基本的に授乳期間中である赤ちゃんには、母乳やミルク以外の水分補給は必要ないとされています。
とはいえ、赤ちゃんの月齢や様子を見て水分補給として白湯や麦茶をとりいれてみても良いでしょう。
ではこの麦茶はいつから、そしてどのくらいの量をあげても良いのでしょうか?
そこで今回は赤ちゃんの麦茶について4つのポントをお伝えします。
・赤ちゃんの水分補給について
・麦茶はいつから?
・飲ませ方と保存方法の6つの注意点
・麦茶を飲まない時の対処法と麦茶以外の飲み物
赤ちゃんに水分補給として麦茶をあげる時にはどんなことに注意すればいいのか、またどのように飲ませるかを知ることで、安心して麦茶をあげることができますね。
目次
赤ちゃんの水分補給の必要性
基本的には授乳期間中の赤ちゃんには、母乳やミルク以外の水分補給は必要ないとされています。
地域や世代によってはお風呂上がりには白湯を飲ませる習慣がありますが、新生児期から生後5カ月頃までの赤ちゃんには必ずしなければならないというわけでもありません。
特に、母乳の場合には欲しがるだけ与えても良いため、本来の授乳リズムや授乳時間とは関係なしにお風呂上がりに水分補給として母乳をあげる、ということをしても全く問題ないのです。
赤ちゃんに水分補給が必要な場合とは?
赤ちゃんの成長や状況に応じて水分補給を上手に取り入れましょう。
①汗をかいたとき
②離乳食のとき
③便秘体質の子
お風呂上がりや遊んで汗をかいた時には、大人同様に赤ちゃんにも水分補給をしましょう。
喉が乾いている時の方が普段麦茶を飲まない子でも飲んでくれることがあります。
また離乳食が始まるようになると食事中の水分補給としてや、食事後の虫歯予防としても取り入れていくママたちも多くいます。
もしも水分補給の習慣が無いのであれば、離乳食に時に一緒にスタートするのもいいでしょう。
赤ちゃんによっては便秘体質の子もいるので、うんちの状態を見て取り入れるのもいいでしょう。
赤ちゃんの月齢別必要水分量
赤ちゃんは月齢によって必要になる水分量が異なります。
通常新生児から母乳やミルクをしっかりと飲んでいる期間は特に水分を必要とはしません。
とはいえ、離乳時期が異なることや離乳食の進み具合によって摂取する水分量は異なるため子供の成長に合わせて水分を与えるようにしましょう。
①新生児~生後2ヶ月
ミルクや母乳が優先。基本的にはあげない。
②生後2ヶ月~生後6カ月頃
必要であれば一回10~30cc与える。与える時は低月齢のうちは哺乳瓶、離乳食近くなればスプーンもしくはスパウトなどで与えます。
離乳食が始まっていても栄養はまだまだミルクや母乳から取っている時期です。
あくまでもミルク、母乳優先です。
③生後6ヶ月頃~10ヶ月頃
体重1キロに対して100mlが1日に必要な水分量。
ただしこの水分量は、母乳やミルクの量も含みます。
例えば、
体重7kg の赤ちゃんであれば1日必要水分量 700mlです。
この量はミルクや母乳の量を含む水分量なので、ミルクや母乳を十分に飲んでいれば不要です。
汗をかいた、暑いなど季節や赤ちゃんの運動量、母乳・ミルクを飲む量に合わせて取り入れましょう。
スパウト、マグ、ストロー、コップなど成長に応じて練習もしていきましょう。
③生後10ヶ月以降
基本的には欲しがるだけ与えても良い時期です。
自分で飲めるようにもなるのでマグやコップなどで飲ませましょう。
赤ちゃんの麦茶はいつから?
