子宮筋腫とは~原因や症状、治療方法と4つの子宮筋腫予防策

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女性の病気としても有名な子宮筋腫。

病気になっていない人でも、1度は耳にしたことがありますよね。

10代や20代のうちは、まだまだ身近な病気と感じず、どのようなものか知らない人も多いでしょう。

「子宮筋腫があると、子どもを授かれないの?」

「子宮筋腫って悪性のがんのこと?」

いざ、子宮筋腫について聞かれても、分からないことが多く、もしあなたには子宮筋腫がありますと言われると、驚く人がほとんどでしょう。

女性のうち、子宮筋腫をもっている人は多く、実は皆さんの身近なものなのです。

そんな子宮筋腫について詳しくご紹介していきます。

  • 子宮筋腫とは何か
  • 子宮筋腫がある場合の症状
  • 子宮筋腫ができる原因
  • 子宮筋腫の治療法
  • 手術後について
  • 子宮筋腫にならないための4つの予防策

順を追って、子宮筋腫についてみていきましょう。

若い人も他人事ではなく、自分の身体を守るためにも参考になるはずです。

目次

子宮筋腫ってどんな病気?

子宮筋腫とは?

子宮筋腫は良性の腫瘍ですから、それ自体が生命を脅かすものではありません。

しかし放置しておきますと10kgを超えるような大きさまでになることもあります。

―引用 日本産科婦人科学会より―

そもそも、子宮筋腫は悪性の癌ではなく、良性の腫瘍なのです。

子宮筋腫があると判断されたからと言って、命が危険というわけではありません。

その大きさには個人差はあり、複数個できることも多くあります。

また、子宮筋腫ができる場所により症状が違うのもこの病気の特徴のひとつです。

のちほど、子宮筋腫ができる場所や症状についてもお話していきますね!

怖いのは、子宮筋腫ができると、妊娠しにくいことや流産・早産する可能性があるということです。

これから、子どもを授かりたいと考えている人にとって、問題となる病気ですね。

しかし、子宮筋腫は、発生頻度が高い病気で、30歳以上の女性で約20%~30%発症しています。

もちろん20代女性にもみられる病気です。

筋腫があったとしても、症状がほとんどない人もおり、気づかないまま人もいます。

妊娠時に、合わせて子宮筋腫が発見されることもあり、大きさや場所により、

自然分娩となるか帝王切開となるかなどの診断がされます。

子宮筋腫の種類

まずは、子宮筋腫の種類についてです。

子宮内にできるものと、外にできるものに分けられています。

筋層内筋腫

子宮筋内にできる筋腫です。子宮筋腫にかかる人の全体の約70%を占めています。

漿膜下筋腫(しょうまくしたきんしゅ)

子宮表面を覆っている漿膜の下にできる筋腫です。

こぶのように、ぽこっと飛び出す筋腫なのですが、

これは症状が出にくいため、大きくなるまで気づかないことが多く、発見が遅れます。

粘膜下筋腫

子宮内膜のすぐ下にでき、子宮内に向かって大きくなる筋腫です。

これは、月経時に出血が止まらず、貧血になりやすい症状がでたり、また腹痛を伴います。

多発性筋腫

さまざまな種類の筋腫ができる症状です。

①②③の筋腫が合わさってできてしまい、多数できることが多くあります。

どの筋腫も良性なので、命が危険にさらされることはないのですが、

不妊や流産・早産の原因にもなるので、そのままにせず医師への相談が必要ですね。

子宮筋腫によくある症状10つをチェックしてみよう

「もしかして自分も子宮筋腫があるのではないか?」とふと疑問になった人もそうでない人も、それぞれの体調見ながら、ぜひチェックしてみましょう。

  1. 月経の時になるような生理痛の痛みがある。
  2. 月経の時期ではないのに出血がある。
  3. 腰痛がひどい。
  4. トイレが近いなどの頻尿の傾向がある。
  5. 出血が多い場合もあり、動機や息切れなどを伴った貧血の状態になることがある。
  6. 粘膜下筋腫により、子宮内膜がただれる場合があり、水っぽいおりものが出ることがある。
  7. 逆に、月経時にレバー状の地の塊が出ることがある。
  8. 月経の時に下腹部痛、発熱や頭痛、吐き気などの症状が出るようになる。
  9. 子宮筋腫が直腸を圧迫することで、便の通過が妨げられるので、便秘になる。
  10. 下腹部にしこりができる。

10つの症状をまとめてみたのですが、当てはまるものがあったり心当たりがある場合は、医師への相談をするようにしましょう。

また、⑨の便秘が慢性化すると、太るケースもあります。

それぞれの症状は、子宮筋腫ができる場所によって違い、子宮内にできる筋腫は小さくても症状が激しく、子宮外にできたものは大きくなるまで気づかないことほとんどです。

子宮筋腫になる原因は何?

