山や川の自然に囲まれた場所で楽しむアウトドアと言えば「キャンプ」!
川で遊んだり魚を釣ったり、みんなで力を合わせてカレーを作って食べたり、テントで過ごしたり…
忙しい日常を忘れ、大自然が疲れた心も身体も癒してくれます。
つわりや体調不良で我慢することも多かった妊娠初期はストレスを溜めてしまいがち。
体調が落ち着く安定期に入ったら「キャンプへ行こう!」と計画する妊婦さんも多いのではないでしょうか。
しかし、妊娠中にキャンプへ行っても良いのでしょうか。
そこで今回は、妊娠中にキャンプへ行く際のリスクや注意点、オススメグッズなどをご紹介します。
今回のポイントは4つです。
- 妊婦さんがキャンプへ行く3つのリスク
- 妊娠中のキャンプの6つの注意点
- 妊婦さんにオススメのグランピングとは?
- キャンプに役立つおすすめグッズ
妊婦さんにとってテントを作ったり食事の用意をしたり、またテントで過ごすことは少々困難と言えるでしょう。
妊娠中にキャンプへ行く場合、事前にリスクを把握することが大切です。
グランピングやコテージ利用も選択肢のひとつとして考えてみるのも良いでしょう。
目次
妊婦さんがキャンプへ行った時の3つのリスク
アウトドアやキャンプに慣れている人であっても、妊娠中のキャンプは普段とは全く異なるので注意が必要です。初めての妊娠であれば尚更。
キャンプに行く前に、しっかりと3つのリスクを確認して下さいね。
①身体が冷えやすい環境
キャンプ地は自然に囲まれた山や川が多いです。
たとえ日中暖かくても、夜になると途端に寒くなります。
妊娠中の冷えは大敵。
ただでさえ妊娠中は、ホルモンバランスの変化により手足が浮腫み冷えやすい体質になるので注意が必要です。
手足だけでなくお腹が冷えてしまうと切迫早産や切迫流産、逆子のリスクも高まるので、厚手の靴下やブランケットは必ず持参して下さいね。
②足場が悪く転倒しやすい
お腹が出てくると足元を確認することが困難になるので、普段の平坦な道でさえも転倒のリスクがあります。
ましてや、足場が悪く滑りやすいキャンプ場こそ転倒しないよう注意が必要です。
もし、転倒してお腹を打ってしまったら…大変!
特に山は天気が変わりやすく、雨が降る可能性もあります。
雨上がりはさらに滑りやすくなるので注意しましょう。
出来るだけキャンプ場へは車で行き、狭くて滑りやすい道は避けるようにして下さいね。
③もし何かあっても対応が遅くなる
妊娠中はいつ何があっても良いように万全の体制が必要になります。
普段の妊婦健診で問題ないとされていたとしても、体調不良をいつ起こしてもおかしくない状況です。
キャンプ場は病院があるような街から遠く離れた所に位置していることがほとんど。
もし、キャンプ中に体調の変化があっても、直ぐには診てもらえませんし、例え診てもらったとしても対応が遅くなってしまいます。
大丈夫と思っていても、近くの病院までの距離や場所を事前にチェックしておくと良いでしょう。
関連記事⇒妊婦はバーベキューをしちゃだめ?妊娠中の4つの注意点とお勧めアイテム3選
妊娠中のキャンプの6つの注意点
妊婦さんがキャンプをする際のリスクが分かれば、そのリスクを回避する必要がありますね。
足場が悪く、寒暖の差があるような場所でのキャンプは、体調が変化しやすい妊婦さんにはお勧めできません。
しかし、場所や設備、気候、同行する人の協力によっては良い気分転換になることも。
ここからは妊娠中にキャンプへ行く際の注意点を6つ紹介しますので、是非参考にしてみて下さいね。
①冷え対策
山や川の自然の場所に多く位置するキャンプ場は、寒暖の差が大きいです。
日中は暑くて半袖で過ごせても、夜や明け方は冷え込むことも。
夏でも厚めの靴下やブランケットがあると安心です。
冷えから体調不良になったり、お腹の赤ちゃんへ影響を与えてしまうこともあるので冷え対策は必須と言えるでしょう。
②洋式トイレがあるか
お腹が大きくなると、和式トイレではかがみにくくなり転倒してしまうことも。
また、妊婦さんはお腹が大きくなると膀胱も圧迫され、頻尿になりがちです。
安心してトイレへ行けるよう、洋式トイレのある場所がオススメ。
また、免疫力が低下しているため感染症にも注意が必要です。
清潔で綺麗な洋式トイレの有無を事前に確認しましょう。
③足場が悪い場所は避ける
狭い山道や川岸の滑りやすい岩や石がゴロゴロした場所は、足元が悪く転倒しやすくなります。
雨が降っていたり、雨上がりも転倒の恐れが増すので気をつけてくださいね。
