「お母さんになっても働きたい!」
「家計のために働かなきゃ!」
など、女性が家庭を持ってからも仕事を続けることは珍しいことではありません。
今までのキャリアを継続するために、産休や育休を取って社会復帰を目指している人も多いと思います。
私の周りでも看護師さんや公務員のママさんたちは、産休・育休を取って社会復帰をしている人がたくさんいます。
周りから見ると働いているママさんはキラキラしていて、充実しているように見えますよね。
実際に話を聞いてみると、
・復帰のタイミングに悩んだ
・育休明けに復帰するときは不安が大きかった
・預け先などの確保に時間がかかった
・復帰したくないと思ったこともあった
など、復帰の際に葛藤をしたり働いてからのシミュレーションをしたりと、見えない努力をしていることを知りました。
育休復帰をするときには、
・タイミングはライフスタイルで決める!
・育休復帰にはある程度の心構えも必要!
・周りにも協力してもらおう!
・育休復帰をスムーズにするには挨拶が重要!
ということを心得ておくとよいそう。
これから育休からの復帰を控えている人のために、スムーズな社会復帰をするためのアレコレについて詳しく紹介していきたいと思います!
目次
育休復帰はいつしたらいい?
育休とは、原則として1歳になるまでの子どもを育てる男女従業員が、子どもが1歳になるまでの間で希望する期間を育児休暇として取得することができる制度です。
(参照:厚生労働省|両立支援の広場)育休は子どもが1歳の誕生日の前日まで、希望する日数を取ることができるというわけですね。
「復帰はいつしたらいい?」
という不安もあるかもしれません。
ここでは育休から復帰するタイミングについて見ていきましょう。
復帰のタイミングはそれぞれ
育休から復帰するタイミングは、本当に人それぞれです。私の周りで育休を取得した人は、
・育休は2ヶ月くらいしか取らなかった
・保育園が生後6ヶ月からだったからそれに合わせて復帰した
・4月の保育園入園に合わせて復帰した
・1年しっかり取得した
など本当にさまざまでした。
学校の先生をしている人は、1年以上取得している人もいましたよ。
育休から復帰するタイミングは、各家庭の事情や保育園の入園に合わせて復帰時期を検討してくださいね。
家族や会社とよく相談して決めよう
今まで育児に専念していた女性が育休から復帰をするということは、家庭と仕事を両立していくことになります。
育休から復帰をしたら、育児や家事は家族で分担し協力しながら行うことが理想ですよね。
まずはどのタイミングで育休復帰をするか、旦那さんをしっかり相談することをおすすめします。
保育園の送り迎えやお世話についてもきちんと話し合っておくといいですね。
また育休からの復帰は家庭のタイミングだけで決められるというわけではありません。復帰する職場へ、いつ復帰するのか相談することも忘れずに!
保育園に預けるならそのタイミングでも
育休復帰にあたり、子どもを保育園などに預ける場合はそのタイミングで社会復帰するという人も少なくありません。
・4月の入園に合わせる
・入園できる日に合わせる
など、保育園の状況によっては育休の期間が短くなってしまった、というケースもあるようです。
待機児童が多い地域では、そのタイミングを逃すと入園できないこともあるようなので、そういったことも踏まえて復帰時期を検討してみてもいいかもしれませんね。
育休復帰の心構え
復帰の時期も決まり、いよいよ社会復帰が近づいてくると不安を感じる人も多いと思います。
「ちゃんと両立できるかな」
「家事がおろそかになりそう・・・」
私の友人も、社会復帰を目前に控えた時期は不安を感じていたようです。
育休から復帰するときに、
1.復帰後のタイムスケジュールを把握!
2.家事・育児は完璧じゃなくてOK!
3.想定通りにならないと思っておくべし!
といった心構えをして職場復帰に備えていたという話を聞きました。
ここではこの3つの心構えについて紹介します。
1日の流れを把握しておこう!
職場復帰をした人の多くは、復帰したあとの1日の流れをしっかり把握しておくということ。
・何時に起きれば間に合うのか
・遅くても何時に家を出発すればいいのか
・お迎え予定時間
・帰ってきてから寝るまでにやるべきこと
などを、まずは大まかにシミュレーションしてみてください。
なんとなく1日の流れを把握できたら、『エア出勤』なるものを試してみて!