子宮筋腫の原因として、「これ!」という原因がまだはっきりとは見つかっていません。

しかし分かっていることは、女性ホルモンにより筋腫が大きくなっていくということです。

閉経後には女性ホルモンも減っていくので、子宮筋腫が小さくなっていきます。

子宮筋腫が発生する原因は十分解明されていません。

成長に女性ホルモンが関係しているという点は乳癌と同じです。

エストロゲン、プロゲステロン(黄体ホルモン)ともに筋腫の発育に関与しています。

―引用 医誠会病院婦人科ホームページ より―

また閉経後に、新たに子宮筋腫ができることはないので、検診は不要となります。

子宮筋腫になったときの治療の方法

まず、診察の方法は、外来での診察と超音波での診察により発見できます。

しかし、筋腫が大きかったり手術を考えられるときは、MRI検査をする場合もあります。

子宮筋腫と判断されていても、全部が治療の対象となるわけではありません。

治療を施されるのは全体の約10%と少ないのです。

その治療法には、薬での治療と、手術での治療の2つに分けられます。

『手術』では、子宮全摘出の方法と、筋腫のみ摘出する方法があり、これから子どもが欲しい人や若い人は、状態により子宮を残す選択をする人が多いようです。

また、複数個の筋腫ができる場合が多く、とても小さな筋腫は手術をしても残る場合があり、数年後にその小さな筋腫が大きくなることもあるので、長い目で見る必要があります。

『薬』の治療の方法は、閉経状態にする薬を使います。

毎日の点鼻薬と4週間に1度の注射を行うので、負担は少なく感じます。

しかし、閉経状態にするので、女性ホルモンが少なくなり更年期症状がでやすいので薬の治療は半年ほどしかできないのが現状です。

薬の治療により、筋腫が小さくなるのですが、治療をやめるとまた大きくなる場合があり1次的な処置となります。

最近では、子宮号脈塞栓術という治療も行われており、血管を詰まらせる物質を流し、血流を遮断する方法もあります。

この方法は、まだ健康保険適用外で、副作用の発生や感染症も報告されているので今後課題が多い治療法です。

治療法には3つあるのですが、年齢や筋腫の大きさや場所により、対処が変わってきます。

治療の相談の際には、まず自分の意思をしっかり固め、医師に伝えることが大切ですね。

子宮筋腫の手術を受けた後はどうなるの?

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意外と知られていないのですが、術後のこともご紹介します。

病院にて、詳細は違ってくるのですが、手術の前に一度説明があります。

手術自体は、全身麻酔をするので眠っているため、手術自体は痛みを感じることはありません。

術後は、痛み止めにより、痛みや吐き気はないのですが、これには個人差があるようで、痛みを感じたり、めまいや吐き気を起こす人もいます。

また、術後はまる1日、動けず食べずの生活になるので、覚悟しましょう。

術後は約5時間ほど酸素マスクをつけた状態となります。

これが、辛く喉が張り付くような感覚や、蒸れて熱くなることもあります。

2日目からは少しずつ歩き始め、ご飯も食べられるようになるくらい回復していきます。

しかし、子宮の全摘出や筋腫部分の摘出をしているため、胃痛や腹痛で食べられない人もいます。

3日目は、シャワーを浴びることができ、順調にいけば4日目には退院できます。

術後は回復が早いのですが、これも個人差があるようなので、術後までしっかりと相談できると良いですね。

子宮筋腫ができにくい身体にする4つの方法

自分の月経の状態を把握する

基礎体温を測る習慣を付けておくと、小さな変化を見逃すことなく、筋腫の発見や治療に役立ちます。

また、いつもと違う腹痛や腰痛、吐き気や出血量などを感じたときには、

異常であると認識することも大切なことです。

異常があるということは、子宮内外になにかしらトラブルがあることが多いので、

そのままにせずに診察に行くようにしてくださいね。

定期検診を受ける

子宮筋腫の発見は、自分では難しく、小さな筋腫を発見するためには、定期検診が1番良いでしょう。

市町村などの自治体で進められている場合もあるのですが、診察と超音波での診察となるので、

身体への負担も少なく、時間もそれほどかからないので、定期的に自分で病院に行くことも可能です。

婦人科で診察できるので、子宮頸がんや子宮がん、乳がん検診と合わせて受診してもよいでしょう。

食生活を見直す

まず、食べ物が直接的に、筋腫に影響するわけではありません。

しかし、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、肉や魚、動物性脂肪や乳製品に多く含まれているので、

偏った食生活は子宮筋腫に繋がると言われている。

例えば、ラードやチーズ、バターや牛乳、生クリーム、卵なども当てはまります。

また、極端なダイエットや食事は避けるようにして、緑黄色野菜や鉄分を摂るようにしましょう。

食物繊維は、エストロゲンを体外に出す効果があるのでおすすめです。

また、海藻類も同じ作用が期待できます。

そこまで神経質にならなくて良いのですが、何よりバランスよく食事をすることが大切になります。

冷えやストレスから守る

身体の冷えや、大きなストレスがかかると、筋腫が成長していきます。

身体を冷やさない為に、ゆっくり浴槽に浸ったり、

生姜やニンニクなどの身体を温める食べ物を積極的に食べるようにすると効果的です。

身体を温めることで、血流も良くなり、手足の冷えなども解消できるので、身体にとっても良いことの1つです。

ストレスも溜めないようにするのは難しいかもしれませんが、いろいろな人と出会い話したり、

運動やストレッチをする、好きなことをする時間を作るなどして発散する時間を作ってみましょう♪

まとめ

子宮筋腫は、女性がかかる病気のうちでもなる確率の高い病気のひとつです。

まずは、早期発見のためにも産科の受診をおすすめしますが、自覚症状もないので、痛みや異常がない場合でも30代を過ぎたら定期検診に行くとよいですね。

子宮筋腫ができた場合の10つの症状を挙げましたので、参考になればと思います。

これから、妊娠や出産を考えられている人も、身近なこととと思ってもらえれば良いです。