赤ちゃんに麦茶を与えられるようになるのは生後1カ月からになります。
赤ちゃんのミルクや母乳に影響が出ないように注意しながら始めましょう。
赤ちゃんの麦茶の飲ませ方と6つの注意点
赤ちゃんに麦茶を与えるときには授乳やミルクの時間に影響が出ないように気をつけましょう。
赤ちゃんに麦茶を飲ませるときにはいくつか注意すべき点があります。
①初めての麦茶は午前中に一口から始める
②慣れて来たら徐々に量を増やす
③一回量は10cc~30cc程度にする
④大人用は湯冷ましで薄める
⑤人肌に温める
⑥月齢に応じた飲ませ方をする
麦茶にはアレルギーがないように思えますがどんな食品にもアレルギーを起こす可能性はあります。
初めて与えるときには平日の午前中、万が一アレルギーが出ても対応できるように病院が空いている時間帯を選びましょう。
アレルギーが起きないようであれば、スプーン一杯から量を徐々に増やしていきましょう。
月齢の低いうちは、一回量は10ccにします。
与えすぎるとミルクや授乳に影響が出てしまうので注意しましょう。
大人用の麦茶を赤ちゃんに与える時には必ず湯冷ましで薄めたものをあげるようにしましょう。
大人用の麦茶は赤ちゃんには苦味が強く飲んでくれない事や、苦味を一度感じるとその後麦茶を拒否してしまうことにも繋がります。
必ず薄めて赤ちゃんが飲みやすいようにしてあげましょう。
大人用の麦茶を薄める時は約2~3倍に薄めます。
目安として一度ベビー用麦茶を買ってみるとわかりやすいでしょう。
麦茶の種類にもよりますが家庭で作る場合には必ず沸騰したお湯を使用して作るようにします。
これは水道水に含まれ不純物を取り除くため、殺菌するためです。
そのまま飲めるペットボトルや紙パックタイプの麦茶では、赤ちゃんのうちは人肌まで温めてあげましょう。
月齢に応じて、哺乳瓶、スパウト、スプーン、ストロー、コップなどを使って与えましょう。
麦茶の種類と保存方法6つの注意点
麦茶にはいくつかの種類があります。
赤ちゃんが飲む量に合わせて選ぶことで手間を省くことができますよ。
①ペットボトルタイプ
ペットボトルに麦茶がそのまま入っています。
ベビー用であればそのまま人肌まで温めてあげられます。
大人用の場合は、湯ざましで薄め、人肌まで温めましょう。
一度開封したら冷蔵庫での保管が必要で、開封後は出来るだけ早く飲む必要があります。
口を直接つけて飲む場合やストローで飲む場合には当日で飲みきること、コップや哺乳瓶などに移し替えて飲む場合でもなるべく早く、2~3日で飲みきりましょう。
②紙パックタイプ
ストローで飲む紙パックタイプの麦茶です。
ストローの練習をしている時に吸う感覚を身につけることができます。
持ち運びが簡単にできるのでお出かけ先でも飲むことができます。
ストローで飲むため、衛生面からその時に飲みきる必要があります。
③粉末タイプ
麦茶が粉末状になっており規定量の湯冷ましで溶かして作るタイプの麦茶です。
飲みきる分だけ作ることができるので飲み残しが少なく済みます。
市販品の多くが1包で約100ccの麦茶が作れるようになっています。
飲むたびに作る必要があるので、手間に感じることも。
飲む量が少ない低月齢の赤ちゃんにオススメです。
④煮出すタイプ
煮出すタイプは必ず水出しではなく沸騰したお湯で作りましょう。
水出しだと水に含まれるカルキなどの不純物が赤ちゃんの体に負担を与えることがあります。
必ず煮出すタイプの麦茶パックを使う時には沸騰させて煮出すようにしましょう。
家庭でつくった麦茶を与える場合には作ってから24時間を目安にし、残りは大人が飲むようにしましょう。
まとめると、
①口を直接つけた麦茶の飲み残しは捨てる
②ペットボトルタイプは開封したら冷蔵庫保存をし、2~3日で飲みきる。
③煮出しタイプは冷蔵庫保存をし、1日で飲みきる。
③紙パックタイプはストローで口をつけた場合の飲み残しは捨てる。
