赤ちゃんとの生活で、室温を調整するためにエアコンはどの程度使って良いのでしょうか。
「エアコンの風って赤ちゃんの体に良くないんじゃ?」
「赤ちゃんがいるときはエアコンの設定って何度くらいが良いんだろう」
と、赤ちゃんのいる家庭でのエアコンの使用について、わからない点も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな赤ちゃんとエアコンの使用についての疑問を解消するために、以下の3つのポイントについて解説します。
- 赤ちゃんにエアコンは使って良いのか
- 赤ちゃんへのエアコンは何度が適切か
- 赤ちゃんへのエアコン使用時5つのポイント
赤ちゃんのいる家庭でも上手くエアコンを使用して、快適な室内環境で赤ちゃんと一緒に過ごすことができるよう、今回の内容を是非参考にしてみてください。
目次
赤ちゃんにはエアコンなしのほうが良いの?赤ちゃんにもエアコンを使うべきか
生まれて間もない赤ちゃんのいるお部屋で、エアコンを使って良いのか迷うママやパパもいるかもしれません。
エアコンは、温度の上げすぎ下げすぎなど、風の当たりすぎなど注意すべき点もありますが、赤ちゃんが快適な室内環境で過ごすためにも、効果的に使用することが推奨されています。
赤ちゃんは体温調整機能が未熟!エアコンを使って熱中症・脱水症・低体温症を防ごう!
そもそも赤ちゃんは、大人よりも体温調整機能が未熟なため、気温の変化に合わせて体温も変化してしまいます。
例えば夏、体温が上がりすぎると体に熱がこもって熱中症になってしまったり、たくさん汗をかくことで脱水症になってしまったりする可能性があります。
逆に寒い冬は、体温が下がりすぎることで低体温症になってしまう可能性があります。
こうした症状は、時には赤ちゃんの命の危険につながることもありますので、夏・冬それぞれ適切な体温になるようにエアコンで室温調整をしてあげる必要があります。
参考
赤ちゃんにエアコンは何度がいい?赤ちゃんに適した温度・湿度とは
体温調整機能が未熟な赤ちゃんのためには、上手くエアコンを使って快適な室温を保つ必要があります。
ただし、エアコンの設定温度を上げすぎたり下げすぎたりしてしまうと、かえって赤ちゃんの体に良くありません。
赤ちゃんのいる家庭でのエアコンの温度・湿度はどのくらいが適切なのでしょうか。
冬のエアコンの温度・湿度の目安
冬場の室温は、エアコンの設定温度で18~23℃くらいが適切です。
冬場は外気が18℃前後をきって、室内に冷えを感じる頃から、エアコンを使用し始めると良いでしょう。
また、お部屋の適切な湿度は、50~60%前後と言われています。
冬は乾燥のため加湿器を併用するケースもあると思いますが、湿度が60%以上など高くなりすぎないように気をつけましょう。
湿度が低いとインフルエンザウイルスが活性化して感染のリスクが高まったり、鼻や喉が荒れる原因にもなります。
しかし、あまりに湿度が高いと過ごしにくいだけでなくカビなどが繁殖する原因にもなるので注意しましょう。
夏のエアコンの温度・湿度の目安
夏場のエアコンの設定温度の目安は、外気よりも4~5℃低い温度です。
熱中症を防ぐためには、室温が28℃以上、湿度が70%以上くらいになる日から、エアコンによる調整をしたほうが良いでしょう。
温度だけでなく湿度が高すぎることも熱中症の原因になりますので、エアコンの除湿機能なども使いながら、湿度は50~60%くらいを保つようにすると良いです。
参考
東京都 『赤ちゃんのための室内環境 -シックハウスやアレルゲンの対策-』
赤ちゃんにエアコンを使用するときはここに注意!エアコン使用時の5つのポイント
赤ちゃんにエアコンを使用する場合は、適切な温度設定にする以外にも、赤ちゃんの健康のために注意すべき点があります。
赤ちゃんのいる家庭でエアコンを使用する場合に気をつけたほうが良いポイントを5つ紹介します。
