赤ちゃんがお熱を出した時に、解熱剤として出されることがある座薬。
使用方法はなんとなくわかるけれど、初めて赤ちゃんに使うとなると疑問点が沢山!
上手に座薬が入れられなかったらどうしよう?
どんなタイミングで入れてあげたらいい?
などなど、気になる点は多いですよね。
座薬に関する正しい知識を前もって知っておけば、いざ処方されても安心です。
そこで、今回の記事では赤ちゃんへの正しい座薬の使い方や、注意点などを中心に情報をまとめてみました。
記事のポイントは2つです。
- 赤ちゃんに座薬を入れる際の注意点やコツ
- 座薬を使うタイミングや時間間隔は?
この記事を読んで、お熱のある赤ちゃんに正しく座薬を使ってあげましょう!
それでは、まずは座薬とはどのような時に使う薬なのかについて見ていきたいと思います。
目次
座薬を使うタイミングは?熱が何度くらいになったら使った方がいい?
赤ちゃんの熱が38.0~38.5℃以上で、元気がなくぐったりしているようであれば解熱剤を使うタイミングです。
普段より熱が高いだけで元気な場合もありますが、少しでも普段と違う様子であったり、判断に迷う場合は病院へ行った方が安心できますよ。
熱の高さだけではなく、赤ちゃんの様子をしっかりとチェックしておくことが大切ですね。
座薬は子供が高熱の時にとっても役立つお薬!
小さいころ、風邪をひいたときなどに座薬を使った記憶のあるお母さんやお父さんも多いのではないでしょうか?
座薬には、解熱や鎮痛の他、痙攣や吐き気を止める効果のあるものまで、様々な種類があります。
子供に主に処方されるのは、解熱や鎮痛効果のあるものです。
お尻から入れる薬なので、お薬を吐いてしまったり、嫌がる心配がありません。
また、直接腸から吸収されることで、消化管や食べ物に影響を受けずにしっかりと効果を出せるというメリットもあるんですよ。
座薬は便利だけど、副作用が出る可能性もある?
一見メリットの多い座薬ですが、赤ちゃんによっては副作用が現れる事も。とはいえ、同じ効果を持つ飲み薬に比べると、そのリスクは少ないとされています。
念のため、赤ちゃんに以下のような症状が出ないか、座薬を使用した後は注意深く観察してあげましょう。
- 吐き気や嘔吐
- 下痢や軟便
- 発疹やチアノーゼ(皮膚が紫色になる)
赤ちゃんに万が一このような症状が出てしまった場合は、すぐに使用を中止して医療機関での診察を行ってくださいね。
扱いに気を付けて!赤ちゃんに座薬を使う際の注意点
座薬は高い効果が期待できる分、赤ちゃんへの用量や扱い方には様々な注意が必要です。
この項目では、座薬の使用に関する注意点を、細かく解説していきたいと思います。
使用前にしっかりと確認しておいてくださいね。
座薬は基本的に冷蔵庫で保存!使用する30分前に取り出して室温に戻そう
座薬は温度が高い場所に長期間保存すると、溶けやすくなったり成分が変わってしまう事があります。
なるべく品質を保つためにも、冷蔵庫で保存するようにしましょう。冷蔵庫であれば、約半年は保存する事ができます。
冷蔵庫から取り出してすぐに使用すると、座薬が冷たすぎて赤ちゃんがびっくりしてしまう事もありますので、使用する前に30分程取り出しておき、常温に戻してあげるように心掛けてくださいね。
座薬を入れるタイミングは、うんちが出た後がベスト
せっかく赤ちゃんのお尻に座薬を入れたのに、うんちをしたことですぐに座薬が出てしまうというケースも珍しくはありません。
これを防ぐためにも、赤ちゃんがうんちをした後のタイミングを見計らって、座薬を入れてあげると良いでしょう。
座薬が出てきてしまった!どうすればいい?
