妊婦は脱水症状になりやすい?妊娠中の脱水症状の原因や影響と5つの対処法

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妊娠してから、のどの渇きを感じやすいな。

と思うことはありませんか?

その体感に、実は「脱水症状」が潜んでいる可能性が!?

妊娠前に比べて、妊婦さんは水分が失われやすいのです。

気付かないうちに、水分不足になってしまうことも多いので気をつけたいですね。

そこで、妊婦さんの脱水症状の原因を調べてみました。

毎日の生活に役立つ注意ポイントも5つにまとめましたので、ぜひ、お読みください。

目次

妊娠中に脱水症状になりやすい原因はなに?

妊婦さんが脱水症状を起こしやすい理由の大きなものは、以下の2つ。

  • ホルモンバランスの変化
  • つわり

これらが影響して、体の水分が失われると考えられています。

詳しく説明いたしましょう。

妊娠中は、女性ホルモンの働きが活発になります。

女性ホルモンは、おなかの赤ちゃんを守るために体に色々な作用を与えているのです。

妊婦さんは普段よりも体温が上がり、むくみやすいことが多いですよね。

いつもより、汗をかきやすくなることもありませんか?

そうした症状も、女性ホルモンが大きくかかわっているために起こる1つ。

また、妊娠5ヶ月前後の妊娠初期と呼ばれる時期までに起こるつわりも、脱水の原因になります。

つわりが続く間は、気分が悪くて水分を思うように摂れないことが多いためです。

一日で摂取する水分のうちには食事から得られるものも含まれますが、つわりの最中では「食べられない」という人が多数。

つまり、妊娠中は普段より失われる水分が多いのです。

体が乾きやすい状態だということ。

このことから、いつもと比べてより多くの水を摂ることが必要だとお分かりになるでしょう。

脱水を起こすとどうなるの?

では、のどの渇きを感じていても放置してしまったらどうなるのでしょう。

妊婦さんが脱水に陥ったときの、特に心配な症状はこちら。

  • 羊水量の低下
  • 血液がドロドロになる
  • 便秘

この3点です。

おなかの赤ちゃんを育てるための羊水は、もちろん水分から養われています。

そのため、脱水状態になると羊水の量が不足状態に。

羊水は、おなかの赤ちゃんと外界とのクッションになってくれ、赤ちゃんのすこやかな生育を助けるために欠かせないものです。

つまり羊水量を適切に保つためには、きちんと水分補給をすることが大切。

また、脱水症状を起こすと血液がドロドロになってしまいます。

これは、妊娠中の血栓のリスクが高まる原因に。

赤ちゃんへの栄養や酸素も血液から運ばれますから、注意しておきたいですね。

特に妊娠初期はつわりも相まり、普段の食事から水分摂取をすることが困難になるということは先に触れました。

妊娠初期~妊娠中期は胎児が体を形成するのにとても大切な時期。

水分をたっぷり摂り、しっかりと胎児に栄養を届けてあげることが大切です。

一方ママの体については、腸内に水分が行き届かないことで起こる便秘も心配。

ほてりやだるさなど体調不良の要因となってしまいます。

そして脱水症状が深刻になると、命の危険につながってしまうことも。

日照りの強い夏場は熱中症も心配です。

こういったことから、おなかの赤ちゃんと、ご自身の安全のために水は欠かせません。

妊娠中に必要な水分量とむくみについて

妊娠中に摂りたい水分は、おおよそ2リットルほど。

通常、必要な水分が1.5リットル程度ですから、プラス0.5リットルと考えればいいですね。

「でも、そんなにお水を飲んでむくまないかな?」と心配になる人もいるでしょう。

けれど、水を飲んだからといって、それがむくみに直結するわけではありません。

水分不足を放置することによって、かえって体の細胞が水をためこみやすくなることも。

そうなると、気になるむくみの症状はより悪化する可能性があります。

腎機能が適切に働いていれば、水を飲んでむくんでしまう心配は少ないもの。

しっかりと水分を摂取して、体に無理をさせないことが大切です。

むくみに関してはこちらを参考にしてください⇒妊婦のむくみ解消方法7選〜妊娠中の辛いむくみを改善する対策方法

妊娠中の水分補給は何を飲めばいい?

妊婦さんの水分補給では、飲む物にも注意しておきたいですね。

特にオススメしたいのが、この2つ。

  • 麦茶
  • 水(軟水)