エアコンは月1~2回掃除をして清潔に保つ
エアコンは定期的に掃除をしないと、ダニやほこりがたまってしまいます。
ダニやほこりがたまったエアコンをそのまま使用すると、それらが空気中に充満し、赤ちゃんがアレルギー症状を起こすなど健康を害する原因になってしまいます。
エアコンの掃除方法は、フィルターは取り外してお風呂場などで水洗いし、日陰干しをします。
エアコン本体や吹き出し口は、掃除機でほこりを吸い取り、中性洗剤を薄めた雑巾などできれいに拭き上げます。
なお、費用はかかってしまいますが、プロのエアコンクリーニング業者に頼めば、自分で上手く掃除しきれない部分もきれいに清潔にしてもらうことができます。
自分での定期的な掃除とあわせて、エアコンの使い始めの時期など年に1~2回、プロのエアコンクリーニング業者に清掃をお願いしてみるのも良いでしょう。
こめまに部屋の換気を行う
エアコンを使用しているときは室内に空気の流れができるため、ちりやほこりが舞いやすくなっています。
また、エアコンを使用する時期は窓を閉めっ放しにしがちで、そうなると空気が入れ替わらずダニやカビが発生しやすくなってしまします。
ちり、ほこり、ダニ、カビ、どれも赤ちゃんの健康に悪く、アレルギーなどの疾患の原因になってしまいます。
また、細菌やウイルスなどの病原体がいつまでも室内に留まる原因にもなります。
数時間に1回は、5分ほどで良いので窓を開けて換気をし、部屋の空気をきれいに保つようにしましょう。
エアコンの風が直接赤ちゃんに当たらないようにする
冷房の風が赤ちゃんの体に直接当たってしまうと、赤ちゃんの体が設定温度よりも過剰に冷えてしまいます。
また、冷房・暖房どちらの場合もエアコンの風が赤ちゃんに直接当たってしまうと、風で肌や粘膜が乾燥し、赤ちゃんが体調を崩してしまう原因になります。
エアコンの風が、普段赤ちゃんの過ごす場所に直接当たらないように注意して風向きを設定しましょう。
部屋の温度計や湿度計は、赤ちゃんの高さの位置に設置する
部屋の温度や湿度を適切に保つために、温度計や湿度計を設置している家庭もあると思います。
このときに注意したいのが、設置する場所は、赤ちゃんが普段いるくらいの高さにするということです。
空気中の温度や湿度は、床から天井で高さによって異なります。
大人が過ごす高さでは暖かく感じていても、赤ちゃんの過ごす高さでは、空気が冷えてしまっていることもあります。
温度計や湿度計を設置する位置も赤ちゃん目線になるよう工夫することが大切です。
赤ちゃんの汗のかき具体や、体の冷え具合をよく確かめる
エアコンを使用して適切な室温に保っているからと言ってそれだけで安心せずに、赤ちゃんが本当に快適な体温になっているかしっかりと観察するようにしましょう。
赤ちゃんが汗をびっしょりとかいていたり、お腹や背中に熱がこもっている場合は、室温を下げるか衣類や寝具を減らしてあげてください。
また、体がひんやり冷たくなってしまっているときは、室温を上げるか、衣類や寝具を増やして体を温めてあげるようにしましょう。
参考
東京都 『赤ちゃんのための室内環境 -シックハウスやアレルゲンの対策-』
赤ちゃんにはエアコンを上手く使って快適な室内環境を整えてあげよう!
赤ちゃんは体温調整機能が未熟なため、エアコンを上手く使って、過ごしやすい室温・湿度を保ってあげる必要があります。
エアコンを使用するときは、エアコンの清掃やこまめな換気で、ダニやほこりなど赤ちゃんの健康を害する原因を除去し、きれいな空気を保つことが大切です。
また、エアコンを使用しつつも、しっかりと赤ちゃんの体の冷え具合や汗のかき具体をチェックして、赤ちゃんの体温が適切かどうかみてあげましょう。
暑い夏、寒い冬も、エアコンを上手く使用して、赤ちゃんと一緒に快適なお部屋で過ごすことができると良いですね。