もしも入れた座薬がすぐに出てきてしまった場合は、また入れなおしてあげてください。
この時に入れる座薬は、出てきた物であっても、新しく開けた物でも大丈夫です。
しかし、入れてからしばらくたってから座薬が出てきてしまったようであれば、少量でも腸に吸収されている事があります。
このような状態で新しく座薬を入れてしまうと、薬の摂取量が多くなってしまう恐れがあります。
座薬の先が溶けているようであれば、入れ直しはせずに赤ちゃんの様子を見てあげましょう。
座薬の使用量は赤ちゃんの体重によって決まる!しっかり容量を守って
赤ちゃんの体重に応じて、使える座薬の量は異なります。
切って使うだけではなく、2~3個使うという事も。
例えば、座薬の一種である「アンヒバ座薬小児用」は、体重1kgあたり1回10~15mgを与えるとされています。
赤ちゃんの体重が5kgであれば、50~75mgの座薬が必要となるので、50gの座薬を一つか、100gの座薬を半分にする事で目安の量となります。
座薬を切って使う際は、お医者さんに事前に説明を受けますので、うっかり忘れないようにしてくださいね。
座薬の切り方って?どうやって切ればいい?
座薬を切って使うようにとお医者さんから説明を受けた場合は、2分の1や3分の1など、指定された量を切ってから赤ちゃんに座薬を入れる事になります。
座薬はお尻に入れやすいように特殊な形をしている為、横にまっすぐに切ってしまうと適切な量になりません。
また、座薬を取り出してから切ってしまうと、座薬が手の体温や室温に影響されてしまう事も。
そのような事を防ぐために、座薬は包装に入ったままの状態でななめにカットするようにしてください。
切る道具は、清潔なはさみやカッターを使用してくださいね。
切った残りは、次回に回さずにその都度廃棄します。
赤ちゃんに座薬をつかっていいのは何ヶ月頃から?
赤ちゃんが座薬を使えるのは、生後6か月以降です。
6ヶ月未満であっても使用は可能ですが、体温を下げ過ぎてしまう可能性がある為、自己判断などでは使わないよう注意が必要です。
いずれにせよ、お医者さんに処方されたものであれば問題ありませんので、用法容量を正しく守って使用してくださいね。
座薬を入れてから赤ちゃんに効くまで、大体の時間は?
座薬を入れた後、1~2時間程度で解熱の効果が出てきます。
体温を測り、熱が下がっている事を確認ししっかり薬が効いているかチェックしましょう。
大幅に熱が下がらなくても、38.0℃以下の熱となっていれば薬の効果が見込めるため、赤ちゃんを安静にし様子を見てください。
もし一度座薬を入れても効果が見られなかったり、再度熱が上がってしまった場合は、時間の間隔を開けてから再度使用してみましょう。
座薬を嫌がる赤ちゃんに一苦労…スムーズに入れられる手順をご紹介♪
座薬はスムーズにはいらないと赤ちゃんの負担にもなりますし、お尻が切れてしまう可能性がある為、無理やり入れてはいけません。
とはいえ、赤ちゃんが持ち上げた足をバタバタしたり、泣いてしまったりとなかなか座薬を上手く入れられないというケースも。
お困りのお母さんやお父さんは、このような手順を参考になさってくださいね。
- まずは赤ちゃんを仰向けの態勢にし、足を持ち上げ座薬が入れやすいようにします。
- 座薬の滑りを良くするため、ベビーオイルやお水を座薬の先端に塗ります。
- 赤ちゃんのお尻に負担がかからないよう、ゆっくりと座薬を入れてあげます。
- 座薬を入れきった後、すぐに飛び出してこないよう肛門を抑えます。指やティッシュなどで10秒程が目安です。おむつの上からでも構いません。
- 座薬がしっかりと入った事が確認出来たら、おむつを戻してあげましょう。
赤ちゃんが泣いて嫌がる場合は、少し時間をずらして再チャレンジしてみましょう。
どうしても座薬を上手く入れられない場合は、無理やり使用しようとせずに、医師への相談を行うのがベストです。
座薬があると心強い!正しく使って、赤ちゃんの体調を整えてあげましょう!
高熱は痙攣の元にもなりますし、苦しそうな赤ちゃんを見ているのは親としても辛い物。
そんなときに座薬を使い上手にお熱を下げてあげる事で、赤ちゃんも穏やかに過ごす事ができます。
用法や容量をしっかりと守れば、高熱時には心強いお薬のひとつです。
はじめて入れるときは少し難しく感じるかもしれませんが、一度コツをつかめば簡単に使用する事ができますよ。
赤ちゃんのお熱の確認もこまめに行いながら、座薬を正しく使ってあげてくださいね♪