赤ちゃんのお世話をしていく中で、いろいろな症状や病気にぶつかります。
ミルクや母乳を与える前後で、痰が絡んでいるように喉がゴロゴロとなる赤ちゃん。
ゼロゼロと変な音が出て辛そうな赤ちゃん。
そんな苦しそうな姿をみていたら、心配でたまらないですよね。
「喘息とか何かの病気なのかな?」
「予防方法やよくなる方法はないの?」
など、お母さんたちも不安や悩みを抱えてしまいがち。
今回は赤ちゃんと喉のトラブルについて詳しくご紹介します。
- 喉がゴロゴロなる原因
- 赤ちゃんの喉トラブル対処法7つ
喉がゴロゴロ、ゼーゼーと鳴る原因と、おうちでできる対処方法をまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね♪
目次
赤ちゃんの喉がゴロゴロ鳴る原因とは…
赤ちゃんが喉をゴロゴロと鳴らす原因にはいくつか考えられることがあります。
喉頭蓋(こうとうがい)の位置
赤ちゃんの喉は、気管に異物が入らないように喉頭蓋(こうとうがい)という気管のふたが、大人に比べて高い位置にあります。
大きく口を開けると直接見ることができるくらいです。
そのため、喉によだれやミルクなどが残っていると、息をするときに、その水分が一緒に振動をして「ゴロゴロ」と音が鳴りやすいのです。
授乳中にゴロゴロとなるのは、赤ちゃんがおっぱいをくわえたまま呼吸を上手にしている状態。
微量のミルクが振動して音が鳴ります。
喉頭軟化症
赤ちゃんの喉の音がゴロゴロではなく、「ゼーゼー」「ゼロゼロ」という音がしているときの多くは、
喉頭軟化症である可能性が高いです。
赤ちゃんは喉頭蓋や気管がまだまだ柔らかいので、呼吸をすると、喉頭蓋が吸われたり、気管がくっついたりして音がでます。
生後1か月頃から始まり、1歳までには自然に治っていく症状です。
赤ちゃんが普段通り元気であったり、ご機嫌であればそのまま見守ってあげましょう。
痰(たん)がからんで苦しい
痰は、ほこりやチリなど外部から侵入してきたものを体外に出す役目があります。
大人は自分で咳をして痰を外に出すことができますが、赤ちゃんは自分で痰を出すことができません。
そのため、痰が絡んだような呼吸で、苦しそうにするときがあります。
風邪をひいているときも痰がからむ咳が出る場合があり、見ていてかわいそうになってしまいますよね。
のちほど、痰がからんでくるしそうな赤ちゃんへの対処の方法をご紹介します。
関連記事⇒赤ちゃんの痰と咳が苦しそう!乳幼児の痰の取り方と吐く・飲み込むときの3つの対処法
扁桃炎(へんとうえん)
赤ちゃんの喉の病気として「扁桃炎」があります。
扁桃炎になると喉が腫れて痛みを伴い、高熱がでます。
喉の両側に口蓋扁桃というふくらみがあり、細菌やウイルスを体内に入れないようにしています。
8歳くらいで縮小していくのですが、それまでの乳幼児期に、扁桃炎を発症しやすくなります。
扁桃炎にかかると、母乳やミルクを飲まなくなる、食欲がない、38度以上の高熱、声のかすれなどの症状がでます。
異変を感じたら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
クループ症候群
赤ちゃんは喉の炎症により喉頭が狭くなり、呼吸困難になるケースがあります。
クループ症候群は、急性の喉や声帯の腫れで、夜間に突然起きる呼吸困難の発作です。
ウイルスや細菌により起こり、「ケーン、ケーン」という甲高い犬の遠吠えのような咳が出ます。
急に息苦しそうにするので、実際目の当たりにするととても怖いのですが、適切な治療を行えば、一定時間がたつと呼吸も落ち着いてきます。
発症すると気道が狭くなって苦しい状態になるので、早めに病院に連れていきましょう。
クループ症候群と判断された場合には、以下の方法で対処する必要があります。
- 寝かせるときは背中にクッションなどを当てて、上半身を高くしてあげると呼吸もラクになります。赤ちゃんが泣くと、のどが苦しくなるので、あまり泣かせないような工夫も必要です。
- 発作が起きたら、ラクになるようにたて抱きに【夜一晩抱きかかえることもあります】
