バナナといえば、子どもはもちろん、スポーツをする方、便秘を予防したい方、栄養失調を心配する年配の方など。
幅広い方がよく食べる果物ですよね。
授乳中の女性の中には「早く体型を産前の状態に戻したいからバナナダイエット!」という方もいるでしょうし、「カロリーが高い果物だから授乳中は避けた方が良いんじゃない?」と考える人もいますよね。
この記事では、授乳中にバナナを食べる時の注意点やレシピについて5項目にまとめました。
・食べるなら朝がおすすめ!バナナは体が使いやすいエネルギーの塊です
・バナナの栄養素は授乳中の女性に嬉しいミネラルや葉酸、ビタミンCが多い
・バナナで産後ダイエットはNG!バランス良く食べて健康維持を!
・バナナは輸入がメイン。バナナの病気(新パナマ病)で、突然、高値になることも!
・バナナケーキをはじめ、おいしく食べるレシピ
では、ひとつずつ見ていきましょう。
目次
食べるなら朝がおすすめ!バナナは体が使いやすいエネルギーの塊です
スポーツ選手が運動前にバナナを食べる。そんな話を聞いたことはありませんか?
バナナのカロリーが高いのは有名ですよね。
バナナのカロリー元は、体の中で簡単にエネルギーに変えられる糖で、食べて直ぐ消費できるという特徴があります。
夜は睡眠に入るので、体も眠った状態でほとんど動きません。
一方、動いていない体を動かすことになる朝は、すぐに使えるエネルギーが必要不可欠!
特に、産後の女性は母乳も作らないといけないので、使いやすい糖類は本当に貴重なものなんですよ。
授乳中の女性にとって、朝食のバナナは正に宝石!
デザートなどに取り入れて、体がすぐ使えるエネルギーを補給しましょう。
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バナナの栄養は授乳中の女性に嬉しいミネラルや葉酸、ビタミンCが多い
バナナは高カロリーの果物ですが、ミネラルなどの栄養分も多いんです。
具体的には次のような栄養素が含まれています(バナナ100g中の量)。
・エネルギー 86kcal
・カリウム 360mg
・マグネシウム 32mg
・リン 27mg
・葉酸 26μg
・ビタミンC 16mg
・食物繊維 1.1g
カリウムは体内の水分量を調節してくれます。
マグネシウムやリンは、内臓が働くときに必要不可欠なミネラルですし、葉酸は妊娠中だけでなく授乳中も多く摂りたい栄養素。
さらに、睡眠不足になりがちでストレスが溜まりやすい産後は、ビタミンCが不可欠。
便秘に悩みやすい時期でもあるので食物繊維も欠かせません。
ただ、バナナに含まれている食物繊維はほとんどが不溶性の食物繊維。
腸を刺激し、便のかさを増す方法で排便を促してくれるタイプです。
既に便秘になっている人には不向きなので注意してくださいね。
バナナの食物繊維は、便秘予防のためのもの。
快適な状態の腸を維持するのに適した食物繊維です。
授乳中の女性に嬉しい栄養素が多いバナナですが、体の状態に合わせて食べましょう。
関連記事⇒授乳中にヤクルトを飲んでも大丈夫?ヤクルトの栄養と3つの注意点
バナナで産後ダイエットはNG!バランス良く食べて健康維持を!
バナナはエネルギーが多く、栄養豊富で、満腹感や満足感が得られるのでダイエットに利用されることがあります。
産後は早く産前の体型に体を戻したいもの。
すぐにでもダイエットをしたい!と思いますよね。
しかし、産後は食事を制限するダイエットは禁物!
いくらバナナが栄養豊富といっても、授乳中の女性が1日にとるべき栄養を全て摂れるわけではありません。
食事制限ダイエットをすると、母親の体が栄養バランスの悪い状態になってしまいます。
結果的に栄養分の少ない母乳しか作れず、母乳の量も減ってしまいます。
母親も赤ちゃんも栄養失調に陥る危険がありますよ。
授乳中の女性は母乳を作るために多くのエネルギーが必要です。
厚生労働省によれば、妊産婦に必要なエネルギーは1日2200kcalが目安。
主食・主菜・副菜・乳製品・果物などをバランスよく食べ、多くの食材から栄養を摂るのが理想です。
(引用元:妊産婦のための食事バランスガイド:厚生労働省)
上記の図は、1日にどういったものを、どれだけ食べればいいのかを示したもの。
しっかり食べて健康な体を作ることで栄養価の高い母乳を赤ちゃんに飲ませてあげましょう。
バナナだけでダイエットをするのではなく、栄養バランスをとるためにバナナを食べるようにしてくださいね。
バナナは輸入がメイン。バナナの病気で、突然、高値になることも!
