子どもが成長し、小学校や中学校に上がると、教育費だけでなく費用面で負担が大きくなります。
管理栄養士さんのもとで作られている給食は、子どもの成長にも欠かせないものです。
みんなと仲良く同じものを食べる給食の時間は、子どもにとって学校生活の中でも楽しみですね。
しかし、母子家庭や生活が困窮している家庭においては、給食費も負担になりかねません。
「毎月の給食費が痛い…。免除してもらいたいけどどうすればいいの?」
「給食費の免除を申請する方法は?」
「就学支援制度って何?」
など、給食費や学校で必要になる費用について不安や疑問を抱えていませんか?
生活費の確保や、教育費の貯蓄など今後の生活において、経済的に安定させるために、国や自治体は、給食費の免除や返金の制度を設けています。
今回は、母子家庭における給食費の為の制度についてご紹介していきます。
・給食費はいくら・払い方
・給食費が未納の場合
・就学援助制度について
・申請方法と免除の方法
・給食費が免除される条件
これから、お子さまが小学校に入る予定で費用が気になる人や、母子家庭で受けられる制度を知りたい女性、
給食費におけるトラブルを起こしたくないご両親などの参考になればと思います。
目次
給食費はどれくらいかかるの?払い方は集金袋?
まず、小学校や中学校における給食費についてみていきましょう。
給食費の平均額は小学校で月額4,000円、中学校で月額4,500円ほどです。
給食の回数は年間で190回ほどあり、1食が200円~250円ほどになります。
管理栄養士さんのもとで作られており、お腹いっぱいになる量を食べられるので、安く感じますね。
1人では4,000円ですが、子どもが多い場合は多額になりますし、毎月払うものなので、それなりに給食費は負担になります。
また、ひと昔前までは、給食費と言えば集金袋で払っていたイメージがありますね。
最近では、引き落としが主流になってきています。
それは、給食費が減額や免除されている子どもたちが分からないようにするためでもあります。
しかし、依然として集金袋で集金している学校もあるので、確認しておくとよいでしょう。
給食費が未納になったらどうなるの?
給食費の未納問題として、ニュースでも取り上げられることがあります。
中には給食費を払えるのに、払っていない家庭もあります。
小学校においては平均で全体の0.8%の人が未納となっています。
―参照 学校給食費の徴収状況に関する調査の結果について(概要)|文部科学省HPよりー
以前、給食費未納者に対して埼玉県の北本市では、未納が3ヶ月続いた場合には給食を提供しないことを決め、未納の場合には子どもに弁当を持たせるように通知したニュースがありました。
実力行使であり、未納側であればとても怖い事態です。
この時には、未納者が全員給食費を納付、納付する意思を示したそうです。
―参照 給食費未納に対する北本市の「実力行使」は正しいか|日経ビジネスよりー
給食費が未納になった場合には、各学校や地域によっても対応が違います。
保護者に対して市が1年にわたり催促や自宅訪問をしても未納だったので、裁判になったケースもあります。
基本的には、学校や市から催促や手紙が来ます。
長期にわたって未納のままになっているのであれば、預貯金口座の児童手当を差し押さえられることや、申立により裁判所書記官が支払督促の手続きを行い財産の差し押さえになることもあります。
どちらにしても、未納のままにしておくというのは、自分や子どもの首を絞めてしまう危険性があるのです。
どうしても払えない場合には、そのままにせずに、市や学校に相談しましょう。
また、給食費の免除や減額の制度もあるので詳しくご説明していきます。
就学援助制度とは?制度の内容について
学校教育法の第19条では「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」とあります。
この法律に基づき、就学援助制度というものがあります。
対象者は「要保護者」と「準要保護者」で生活保護法に規定する人となっています。
補助対象としては、学用品費、体育実技用具費、新入学児童生徒学用品費、通学用品費、通学費、修学旅行費、校外活動費、医療費、学校給食費、クラブ活動費、生徒会費、PTA会費となっています。
給食費がここで盛り込まれていますね。
―参照 就学援助制度について|教育|文部科学省公式サイトよりー
自治体によっては、補助対象に少し違いがある場合もあり、対象者も微妙に違う場合があります。
就学援助制度を受けたいときの申請方法や免除・返金の方法とは
就学援助制度を受けたい場合には、学校か教育委員会に問合せ又は相談をします。
また、自治体によってはホームページよりダウンロードできるものもあります。
その上では、「就学援助費受給申請書」という書類をもらいます。
必要事項を記入したうえで、次に書類を学校や教育委員会へ提出します。
この時に、添付書類として源泉徴収票の写しや確定申告書の控えの写しなどが必要になることもあります。
また、毎年申請が必要な自治体もあれば、何年かおきに必要になる自治体もあります。
返金の方法は、自治体によっても違いますが、基本的には返金という形が多いようです。
学期ごとに給食費を収めて、学期末に口座に給食費が返金という形で振り込まれます。
免除の場合には、納めなくてもよいという自治体もあるので、申請の際に確認しておきましょう。
また、給食費だけでなく、ランドセルなども適用になる場合があるので、学校で必要なものを購入した際には領収書をもらい、保管しておき、のちに相談するようにしましょう。
給食費が免除される条件はどのようなものがある?
給食費の免除や減額は、各自治体によって少し違いがあります。
就学援助制度が受けられる基本的な条件としてご紹介します。
〇申請する区市町村に住所があり、子どもが公立市立小中学校に在籍している。
〇児童扶養手当を受けている。
〇市民税が減額されている又は所得割が非課税である。
〇国民年金の掛け金の減免を受けている。
〇国民年金保険料の減免または聴衆の猶予を受けている。
〇生活福祉資金による貸し付けを受けている。
〇生活福祉資金による貸し付けを受けている。
〇生活保護法に基づき、生活保護の停止または廃止になった。
などの条件がありますが、上記以外でも制度が受けられる場合もあるので、問い合わせてみましょう。
まとめ
母子家庭において、学校でかかる費用や給食費に負担を感じているのであれば、学校や教育委員会に問合せて、『就学援助制度』を申請してみましょう。
利用者も多く、とてもありがたい制度です。
各自治体のホームページにおいても、詳しく説明されているので確認してみてください。