ゼーゼーするときは自分からおきあがることもあります。
発作が起きた場合は抱き上げて、たて抱きにしてせきが落ち着くまで待ちますゼーゼーが消えればいいですが、やはり夜でも救急に連絡です。- ひどいせきと同時に、息を吸うときゼーゼーと音がしたら、それは呼吸困難を起こす前ぶれです。呼吸困難になって唇や顔の色が紫色になるチアノーゼを起こす可能性もあります。一刻を争う緊急事態です。
クループ症候群は、新生児から小児に起こりやすい症状でもあるので、万が一のために、対処法に目を通しておくと良いですね。
赤ちゃんの喉トラブルの対処法
風邪や病気の症状がある場合には、早めに病院で診察を受けてください。
それ以外の喉トラブルについては、お家でできる対処方法がありますので、ご紹介していきます。
授乳後はゲップをしっかりさせる
喉に母乳やミルクが残っている状態だと、喉がゴロゴロと鳴ることがあります。
もしかしたら空気もたまって苦しいのかもしれません。
授乳後には、縦抱きにしてしっかりとゲップをさせるようにしましょう。
寝ている姿勢を変えてあげる
寝る姿勢により気管が圧迫されて喉が鳴ることもあります。
喉が苦しくてなかなか寝ることができない赤ちゃんもいますよね。
そんなときには、タオルなどで枕を作ってみる、首が座っている赤ちゃんであれば横向きに体勢をかえるなどして、寝る姿勢を変えてみましょう。
加湿器を利用する
痰がからんでいる赤ちゃんの場合には、部屋を加湿するように心がけましょう。
空気が乾燥して喉が渇くと痰が出しにくくなるので、部屋の加湿や水分を飲ませて喉を潤してあげるなど、
痰の粘り気を落として出しやすくしましょう。
ウイルスや細菌は乾燥している場所を好みます。
部屋を加湿することで、風邪や感染症を予防する効果も期待できます。
タッピングして痰をとる
赤ちゃんが咳をして痰を出そうとしているのであれば、そのときに赤ちゃんの背中をかるくトントンと叩いてあげると、口から痰が出やすくなります。
これをタッピングといいます。
咳が出ているときに合わせて優しくたたいてみましょう。
鼻水を取る
痰が絡む原因のひとつとして、鼻水が挙げられます。
鼻水が出ているのであれば、しっかりと吸引してあげましょう。
直接赤ちゃんの鼻に口をつけて吸ってあげる方法もありますが、赤ちゃんの鼻水をとる器具が販売されているので、そちらを使ってみてもよいでしょう。
関連記事⇒赤ちゃんの鼻水と咳が長引く!乳幼児の鼻水や咳の原因と7つの対処法
誤飲を防ぐ
赤ちゃんの喉が苦しそうな時には、誤飲をしてしまっている可能性も考えられます。
小さなおもちゃや異物を食べてしまい喉に詰まらせる事故は、身近に起こり得ることです。
赤ちゃんはまだまだ機能が未発達のため、食べ物が口から入ってきたときに気道の蓋が閉じずに、気管に食べ物が詰まることがあります。
出来るだけ、小さなものや食べてはいけないものは、赤ちゃんの手の届かない場所におくことが大切です。
もし飲みこんでしまった場合には、以下の対処法を行ってみてください。
- 赤ちゃんをうつ伏せにする
- 下向きに抱えて背中をたたく
赤ちゃんの顔色が悪く、呼吸をしていないようであれば、すぐに救急車を呼ぶようにしてください。
食べ物を無理に与えない
扁桃炎や風邪により、喉が腫れていて、痛みで食欲がない赤ちゃんには無理に食べさせようとしないでください。
離乳食が始まっている赤ちゃんには、うどんやスープ、ゼリーなど、喉ごしのよいものを、少しずつ食べさせてあげましょう。
高熱により脱水症状になることもあるので、しっかりと水分補給をさせることも大切ですね。
まとめ
赤ちゃんの喉がゴロゴロやゼロゼロと音がなる原因はいくつかありますが、そのほとんどは自然に治っていくものです。
まずは赤ちゃんが元気なのか、食欲はあるか、機嫌がよいか、顔色は良いかなどの様子を確認して、いつもと違う様子であるときや熱があるときには医師に相談して対応してもらってくださいね。
喉が乾くことがないように部屋の加湿をする、鼻水をしっかりと取る、誤飲しやすそうなものは赤ちゃんの手の届かないところに置くなど、赤ちゃんの周りをもう一度見まわして予防してみましょう。