私たちが日頃、スーパーで見かけるバナナはほとんどが輸入されたものです。
フィリピンからの輸入が圧倒的に多く、続いて多いのがエクアドル。
そして、メキシコ、グアテマラ、ペルーと続きます。
(参考:e-Stat(2018年2月輸入量統計)|政府統計の総合窓口)
今、海外でバナナを枯らしてしまう新パナマ病が猛威を振るっているのをご存知でしょうか?
この病気はカビの一種がバナナにつくことで発症します。
フィリピンやエクアドルで新パナマ病が流行し、バナナの生産量が落ちています。
「バナナが絶滅するかも!」「バナナが超高級品になる!」そんな噂も流れましたが、今すぐ、バナナが食卓から消えることはありません。
バナナの生産国は複数ありますし、病気に耐性を持っている品種もあります。
ただ、バナナを食べるのは日本人だけではありませんし、いつ、どこの国でどんな病気が発生するかも分かりません。
輸入品は他の国の事情に左右されるものなので、バナナが突然高値になる可能性も。
スーパーに並んだバナナの量や品種、国を見ていると、世界の事情が見えることもありますよ。
バナナで作る簡単おすすめレシピ
バナナはそのまま食べるのもおいしいですが、たくさんのバナナを手軽に食べたい!
黒ずんでしまったバナナを料理したい。そんなこともありますよね。
バナナケーキをはじめとする、手軽で簡単なレシピを紹介します。
炊飯器でふんわり簡単バナナケーキ
材料をグルグル混ぜて炊飯器で炊くだけ!
放っておけば完成するふんわりバナナケーキです。
<材料>
・ホットケーキミックス 1袋(200g)
・バナナ 1本(フォークで潰す。お好みで2本にしてもOK)
・牛乳 100cc
・卵 1個
・砂糖 20~30g(よく熟したバナナを使うなら少なめに)
<作り方>
炊飯器のお釜で材料全てをしっかり混ぜ、炊飯スイッチを押すだけ。
約40~50分炊き、竹串を刺して生地がつかなければ完成です。
※ケーキモードがある場合は、そのモードで炊いてください。
ホットバナナジュースにシナモンを添えて
バナナジュースはホットでもおいしく飲めますよ。
<材料>
バナナ 1/2本
牛乳 200cc
シナモン 適量
<作り方>
(1)バナナと牛乳をミキサーでよく攪拌する
(2)耐熱カップに(1)を注ぎ、電子レンジで約1分温める
(3)シナモンスティックを添えるか、粉のシナモンをふって完成
バナナトースト
時間のない朝は、主食とデザートを一緒にしてしまうのもいいですよ。
作り方は簡単!バターを塗ったパンに、スライスしたバナナをのせてトーストするだけ。
シナモンをふれば完成!レーズンを添えてもおいしいですね。
チョコやシナモンシュガーを振りかけたい!と思うでしょうが、高カロリーになるのでシナモンだけにしておきましょう。
まとめ
バナナはカロリーの高い果物ですが、体が使いやすい糖分なので朝に食べるのがおすすめ!
カリウム、マグネシウム、リン、葉酸、ビタミンCなども多く、授乳中の女性に嬉しい効果がある果物です。
産後は早く体を戻したくてダイエットを考える方もいますが、食事を制限するダイエットはNG!
母乳の質や量が低下する可能性があるので、バランス良く数多くの食材を食べて健康な体作りを目指してください。
また、バナナは輸入品なので、海外の事情に左右されやすいもの。
スーパーに並ぶバナナの品種や産地、値段を見ると国際的な事情が見えて面白いですよ。
そのまま食べてもおいしいバナナですが、ちょっと手間をかけてバナナケーキにしたり、温かいバナナも楽しんでみてください。
授乳中もバナナを食べて、効率よくエネルギーを摂るようにしましょう。