「え!これだけ?」と思う人もいるでしょうか。

もちろん、妊娠中に摂取できる飲み物はこの2種類に限りません。

けれど、最も体に負担をかけないで飲むことができるので、安心感が高いと言えるのです。

普段は麦茶や水を飲み、ほかの飲料は嗜好品として楽しむといいですね。

麦茶には、汗で失われたミネラルを効率的に補給できるメリットがあります。

カフェインも含まれていませんので、味の付いた飲み物が欲しいときには最適。

毎日積極的に摂れるよう常備しておくと安心です。

また、水は硬水だと腎臓に負担をかけてしまうおそれが。

できるだけ軟水を飲むようにすると安心でしょう。

嗜好品として飲む物は、下記の5つがオススメ。

  • 乳製品
  • 生姜湯
  • タンポポ茶
  • ルイボスティ
  • 炭酸水

乳製品は、カルシウムを摂りたいときに。

飲むヨーグルトなら、腸内環境をきれいに保つビフィズス菌も摂れます。

冷え性の人は、体をあたためる生姜湯で血流アップをはかって。

タンポポ茶やルイボスティは、ミネラル豊富でむくみの改善に役立ちます。

炭酸水は口の中をサッパリさせるので、妊娠初期のつわりのひどいときにもオススメです。

ただ、上記のものは飲みすぎ厳禁。

利尿作用が強く出て体を冷やしてしまったり、おなかの不調を招く原因になります。

お茶類は、多くても2~3杯までにおさめましょう。

また、乳製品はカロリーや糖質が高いので、1日1杯程度にとどめてください。

糖質を多く摂りすぎると、妊娠糖尿病などの原因になりかねません。

関連記事⇒妊娠糖尿病にご用心!症状や原因、胎児への影響と3つの予防策と治療方法

常飲できる飲み物と嗜好品を上手く組み合わせれば、色々な飲み物を楽しめます。

妊娠中に制限しなければならない飲み物

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妊婦さんには、摂取することを制限される飲み物があります。

代表的なものをご紹介しましょう。

  • アルコール
  • タンニン入りの飲み物
  • カフェイン入りの飲み物
  • ハーブティの一部

この4点に気をつけてください。

特にアルコールには、おなかの赤ちゃんに重大な影響を与える可能性が指摘されています。

厚生労働省の注意喚起を見てみましょう。

ADHDや成人後の依存症リスクなどより広い範囲での影響がみられることが分かっており、胎児性アルコール・スペクトラム(FASD: Fetal Alcohol Spectrum Disorders)と呼ばれることもあります。

出産後にまでかかわる問題ですので、お酒は少量でも控えておく方が安心ですね。

緑茶に多く含まれるタンニン(カテキン)には、葉酸の働きを阻害する困った効果が。

妊娠中は、葉酸が不足する傾向が強くなりますからできるだけ避けておきたいものです。

また、カフェインには、死産を促進してしまう心配があります。

コーヒーや紅茶、緑茶など、カフェインの強い飲み物を多く摂らないように心がけましょう。

タンニン入りの飲み物、カフェイン入りの飲み物は、合わせて一日1~2杯にとどめておくといいですよ。

ただ、タンニンやカフェインは清涼飲料水やココア、チョコレートなど意外なものにも含まれています。

うっかりたくさん摂ってしまわないよう、摂取する前に食品表示などで確認してください。

ハーブティの中には、一部子宮を刺激する効果のあるものがあります。

流産や早産の危険性を高めるおそれがありますので、注意しましょう。

  • カモミール
  • レモングラス
  • ジャスミン
  • セントジョーンズワート
  • ハイビスカス
  • ラズベリーリーフ

といった種類が特に一般的でしょうか。

ハーブティは大変種類が多いので、効果・効用を良く知らないものは摂取しない方が安心です。

ここに書いた以外のものでも、妊婦さんに悪影響となるハーブがあることは否定できません。

妊娠中には極力避けておく方がいいでしょう。

特に妊娠初期~妊娠中期のハーブティーの飲用は控えて置いた方が良いとされてます。

どうしても飲みたくなったら、お店の人に確認するなどしてリスク管理につとめましょう。

参考記事⇒妊婦はハーブティーを飲んじゃダメ?妊娠中のおすすめ・NGハーブティー

NGな飲み物を飲んでしまったらどうしよう

上記で、妊婦さんが飲むことを制限したい飲み物みついてお話しました。

ただ、うっかり摂取してしまったからと言って必ずしも影響が出るということはありません。

もし飲んでしまったら、かかりつけの医師に判断をあおぐようにしましょう。

「飲んじゃった…!」というストレスを抱えてしまうのは、心身にとって負担です。

少量口にしてしまったことで、思いつめてしまっては赤ちゃんにも良くないですね。

まずはお水を一杯飲んで、心を落ち着かせることが大切です。

できるだけ体を冷やさずに水分補給を

のどが渇いているときは、つい冷たい飲み物に手が出がち。

暑い日が続く夏には特にひんやりしたものが欲しくなります。

ですが、あまりキンキンに冷えたものは腎臓に負担をかける原因に。

妊娠中の飲み物は、できるだけ常温~ホットで摂るように心がけましょう。

腎臓を働かせすぎないことでむくみの予防にもつながります。

また、一回にたくさん水分を摂っても、むくむことが。

一気飲みは避け、少しずつ口に含んで飲むようにして行きましょう。

体を冷やさないことで、末端冷え性などの改善も見込めますよ。

水分補給はどのタイミングでしたらいい?

散歩といった、軽い運動の最中や、運動後には必ず水分を摂りましょう。

家にいるときでも、家事の合間などに飲むようにするといいですね。

タイマーをかけて、一時間半に一度コップ一杯。

と決めておいたりするのもオススメです。

のどが渇いていないと感じるときでも、体の水分は失われています。

飲み物が欲しいと思うより前に、水分補給できるのが理想的と言えるでしょう。

「自覚のない脱水」に陥ってしまわないことを心がけてくださいね。

ポイントを意識して積極的な水分補給を!

妊婦さんの脱水症状の原因と、気をつけたいポイントについてまとめました。

妊娠中は、普段にも増して水分が必要です。

体も乾きやすくなっていますから、できるだけコンスタントに水分補給を行ってくださいね。

・カフェイン、タンニンを含まない飲み物を積極的に摂る

・アルコールを摂らない

・リスクのある飲み物を控える

・冷たいものは避ける

・のどの乾きを感じる前に飲む

この5つを意識して、飲み物を摂ってください。

体に必要な水分を満たして、健康的に過ごしましょう。