ダウン症の特徴は顔に出やすい?エコーでもわかる?ダウン症の基礎知識を紹介

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待望の妊娠!

妊娠中は早く赤ちゃんに会いたいという気持ちがいっぱいになりますよね。

喜びの反面、

「元気に生まれてきてくれるかな」

「障害があったらどうしよう」

と思うこともあるでしょう。

障害の種類は様々ですが、妊娠・出産の年齢が上がるにつれて出生数が増えるのが『ダウン症』です。

ダウン症は顔つきに特徴があり、街でも

「あの人はダウン症かな?」

とわかることもありますよね。

・ダウン症の特徴って顔だけに出るものなの?
・ほかにはどんな特徴があるの?
・ダウン症の特徴である顔つきはエコーでもわかる?

など、気になることもたくさんあると思います。

ダウン症は、

・染色体異常による先天性の疾患
・目や鼻、耳など特徴的な顔つきをしている
・足や指など体にも特徴が出ることがある
・発達に遅れが見られることも
・根本的な治療はない

といったことが挙げられます。

より具体的にダウン症の特徴である顔つきや特性について詳しく見ていきましょう。

目次

ダウン症ってなに?

ダウン症という疾患があることは知っていても、

・どんな病気なのか
・治るのか
・ダウン症とはっきり分かる特徴はあるのか

など、詳しく知っているという人は少ないかもしれませんね。

私も身近にダウン症児がいないため、浅い知識しかありませんでした。

まずはダウン症の基礎知識について学びましょう。

ダウン症は染色体異常による先天性の疾患

ダウン症は、正式名称を『ダウン症候群』と呼ばれています。

細胞分裂が行われる際に染色体に異常が現れることで起こります。

普通染色体は23組46本という組み合わせになっています。

しかしダウン症の場合21番目の染色体が1本多く、3本になっていることが特徴です。

そのため『21トリソミー』と呼ばれることも。

・1000人に1人の割合で生まれる
・知的な発達に遅れが見られる
・運動機能の発達に遅れが見られる
・心臓や消化器官に合併症があることが多い

このような特徴に加え、顔つきにもダウン症独特の特徴があらわれます。

病気というよりも生まれつきの特性

ダウン症は病気というイメージが大きいですが、病気というよりも生まれつきの特性と考えたほうがしっくりくるケースがあります。

ダウン症は染色体の数が1本多いことが特徴で、これが原因で合併症などを引き起こしやすくなります。

これに関しては病気と考えるのが普通ですよね。

私は、ダウン症自体は体質でそれによって引き起こされるのが病気、というイメージを持っています。

運動面や学習面、生活面でのサポートの必要性はあるものの、ひとつの特性であるという認識が強いです。

ダウン症は大きく3つに分けられる

ダウン症といってもさらに細かく分類されることをご存知でしたか?

私は『ダウン症』というひとつの枠として考えていました。

しかしダウン症は、

・標準型
・転座型
・モザイク型

の3つに分けられています。

<標準型>

ダウン症のおよそ95%を占めており、両親は正常な染色体を持っていることがほとんどです。

精子や卵子が形成されるときの分離が不十分なことが原因で起こります。

何らかの原因で偶然染色体に異常が出たケースを『標準型』と呼んでいます。

<転座型>

両親どちらかに均衝型転座といわれる染色体の異常がある場合、『転座型』というダウン症に分類されます。

転座型はダウン症全体の3%ほどといわれています。

ダウン症の特徴である21番目の染色体は2本なのですが、このうち1本がほかの染色体とくっついていることが大きな特徴です。

<モザイク型>

『モザイク型』は全体の1%ほどで、21番目の染色体が3本ある細胞と正常な細胞が入り混じっているケースです。

標準型や転座型に比べると発達の遅れや合併症の程度が小さいことが特徴です。

ダウン症の原因は?

ダウン症児が生まれてくる原因も気になるところです。

ダウン症児が生まれる原因は、

・偶然に起こる分裂異常
・加齢による卵子の老化

といわれています。

偶然に起こる分裂異常

ほとんどは防ぐことができない、偶然に起こる分裂異常が原因です。

ダウン症だとわかると、つい自分を責めてしまう人もいるでしょう。

しかしこれは誰が悪いというわけではありません。

卵子の分裂に原因があることもありますし、精子のほうに原因があることもあります。

ダウン症は全くの偶然で起こることで、親の素質が関係しているとは考えられていません。

高齢になると起こりやすい

しかし妊娠の年齢が好例である場合、ダウン症児が生まれる可能性が上がるという調査結果があるのは事実です。

女性は生まれた時にすでに一生分の卵子を持っています。

年齢が30歳なら卵子の年齢も30歳程度、ということですね。

卵巣の中にいる時間が長ければ長いほど、細胞分裂の力も低下してしまうそうです。

ダウン症の特徴は顔!どんな特徴がある?

