目次
「予」という漢字について
字画数:4画
音読み:ヨ
訓読み:あらかじ(め)、かね(て)
主な名乗り:たのし、まさ、やす
「予」の意味や由来や成り立ちと特徴
「予」という漢字は、かつては「豫」と書くのが一般的でした。
「予」の部分は機織の横糸を自由に走らせ、通すための道具の絵からできました。
そして、「象」の部分は動物の象の絵からできました。
象はゆっくりと動くものの象徴とされていたのです。
「豫」は、この二つの字が組み合わさってできた漢字です。
漢字のもつ意味としては、2つあります。
一つ目は「象のようにゆったりとしている」というところから「余裕がある」という意味になり、「余裕があるから前もって準備をする」という意味を表すようになったというものです。
「予」という漢字に「あらかじめ」という読み方があるのは、そのためです。
二つ目は、象を使って将来のことを占うことを表していたというものです。
「予定」「予言」など未来のことを表す言葉にも使われるのは、象を使って将来を占っていたというところから来ています。
「豫」という漢字は旧字で、現在は「予」と書くのが一般的ですが、漢字の持つ意味は変わりません。
「予」には機織の横糸を自由に走らせるというところから「自由自在」「伸びやか」という意味や、象のイメージから「ゆったりと」「前もって準備をする」という意味があります。
部首は「亅(はねぼう)」です。形から便宜上分類されたもので、部首に意味はありません。
名付けに「予」という漢字を使う時に込められる思い
「予」という漢字は「前もって」という意味でよく使われますが、他にも「喜ぶ」「楽しむ」「預ける」「授ける」という意味もあります。
「ゆったりと落ち着きのある子になって欲しい」
「のびのびと育って欲しい」
「楽しい人生を送って欲しい」
「喜びのある人生を送って欲しい」
「他人に喜びを与えられる人になって欲しい」
という思いを込めて名付けられます。
また「よ」という響きは、万葉仮名風の古風で落ち着いた印象を与えます。
優しさと懐の深さを感じさせる響きでもありますね。
そのため昔から「よ」という字は女の子の名付けの締めの字によく使われていました。
最近は和の雰囲気のある名付けに人気が復活して来ています。
「予」という日本らしい響きと、落ち着いた雰囲気は和をイメージした名付けをする時におすすめの漢字です。
「よ」という読み方以外にも名付けでは、「たのし」「まさ」「やす」とも読みます。
どの読み方でも和をイメージさせますね。
また、柔らかく優しい響きであるところも女の子の名付けにはピッタリです。
また、画数が少なく、落ち着いた和の雰囲気を感じさせる「予」という漢字は、響きも字面も世代を問わずわかりやすく、良い印象を与えることができます。
名前は一生使うものです。
口頭でも説明しやすく、誰もが知っている「予」という漢字はそのような面からもメリットがあります。
「予」を使った熟語
予告(よこく)
前もって知らせておくこと。
予感(よかん)
何かが起こりそうな気がすること。
その事柄が起きる前に前もって感じること。
一遊一予(いちゆういちよ)
一は、「あるときは」ということ。
遊と予は楽しく遊んで過ごすということ。
一遊一予は、楽しく遊んで過ごすという意味。
予且之患(よしょのかん)
予且は人の名前。
天帝の使者である竜が姿を変えて、泳いでいると、予且に捕らえられてしまったという故事がからできた熟語。
身分の高い人が変装をして出かけて、思いもよらない不幸なことに巻き込まれるという意味。
予嬢呑炭(よじょうどんたん)
予嬢は人の名前。
予嬢は仇を取るために、炭を飲んで声を変えて別人に変装したという故事からできた熟語。
「予」の説明の仕方
電話でのやり取りのときに、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね?
そういったシーンで「予」を説明する例を紹介します。
例えば、
A「名前は、〇〇伊予といいます。」
と伝えると、
B「〇〇いよさんですね。「いよ」はどういった漢字を使いますか?」
と聞かれた場合、予の部分の説明の仕方としては、
・A「よは、予報の予です。」
・A「よは、予言の予です。」
・A「よは、予感の予です。」
などが挙げられます。
いくつかパターンを持っておくと、確実に相手に伝わりますよ!
「予」を使った名前の有名人・芸能人
大内 美予子さん
美月 李予さん
「予」を使った名付け候補
衣予(いよ)
依予里(いより)
妃予(きよ)
紗予(さよ)
涼予(すずよ)
予(たのし)
智予(ちよ)
予輝(まさき)
珠予(みよ)
予奈(やすな)
予芳(やすは)
莉予(りよ)
沙智子(さちこ)
夕実予(ゆみよ)
耶予依(やよい)
まとめ
ゆったりと落ち着いた和の雰囲気と、喜ばせる、楽しませるという意味のある「予」。
とても素敵な漢字ですね。
和風の名前を付けたいと考えている人におすすめです。
お子さまの名付けの参考になるとうれしいです。