赤ちゃんのかわいらしい行動のひとつである「ハイハイ」。
自分で行きたい場所や気になるものに向かって、一直線に進んでいく姿はとても愛らしいですよね。
お母さんが玄関やトイレに行ったときにも、ハイハイで後ろからついてくるようになり、行く場所行く場所に赤ちゃんがついてきて、ますます目が離せなくなってきます。
ハイハイが始まったらハイハイレースにも出してあげたいという人も多いでしょう。
でも、思いばかり先走って、赤ちゃんがハイハイできないことに不安を感じていませんか?
「いつからハイハイするようになるの?」
「つかまり立ちを先に始めたけど大丈夫?」
「ハイハイの練習を手伝ってあげたい!」
こんな疑問や思いを抱えているご家族に、今回は赤ちゃんとハイハイについてご紹介していきます。
- 赤ちゃんのハイハイはいつから?
- ハイハイをしないときの7つの練習方法
- ハイハイできないのは病気?
- 円滑なハイハイに向けての6つの対策
赤ちゃんの成長に不安や疑問を感じるのは当たり前で、どの親も経験していきます。
赤ちゃんのハイハイについて詳しく知っておくことで、焦りや不安が解消できればうれしいです。
目次
普通、赤ちゃんのハイハイが始まるのはいつから?
赤ちゃんがハイハイを始めるまで
赤ちゃんがハイハイできるようになるまでには、足腰の筋肉と骨の発達により段階を踏んでいきます。
赤ちゃんは、まず首が座り寝返りができるようになり、その後、腕や腰に筋肉がついていきます。
そして、お座りやずりばいが始まります。
ずりばいに慣れてくると、今度はお尻を高く上げて膝をつくような形になり、少しずつハイハイの形が出来上がっていきます。
お尻が上がってきたらハイハイの前兆かもしれません。
ハイハイの前に足をピンと伸ばした「高ばい」のポーズをする赤ちゃんもいます。
つかまり立ちも腰がしっかりとしてきたときにはじまるので、ハイハイが始まる時期の前後で、あちこちつかまっては立ち、お尻から落ちるような練習を始めます。
お座りやずりばい、つかまり立ち、ハイハイができるようになる順序は赤ちゃんで違うので、お座りがしっかりできる前に、ハイハイができるようになる赤ちゃんもいるようです。
赤ちゃんがハイハイをする時期
赤ちゃんのハイハイは、生後8,9か月頃から始まる子が多いのですが、早い子では生後5か月から始める赤ちゃんもいます。
ゆっくりであれば生後10ヵ月頃に始める赤ちゃんもいますよ♪
生後11か月頃までは焦らず温かく見守ってあげましょう。
はいかたは、両腕で漕ぐようにする赤ちゃんや、クロールのように片腕ずつ前に出す赤ちゃん、尺取り虫のように進む赤ちゃんなど様々です。
時期によっても変化していくので、心配は必要ないでしょう。
赤ちゃんによって、ハイハイをする時期やはいかたはそれぞれ違うので、個性のひとつととらえてあげてください。
赤ちゃんがハイハイをしない!おうちでできる練習方法
赤ちゃんがずりばいをしっかりとして、どっしりと座っているのであれば、ハイハイをなかなかしなくても心配はしなくて良いでしょう。
「そのうちできるようになる。」と見守ってあげましょう。
しかし、ハイハイに繋がるようなきっかけを与えてあげてみてもよいかもしれません。
おうちでできるハイハイの練習方法をご紹介しますね♪
赤ちゃんがご機嫌の時に試してみてください。
ずりばいの練習を手伝ってあげる
まずはずりばい運動を繰り返していきましょう。
ずりばいをたくさんすることで足腰の力がついていきます。
ずりばいの時に、お母さんの手のひらを赤ちゃんの足の裏にあてて、蹴って進める感覚を養ってあげましょう。
行く方向の先に、赤ちゃんのおもちゃやおやつなどを置いて、赤ちゃんの意欲を搔き立て、距離をたくさん移動させるのもよいですね。
ママも一緒にハイハイをする
赤ちゃんにとって、兄弟やママやパパが一番の見本です。
赤ちゃんの横でハイハイを楽しくしてみせてあげましょう。
赤ちゃんは生後8か月頃から、大人の真似をするようになるので、効果的な作戦です。
長ズボンや靴下で滑っている
赤ちゃんがハイハイをしてみようかなという時期に、フローリングに長ズボンだと滑ってしまいます。
もしかしたら、踏ん張りがつかずに、ハイハイができないのかもしれませんね。
下にマットやカーペットを敷いてあげて滑らないようにしてみたり、半ズボンや膝パット、裸足などで踏ん張れる状況を作ってあげたりしましょう。
ふかふかの床や布団の上では、上手に力をいれることができないので、畳やクッションフロアがおすすめです。
またオーバーオールなどつなぎのお洋服だと移動しづらいので、上下に分かれたものを着せてみましょう。
ハイハイできる部屋作りをする
赤ちゃんがハイハイをどんどんできるように、できるだけ物を片付けて部屋を広くしてあげたいものです。
障害物や段差のない空間を作ってみましょう。
安全に動き回れるスペースと、適度な明るさと室温を保つことも大切です。
飛行機ごっこ
首すわりが安定していて腰もすわっているのであれば、パパに手伝ってもらい飛行機ごっこをしてみましょう。
大人が立膝をして赤ちゃんをのせ、赤ちゃんの脇を軽く支えてあげましょう。
また寝そべって大人の足で赤ちゃんのお腹を支え、手をつないであげて、飛行機のポーズをします。
これにより、赤ちゃんは自分の重心をとる練習ができます。
上に注意をひく
赤ちゃんがずりばいをするとき、目先の低いもののところに進んでいきます。
ハイハイに移行するには、少し上の高さに注意をひいてみましょう。
上を向くことで背筋鍛えて、腕で体を支える力がついていきます。
おもちゃや楽器などを使って、練習してみましょう。
歩行器やお座りの時間が長い
歩行器で移動できることを知っている赤ちゃんは、ハイハイをするよりも歩行器で移動する方が楽なので、
ハイハイを始めるのが遅くなることがあります。
また、お座りが好きな赤ちゃんも多く、クッションやバンボなどのお座り補助の椅子を使っていると、筋力がつかずに、お座りや歩行器が楽で慣れているため、自ら動こうとする意欲がわかないこともあります。
歩行器やお座りの時間を少し短めにするとよいでしょう。
お母さんは目が離せなくなりますが、それも赤ちゃんの成長に必要なことなのでできるときは試してみてください。
ハイハイできないのは病気なの?
