幼稚園の入園や小学校受験の際に書かなければならない家庭の教育方針。
突然「教育方針」と言われても、どういうことをどんな風に書けばいいのか迷ってしまいますよね。
この記事では、家庭の教育方針の説明と書き方、そして10個の例文紹介します。
参考にしてみてください。
目次
家庭の教育方針は、親の希望や考え方を書くもの
家庭の教育方針と言われても驚きますし、堅苦しく感じますよね。
でも、簡単に言えば育児に対する親の考え方のこと。
親が子どもに対してどのような希望を持ち、どのように育てようと思っていて、どんなことを日々の生活の中で行っているのか。
こうしたことを書けばOKです。
幼稚園の入園や小学校の受験では、幼稚園や小学校側が「自分達の教育方針に合っているか」を判断したり、面接で育児に対する親の考え方を話すきっかけとして家庭の教育方針が利用されます。
難しく考えず、子育てする上で大切だと考えていることと、家で子どもに教えていることを書きましょう。
家庭の教育方針が簡単に書ける3つのポイント
家庭の教育方針について分かったとしても、いざ自分の考えを文章にしようとすると、うまく文にならなかったり、ダラダラと長くなってしまいがちです。
それに、文を書くのが苦手な人もいますよね。
でも、3つのことだけ書けばいいので大丈夫です!
次の3つのポイントを文にしてみましょう。
・親が子どもに期待すること
・どうして、そのように期待するのか
・その期待が実現するよう実践していること
短く簡潔な文で3つのポイントを繋げて書きましょう。
そうすれば、家庭の教育方針を分かりやすく書くことができますよ。
家庭の教育方針の10の例文
では、実際に使える家庭の教育方針を10例紹介します。
なにを書くのか考える時の参考にしてくださいね。
【1】挨拶ができる子
<例文>
挨拶ができる子に育って欲しいと考えています。
挨拶は人付き合いの基本であり、社会に出てから大切になるコミュニケーションの基礎。
このため、家族みんなで「おはようございます」「おやすみなさい」「ただいま」「いただきます」といった挨拶をするようにしています。
挨拶は、家庭の教育方針の中で最も基本的で一般的に取り上げられるものです。
集団生活が始まると必ず必要になる挨拶を大切にしたいという方も多いですよね。
その思いを素直に書けば大丈夫ですよ。
【2】規則正しい生活
<例文>
規則正しい生活を送れる子に育って欲しいと考えています。
朝起きて夜寝るというリズムは社会生活を送る上で必要不可欠ですが、成長すればするほど乱れやすくなります。
このため、小さい頃から起床時間や就寝時間、食事の時間をできるだけ一定にし、習慣になるように繰り返しています。
規則正しい生活もよく取り上げられる教育方針です。
成長し、色々な遊びを知るに従って乱れてしまう生活リズムは、小さい頃から身に付けておきたいものです。
しつけの基本中の基本と言えるでしょう。
【3】言葉遣いに気を付ける
<例文>
乱暴な言葉や人を傷付ける言葉を使わない子になって欲しいと考えています。
言葉はコミュニケーションに欠かせないものであり、自分の性格や考え方を反映するもの。
このため、まず親自身が言葉遣いに気を付け、夫婦ゲンカも子どもの前でしないようにし、「ありがとう」といった感謝の気持ちを表す言葉や、「お箸で食べるのを頑張ってみようか」など前向きになれる言葉を使うようにしています。
言葉遣いもしばしば教育方針として取り上げられています。
言葉は人に自分のことを伝えるツールであり、人間関係を構築するのに欠かせないもの。言葉遣いに関するしつけについて書くのもいいですよ。
【4】メリハリのある生活を送る
<例文>
メリハリのある生活ができる子に育てたいと考えています。
将来、受験したり社会に出たりする際には、「遊びと勉強」「仕事とプライベート」などを区別し、それぞれと真剣に向かい合う姿勢が大切になります。
そのためにテレビを見る時間を決めたり、絵本やドリルなど日々取り組むことを決めています。
時間の使い方や、遊びと勉強の区別を教育方針に取り入れるのもいいですね。
今は小学校でもチャイムが鳴らず、児童自身が時計を見て動くようなところもあります。
ゲームやTV、スマホなどに没頭・依存することが問題視される今、時間の使い方に関する躾は大切です。