転倒の恐れがある足場の悪い箇所は、避けるようにしましょう。
④横になって休める場所の確保
妊娠中は、ホルモンバランスが変化しているため少しのことで体調不良を起こしやすいです。
また、同じ体勢を長くしているとお腹が張ったり、血流が悪くなり浮腫んでしまうことも。
無理をせずに、お腹が張ったり体調に変化があった場合はしっかりと横になって休むことが大切です。
足を伸ばして休める場所を確保するか、ごろんと寝そべれる場所があるのか事前に確認をしておくと安心です。
⑤バーベキューの際はしっかり焼く
キャンプでの食事はバーベキューをしたり、カレーを作ったりすることが多いでしょう。
みんんなで料理をして一緒に食べる食事は楽しいですよね。
しかし、自身で調理する場合は、しっかりと中まで火を通すことを忘れずに。
お肉が半生の状態だと、食中毒やトキソプラズマ菌の感染リスクが高まります。
妊婦さんは、免疫力が低下し体調不良になりやすいので注意して下さいね。
⑥万が一の時の対応可能な病院の確保
キャンプ中にお腹が強く張ったり、激しい痛みが生じた場合や薬がないと症状が緩和できそうもない時は無理せずに病院で診てもらうと安心です。
万が一のことを考えて、キャンプ場に近い対応可能な病院を抑えておきましょう。
妊婦さんにオススメのグランピングとは?
「グランピング」と言った新しいキャンプの楽しみ方があるのはご存知でしょうか。
グランピングとは、「優雅な」という意味を持つグラマラスと、キャンピング(野営)を合わせた造語です。
テントの持参や場所の確保、設営、食事の準備や後片付けの心配がないところが殆どです。
また、夜休む場所も温泉付きのコテージだったり、テントでゆっくりと寛げるよう大きなベッドやソファーが用意されているところもあります。
通常のキャンプとは異なりますが、妊婦さんにはオススメの新しいスタイルです。
キャンプに役立つおすすめグッズ6選
妊娠中にキャンプへ行く際は、下記の物を用意しておくと安心してキャンプを楽しめますよ。
キャンプに役立つおすすめグッズは以下の6つです。
①冷え対策用の厚手の靴下やブランケット
寒暖の差のある山や川でのキャンプには必須アイテム。
コテージやグランピングを利用する場合でも、念のため冷え対策グッズを持参しましょう。
厚手の靴下やお腹を温めるブランケットがあると安心ですよ。
②テントで足を伸ばして横になれるエアマット
お腹が張ってしまったり体調不良で横になりたい時、空気を入れて利用できるエアマットがあると便利です。
空気を入れるだけなので使用しない場合は場所を取りません。
また、軽量なので持ち運びも非常に便利なのでオススメ。
妊婦さんのお腹が大きければ大きいほど疲れやすくなります。
足がつったり腰が痛くなったり、体調不良の場合は足を伸ばしてしっかりと休息をとりましょう。
③どこでも座れる折りたたみの簡易椅子
キャンプ場では、座れる場所が限られています。
妊娠中は貧血にもなりやすいですし、疲れやすい身体です。
いつでも座って休めることができるよう、折りたたみの簡易用の椅子があると便利ですよ。
④飲み物
妊娠中は喉が頻繁に渇きます。手足の浮腫み防止にも水分補給は必須。
飲みたい時に直ぐそばにコンビニエンスストアや自動販売機がないことが多いので、飲み物を持参しておきましょう。
⑤持病がある場合は、毎日飲む薬
持病を抱えている人はいつも飲んでいる薬は必ず持参しましょう。
例えば、喘息を持っている人は、妊娠中は発作が起こりやすいと言われています。
寒暖差や気候の変化の大きい場所は特に不安ですよね。
いざという時のためにも必ず持病薬は持参しておきましょう。
⑥健康保険証と母子手帳
もし、病院にお世話になった際は、健康保険証が無いと10割負担になります。
また、母子手帳の持参も大切です。
どちらも必ず持って行くようにしましょう。
妊娠の週数によっては、使う薬に限りが生じますので、妊娠の状況が詳しく記載された母子手帳があるとより安心です。
まとめ
妊娠中であってもキャンプを楽しむことは可能です。
しかし、いつもとは違う山や川の自然に囲まれた場所ですので、それなりのリスクが生じます。
リスクをしっかりと理解し、今のお腹の状態でキャンプへ行けるのかどうかを考え、迷ってしまったら主治医の先生に相談してみましょう。
また、妊娠中は体調にいつ変化があってもおかしくない状態です。
母子手帳や健康保険証は必ず持参するようにして下さいね。