実際に同じ時間で行動することで、よりスムーズに過ごすためのポイントが見えてくるかもしれませんよ!
復帰後は家事・育児は手を抜くことも覚えよう!
「社会復帰をしても家事もしっかりやりたいし育児も手を抜きたくない!」
と思っている人も多いと思います。
仕事もがんばって家庭でもがんばっていたら疲れてしまいますよね。
友人の中に、育休後からフルタイムで働いている人がいます。
その友人が心がけていることが、
『いかに手を抜くか』
ということでした。友人が言うには、
・掃除をさぼっても困らない!
・手抜き料理でも食べられればいい!
をモットーに両立しているとか。
トイレ掃除やキッチンの細かい掃除は週末にまとめて行い、掃除機などは数日に1度にするなど上手に手を抜いているそうです。
夕食もフルタイムで働いて買い物をして帰ってくると6時を過ぎることがほとんど。
そこから調理となると、時短で作れるものが中心になるようです。
圧力鍋やレンジを使っておいしい手抜き料理のレパートリーを増やしているみたいですよ。
何事も想定通りにはいかない!
子どもが小さければ小さいほど、大人の計画通りにはいかないもの。
出かけようと思ったら「ウンチ!」となったり、グズグズして仕度がスムーズにいかなかったりすることもありますよね。
わかっていても計画通りにことが進まないと、大人だってイライラしてしまいます。
それでもやっぱり
『子どもは想定外のことを起こして当たり前』
『計画通りにいかないことはお見通し!』
と、計画通りにいかないことが当たり前として過ごしていけるようになると、精神的にもグッと楽になりますね。
育休復帰の際に準備しておくべき3つのこと
育休から復帰するときには、いくつか準備しておきたいこともあります。
1.子どもが保育園を休んだ時の預け先の確保
2.早寝早起きの習慣化
3.夫との家事分担を話し合っておく
私の友人に聞いたところ、上記の3つのことはマストだと言っていました。
職場復帰までにしっかり準備しておきたいですね。
復帰直後は休みがち!?急な病気時の預け先を確保!
育休から復帰したあとにもっとも不安を感じるのは、保育園に預けた子どもが風邪などで休んでしまうということだと思います。
共働き夫婦でも、子どもが熱を出して仕事を休むのはどうしても女性となってしまいますよね。
私の周りでもお母さんが休んで子どもの看病をするという人がほとんど。
しかも保育園に預けて1年目は、風邪をひきやすく仕事もたびたび休まなければいけないということも珍しくありません。
「毎月休みをもらうのは気が引ける」
「夫は休みを取れないから仕方ない・・・」
など、休みづらさを感じながらも仕方なく休みを取っている人も多いようです。
回復が遅かったり毎週のように風邪をひいたりすることもありますから、そんな時に預けることができるところをしっかり確保しておくこともポイントです。
実家が近ければお願いしておいたり、病院内にある『病児保育』や『病後児保育』などの申請を行っておいてもいいですね。
早寝早起きを習慣化してスムーズな職場復帰!
「以外!」と思われるかもしれませんが、職場復帰したママさんが口をそろえて言うのは、早寝早起きを習慣化すること。
慣れない育児でライフスタイルが崩れがちですが、職場復帰が決まったら早寝早起きを習慣化しましょう。
子どもが寝てから自分の時間を作りたいという気持ちもわかりますが、慣れるまでは子どもと一緒に寝て朝に自分の時間を作ったほうがスムーズにいくことが多いようですよ。
ワンオペ育児はNO!パパの協力も仰ぐ!
そしてもっとも大切なのは、パパにもしっかり家事や育児に参加してもらうということ。
男性の中には、『家事や育児は女性がやるもの』というよくわからない考えを持っている人もいますよね。
女性がそれでもOKとしている家庭なら問題ありませんが、仕事も家事も育児も女性というのはちょっと・・・と思っている人も多いと思います。
初めは「慣れるまで!」ということで家事や育児に参加してもらいましょう。
パパもそれが習慣になれば、自然と協力体制になってくれるはずです!
少しずつ家事分担の分量を増やしていってもいいかもしれませんね。
育休復帰の不安を払しょくする3つの方法
いよいよ育休が明け、職場復帰となったときに付きまとう不安は、
・職場の人がすんなり受け入れてくれるか
・保育園に預ける子どものことが心配
・本当に仕事と家庭を両立できるのか
などが多いのではないでしょうか。そんな不安を払しょくするには、
1.周りに理解を得られるような行動を!
