5~6ヶ月の離乳食開始時期の赤ちゃんは、こうした要因で便秘になりやすいと言われています。
赤ちゃんの病気の影響
赤ちゃんが病気にかかっており、その病気の影響で腸など消化器官が上手く機能せずに便秘を発症していることもあります。
5~7日間程排便がない場合や、便秘の症状が重くなかなか改善しない場合は、病気の影響の可能性も考えて医師の診察を受けることをおすすめします。
赤ちゃんの便秘解消法7選 ~マッサージや離乳食の工夫で解決!
赤ちゃんの便秘に気がついたら、早く解決してすっきりさせてあげたいですよね。
以下に赤ちゃんの便秘解消に効果的な方法を7つ紹介しますので、是非参考にしてください。
おなかをやさしくマッサージする
赤ちゃんの腸の動きを活性化させるために、おなかをやさしくマッサージしてあげる方法があります。
赤ちゃんのおなかを軽く押しながら、「の」の字の形にマッサージしてあげましょう。
赤ちゃんが気持ち良さそうにするくらいの力加減でやさしくマッサージすることがポイントです。
綿棒浣腸で排便を促す
綿棒浣腸は、綿棒で肛門を刺激して排便を促す方法です。
詳しい手順は以下の通りです。
STEP1 綿棒にベビーオイルやクリーム、ワセリンなどを塗り滑りを良くする。
STEP2 綿棒を肛門から1~2cm挿入する。ちょうど綿棒の頭が入るくらいです。
STEP3 ゆっくりと綿棒を数回出し入れしたり、やさしく肛門の周りで円を描くように動かす。
赤ちゃんが痛がらない程度の力加減、スピードでやさしく行いましょう。
このように肛門を刺激してあげるとうんちがでることがあります。
体重測定で哺乳量を確認する
赤ちゃんの体重を測定することは、便秘の原因である母乳やミルクの不足に気がつくことにつながります。
より正確な哺乳量は、授乳前後の体重変化を測ることで知ることができます。
あるいは1~2週間ごとでも良いので、赤ちゃんの体重が増加しているかチェックすることで、哺乳量が足りているのかを確認することができるでしょう。
水分を多めに与える
水分不足が便秘の原因として考えられる場合は、母乳やミルク、白湯などでしっかりと水分補給してあげましょう。
離乳食を開始している赤ちゃんの場合は、野菜スープや果汁を3倍くらいに薄めたものを飲ませても良いです。
離乳食の内容を工夫する
離乳食を開始している赤ちゃんは、離乳食の内容を以下のように工夫することで、便秘の改善につながる栄養素を摂ることができます。
・ヨーグルトを食べさせる
離乳食を開始すると、それまでと腸内の細菌のバランスが変わるため便秘に陥りやすくなります。
ヨーグルトを毎日少しずつ食べさせることで、乳酸菌が腸内細菌のバランスを整える効果があります。
・食物繊維が豊富な食品を増やす
食物繊維を摂取することは便秘解消に効果的です。
いも類、ほうれん草や小松菜など野菜、大豆など豆類、りんごやバナナなど果物といった食物繊維が豊富な食品で作る離乳食を増やしてみましょう。
・適度に油分を与える
摂りすぎは禁物ですが、適度に油分を摂取することは排便を促す効果があります。
炒め物に油を使ったり、さつまいもやりんごの煮物にバターを少量加えたりなど、離乳食を通して少しずつ油分を摂ることができると良いでしょう。
適度に運動して規則正しく生活する
生活リズムが不規則になると、運動不足や食欲不振につながり、それが便秘の原因になることがあります。
日中は広いスペースで十分に体を動かして遊ばせ、食事の時間をなるべく一定にしてしっかりと食べさせることで、食欲が増して腸の動きも活発化します。
症状が重く改善しない場合は病院を受診する
排便が5~7日間以上止まっていたり、上に記載した解消法を試してもなかなか便秘が改善しない場合は病院を受診しましょう。
赤ちゃんが何らかの病気にかかっており、その病気が原因で便秘が発症している場合もあります。
便秘が続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。
赤ちゃんの便秘の症状をしっかりと見極めて便秘を解消してあげよう!
赤ちゃんが便秘かどうかは、排便回数はもちろん、うんちの状態や赤ちゃんの食欲、機嫌など多くの症状をしっかりと見てあげる必要があることがわかりました。
また、多くの赤ちゃんの便秘の原因は、母乳やミルク、食事量の不足が考えられます。
よって日々の授乳量や食事量など赤ちゃんの様子をよくみることは、便秘を防ぐ上でも重要だということですね。
赤ちゃんの便秘に気がついた場合は、今回紹介した解消法を試したり、症状が重い場合は医師に相談したりすることで、なるべく早く便秘を解消して赤ちゃんに健康で快適な生活を送らせてあげましょう。