赤ちゃんと過ごす夏を楽しみにしているママやパパも多いと思いますが、夏と言えば蚊の季節。
赤ちゃんが蚊に刺されてしまうのは、何とかして避けたいですよね。
また、もし赤ちゃんが蚊に刺されてしまった場合どのように対処してあげれば良いのか、感染症の危険はないのかなど、不安なことも多いのではないでしょうか。
そんな赤ちゃんと蚊に関する疑問について、今回は主に以下3つのポイントを紹介します。
- 赤ちゃんの蚊の予防策7選
- 赤ちゃんが蚊に刺されたときの対処法
- 赤ちゃんが蚊に刺されたときの症状や危険性
赤ちゃんが蚊に刺されることがないよう予防策をしっかりと行い、赤ちゃんが元気いっぱいで夏を楽しむことができるようにしてあげましょう。
目次
赤ちゃんが蚊に刺されないように対策しよう!赤ちゃんの蚊の予防策7選
赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、蚊に刺されたところが大きく腫れてしまったり、肌をかきむしったところから細菌が入ってしまったりする可能性があります。
他にも、蚊を媒介とした感染症にかかってしまうなど、蚊に刺されることによる危険性は大人よりも大きいため、とにかく赤ちゃんは蚊に刺されないよう予防するのが一番です。
赤ちゃんを蚊から守るための予防策を7つ紹介します。
肌の露出をなるべく避ける(特に蚊が多い場所に行くとき)
蚊が多い木々が生い茂る場所や水辺などに行くときは特に、赤ちゃんが蚊に刺されないように袖のある服や長ズボンを着せると良いです。
ただし赤ちゃんの体温が上がりすぎることがないように、薄手の生地のものを着せるようにし、暑がっていないかこまめに確認するようにしましょう。
赤ちゃんが汗をかいたらこまめに拭く・着替える
蚊は汗をかいた肌に寄ってきやすいです。
汗をかいたら体を拭く、着替えさせる、またはシャワーを浴びさせるなど汗の対処をしてあげてください。
特に赤ちゃんは大人よりも新陳代謝が活発で汗っかきなので、こまめに汗をチェックして、汗のかきっぱなしにならないようにしましょう。
家の中で過ごすときは、窓を網戸にして風通しを良くする
蚊が家の中に入ってくるのを防ぐために、窓を開けるときは網戸を使用するようにしましょう。
また、風通しの良い環境は蚊の発生を防ぐ効果があります。
家の中を閉め切りにして湿気をこもらせないように、換気のためにも網戸で窓を開けておく時間を作ると良いでしょう。
お部屋に蚊取り線香を置く
家の中で蚊に刺されるのを防ぐためには、蚊取り線香を置くことも効果的でしょう。
蚊取り線香は、乳児のいる家庭でも使用できるものが多いですが、念のために製品情報をしっかりと確かめてから使うようにしましょう。
また、事故を防ぐために蚊取り線香は赤ちゃんの手の届かない場所で且つ、煙が直接赤ちゃんの目に入ったり吸い込んだりしない場所に置くようにしましょう。
家の庭やベランダに水がたまるものやゴミを置いたままにしない
蚊は水たまりやゴミ置き場などによく発生します。
家の周りに蚊を増やすことがないように、水がたまるものや、ゴミなどを家の庭やベランダなどに置きっぱなしにしないようにしましょう。
外出時はベビーカーの虫除けカバーをつける
ベビーカーの付属品に、虫除けのための蚊帳のようなカバーがあります。
1,000円~2,000円前後で購入できるものも多く、また日除けと併用できるものもあります。
蚊が多い場所にベビーカーでお出かけするときなどは特に、こうしたカバーの取り付けを検討してみても良いでしょう。
赤ちゃんにも使える虫除けスプレーやクリームを使う
肌に塗るタイプの虫除け剤で、赤ちゃんにも使用できるものが市販されていますので、蚊の多い場所に出かけるときなどに使用しても良いでしょう。
ただし、一般的によくある虫除け剤は「ディート」と呼ばれる化学物質を使っており、これを乳幼児が高濃度で吸引すると体に害を及ぼすと言われています。
したがって、乳幼児に対しては、使用量や使用頻度を制限している虫除け剤もありますので、赤ちゃん対称の虫除け剤であっても使用するときは必ず説明書の指示に従うようにしましょう。
また、最近ではベビーカーに張るタイプや吊るすタイプの虫よけ剤もありますので併用してみるとよいでしょう。
参考
西淀川区子育てまるごと情報 [ クー ] Vol.41 夏のトラブルから赤ちゃんを守ろう!!
