妊娠中期に下腹部の痛みがひどい!チクチクと下腹部が痛い原因と3つの対処法

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妊娠中期になって下腹部の痛みを感じたことはありませんか?

下腹部がチクチク痛む…

立つとお腹が痛い…

下腹部に鈍痛が走る…

など、これらの症状は妊婦さんによく起こる心配のないものなのか、それとも流産や早産の兆候なのか。

ママとしては不安になるものですよね。

こちらの記事では、妊娠中期にチクチクとした下腹部痛を起こす主な原因について解説しています。

また、痛みが出た時の3つの対処法を紹介しています。

  • しばらく休む
  • 下半身を温める
  • 医師に相談する

妊娠中はママひとりの身体ではありません。

下腹部に痛みが出たら、ぜひこちらの記事をご覧いただき、ご紹介した対処法を実践してくださいね。

目次

下腹部にチクチクとした痛みが!これって妊娠中期特有の症状?

妊娠中期(妊娠16~27週)になると、お腹の赤ちゃんの成長が著しく、胎動を感じるようになります。

そうした中、下腹部にチクチクとした痛みが生じることも。

まずは、妊娠中期に現れやすい症状から解説します。

一時的な痛みはお腹の張りかも!?

胎盤が完成して、流産のリスクが少なくなる妊娠中期。

安定期ともいわれ、つわりも落ち着くため、妊婦さんは安心してついつい動きすぎてしまうこともあるでしょう。

過度な運動や疲労、身体の冷えによって、お腹が張ってチクチク痛むことがあります。

お腹の張りは危険信号!

お腹が張っても、少し休めば痛みが収まるようなら心配ありません。

しかし、動きすぎなどの無理が続くと切迫早産になる可能性もあります。

お腹の張りは危険信号ととらえて、その後は無理しないように心がけましょう。

妊娠中期の下腹部の痛みは便秘が原因のことも!

妊娠中期になって、「そういえば、しばらく排便していないかも…」ということはありませんか?

この時期になると、妊婦さんは便秘がちになります。

便秘が原因で下腹部が痛くなることもあるのです。

では、なぜこの時期は便秘になりやすくなるのでしょうか?

主な3つの原因を解説します。

1.子宮が腸を圧迫するため

妊娠中期から子宮が大きくなっていくので、子宮が腸を圧迫し、腸の働きが悪くなります。

そのため、便秘になりやすくなるのです。

2.女性ホルモンが腸の働きを悪くするため

妊娠中期に入ると、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が増えます。

このプロゲステロンは、乳腺を発達させたり、妊娠を継続させるため子宮壁の筋肉活動を抑え、流産や早産を防ぐなどの重要な働きがあります。

(出典元:金山レディースクリニック

ところが、消化器官の平滑筋も弛緩させるため、腸の働きが悪くなり便秘が起こりやすくなるんです。

3.自律神経の乱れが腸の働きを低下

先述のとおり、妊娠中期頃からお腹が大きく重たくなっていくため、動作においてかなり神経を使うようになることから、ストレスがたまりがちになります。

また、妊娠前に比べると何かと制約されるようになるので、妊婦さんによってはストレスがたまることも。

こうしたストレスが引き金となって自律神経のバランスが乱れてしまうことがあります。

自律神経には、日中の活動時に作用する交感神経と、主に休んでいる時に作用する副交感神経とがあり、互いに優位に立って作用します。

自律神経のバランスが乱れると、交感神経が優位に立って作用することも。

そうなると腸の働きが低下して、便秘になったり、便秘と下痢が交互に起こることもあるのです。

関連記事⇒妊婦は便秘薬を飲んじゃダメ?妊娠中の市販・処方薬の副作用と影響や3つの対策

妊娠中期に下腹部と腰に痛みがある!流早産のリスクは?

妊娠中期に下腹部だけでなく、腰にも痛みを生じる妊婦さんもいます。

この時期はお腹が大きくなることや、骨盤が出産に向けて開いてくることなどによって腰痛が起こりやすくなります。

しかし、下腹部痛に加えて腰痛もみられる場合は、流早産を引き起こす恐れもあるので注意が必要です。

それでは、腹痛や腰痛を引き起こす原因について解説します。

陣痛のような下腹部痛+腰痛は切迫流早産かも

日本では妊娠22週0日~妊娠36週6日までの出産を早産、妊娠22週未満の出産は流産と区別されます。

(出典元:公益社団法人日本産科婦人科学会

切迫流早産というのは、流早産しそうになっている状態です。

  • 一定の間隔で起こる陣痛のような下腹部痛
  • お腹が張る
  • 腰痛
  • 不正出血
  • 破水(生臭く水様のおりもの)

以上の症状がみられたら、切迫流早産の可能性が高いでしょう。

妊娠中期以降の流早産の原因は、動きすぎなどによる子宮の収縮、妊娠高血圧症候群、前置胎盤、頸管無力症、絨毛膜羊膜炎など多数あります。

多くは妊婦さん側の原因によるもの。

妊婦さんの歯周病が発症原因になることもあります。

お腹が板状に硬くなると非常に危険!

