近年では胎教をはじめ幼児教育など、より年齢が早い時期から教育を始めることが効果的だとされています。
では胎教を始め、新生児期へのクラシック音楽を聞かせることにはどんな効果があるのでしょうか?
そこで今回は赤ちゃんへのクラシックについてお伝えします。
- 赤ちゃんへのクラシック効果は?
- 赤ちゃんの五感の発達
- 新生児におすすめのクラシック音楽10選
- 効果的な聴かせ方
妊娠中から始める胎教を始め、新生児のメリーゴーラウンドなどにはクラシック音楽が多用されていますよね。
親であれば、子どもの為になるのであればと思うことがあるかと思います。
無理のない範囲で上手に取り入れていきましょう。
目次
赤ちゃんへのクラシック効果について
赤ちゃんにクラシックを聞かせると、頭が良くなる、眠りに付きやすい、ぐずらないなどというママが多くいます。
ですがこのクラシックによる効果はあくまで経験則が多く、科学的な根拠があるわけではないのです。
モーツァルト効果とは?
そもそも赤ちゃんへのクラシックが効果的となったのには、根底に「モーツァルト効果」があります。
1993年に、学術誌ネイチャーに掲載された1つの論文にはこう書いてありました。
36人の大学生に、10分間以下の3つの条件下で過ごした後に、空間認知に関するIQテストを実施し、その結果を比べるという実験をしました。
- モーツァルトの「二台のピアノのためのソナタ ニ長調K448 」を聴く
- リラクゼーション用音楽を聴く
- 静かな所で待つ
すると上記の③つのうち①のモーツァルトを聴いてからIQテストを行うとIOが他の2つの条件下で過ごした時よりも良かったという結果が得られたのです。
この実験結果は瞬く間に世界へと広がり、モーツァルトやクラシック音楽を聴くと頭がよくなるというような拡大解釈が浸透してしまったのです。
この実験では、モーツァルトの音楽を聴いてから効果は10分~15分程しかなく、また空間認知以外の他の能力についてはどういった影響を及ぼすのかについてはまだ解明されていません。
赤ちゃんにクラシック音楽を聞かせる効果はない?
モーツァルト効果が拡大解釈され浸透しています。
ですが本当にクラシック音楽を赤ちゃんに聞かせることは全く効果がないのでしょうか?
- 音楽を聞かせることで刺激になる
- 音楽を聴いたママがりラックスするとそれを感じ取り、赤ちゃんもりラックスする
上記のような効果があるとされています。
音楽を聞かせることで脳が刺激されます。
とはいえ赤ちゃんは音楽よりもママやパパの声を一番好みます。
ママが話しかける、歌をうたうなどが一番効果的と言えます。
音楽にはりラックス効果があります。
特に新生児期にはなれない育児にストレスを感じ余裕が無くなるママも多くなるかと思います。
ママ自身がリラックスすることが赤ちゃんへと伝わり、赤ちゃん自身もリラックスするのです。
音楽を聴くと、セロトニンとうホルモンが分泌され、コルチゾールというホルモンが減少します。
セロトニンは通称幸せホルモンとよばれ、心の安定への役割を持ちます。
コルチゾールはストレスを感じた時に分泌されるホルモンです。
必要なホルモンではありますが、たくさん分泌されると、眠れなくなったり、肌が荒れたり、交感神経が優位になるための、落ち着きやりラックスするということに悪影響を及ぼします。
ですがクラシック音楽を聴くとセロトニンが分泌され、コルチゾールの分泌が減少されることが報告されています。
赤ちゃんの五感の発達
新生児はどの程度の五感が発達した状態で生まれてくるのでしょうか?
視覚
新生児の視力は0.02程しかありません。
顔から約15cmの距離で見えるようになります。
また色の区別も未発達なため、白黒、赤、青、黄色などの原色でないと上手に認識できません。
だから赤ちゃん用のおもちゃはカラフルな色のものが多いのです。
味覚
新生児の味覚は始めに「甘味」と「苦味」の2つから始まります。
それが成長していくにつれ「酸味」「塩味」「旨味」など細かく分かれていきます。
特に甘味と苦味は胎児の頃に発達しています。
甘味と苦味の区別に関して、赤ちゃんは苦味を危険なものとして捉えるためにより苦く感じやすいようです。
新生児は味を感じる味蕾(みらい)が多くあり、成長につれて味蕾は減少していきます。
味蕾が多い程、味覚は敏感なため、新生児期ではミルクを受けつけず母乳だけ、ミルクの種類を変えたら飲まなくなった、というようなことが起こるのです。
嗅覚
新生児期から臭いの区別ができるという実験結果があります。
自分のお母さんのにおいと他の人との区別を嗅覚でも出来るのです。
触覚
赤ちゃんは触覚も大人のように発達しています。
ですが一番触覚機能として使用するのが口です。
だからなんでも口に入れて確かめようとしてしまうのです。
また暑い、寒いなどの皮膚感覚も発達しています。
ですが調節機能は未発達なのです。
聴覚
聴覚は胎児の頃から発達しており、新生児の五感の中では一番発達しています。
妊娠五カ月ごろには聴覚ができており、声に反応する様子も確認されています。
特に胎児の頃に一番クリアに聞こえていたママの声に反応します。
また高めのトーンで抑揚を付けながらゆっくり話しかけるのが一番反応しやすいようです。
新生児におすすめのクラシック音楽10選
赤ちゃんへクラシック音楽を聞かせると寝かしつけが簡単になった、泣きやんだなどと体感するママは多くいます。
根拠は不明でもクラシック音額を聴く事によって効果を実感しているママ達は多いようです。
そこで新生児におすすめなクラシック音楽を集めました。
- モーツァルトの子守唄・・・フリース
- 子守唄・・・シューベルト
- 子守唄・・・ブラームス
- 夢・・・ドビュッシー
- トロイメライ・・・シューマン
- アリエッタ・・・グリーグ
- ノクターン8番・・・ショパン
- プレリュード1番・・・バッハ
- 夢時より・・・フォスター
- 子守唄・・・サティ
赤ちゃん向けに、ピアノやオルゴールなどになっているものが良いでしょう。
効果的なクラシック音楽の聴かせ方
クラシック音楽を赤ちゃんに聴かせる時にただ一日中流しておけばいいと思っていませんか?
多くのママ達が行っているのが、「寝かしつけの時に毎回かける」という方法です。
新生児は体内時計がまだ上手に定まっていません、夜の寝かしつけの時に習慣的に毎日掛けることで寝る時間だと、そのうち認識するようになります。
このクラシックは寝る時、このクラシックは泣いたときなどと決めておくのも良いかもしれません。
まとめ
赤ちゃんへクラシック音楽を聴かせることは科学的な根拠は未だ解明されていません。
ですが多くの先輩ママ達が泣きやんだ、すんなり寝るようになったという効果を実感しているものでもあります。
またクラシック音楽は大人へも効果があり、慣れない育児で大変なママへリラックス効果をもたらしてくれます。
無理せずに上手にとりいれ、赤ちゃんとゆったりとした時間を過ごすのが良いのではないでしょうか。