「まさか…!こんなに高いとは!」
妊婦健診で中性脂肪の数値の高さに驚いた方もいらっしゃいますよね。
妊娠前に比べ、300や400越え…2倍にも3倍にも増えているコレステロール値を見て、こんなに数値が高くて大丈夫なの?と心配になる方も多いでしょう。
そんな妊婦さんに向けて、中性脂肪が増えやすい原因や改善策などをまとめてみました。
中性脂肪の値に不安を感じるママさんの参考になりましたら幸いです。
目次
どうして?妊娠中に中性脂肪が増えやすいメカニズム
妊娠前には特段多くなかったはずの中性脂肪が、妊娠後にはどうしてこんなにも跳ね上がるのでしょうか?
実は、妊娠中の中性脂肪の増加には『女性特有のホルモン』が関係しています。
もともと女性にはエストロゲンという女性ホルモンが備わっており、排卵の直前に分泌量が最も増加しますが、妊娠をすると出産までの期間中、エストロゲンは下がることなくゆるやかに上昇していきます。
エストロゲンは妊娠継続に欠かせない重要なホルモンのひとつですが、肝臓で分泌される脂質分解酵素の働きを抑える働きもあります。
このエストロゲンの作用によって、妊婦さんはどうしても中性脂肪の値が高くなってしまう傾向にあるのです。
中性脂肪の増加は、妊娠にあたって避けられないものでもありますので、異常に中性脂肪やコレステロール値が上昇して体調不良となったり、医師からの指導がない限りは過剰に心配する必要はありません。
ただし、必要以上に上昇しないように、日常生活や食事に気を遣う必要があるでしょう。
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中性脂肪が増えることによる胎児への影響は?
お母さんの中性脂肪が高いからと言って、赤ちゃんが太りやすくなったり、健康被害が及んだりという事はありませんので、心配しなくても大丈夫です。
中性脂肪は胎盤を通過しないため、赤ちゃんの体内に蓄積されることはありません。
しかし、中性脂肪が増えるという事は、妊婦さんの太り過ぎに繋がるという事です。
妊娠以前から中性脂肪の値が高く、また太りやすい体質の妊婦さんは、体重増加に注意が必要です。
そのまま増加の一方を辿ると、むくみやめまいといったお母さんの体調不良の他に、症状が重篤化すると入院管理や、緊急分娩も考えられます。
妊娠中の体重増加は仕方のないことで問題はありませんが、平均を越した体重の増加や過度な肥満は、妊娠高血圧症やその他合併症に繋がる可能性があります。
妊娠高血圧症候群の中でも注意したいのが、妊娠高血圧腎症です。
妊娠高血圧腎症になると、出産前に胎盤が子宮壁からはがれてしまう常位胎盤早期剥離が起こるリスクが高まり、お母さん自身のみならず、赤ちゃんの命も危険にさらすことになってしまいます。
また、太り過ぎにより子宮周辺や産道付近に脂肪がつき、その脂肪が子宮の伸び縮みを妨げてしまい難産に繋がることも。
妊娠中は食の好みが変わり、栄養が何かと偏ってしまいがちですが、医師に太りすぎを注意されたり、栄養指導となった場合はしっかりと改善を心掛けましょう。
和食中心の食生活や適度な運動を心掛けて、体重管理しよう!
豪勢な洋食よりもあっさりとした和食の方が脂質が抑えられ、コレステロールの増加を防ぐことができます。
中性脂肪や悪玉コレステロールを下げる効果的な食品は、大豆や青魚、野菜、海藻、きのこなどが挙げられます。いずれも和食で目にする食材が多いですね。
動物性脂肪の摂り過ぎを控える為には、食物繊維を多く含んだ食品の摂取を心掛けるといいでしょう。
食物繊維には便秘解消の効果もあり、便秘に悩まされる場面が多い妊婦さんには嬉しい栄養素の一つでもあります。
多く摂り過ぎると下痢の症状が出る場合もありますので、その点は気を付けましょう。
また、太りすぎやコレステロール値の上昇を防ぐために食事を抜いたり、一日二食などにして改善しようとするのはやめましょう。
人間の体は食事を摂らない時間が長いほど、エネルギーを蓄えようとする傾向がある為、むしろ逆効果となってしまいます。
食事は腹八分目を目安として、一日三食+間食でこまめに食事を摂る方が血糖値も上がりにくく健康的です。
間食はローカロリーなものを選ぶようにすると更にいいですね。
この他、散歩がてらのウォーキングやマタニティヨガ、マタニティスイミングといった適度な運動もおすすめです。
妊娠中の運動は気分転換にも良いですし、太りすぎ防止の面だけではなく、出産に向けて体力をつけておくと、お産も安心ですよ。
産後しばらくは自分一人の時間を作ることが難しくなるため、今のうちに無理をしない範囲でお出かけなども楽しめるといいですね。
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まとめ
いかがでしたか?
妊婦健康診断で良くない数値が出てしまった場合は、原因を理解して改善に努めましょう。
妊娠中の中性脂肪の増加は、妊娠に伴って起こる事ですので、問題の無い範囲であれば心配は不要です。
中性脂肪を減らすために、食事回数を減らしたり、栄養が偏ってしまったりするほうがお腹の赤ちゃんやお母さんにとって問題なので、その点は気を付けてくださいね。
しっかりと体重コントロールをして、マタニティライフを楽しみましょう!