妊娠後期に下痢のような腹痛!もしかして出産の兆候?下痢の原因と5つの対処法

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妊娠後期に入り、それまでにはなかった下痢の症状が始まり悩んでいる方はいませんか。

あるいは、妊娠後期より前から、胃腸の調子が悪く下痢と便秘を繰り返している方もいるかもしれません。

妊娠後期によく起きる症状の一つである下痢について、その原因や出産との関係などについて解説します。

  • 妊娠後期の下痢の原因
  • 妊娠後期の下痢は出産の兆候?
  • 妊娠後期の下痢の危険な症状
  • 妊娠後期の下痢5つの対処法

妊娠後期の下痢は、出産に向けた体の変化として起きやすい症状の一つ。

下痢になってしまったからと言って焦らずに、陣痛の痛みではないか見極め、落ち着いて出産に向けて体の調子を整えていきましょう。

目次

妊娠後期の下痢で腹痛がつらい!妊娠後期の下痢の原因について

妊娠後期、特に出産間近の臨月に入って下痢の症状に悩まされる方は多いと言います。

出産がもうすぐ控えていというのにそんな症状がでたら、何事かと心配になりますね。

妊娠後期に下痢になる原因は何なのでしょうか。

以下に主な理由を3つ紹介します。

1. 出産が近づくとプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が低下し下痢を起こしやすくするため

妊娠すると分泌量が増加する女性ホルモンの一つに、プロゲステロン(黄体ホルモン)があります。

プロゲステロンは、妊娠状態を維持するために妊娠中は増加をし続けますが、臨月に入り出産時期が近づくと分泌量が低下し始めます。

このプロゲステロンには、体に水分や栄養をため込み腸の蠕動(ぜんどう)運動を抑制する働きがあるため、妊娠中は便秘になる人が多いです。

しかし出産が近づくと、そのプロゲステロンの分泌が低下し腸が蠕動運動を始めることによって、反対に下痢の症状が出やすくなるということです。

参考:公益財団法人山口内分泌疾患研究振興財団 内分泌に関する最新情報 2013 年 10 月「早産と黄体ホルモン」

2. 大きくなった子宮に胃腸が圧迫され機能が低下するため

妊娠後期に入るとお腹はますます大きくなり、大きくなった子宮は胃腸など他の臓器を圧迫することになります。

胃腸が圧迫されることで食べ物を消化吸収する機能が低下し、下痢や便秘などを起こしやすいことに。

個人差はありますが妊娠9ヶ月頃の妊婦さんに多いようです。

特に多い症状は便秘ですが、便秘の後に下痢になるというように、便秘と下痢を繰り返してしまう人もいます。

あるいは、便秘解消のために便秘薬を処方してもらい飲んでいると、その薬の作用で下痢の症状が出るという場合もあるようです。

3. 出産前のストレスで自立神経が乱れるため

妊娠後期に入り出産が間近に迫ってくると、『無事に赤ちゃんを出産できるだろうか』とストレスや不安を抱えてしまうことがあります。

ストレスによる自律神経の乱れは胃腸の機能低下に影響を及ぼしますので、下痢などの体調不良につながってしまう場合があります。

妊娠後期の下痢は出産の兆候かも!下痢の腹痛と陣痛の痛みは似ているの?

妊娠後期に下痢になったり、下痢による腹痛を感じたりすると「もしかして陣痛?」など出産との関係を考えてしまいますよね。

それでは、妊娠後期の下痢と、出産・陣痛にはどういった関係があるのでしょうか。 

臨月に下痢になることは出産の兆候の一つとも言われている

前の項目「下痢の原因」の1点目でも触れましたが、出産が近づくと、それまで分泌量が多かったプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が低下し、体はお産に向けた準備を始めます。

よって、臨月に下痢になり、しばらくすると下痢の腹痛がひどくなってきたので病院に行ってみると出産間近だったということがあります。

しかし、人によっては出産の1~2ヶ月前から下痢が続いていたという場合や、反対に下痢の症状がないまま出産にいたる場合も。

下痢は、出産の一つの兆候ではありますが、出産前に必ず下痢になるわけではないということを知っておくようにしましょう。

下痢の腹痛は陣痛の痛みと似ていると言われている

もう1点、下痢と出産との関係として、下痢の腹痛と出産時の陣痛は痛み方が似ていると言われています。

よって、最初は下痢による腹痛だと思っていたところ、実は出産前の陣痛だった、あるいは、実際に下痢になっており腹痛に苦しんでいたところ、同時に陣痛も始まっていたという場合もあるようです。

陣痛の特徴は、少しずつ痛む間隔が短くなり、痛みがどんどん増していくことです。

下痢の腹痛と間違えてしまうことがないように、痛みの間隔を測り、また痛みが強く不安な場合は早めに産婦人科に状況を伝えるようにすると良いでしょう。

妊娠後期の下痢の危険な症状 ~ 嘔吐や熱、風邪を伴う場合は要注意!