独立行政法人 国民生活センター 『虫除け剤 -子供への使用について-』
赤ちゃんが蚊に刺されてしまったらどうすれば良い?蚊に刺されたときの対処法
赤ちゃんが蚊に刺されないよう予防するのが一番ですが、万が一蚊に刺されてしまった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。対処法をお伝えします。
<赤ちゃんが蚊に刺されたときの対処法>
①患部を石鹸で良く洗い流す。
※蚊が皮膚に注入した物質をなるべく洗い流し細菌の繁殖を防ぎます。
②患部を冷たいタオルなどで冷やす。
※冷やすことで腫れやかゆみを抑えることにつながります。
③赤ちゃん用の虫刺されの薬やかゆみ止めを塗る。
※はじめて塗る薬の場合は、皮膚に合うかを確かめるために、まずは少量塗って炎症など起こさないか様子を見るようにしましょう。
また、もともと皮膚が弱い、あるいはアトピー性皮膚炎を持つ赤ちゃんの場合は、市販の薬ではなく、皮膚科を受診して処方してもらった薬の使用をおすすめします。
④赤ちゃんが患部をかいてしまう場合は、患部に貼るタイプのかゆみ止めや、ガーゼを貼ってかくのを防ぐ。また赤ちゃんの爪は短く切っておく。
※蚊に刺された部分をかきすぎると、患部が悪化して水ぶくれになったり、傷痕が残ったりしてしまいます。
また、かきむしった部分から細菌感染することもありますので、赤ちゃんがかかない対策も重要です。
参考
愛媛県JAこども倶楽部オンライン『夏の虫刺され・虫除け特集!』
赤ちゃんが蚊に刺されてしまったときの注意すべき症状や危険な感染症について
赤ちゃんが蚊に刺されてしまっても通常は、皮膚に赤みやかゆみが出る程度で、1週間ほど経つとおさまります。
しかし、まれに蚊に刺されたことで高熱や嘔吐などの症状が出たり、また患部をかきすぎることで腫れが酷く悪化してしまったりすることがあります。
赤ちゃんが蚊に刺されたときに注意したい危険な症状や感染症を3つ紹介します。
患部をかきすぎることで”とびひ”になる
蚊に刺されたところや湿疹などをかきむしることで、傷がついた患部からブドウ球菌などの細菌に感染してしまう皮膚の感染症のことを、俗名で”とびひ”と言います。
とびひに感染すると、患部をかきむしることで体の他の場所にも水疱ができたり、他の人にもうつってしまったりと、どんどん感染が広がります。
正式病名は、伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と言いますが、火事のようにあっという間に広がることから例えて、とびひと呼ばれています。
蚊に刺された患部をかきすぎて水疱ができてしまい、なかなか治らず悪化している場合はとびひの可能性も考えて、皮膚科を受診し適切な薬を処方してもらうと良いでしょう。
参考
蚊アレルギーである”蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)”が発症する
蚊に刺された後、赤みやかゆみ以外にも高熱が出たり、傷が深くなかなか治らなかったりする場合は、蚊アレルギーとも言われる”蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)”の可能性があります。
まれな症状ではありますが、幼児期に発症する割合が高い病気です。
蚊に刺されてから半日以内に高熱が出る、蚊に刺された傷痕が1ヶ月以上たっても治らない、といった症状がある場合は、皮膚科や病院を受診して検査をしてもらうことをおすすめします。
参考
グレース皮膚科医院 『虫刺されと蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう) 』
蚊を媒介とする感染症である”日本脳炎”や”ジカ熱”、”デング熱”などに感染する
蚊を媒介として感染し、悪化すると後遺症が残ったり死に至ったりする可能性もある怖い感染症があります。
日本で発生する恐れのある感染症としては、近年デング熱が注目されています。
また、海外旅行などに行くときにはマラリアやウエストナイル熱などにも注意が必要です。
それぞれの症状の詳細は異なりますが、その多くが発熱、頭痛、吐き気、嫌悪感などを伴います。
赤ちゃんが蚊に刺された後に皮膚の赤みやかゆみ以外にも、発熱や嘔吐、ぐったりしているなどの様子がみられた場合は、すぐに病院を受診したほうが良いでしょう。
なお、日本脳炎については予防接種があり、一般的には3歳のときに2回、その約1年後に1回、9歳のときに1回と計4回、定期接種にてワクチン接種を行います。
参考
赤ちゃんの蚊の予防策・対処法を実践して、赤ちゃんと過ごす夏を楽しもう!
赤ちゃんが蚊に刺されてしまうと、かきすぎることによって皮膚から細菌が感染してしまったり、蚊を媒介とした怖い感染症にかかってしまったりなど、危険がたくさんあります。
とは言え、せっかくの夏は外でたくさん遊んで赤ちゃんにも楽しい経験をさせてあげたいですよね。
今回紹介した蚊を防ぐ方法や、蚊に刺されてしまったときの適切な対処法を実践して、赤ちゃんが蚊を気にすることなく楽しく夏を過ごすことができるようにしてあげましょう。