2.子どもの適応力は想像以上!親は見守る!
3.家事は完璧にしない!
といったことを実践してみてくださいね。
育休復帰後は周りへの感謝を忘れずに!
育児休暇は誰でも取得することができる制度とはいえ、休暇取得中の仕事は誰かが負担してくれているということも考えが付きますよね。育休復帰後は、
・休暇をもらったことへの感謝
・みんなに感謝しているという気持ち
を素直に伝えることが大切です。
復帰直後はまだまだ迷惑をかけるかもしれません。
そんな時も謙虚に、感謝の気持ちを忘れずに対応したり行動したりすることで、職場のみんなも受け入れてくれるはずです。
周りに理解を得られるような行動を心がけることが大切です。
保育園に慣れるまではあっという間!
保育園に預けたばかりのころは、ママから離れられなくて毎日泣きながら登園なんていうことも珍しくありません。
大泣きしている子どもを置いて出勤するのは、ママも涙が出そうになってしまいますよね。
でもママの姿が見えなくなれば、楽しく遊んでいることがほとんど。
私の母が保育士として働いているのですが、1日中泣いている子はいないそう。
ママが見えなくなれば先生やお友達と楽しく遊んでいるので、安心して預けてほしいと言っていました。
子どもの適応力も大人が想像するよりもずっと素晴らしいものです。
保育園に慣れるのもあっという間でしょう。
家事はまとめて週末に!
前の項目で紹介したことと重なる部分もありますが、これも大きなポイントとなるようです。
完璧に家事や育児をこなしたいと思っている人にとって、『できない』ということはそれ自体がストレスになることもあると思います。
でもがんばりすぎることはそれ以上のストレスになることもあるので、できない自分を責める必要はありません。
家事はまとめて週末に行い、仕事と家庭の両立に慣れてきたら自分なりのやり方で、平日の家事を増やしていけるといいですね。
育休復帰の挨拶で失敗しないために
育休から復帰したら、多くの会社では朝礼などで挨拶をすることが多いですよね。
実はこの挨拶が復帰後の仕事やコミュニケーションにも大きく影響することもあるようです。
育休復帰後の挨拶で失敗しないためには、
・育休をもらった感謝の言葉はマスト!
・労働条件をきちんと伝える!
・迷惑をかけるかもしれないことを初めにお詫び!
・育休前と同じくらいがんばる姿勢を見せる!
・感謝の意味を込めた手土産があるとベター!
といったことが大きなポイントとなります。
ここでは失敗しない挨拶の心得を5つ紹介します。
育休をもらったことを感謝しよう!
前の項目でも触れましたが、育休をもらったことへの感謝の気持ちをストレートに伝えることはとても大切なことです。
感謝の気持ちは思っているだけで口にしないと伝わらないものです。
「育休をいただきありがとうございました。皆さんに感謝しています」
といった言葉で伝えられるといいですね。
時短の場合は挨拶の際に伝えよう!
育休後は時短勤務を選択したという人も多いのではないでしょうか。
育休前と出勤時間が異なったり退社時間が早まったりする場合は、変更した点についても挨拶の際に伝えておくといいでしょう。
「勤務は○時から○時までと時短となり、ご迷惑をおかけします。」
など詳しく伝えておくといいでしょう。
休むかもしれないことを初めにお詫びしておこう!
こちらも前の項目で少し触れましたが、育休明けは頻繁に子どもが熱を出すものです。
気を付けているはずなのに熱を出してしまうんですよね。
子どもが熱を出して休みをもらうこともあると思います。
「子どもがいるからみんな承知でしょ!」なんていう気持ちでいては、休みを取ると嫌な顔をされることがあるかもしれません。
「夫と協力するつもりではありますが、子どもが熱を出して急に休みをもらうことがあるかもしれません。」
と初めにお詫びをしておき、実際に休んでしまうときにも周りへの感謝やお詫び、そして穴埋めをきちんとすることが大切です。
これからもがんばる姿勢を見せよう!
育休が明けても産休・育休前と同じように働きたいと思っている女性はとても多いです。
友人も言っていたのですが、1年のブランクがあると慣れるまでは今までどおりにはいかないということ。
「これからも今までと同じようにがんばります。ご指導よろしくお願いします。」
と低姿勢でがんばる姿勢を伝えることもポイントです。
菓子折りなどを用意するのがベター!