ハイハイがなかなか進まないと、病気や発達障害を疑うこともあるでしょう。
まれに、ハイハイができないときに考えられる症状があるので合わせてご紹介します。
先天性股関節脱臼
生後3ヶ月や半年の乳児検診で、先生が赤ちゃんの股関節を確かめる検査があります。
これは、股関節の開きを確認しており、赤ちゃんの1000人に1人の割合で股関節脱臼になっているのです。
股関節が大腿骨におさまっておらずに外れている状態です。
普段、子どもや大人が外れていると痛みがあるのですが、先天性の場合は痛みがありません。
見分け方はとても難しいのですが、「足の開き方に左右差がある」「足の長さが違うように見える」ことがあります。
検診時に発見されることが多いので、かかりつけ医と相談しながら進めていきましょう。
シャフリングベビー
シャフリングベビーとは、生後半年から1歳頃の間、ハイハイはせず座ったまま移動しようとする赤ちゃんや立つことを嫌がる赤ちゃんのことをいいます。
首座りやお座りは上手にできるのうつぶせ寝は嫌い、立たせようとしても床に足をつけない、兄弟姉妹にシャフリングベビーがいた、などの特徴があります。
今後の成長が心配になるところですが、シャフリングベビーのほとんどは、1歳半頃までには歩き始めます。
赤ちゃんの個性のひとつなので、問題はありません。
知覚機能が未発達である
まれに聴覚・視覚が弱い赤ちゃんもいます。
これも乳児検診で診察されるので、もし経過観察と指示されているのであれば、聴覚や視覚が影響してハイハイが進まないことも考えられます。
何か気になることがあれば、専門機関に相談してくださいね。
ハイハイを始めるに向けての安全対策は?
赤ちゃんがハイハイを始めると、移動範囲がとても広がります。
ハイハイに慣れてくると、欲しいものを見つけたらものすごい勢いで移動するようになりますよ。
その前に、一度お部屋を見渡してみましょう。
家具の角に注意する
赤ちゃんが自分で移動できるようになると、部屋の隅々まで移動していきます。
思ってもいないケガを引き起こすこともあるので、部屋の安全確認をしておきましょう。
ローテーブルやテレビ台など、赤ちゃんの目や頭にぶつけやすい高さなので、角があるものにはクッションをつけておくと安心です。
こまめに掃除をする
赤ちゃんは、低い距離で移動したり遊んだりします。
ホコリやごみが舞いやすい高さなので、赤ちゃんへの影響をなくすためにもこまめに掃除をしましょう。
また、家具と家具の間の隙間や、犬のトイレマットなどもこまめに確認したほうがよいです。
隙間のゴミや小さなもの、犬の糞やご飯など誤って食べないように気を付けてくださいね。
浴室や階段などに入れない工夫をする
赤ちゃんが水のたまった浴槽に落ちてしまう、階段から落ちてしまう、キッチンで包丁など危ないものに触る、どれもこれも赤ちゃんにとっては危険であることはわかりません。
「あ!あぶない!」となる前に、浴室やキッチン、階段へ行けないように、ベビーフェンスやベビーゲートで対策をしておくと安心です。
コンセントや電気コードの対策を万全に!
コンセントはちょうどハイハイをしている赤ちゃんの目線にあります。
指で触ったり、おもちゃを詰め込んでみたりと遊ぶ赤ちゃんも多く、非常に危険です。
コンセントカバーをつけておくと安心です。
また電気コードにからまるというケースもあるので、
長めの電気コードは隠すなどして安全対策をしておきましょう。
扉は開けても大丈夫?
食器棚などの棚は、赤ちゃんが開けることがあります。
中に危険なものがないか確認し、開けてほしくない扉には扉の開閉防止グッズをつけておきましょう。
ゴマや調味料なども取り出してこぼしてしまう可能性があるので、キッチンは要注意です。
また扉の開け閉め時に赤ちゃんが指を挟むこともあります。
部屋にある扉が安全であるかどうか確認してみてください。
窓には鍵をかけておく
意外に多いのが、窓からの脱出です。
大きな窓を開けるのは赤ちゃんにとって難しい事ではありますが、最近の窓は開閉が楽なものもあります。
赤ちゃんが外に出ることがないように、鍵をかける習慣をつけておきましょう。
まとめ
赤ちゃんのハイハイは、期間限定の移動手段であり、少しの間の楽しみです。
ハイハイができる住環境作りと安全対策、そして一番大切なのは、周りの赤ちゃんと比較せずに、自分の赤ちゃんのペースに付き添ってあげることです。
ハイハイが進まなくて心配なこともありますが、個性のひとつであり、いつかはハイハイができると思って温かく見守ってあげてくださいね。