コップに移して飲んだなど、直接口をつけていない場合は、開封後に冷蔵庫保存、2~3日で飲みきる。
④粉末タイプは口を直接つけていない分は、冷蔵庫保存し、24時間で飲みきる。
となります。
麦茶の冷凍保存
それでも麦茶が飲みきれない、余らせてしまうというお悩みをお持ちのママ達がしていることが麦茶の冷凍保存です。
離乳食が始まる5ヵ月以降の月齢であれば、麦茶の冷凍保存が出来ます。
用意するものは、
①麦茶
②製氷皿
③密閉できるタイプの保存容器、または保存袋
製氷皿に、麦茶を入れ冷凍庫で冷凍します。
固まったら、製氷皿から取りだし、密閉出来るタイプの保存容器もしくは保存袋に移します。
麦茶は作ったばかりのものか、開封したばかりのものを使用します。
冷凍した麦茶は冷凍庫で1週間保存可能です。
飲ませる時には、電子レンジで必ず加熱したものを冷まして与えます。
自然解凍は止めてくださいね。
製氷皿はフタ付きのものが100円ショップで購入できます。
麦茶が余りがちな時にはオススメの方法です。
麦茶の作り方
自宅で麦茶を作るときには、逃すタイプの麦茶のパックを用意します。
①やかんに水を入れ火にかけ沸騰させます。
②沸騰したら麦茶のパックを入れ沸騰させたまま2 ~3分煮出します。
③赤ちゃんに飲ませるときには2~3倍に薄め、人肌まで冷ましてから与えます。
④家庭で作った麦茶は、赤ちゃんに与えるのは作ってから24時間までにしましょう。
もちろん余った麦茶は大人が飲んでも構いません。
知っておきたい水中毒
赤ちゃんにたくさんの水を与えすぎると悪影響が出ることがあります。
その一例として水中毒と言うものがあります。
水中毒とは赤ちゃんが水を必要以上に飲むことで、体内のカリウムやナトリウムのバランスが崩れてしまい、最悪の場合死亡してしまうことです。
実際にアメリカではミルクを薄めて与えられていた赤ちゃんが死亡した例があります。
赤ちゃんには必要以上に水分を与えすぎないように注意する必要があります。
赤ちゃんが麦茶を飲んでくれない時には?
赤ちゃんがミルクや母乳あるいは離乳食や食事などから十分な水分を取れている場合には無理して上げる必要はありません。
とはいえ、汗をかいている時などには飲んでほしいものですよね。
そこで麦茶を飲まない赤ちゃんには以下のことにトライしてみてください。
①麦茶を凄く薄める
②飲み方を変えてみる
③飲むタイミングを変えてみる
④一緒に飲んでみる
⑤麦茶を変える
⑥麦茶をのまなくても出しておく
⑦麦茶をやめる
赤ちゃんによっては、麦茶の風味が苦手な子もいます。
ベビー用麦茶を湯ざましでさらに薄めてみてください。
麦茶の風味が薄まって飲んでくれることがあります。
慣れてきたら、徐々に湯ざましの量を減らしていきましょう。
麦茶を嫌がるのではなくて、もしかしたら飲み方が嫌いなのかもしれません。
哺乳瓶、スプーン、スパウト、コップ、ストローなど色んな方法であげてみましょう。
お風呂上がり、お昼寝後、遊んだ後など、麦茶を飲むタイミングは一日に何度かありますよね。
例えばお風呂上がりだけ、とは決めずに、一日の色んな時に麦茶を飲ませてみましょう。
もしかしたらこの時だけは飲んでくれるという時がみつかるかもしれません。
赤ちゃんは、ママやパパなど家族のことを良く見ています。
ママが一緒になって麦茶を飲めば、一緒に飲んでくれるかもしれません。
ぜひゆったりとした気持でティータイムのように麦茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
麦茶は使用している麦茶パックやメーカーなどによって微妙に味が異なります。
赤ちゃんは大人よりも敏感です。
違う麦茶にしたら飲んでくれることもありますよ。
これじゃなきゃダメというほどのこだわりが無いのであれば色々な麦茶に挑戦してみましょう。
麦茶を飲まないと分かっていても、「毎日出しているとある日突然飲むようになった」と体験するママ達は多くいます。