育休から復帰した日には、今までの感謝の気持ちを込めて菓子折りなどを用意するのがベター。
会社から出産祝いなどをもらっている場合は、それとは別に内祝いを用意するのもいいかもしれません。
用意するお菓子は
・小分けにできるもの
・日持ちするもの
・みんなに行きわたる量
を押さえて用意しましょう。
育休復帰したくない・・・延長できる?
育休からの復帰を目前に
「育休から復帰したくない」
「育休が延長できたらいいのに」
と思っている人も、実はとても多いようですね。
育児休暇は原則子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで取得することができると紹介しました。
しかし条件によっては
・パパ・ママ育休プラス
・一定の場合1歳6ヶ月又は2歳まで延長
といった制度を利用して育休を延長することができるのです。
パパ・ママ育休プラスって?
『パパ・ママ育休プラス』とは、両親ともに育児休暇を取得する場合、子どもが1歳2ヶ月になるまで育児休暇を取得することができるという制度です。
条件は
①育児休暇を取得しようとする労働者(以下「本人」)の配偶者が、子の1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)以前において育児休業をしていること
②本人の育児休業開始予定日が、子の誕生日以前であること
③本人の育児休業開始予定日が、配偶者がしている育児休業の初日以降であること
となっています。親1人が取得できる期間は、1年が限度となるので注意が必要です。
1歳6ヶ月まで育休を延長するには?
保育園に入園できないなど、育児休暇を延長する必要があるという場合、子どもが1歳6ヶ月になるまで育児休暇を延長することができます。
さらに平成29年10月からは、入園できないことを理由に退職などを迫られることを防ぐために、2歳まで延長することも可能に。
条件は
①育児休業に係る子が1歳6か月に達する日において、労働者本人または配偶者が育児休業をしている場合
②保育所に入所できない等、1歳6か月を超えても休業が特に必要と認められる場合
となっています。
・申し込みをしているが入園できない
・無認可保育園は含まれない
などさらに細かい条件もあるので注意が必要です。
育休復帰後の退職ってアリ?
育休から復帰の時期が近づいてくると、
「復帰せずに辞めたい」
「やっぱり子供と離れるのが寂しい」
という気持ちが大きくなる人も多いです。
私の周りでも復帰するのが嫌だという人は少なくありませんでした。
「育休復帰と同時に辞めるのってアリ?」
「このまま退職を希望しようかな・・・」
なんていう考えがちらついてしまいますよね。
育休復帰後の退職ってアリなのでしょうか。
マナーとしてはNG!
育休は復帰することを前提にしている休業制度です。
辞めることを想定しているのであれば、育休を取得する権利はありません。
育休を取得した=復帰することは決定事項であることをきちんと把握しておくことが大切です。基本的には育休を取ったら復帰しましょう。
育休を取ったのにそのまま退職してしまうのは、マナーとしてはNGです。
退職を検討していても一度は職場復帰を
育休中に子どもとしっかり向き合うことで、
「やっぱり子どもとの時間を大切にしたい」
「子どもとここまで向き合えるのは何年もない」
という気持ちになり、考え方が変わることがあって当然です。
私の友人も、出産前は赤ちゃんが産まれてからもバリバリ働くつもりでいた人がいます。
それでも赤ちゃんが産まれると、保育園に預けるのが嫌になりあれだけ好きだった仕事もしたくなくなったそう。
それでも育休を取得した以上は復帰しなければと、復帰していましたよ。
退職を検討していたとしても、一度は職場復帰をして数か月は働いてみてください。
それでもやっぱり辞めたいと思ったら、家族や職場に相談してみるといいでしょう。
まとめ
育休から職場復帰するときは、誰でも少なからず不安を抱えているものです。
「スムーズに職場復帰できるかな」
「家庭と仕事の両立はできるかな」
「子どもともしっかり向き合えるかな」
などなど。働いていくうちに更なる不安が出てくることもあるかもしれません。
そんな時はここまで紹介してきた、
・家事は完璧にこなさない!
・家事分担を決めておく
・職場の理解を得られる行動を!
・育休延長制度も上手に活用!
などを参考に、職場復帰を目指してみてくださいね。