離乳食が進んでくると、いろいろな食材が使えるようになってきますね。
そんな中でも麺類が使えるようになると、一気にレパートリーの幅が広がります。
しかし、麺類でもそばには注意が必要と聞いたことはありませんか?
そこで今回はそばについて。記事のポイントは2つです。
- 赤ちゃんはそばをいつから食べて大丈夫?
- そばを食べるときの注意点
それでは解説していきます。
参考にしてみてください。
目次
赤ちゃんはいつからそばを食べて大丈夫?
そばは、アレルギー反応が起きた時に特に重い症状が出やすい食品の一つです。
そのため、体の発達が未熟な離乳食期の赤ちゃんにはおすすめできません。
体質の問題が大きいため何歳頃からなら大丈夫という基準はなく、食べさせる時期は慎重に判断する必要があります。
早くても離乳食が完了する頃の1歳を過ぎてからが望ましいでしょう。
卵や牛乳などによる乳児期に発症した多くのアレルギーは、成長とともに耐性がつくられて自然に治まっていくことが多い傾向があります。
しかし、そばは年月が経っても耐性が得られにくい食品の一つとされています。
食べた時に重いアレルギー症状が出る可能性を考えると、ある程度体が発達し、不調を自ら訴えられるようになってから食べさせる方がより安全です。
お父さんやお母さんがアレルギー体質の場合、その子どももアレルギーのリスクが高くなるとされているので、さらに慎重に食べさせることをおすすめします。
また、赤ちゃんを連れて外食する際に、うどんのあるお店を選ぶこともあると思います。
しかし、まだそばを食べさせていない時期はここでも注意が必要です。
そばに対するアレルギー反応は、同じ釜で調理された食品を食べただけでも起こる可能性があります。
赤ちゃんに食事を与える前に、そばと交わって調理されていないか確認することをおすすめします。
そば以外にもそば茶やそばの実を使ったお菓子などもあるので、赤ちゃんが不意に食べてしまわないよう注意しておきましょう。
そばを食べるときの2つの注意点
いろいろな食事に慣れて体も発達してきた頃、実際にそばを食べるときに少しでも安全に食べられるよう、気をつけておいてほしいポイントが2つあります。
それでは1つずつ見ていきましょう。
アレルギー症状を知っておく
そばをはじめとした食べ物でアレルギー反応が起こった場合、どのような症状がでるか知っておくと、症状が出た場合に素早く対処することができます。
皮膚粘膜症状
・皮膚症状:かゆみ、じんましん、血管運動性浮腫(急にくちびる、まぶた、舌、口の中などが腫れて、苦しさやのどの詰まりなど生じる)、発赤疹、湿疹
・結膜症状:眼結膜充血、掻痒感、流涙、眼瞼浮腫
消化器症状
・悪心、疝痛発作(差し込むような強い上腹部痛)、嘔吐、下痢
・慢性の下痢によるタンパク漏出、体重増加不良
上気道症状
・口腔粘膜や咽頭の掻痒感、違和感、腫脹
・咽頭喉頭浮腫
・くしゃみ、鼻水、鼻閉
下気道症状
・咳嗽、喘鳴、呼吸困難
全身性反応
・ショック症状(頻脈、血圧低下、活動性低下、意識障害など)
このようなアレルギー症状は、原因となる食べ物を食べてから数分~1、2時間以内に起こるものを即時型アレルギーといい、数時間から1、2日経って起こるものを非即時型アレルギーといいます。
そばによって引き起こされる重篤なアナフィラキーショックは、摂取後15~30分ほどで発症することが多くなっています。
食べた直後から1~2日はこれらのような全身の状態に注意しておきましょう。
症状への対策をとっておく
万が一アレルギー症状が起こった場合を想定して、素早く対処できるようにしておくことも大切です。
救急の受診や相談がしやすいよう、初めて食べるときは平日の昼間にすると良いでしょう。
平日でも、かかりつけや小児のアレルギーを専門的に診られる病院が開いているかも確認しておくとさらに安心です。
年末にみんなでそばを食べたいときや、会食の予定がある場合などは、事前に平日の昼間に一口から食べてみて、問題がないことを確認しておくと落ち着いて予定を迎えることができます。
まとめ
そばはアレルギーがあった場合、重篤な症状が起こりやすい食品です。
そのため、体の発達が未熟な離乳食期の赤ちゃんが食べるのはおすすめできません。
卵や牛乳などのように、成長とともにアレルゲンに耐性をもつものありますが、そばの場合はその耐性はできにくいとされています。
家族のアレルギー歴や発達、その他の食品への反応、離乳食の進み具合などいろいろな状況を併せてそばを食べはじめる時期を見極めましょう。
初めてそばを食べさせるときには、アレルギー反応で出やすい症状を知っておき、万が一症状が起きても対応できる状況を整えておく必要があります。
少し大げさに感じるかもしれませんが、そばのアレルギーは命に関わる問題となります。
みんなでおいしくそばが食べられるよう、しっかり準備と対策をとってあげるようにしましょう。