妊娠中に体の痛みやコリ、疲れで悩む妊婦さんは多いはず。
おなかが大きくなっていくのに合わせて、体のバランスが変わるためです。
何をしても疲れが取れないと、憂鬱な気分になってしまいますね。
こんなとき、整形外科や整骨院に通院することを考える人もいるでしょう。
体の不調を改善するための施術として、「電気治療」という治療方法があります。
今回は、施術のひとつである「電気治療」についてまとめました。
妊婦さんが電気治療を受けた場合の影響やリスクなどについて、詳しくご紹介していきます。
目次
電気治療って、どんなことをするの?
痛みがあると、どうしても患部をかばいながら生活してしまいますよね。
そうすると、筋肉が固くなって治りが遅くなってしまいます。
そこで、痛みのある箇所に電流を流すのです。
整骨院の電気治療を経験したことがある人は分かるかもしれませんが、
電気の強さは、ごく弱いものからビリッと感じる程度の強いものまで様々あります。
こうすることで、血流を促進して自然治癒能力を高めることができるのです。
とはいえ、電気治療を受けたからといって、すぐに痛みやコリが完治するわけではありません。
電気治療は、筋肉の強い緊張をほぐして、体を正しいコンディションに導くのが狙いです。
では、次に妊婦さんに対する電気治療の影響について考えてみましょう。
妊婦が電気治療を受けるときに心配な影響って?
整形外科等のクリニックで受ける電気治療は、リスクの少ない設計で行われています。
人間の細胞は電気信号で働くようになっていますので、体に電気を通しても基本的には害はありません。
ごく低刺激の電流であれば、おなかの赤ちゃんに差し障る心配もほぼありません。
けれど、場合によっては術後に下記のような不調を感じる可能性もあります。
- おなかのハリ
- 腹痛
- 気分の悪さ
このような症状を感じることがあったら、すぐに産婦人科の主治医に相談してください。
上記以外に、少しでも普段と違う症状があったら遠慮せずに病院にかかることが大切です。
また、診察を受ける前に体調不良を感じたときは、電気治療を見合わせましょう。
電気治療自体が健康に害をおよぼすことがなくとも、妊娠中は何が起こるか分かりません。
自分の判断で動くことはリスクを高めてしまうことにもなります。
何よりも自分とお腹の赤ちゃんの安全を考えて、お医者さんとのコンタクトを大切にしましょう。
これだけは守って!電気治療を受ける前にしておくこと
電気治療を受ける前には、担当医に妊娠していることを伝えなければなりません。
電気治療の種類、機材によっては妊婦さんが使えないものもありますので必ず申告するようにしましょう。
日常生活の中でも電流を使用する機会はたくさんありますよね。
たとえば、電気マッサージや電気毛布、電気風呂、電流エステなど。
妊娠初期、妊娠に気づかずにこれらを常用的に使用していた場合にも、念のために医師に報告しておくと良いでしょう。
できれば、窓口であらかじめ話しておくとスムーズですね。
診察前に問診表を書く場合は、そこに「妊娠何ヶ月」と記載しておいてください。
整形外科などのクリニックに行く前には、産婦人科の主治医と相談しておくのも大切です。
そのときの体の状態を考えながら、必要なアドバイスを受けておきましょう。
かかりつけの整形外科がない場合は、紹介状を書いてもらうこともできますよ。
紹介状であれば、主治医の意見を伝えやすくなるのでオススメです。
関連記事⇒妊婦は電子タバコも吸っちゃダメ?影響や2つのリスクと妊娠中の禁煙方法
もしも急に体調不良を感じたら?
万が一、体調が悪くなってしまったら、担当医に伝えて施術を中断してもらいましょう。
体を第一に考え、遠慮せずに申告してください。
その上で、かかりつけの産婦人科に行っておくと安心ですね。
いざというときのために、以下の3つのものを持ち歩くと便利です。
- 母子手帳
- タクシー代
- かかりつけ産婦人科の診察券
こうしたアイテムがあると、すぐに産婦人科にかけつけることができます。
特に、一人でのおでかけのときには、忘れずに持っていたいですね。
電気治療のあとにかかわらず、外出時の用意として準備しておくと安心です。
電気治療にかかる前に試してみたい3つの対処法
先ほどお話したとおり、電気治療は人間の体にリスクを与えることはほとんどありません。
妊婦さんでも使える種類、機種であれば、トラブルを感じることは少ないはず。
けれど、やはり妊娠中の「もしも」を考える人もいるでしょう。
「自分で改善できるところは、自分で試してみたい!」という人にオススメの方法をご紹介します。
・簡単なストレッチ
妊娠中に悩まされることが多い症状と言えば、肩こり・腰痛。
血流を良く整えて、スッキリしましょう。
首を大きく回したり、肩甲骨を刺激するように腕を回したりしてください。
妊娠中は重心のバランスが崩れやすいので、腕や首を回すときは必ず椅子に座りながらストレッチをしましょう。
腰痛のある人は、まっすぐに立って、腰に手を当てながらグルグルと回します。
左右5~10回を目安に行うと効果的です。
足元がすべらないように気をつけてくださいね。
・やわらかめのマッサージ
首から肩のラインを、手のひらと指で優しくマッサージしましょう。
すべりが良くなるように、クリームなどを手につけておくといいですよ。
決して強く刺激せず、やわらかくほぐす程度にしてください。
お風呂上りで体があたたまっているときに行うのが効果的です。
・つらいところにホットタオルを当てる
だるさを感じるところに、あたためたタオルを当てて安静に。
血流が促進されて、症状がやわらぎます。
ホットタオルは、濡らしたタオルをしっかりしぼって、レンジに1分かけるだけ。
必ず、レンジ加熱OKの調理用袋などに入れてくださいね。
目の周りをあたためれば、緊張から来る頭痛にも効果を発揮します。
簡単なことを試すだけでも、コンディションが整いやすくなります。
自力で解決できそうにない場合や、痛みやだるさがひどい場合は迷わず主治医に相談しましょう。
ケースによっては妊娠糖尿病などの病気が隠れていることもありますので、無理しすぎないことが大切です。
関連記事⇒妊娠初期に出来る3つの簡単おすすめストレッチ3選と影響や注意点
安全への備えをしっかりすれば、電気治療はできる!
妊娠中に、電気治療にかかることは可能です。
けれど、まれではありますが体調不良を起こすことも。
・電気治療にかかれるか、産婦人科の主治医に確認する
・整形外科の担当医師に、妊娠の事実を伝える
・万一のときに、産婦人科にすぐかかれる準備をしておく
この3点を忘れずに。
いざというときにすぐに対応できる用意をしておきましょう。
自分でできるストレッチなども合わせて、健康的な体づくりをしていきたいですよね。