下腹部痛だけでなく、お腹が板のように硬い状態になったり、不正出血がある時は、常位胎盤早期剥離の可能性があります。

常位胎盤早期剥離は、妊娠中に胎盤が子宮より剥離してしまうため、赤ちゃんは酸素欠乏になります。

また、妊婦さんは出血によって貧血、ショックやDIC(播種性血管内凝固症候群:血液が固まらなくなりさらに出血が増える)になることも。

(出典元:真野産婦人科

赤ちゃんにも重篤な影響を及ぼすことがあり、最悪の場合は母子ともに命を落とすことになりますので、気になる症状が現れたらすぐに医師に連絡しましょう。

子宮筋腫が原因の可能性も

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妊娠中期に下腹部痛や腰痛が現れたら、子宮筋腫が原因かもしれません。

子宮筋腫は、子宮内にこぶ状の良性腫瘍ができる病気です。

子宮筋腫を持った状態で妊娠すると、下腹部痛や不正出血の他、腫瘍ができている部位によっては腰痛を発症することもあります。

腰痛や排尿痛、高熱を伴う時は腎盂腎炎

(画像出典元:やましたクリニック

妊娠中は抵抗力が低下するので、妊婦さんは細菌やウイルスによる病気を発症しやすくなります。

腎盂(じんう)とは腎臓(じんぞう)の中の尿道とつながっている袋の部分ですが、尿道から入り込んだ細菌が腎盂や腎臓で炎症を起こすことを腎盂腎炎(じんうじんえん)と言います。

腎盂腎炎になると、下腹部痛、腰痛や排尿痛を発症。

その他、高熱も伴う特徴があります。

関連記事⇒妊娠中期の腰痛がひどい!激痛の原因と流産リスクや影響、7つの対処法

妊娠中期に左下腹部に痛みが!その原因は?

妊娠中期に左下腹部に痛みを感じる妊婦さんは少なくありません。

特に、左わき腹辺りに引きつれたような痛みがみられたという先輩ママさんが多いようです。

その原因として考えられるのは、靭帯痛です。

子宮が大きくなるのに伴う靭帯痛

子宮は円靭帯などの靭帯で骨盤に固定されています。

妊娠中期に入ると子宮が大きくなっていくため、靭帯が引っ張られてチクチクと引きつったような痛みを発症することがあります。

靭帯は左右にあるので、左だけでなく右下腹部が痛くなるケースもあります。

子宮がチクチクと痛む人は、子宮が大きくなっている証拠でもあります。

妊娠中期の下腹部の痛みは3つの方法で対処しよう!

妊娠中期になって下腹部にこれまで経験したことのない痛みが生じると、どうしたらいいのかテンパってしまうこともあるでしょう。

そんな時にぜひ試していただきたい対処法を3つご紹介します。

1.痛みが収まるまでしばらく休む

下腹部にチクチクとした痛みが現れたら、ひとまず休みましょう。

可能であれば横になって休んでください。

しばらく休んで痛みが引くようなら、一時的なお腹の張りの可能性が高いです。

動きすぎてお腹が張ったのなら、以後なるべく動きすぎないように気をつけてくださいね。

2.下半身を温める

特にお腹が大きくなってくると血流が悪くなるため、冷えが起こりやすくなります。

冷えによってお腹が張っている可能性もあるので、下半身を温めてください。

ひざ掛けを掛けたり、使い捨てカイロをお腹や腰に張るのもおすすめです。

妊娠中期以降は、冷え対策としてこうしたものを持ち歩くとよいでしょう。

3.医師に相談する

下腹部痛が生じたら、医師に連絡して指示をあおいでください。

休んで痛みが引いたとしても楽観は禁物です。

病気が原因による痛みの可能性もあるので、必ず医療機関に受診しましょう。

いつどのような痛みなどがあったのかを記録しておくと、医師に正確な症状を伝えることができますよ。

まとめ

体調が安定するといわれる妊娠中期ですが、妊婦さんや赤ちゃんにもリスクのある下腹部痛が起こることもあるので注意が必要です。

腹痛などの異変がみられたら、すみやかに医師に相談しましょう。

切迫流早産は一定の間隔で痛みが起こり、常位胎盤早期剥離であれば、お腹が板のように硬くなるという特徴的な症状がみられるので、参考にしてくださいね。