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ダウン症は見た目でもわかる、特徴的な顔つきをしています。

具体的にどんな特徴があらわれるのか、詳しく見ていきましょう。

ダウン症の6つの顔つきの特徴

ダウン症児によく見られる顔つきの特徴は、

  1. つり目
  2. くっきりとした二重
  3. 鼻が低い
  4. 顔が平坦
  5. 後頭部が平ら
  6. 耳の先が折れている

といったことが代表的です。

生まれた時からくっきりとした二重だったりつり目だったりするケースは多いです。

目と目の間隔が広いケースや舌が長いといった特徴を持っているダウン症児も多いです。

なぜみんな似たような顔つきになるの?

ダウン症児はみんな同じような顔つきです。

これは、染色体異常が起こった部分が大きく関係しています。

・21番目の染色体は目や鼻の形の設計に携わっている
・3本あるという共通の理由で責任部分に重複が出る

こういった理由から、似たような顔つきになるといわれています。

また、ダウン症は顔の中心部分の発育が顔の外側に比べると遅いという特徴があります。

目や鼻などの発育が遅くなることも、似たような印象を受ける理由のひとつです。

特徴は顔だけでなく体にもあらわれる

ダウン症かどうかを決めるのは、顔の特徴だけでなく体の特徴も見たうえで判断するといわれています。

体にも顔と同様にダウン症特有の特徴を持っています。

ダウン症の6つの体の特徴

ダウン症児は、

  1. 手相にますかけ線が見られる
  2. 小指の関節がひとつ少ない
  3. 足が短い
  4. 足の親指と人差し指の間隔が広い
  5. 体がふにゃふにゃと柔らかい
  6. 首の後ろの肉付きがいい

といった特徴が見られることが多いです。

ますかけ線はダウン症児でなくても持っている人はいますが、ダウン症児が持っている確率が高いとされています。

多くのダウン症児に共通するのが、

・体が柔らかいこと
・首の後ろの肉付きがいいこと

この2点です。

赤ちゃんの時は抱っこをしても安定しなかったり、首が短く顔が埋もれているように見えたりすることも特徴です。

ダウン症の特徴である顔つきはエコーでもわかるの?

妊娠中にも

「お腹の子がダウン症の可能性はあるのかな」

と不安を感じる人もいるかもしれませんね。

私も妊娠中は赤ちゃんに何の異常もなく元気に生まれてくることだけを考えていました。

ダウン症は顔つきに特徴があるので、

「エコーでもわかるのでは?」

と思いますよね。

実際に妊娠中にダウン症の可能性が高いと判明した人もいます。

本当のところ、どうなのでしょう。

一般的なエコーではわからないことが多い

私が出産をした産院では2Dエコーでした。2Dエコーだと

・超音波が反射する骨などは白く映る
・羊水や血液は黒く映る
・断面として見える

といったことが特徴で、顔つきまではしっかりと把握することは難しいでしょう。

エコーで顔つきからダウン症であると判断することはほとんどできないと考えたほうがいいです。

3Dや4Dでも顔つきで判断することはできない

最近では妊婦健診でも3Dや4Dエコーが採用されている産院も増えてきています。

3Dエコーは2Dエコーよりも反射する部分が増えるため、立体的に見えるのが特徴です。

赤ちゃんの表情や動きなどもわかりやすく、

「ママ似かな?」

なんて感じることもあります。

4Dは3Dが動画になったもので、リアルタイムで赤ちゃんの様子を見ることができます。

赤ちゃんの様子が立体的に見えるようになったとはいえ、顔つきではダウン症かどうかの判断は難しいといいます。

顔つきではなく体の特徴で疑うケースも

エコーではどんなに性能のいいものであっても、顔つきからダウン症かどうかを判断することは難しいです。

しかし体の特徴からダウン症を疑うケースはままあるとされています。

・足が短い
・首の後ろの肉付きがいい
・頭が大きい
・後頭部のむくみ
・心疾患

これらがエコーで確認された場合、ダウン症の可能性があるという判断をします。

妊娠中のダウン症の検査方法は?

