赤ちゃんから、小さな白い歯が生えてきたときには、その成長を感じてとてもうれしい瞬間です。
赤ちゃんの歯は、生える時期や生え方、色など個人差が大きく、周りの赤ちゃんや育児書と違うと感じて、心配になるお母さんも多いようです。
「赤ちゃんはいつから歯が生えてくるの?」
「歯の生え方がなんだかおかしい…」
「歯磨きはいつからスタートすればいい?」
今回は、赤ちゃんの歯と、そのケアの仕方についてご紹介していきます。
- 赤ちゃんの歯が生える時期
- 歯磨きを始めるのはいつから
- 歯磨きで気を付ける8つのこと
赤ちゃんの歯の生え始めから乳歯の歯磨きの仕方まで、今の不安や悩みを解決していきましょう!
目次
赤ちゃんの歯はいつからどのように生えてくるの?
赤ちゃんの歯が生えてくる時期は、早い赤ちゃんは生後3,4ヶ月からですが、たいていは生後6か月~8ヶ月くらいに生えてきます。
生えてくる時期や順序は、赤ちゃんによって違い、個人差があります。
「うちの子は、なかなか歯が生えてこない…」と心配せずに、個性のひとつだと受け止めて、ゆったりと待ってあげてくださいね。
歯が生えてくる順序のほとんどは、下の前歯(中切歯)から1本か2本同時に生えてきます。
上の歯から生えてきたり、中切歯の両側から生えてくる赤ちゃんもいるのですが、いずれちゃんと生えそろってくるので、すぐに心配をする必要はありません。
乳歯は全部で20本生えてきますが、生えそろうのも個人差があり、2歳前くらいに全部そろう赤ちゃんが多いようです。
歯が生えてくると、赤ちゃんは下で歯をぺろぺろして遊んだりして、歯の存在を確認し始めます。
よだれが増えてきた、何かをカミカミすることが増えるかもしれませんが、それが普通です。
授乳中のお母さんは、授乳の時に赤ちゃんが歯でおっぱいを噛むことが増えてくるので、「痛い!」ということが増えてきます。
赤ちゃんの口に入っても大丈夫なクリームなどでしっかりと手当や保護するなどのケアをしてくださいね。
赤ちゃんはいつから歯磨きをすればいい?
赤ちゃんの歯磨きはほとんどのご家庭で苦労していると思います。
歯磨きが好きな赤ちゃんもいれば、泣いて嫌がる赤ちゃんもいます。
泣いて嫌がる赤ちゃんを、朝ごはん・昼ごはん・夜ごはんのあとに、しっかりと磨くのは、本当に大変です。
赤ちゃんが暴れるようであれば、歯茎に傷がついたり、血が出たりすることもあるので、無理にする必要はないといわれています。
しかし、ミルクや離乳食に含まれる糖分(乳糖)により、ミュータンス連鎖球菌が働き、歯の表面のエナメル質を分解して、歯を弱くしていくことがあります。
ですので、歯が生え始める生後6か月頃から歯ブラシに慣れさせるという意味で、歯磨きをスタートするとよいでしょう。
乳歯は永久歯に影響すると言われ、赤ちゃんの頃から口内環境を整えてあげることは、赤ちゃんが大人になってからもずっと綺麗な歯でいられるほど大切なことです。
ご家族もとても大変ですが、しっかりと守っていってあげたいものですね。
この赤ちゃんの歯磨きで、注意しなければならないことがいくつかあるので、ご紹介していきます。
赤ちゃんの歯磨きで気を付ける8つのこと
歯の生え始めはガーゼで歯磨き!
赤ちゃんの口の中はまだまだ弱く、歯ブラシで磨くと歯ぐきや口の中に傷がついてしまいます。
歯の生え始めは、ガーゼや滅菌シートで歯を拭きとる程度のケアで大丈夫です。
上の前歯が生えてくる頃までは、ガーゼで1日1回から2回、歯を丁寧に拭いてあげましょう。
赤ちゃん用の歯磨きもおすすめ
赤ちゃん用の歯ブラシがあるのをご存知ですか?
