妊娠中は制限の多かった食事ですが、産後はいくらか解放されましたよね。
それでも授乳をしていると食事の影響は気になります。
中でも、生のお肉ってちょっと危険な感じがしませんか?
そこで今回は、授乳中の馬刺しについて詳しく調べてみました。
記事のポイントは3つです。
- 授乳中に馬刺しを食べても大丈夫?
- 馬刺しに含まれる栄養素
- 馬肉を使った授乳中におすすめなレシピ
それでは解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
授乳中に馬刺しを食べても大丈夫?母乳と食事の関係
結論からいうと、授乳中に馬刺しを食べても大丈夫です。
授乳中に控えた方が良いとされているのは、一部の内服薬、たばこ、慢性的なアルコールだけなのです。
UNICEF/WHOの『母乳育児支援ガイド』でも、「母親が種々の食品を十分に食べていれば、必要なたんぱく質、ビタミン、ミネラルがとれます。
母親は母乳育児をしている時も、特別な食べ物を食べたり、特定の食べ物を避ける必要はありません」と記されています。
母乳は、母体に吸収された栄養素から、ある程度一定の濃度を保って生成される仕組みになっています。
食べたものの成分がそのまま母乳中に出てくることはありません。
そのため、ユッケやローストビーフのようなレア肉を食べても大丈夫です。
ただし積極的に食べることは控えた方が良いでしょう。
生肉を食べるうえで気になるのは、ずばり「食中毒」です。
もし授乳中に食中毒に感染しても、母乳を介して菌が赤ちゃんに移行することはありません。
しかし、お母さんが下痢や嘔吐をくり返し脱水状態になると、母乳の出が悪くなることがあります。
また、吐き気や腹痛を抱えながらの赤ちゃんのお世話はとても大変です。
さらにお母さんの手に付いたウイルスや細菌が赤ちゃんに感染してしまうこともあります。
食中毒には十分な配慮が必要です。
関連記事⇒授乳中はレバーを食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と3つの注意点やレシピ
馬刺しを食べる時の注意点
馬肉による食中毒の原因として有名なのが、サルコシスティス・フェアリーという寄生虫です。
この寄生虫による食中毒になると、食後数時間で一過性の下痢や嘔吐、腹痛などの消化器症状が起こります。
症状は比較的軽度で、回復が早いとされています。
サルコシスティス・フェアリーの食中毒の予防方法は、マイナス20℃(中心温度)で48時間以上冷凍処理することです。
馬刺しを購入する際などは、可能であれば上記の処理がなされているかどうかを商品表示等で確認すると良いでしょう。
関連記事⇒授乳中にバーベキューはしても大丈夫?3つの注意点とおすすめポイント
馬刺しに含まれる栄養素
日常の食卓に馬刺しが上がることはそれほどないと思います。
馬肉にはどのような栄養素があるのか、他の肉と比べて見てみましょう。
エネルギー たんぱく質 脂質 カリウム マグネシウム 鉄 ビタミン B1 B2 B12 ㎉ ℊ ℊ ㎎ ㎎ ㎎ ㎎ ㎎ μg 馬 110 20.1 2.5 300 18 4.3 0.10 0.24 7.1 牛肩ロース 411 13.8 37.4 210 14 0.7 0.06 0.17 1.1 豚肩ロース 256 17.7 19.3 310 20 0.7 0.70 0.24 0.4 鶏もも 204 16.6 14.2 290 21 0.6 0.10 0.15 0.3
他の肉と比べると、馬肉はとびぬけてエネルギーや脂質が少なく、たんぱく質や鉄、ビタミンB12が多いということがわかりました。
ビタミンB12 は、葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成を助ける働きと、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ働きがあります。
馬刺しは、脂質を抑えながらたんぱく質やビタミン、ミネラルを豊富に取り入れられる貴重な食材です。
定期的に食べるのは難しいかもしれませんが、手に入った時には摂取しておきたいですね。
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馬肉を使った授乳中におすすめなレシピ
生で食べるのが不安な時に、馬刺しやユッケ以外の馬肉を使ったおすすめのレシピを紹介します。
馬肉のガーリック焼き
【材料】
馬肉(バラ・薄切り)100g
もやし130g
にら15g
サラダ油10g
塩少々
こしょう少々
しょうゆ40g
にんにく(チップ)適量
【つくり方】
①馬肉は5cm幅に切り、にらは4cmの長さに切る。
②フライパンに油を熱し、もやし、にらを炒め、塩、こしょうを軽くふる。
熱しておいた鉄板などに盛りつけておく。
➂同じフライパンで馬肉を炒め、しょうゆを加えて調味し、②の上に盛りつけ(フライパンに余ったソースもかける)にんにくチップをちらす。
にらとニンニクでスタミナ補給!
加熱調理で授乳中でも安心して食べられます。
まとめ
授乳中でも馬刺しを食べて大丈夫です。
馬刺しのような生肉を食べる時は食中毒の影響が気になりますが、もし食中毒になったとしても母乳を介して赤ちゃんに菌が移行することはないので、赤ちゃんへの影響としてはそれほど問題ありません。
しかし、お母さんが食中毒で脱水状態になると、母乳の出が悪くなったり、赤ちゃんのお世話が困難になってしまいます。
馬肉の食中毒の原因菌で有名なサルコシスティス・フェアリーは、マイナス20℃(中心温度)で48時間以上冷凍処理することで、感染を予防できます。
食中毒予防のために、馬肉を選ぶ際はこのような処理がされているものを選ぶようにしましょう。
馬肉は、牛や豚、鶏の肉と比べて低カロリー、低脂質、高たんぱくでビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
食中毒さえ気をつければ、授乳中の栄養補給にとても強い見方となります。
生食が不安な場合には、加熱用のレシピもあるのでぜひ試してみてください。