妊娠中にダウン症の可能性があると診断されたとしても、きちんと検査をしなければダウン症と言い切ることはできません。

妊娠中に赤ちゃんがダウン症かどうかを検査する方法は4つあります。

  1. 母体血清マーカーテスト
  2. 新出生前診断
  3. 羊水検査
  4. 絨毛検査

すべての検査は任意ですから、生まれるまで無理に調べる必要はありません。

検査を受けようという場合も、すべての検査を受けなくてもいいのです。

自分で検査をするかどうかを決めることができます。

母体血清マーカーテスト

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妊娠15週から21週までに受けられる検査で、血液を採取して調べる方法です。

血液中の4つの成分を検査することで、

・ダウン症候群
・18トリソミー
・開放性神経管奇形

これらの可能性があるかどうかを調べます。

はっきりと結果が出るわけではなく、確率がどのくらいあるかという算出方法です。

新出生前診断

母体血清マーカーテストよりも精度の高い検査として導入された、比較的新しい検査方法です。

母体血清マーカーテストと同様に血液を採取して、赤ちゃんの染色体に異常がないか調べます。

ただし新出生前診断は誰でも受けられるわけではありません。

・妊娠10週から18週までの妊婦
・過去の妊娠や出産で13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーいずれかの染色体異常があった
・今回の妊娠で超音波検査や母体血清マーカーテストで染色体異常の可能性が高いと診断された
・出産予定日の妊婦さんの年齢が35歳を超えている

新出生前診断は保険適応外の自由診断です。

費用は20万円程度かかるため、家族ときちんと相談してから受ける必要があります。

羊水検査

一般的に母性血清マーカーテストや新出生前診断でダウン症候群の可能性があるという結果が出た場合、羊水検査に進みます。

羊水はお腹に針を刺して羊水を抜き取り、羊水中の細胞を調べることでダウン症候群かどうかを調べます。

・16週から18週で受けるケースが多い
・染色体異常以外の先天性の疾患は見つけられない
・10万円程度の費用が掛かる

染色体異常があるかどうかはほぼ100%の確率でわかります。

ダウン症であることが分かったあとのこともきちんと考えて受ける必要があります。

絨毛検査

羊水検査と同様に、お腹に針を刺して行う検査です。

絨毛と呼ばれる胎盤になる前の組織を採取して、染色体異常などのリスクがあるかどうかを調べます。

妊娠9週から14週と早い段階で受けることができる検査で、検査結果によって妊娠を継続するかどうかの判断のために受けるケースが多いです。

ダウン症の治療はできるの?

もしもお腹の赤ちゃんがダウン症児だった場合、

「ダウン症の治療はあるの?」

「ダウン症って治るの?」

という疑問や不安もあるでしょう。

ここではダウン症の治療方法について見ていきます。

根本的な治療法はない

前の項目でも紹介したように、ダウン症は染色体異常による先天性の疾患です。

そのためダウン症自体を治すという根本的な治療法は、現時点ではありません。

合併症などに対する治療を行う

ダウン症であることが原因で様々な合併症があることも特徴です。

・先天性白内障
・屈折異常
・斜視
・難聴
・心疾患
・食道閉鎖
・十二指腸閉鎖
・消化器異常

これらの疾患に対しての治療を行うことが一般的です。

症状や発達に合わせた治療や療育が必要

先天性の疾患だけでなく、ダウン症には

・運動機能の遅れ
・言語の遅れ

などが見られることもあります。

ダウン症は比較的早い時期に診断されるケースがほとんどです。

子どもの症状や発達に合わせて、早期療育をしていくことが不可欠です。

・理学療法
・作業療法
・言語療法
・身体の発達を促すトレーニング

小さいうちは周りの子どもと比べると発達がゆっくりに感じることがあります。

療育の進め方は、主治医としっかりと相談をして決めていくことが大切ですよ。

まとめ

ダウン症の特徴は顔だけだと思っている人も多いかもしれませんが、体にも特徴があったり先天性の疾患を持っていたりと、個人差が大きいことがわかりましたね。

ダウン症の人の顔が似ているのは、

・21番目の染色体という場所が関係
・顔の中心の発達が遅い

ということが大きな理由です。

ダウン症は『障害』という枠にくくられることが多いですが、保育園や幼稚園に通うこともできますし、一定のサポートが必要ではあるものの生活も普通に送ることができる人がほとんどです。

昔はダウン症は長く生きることができないとされていましたが、医学の進歩により平均寿命も年々上がっています。

ダウン症といってもみんなが同じではありません。

その子に合った療育を進めたり対応を考えたりすることが大切です。