柔らかいとげとけがあり、赤ちゃんがカミカミして楽しめるので、初めての歯ブラシにおすすめです。
歯ブラシに慣れる練習にもなるので、その後の歯磨きがスムーズに行えるようになります。
持ち手がまるくなって赤ちゃんでも自分で握ってみがけるものや、口の奥まで入りすぎないように安全プレートがついているもの、360度植毛されているものなど、
種類もいくつかあるので、赤ちゃんの興味に合わせて選んでみてもよいですね。
仕上げ磨き用は別に用意しておく
赤ちゃんや小さな子どもは、歯ブラシを噛んでしまうくせがあるので、毛先がすぐにダメになってしまいます。
毛先がダメになったもので仕上げ磨きをすると、しっかりと磨けないので、仕上げ磨きは毛先の綺麗な歯ブラシを使いましょう。
できれば、赤ちゃんが自分で磨く用と仕上げ磨き用の歯ブラシは別にしておくとよいです。
赤ちゃん用の仕上げ磨き用歯ブラシも販売されているので、探してみてくださいね。
歯磨きが楽しいものであると教えてあげる
歯磨きが嫌なものという印象を先にもたせてしまうと、その後の歯磨きも嫌がったり泣いたりしてお母さんも大変になります。
まずは、歯磨きが楽しいものであると印象付けるとよいでしょう。
お母さんも一緒に楽しく磨くことを毎日続けてみてください。
お母さんが歯磨きを見せることで、赤ちゃんから真似して磨くようになることもありますよ♪
歯の色が黄色や茶色なのは虫歯?
乳歯は、通常は乳白色をしていますが、ときには黄色や茶色の歯が生えてくることもあります。
虫歯なのかなと心配になりますよね。
これは、エナメル質形成不全といわれる症状で、歯の表面にエナメル質を作ることが上手くできていない状態です。
虫歯ではないのですが、歯が弱い状態にあるので虫歯になりやすい歯です。
一度歯科医で相談してみてください。
無理に食後に歯磨きをする必要はない
赤ちゃんの歯磨きは、毎食きっちりしなくても大丈夫です。
赤ちゃんの機嫌がよいときやお母さんがゆっくりと時間をとれるときに、
ガーゼなどで歯磨きをしてあげましょう。
離乳食が始まったら、食後の歯磨きは習慣づけのために始めてよいです、
しっかりと仕上げ磨きまでするのは1日1回程度で良いでしょう。
しかし1歳を過ぎてからは、食後に歯磨きをするという習慣づけをしていくように移行していきましょう。
磨き残しやすい部分に注意して磨く
乳歯が生えそろってくると、磨き残しやすい場所がでてきます。
その部分が虫歯になりやすいので注意が必要です。
下の奥歯の表面、上の前歯が虫歯になりやすいので、集中的に磨いてあげるとよいでしょう。
特に、奥歯の表面はよく見るととても溝が深い子どももいるので、しっかりと磨いてあげましょう。
フッ素塗布はいつから?
虫歯予防に有効とされるフッ素ですが、いつから始めればよいのでしょうか?
フッ素は歯医者さんでも推奨されており、初期虫歯を治療し、また歯を強くしてくれる働きがあります。
勘違いされやすいのですが、フッ素は「フッ化物」である、猛毒であるフッ素とは違い、人体に悪影響を及ぼすことはありません。
自宅では、仕上げ磨きを始める生後6か月以降くらいから、市販のフッ素配合ジェルやフッ素洗口液などでフッ素塗布をしてあげるとよいでしょう。
歯科医におすすめされたのは、夜の仕上げ磨きの時だけ、フッ素配合ジェルを使用してくださいとのことでした。
歯医者さんにもフッ素配合ジェルが販売されていることが多いので、相談しながら使用するとよいですね。
まとめ
赤ちゃんの歯の生える時期や生え方には個人差があることを頭においておきましょう。
これから骨格なども大きくなっていくにつれて、しっかりとした歯が生えそろっていくので、心配せずに見守ってあげてくださいね。
歯が生え始めてきたら、歯のケアを毎日行うのですが、無理強いせずに楽しくできるとよいですね。
歯の生え方や色など、何か気になるときには歯科医で検査してもらうこともできるので、電話で相談後、診察してもらうと安心です。
子どもたちが自分でしっかりと磨けるまで、まだまだサポートが必要ですが、永久歯を守るためにもしっかりと歯磨きできるよう心掛けたいですね。