嫌がるときは無理に飲ませずに、「一応ありますよ」と言う感じで見える所に用意はしてあげましょう。
麦茶を飲まないと熱中症など水分不足が不安になるかと思います。
ですが喉が渇いていれば飲むようになるので無理に飲ませなくても大丈夫です。
水分補給という意味であれば、麦茶でなくても湯ざまし、ノンカフェインほうじ茶、ルイボスティー、トウモロコシ茶など赤ちゃんでも飲める飲み物はいくつかあります。
麦茶にこだわらず違う飲み物で水分補給に挑戦してみましょう。
このときに注意して欲しいのが、イオン飲料、果汁やジュースなどを日常的に飲ませるものにはしないでほしいことです。
甘いもの、糖分の多いものは、赤ちゃんも好んで飲んでくれるため、あげすぎてしまうことが多いのです。
また甘い味に慣れてしまうとミルク・母乳または離乳食の進みに影響が出ること、虫歯、肥満になる可能性も高くなります。
日常的に飲むものは糖分のないものを選ぶ方がベターです。
麦茶以外の水分補給
赤ちゃんの水分補給をするときには、飲ませるものに注意が必要です。
以下が赤ちゃんの水分補給として与えても良いものです。
①白湯(湯冷まし)
②ベビー用ほうじ茶
③ベビー用イオン飲料
湯冷ましは、ミルクや母乳の次に低月齢から与えることができます。
湯冷ましは水道水をしっかりと沸騰させて冷ましたものです。
赤ちゃんに湯冷ましを与えるときにはいくつかの注意点があります。
①使用する水は必ず軟水を使用する
②必ず沸騰させる
水やミネラルウオーターを使用するときには、水に含まれるミネラル分に注意が必要です。
赤ちゃんに飲ませるときには、必ず軟水という種類の水を選びます。
硬水には多くにミネラル成分が含まれ大人には良いものですが赤ちゃん腎臓にはとても負担が大きいものなのです。
ドラッグストアやスーパーのベビー用品売り場やベビー用品店には、赤ちゃん用の水を売っているところもあります。
湯冷ましとして、ミルク用として使用することができる水なので、それを沸騰させ、湯冷ましとして利用するのもいいでしょう。
赤ちゃんが水道水を沸騰させずに飲めるようになるのは大体生後6ヶ月頃です。
離乳食が始まり、母乳やミルク以外のものを口にするようになる事で体は少しずつ味だけでなく、免疫も覚えるようになります。
とはいえ心配に思うママ達は多いはずです。
子供が1歳になるまでは様子を見て、沸騰させている親が多いようです。
ほうじ茶にはカフェインが少量含まれるので赤ちゃんに飲ませる場合にはベビー用のノンカフェインタイプを選ぶようにしましょう。
イオン飲料は必ずベビー用を選びます。
大人用イオン飲料は湯冷ましなどで薄めても浸透圧が異なるため赤ちゃんの体にはとても負担が掛かります。
イオン飲料を飲ませるときには、浸透圧の点から必ずベビー用を選ぶようにしましょう。
またイオン飲料には甘みがあるため常用はできるだけ避けるようにした方がベターです。
赤ちゃんは本能的に甘み好むため、常用すると離乳食に影響が出ることがあります。
まとめ
赤ちゃんの麦茶は生後1ヵ月から始めることができます。
とはいえ低月齢のうちはミルクや母乳がしっかりと飲めていれば水分補給は必要ないとされています。
赤ちゃんに麦茶を与える時には、始めは一口から始め徐々に量を増やしていきます。
母乳・ミルクに影響が出ないように与える量や時間に注意しながら与えましょう。
麦茶を与える時には、大人用は2~3倍ほどに薄め、人肌まで冷ました麦茶をあたえるようにします。
月齢に応じて、哺乳瓶、ストロー、マグなどを使用していくのがよいでしょう。
赤ちゃんに与える麦茶は基本的には冷蔵保存し、市販品は開封後3日以内を目安に、家庭でつくったものは1日を目安にします。
口を直接付けた飲み残しは雑菌が繁殖しやすいために捨てるようにしましょう。
麦茶は糖分がなく、ミネラルがありカフェインを含まないため、日常的な飲み物として良いものです。
上手に生活の中に取りいれていきたいですね。