妊娠後期に下痢になるのはよくあることだと思い、危険な症状を見逃してしまうことのないようにしましょう。

下痢だけではなく、以下のような症状も同時にみられる場合は、ウイルス性胃腸炎などの感染症にかかってしまっている可能性もありますので、早期に病院を受診する必要があります。

<下痢と併発した場合に注意すべき症状>

  • 発熱
  • 嘔吐
  • 重い風邪症状
  • 食事や水分補給ができない
  • 激しい腹痛

ウイルス感染以外にも、前の項目で述べたように、強い腹痛がある場合は、下痢ではなく実は陣痛の痛みである可能性もあります。

なんとなくいつもより症状が重いなと感じたら、我慢せずに病院に相談・受診するようにしましょう。

妊娠後期の下痢をやわらげるにはどうすれば良い?妊娠後期の下痢5つの対処法

妊娠後期の下痢は、出産前に起こりうる体の変化の一つとは言え、あまりにひどい下痢は精神的にも苦痛ですし、少しでも症状はやわらげたいですよね。

妊娠後期のつらい下痢を緩和させるための対処法を5つ紹介します。

1. 食事の量に気をつけ、食べ過ぎない

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下痢を起こしているときは、胃腸の消化吸収機能が弱っていますので、一度にたくさん食べすぎて胃腸に負担を与えることがないようにしましょう。

食事の量に気をつけて、少しずつ食べるよう心掛けると良いです。

2. 生ものや刺激物は避け、温かく消化に良いものを食べる

妊婦さんはただでさえ免疫が下がっている状態。

更に下痢で胃腸が弱っているときに生ものを食べると食中毒に感染しやすいので、生ものは避けましょう。

また、香辛料の強いものや冷たいものなど腸への刺激が強い食べ物も控えたほうが良いです。

下痢のときは、なるべく温かくて消化の良い食べ物、例えばおかゆや温かいうどん、野菜スープなどを中心に食べると良いでしょう。

冬場ならお鍋もいいですね。

関連記事⇒妊婦の食中毒に注意!胎児への影響や4つの予防策と感染時の対策

3. 外出先ではトイレの場所を確認しておく

下痢でつらいのは、急にお腹が痛くなって便意をもよおすことです。

外出時でもすぐにトイレに駆け込むことができるよう、外出先ではトイレの場所を確認しておくと良いでしょう。

特に妊娠後期は、成長した赤ちゃんの頭で膀胱が押されるため、頻尿や尿漏れにもなりやすい時期。

トイレの場所確認に加え、万が一を考えてナプキンをつけて外出するのも安心につながります。

4. 体を冷やさず温める

下痢のときは、お腹を含めた体全体を冷やすことがないよう、温かくして過ごしましょう。

冷えは腸の機能に悪影響ですし、体を温めることは下痢の痛みを和らげることにもつながります。

関連記事⇒妊婦の冷えは大敵!妊娠中の冷え、胎児への影響9つの理由と対策

5. リラックスできる工夫をする

体が強いストレスを感じることは、下痢の発生や悪化の原因の一つでもあります。

特に妊娠後期は、出産を間近に控え心が不安定になりがちです。

好きな音楽を聴いたりアロマを炊いたりするなど、なるべくリラックスして過ごすことができるよう工夫すると良いでしょう。

妊娠後期の下痢は出産に向けた体の準備でもある!痛みを無理せず冷静に対処しよう

妊娠後期の下痢は、出産の一つの兆候とも言われており、出産に向けてホルモンバランスが変化することで起きやすい症状の一つです。

また、下痢の腹痛と陣痛の痛みは似ていると言われていますので、腹痛がひどい場合は、本当に下痢症状による腹痛なのか、痛みの間隔などしっかりと確認する必要があります。

ただし、下痢になったからと言って必ずしも出産の兆候というわけではありません。

下痢になっても焦らずに自分の症状をしっかりと見極め、病院に相談をする、あるいは下痢を緩和させる対策をとるなど、冷静に対処できるようにしましょう。