【5】身の回りのことを自分でできる子
<例文>
自分のことは自分でできる子どもに育てたいと考えています。
親が先回りしてあげると間違いがなく、早く終わることがたくさんありますが、それでは子どもが自立できません。
家では、脱いだ服を洗濯カゴに自分で入れたり、着替えを自分で選んだり、脱いだ靴を自分できれいに揃えるようにしています。
幼稚園の入園では自分でできることはまだ少ないですし、時間が掛かったり間違っていたりすることも多いもの。
ですが、できる範囲のことを教育方針として書いてみましょう。
自立をテーマにした教育方針もしばしば取り上げられるものです。
【6】人の話を聞ける子
<例文>
人の話をしっかり聞ける子に育てたいと考えています。
就学後は友だち付き合いも広がり、学校と家庭の両方を繋ぐ役割を担うことになります。
その準備のためにも、今から人の話を聞く習慣を身に付けさせることが大切です。
家では、スーパーに買い物に行った時に「リンゴを2個取って」とお願いするなど、話を聞いて行動に移すことを実践しています。
幼稚園や小学校では、席に座り、先生の話を聞いて行動に移すことを日々、繰り返します。
幼い頃から身に付けておきたいことですから気を付けている家庭も多いでしょう。
こうしたことも教育方針に上げられますよ。
【7】自分の考えや意見を言える子
<例文>
自分の考えや意見を人に正確に伝えられる子になって欲しいと考えています。
社会に出るとディスカッション能力や人に考えを伝える力が重要になります。
このため、わが家では毎日絵本を読み、絵本の内容について話したり、親子で感想を言ったりしています。
自分の考えや意見を述べるスキルも重要ですよね。
何があったのか、どう感じているのか、誤解を解く説明など。
こうしたスキルを育てることも教育方針のテーマにできます。
【8】思い遣りがある子
人に対する思い遣りがとても大切だと考えています。
学校や社会で問題となるいじめやハラスメントは相手の気持ちを考えたり、人を大切にする思いが欠けていることが原因のひとつです。
このため、家で飼っている犬のブラッシングや食事の準備、遊びを通じて優しい気持ちを育み、慈しむことや命の大切さを体感するようにしています。
今は学校などでの直接的ないじめ以外にも、相手の姿が見えないSNSを利用したいじめ・炎上などが問題になります。
このようなことにならないためには人の気持ちを考える力が不可欠です。
そうした点に着目した教育方針もいいでしょう。
【9】体が丈夫で目標に向かって努力できる子
<例文>
健康を大切にし、目標に向かって努力できる子に育てたいと考えています。
肥満や極端なダイエットといった健康を害するようなことをせず、丈夫な体を維持し、目標を持って努力することは充実した生活を送る基本となります。
ですから習い事のひとつに新体操を選び、体を作ることに注意しながら、発表会に向けて仲間と楽しく練習しています。
習い事をさせている家庭も多いと思います。
健康維持と努力に注目した教育方針もテーマとして取り上げやすいもの。
体を動かすことが好きなお子さんにお勧めですよ。
【10】将来の夢の選択肢を広げたい
<例文>
子どもには幅広い視野を持って将来のことを考えて欲しいと思っています。
親の職業や関連した仕事にばかり目が行きがちですが、社会は広く選択肢が数多くあることを知ることは子どもの可能性を広げることに繋がります。
このため、できるだけ外へ出て様々な職業の人の姿を見たり、ごっこ遊びで色々な仕事を真似たりして遊んでいます。
社会を見る目を養うことも重要ですし、しばしば聞かれる「将来の夢」を考えるきっかけにもなるこのテーマ。
外へ出ることが好きな親子にお勧めです。
まとめ
幼稚園の入園や小学校の受験で必要となる家庭の教育方針は、なにを書くべきか悩んだり、堅苦しくなってしまいがち。
でも、親の育児に関する考え方と実際に家庭で実践していることを書けば大丈夫。長々と書かなくていいので、簡単な言葉で簡潔に「親の希望と、実現するために実践していること」を書きましょう。
挨拶や規則正しい生活、言葉遣いといった一般的なものから、人の話を聞く・思い遣りのある子・目標に向かって努力するなど。
なんでもいいのでテーマに挙げて書いてくださいね。