延を使った名前25選~延の意味や由来と読み方を徹底解説!

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目次

「延」という漢字について

字画数:八画
音読み:えん
訓読み:の(びる)、の(ばす)

「延」の意味や由来や成り立ちと特徴

「延」は、「国」「足」「幾筋にも分かれた長い道」の、3つの絵から生まれた漢字です。

長い道を歩んで様々な国をまわることから「進む」という意味になり、やがて「のびる」に転じました。

「のびる」これが基本の意味ですが、そこから派生して複数の意味も持つようになりました。

長くのびることから「広がる」、広がることから「移り行く」。

時間や時期にもつながって「遅れる」。

「のびる」には「伸びる」という漢字もありますが、「伸びる」には上記のような意味はありません。

使用する際にはどちらを使えばいいのか悩むところですが、自然にのびることを「伸びる」(例:髪が伸びる、手を伸ばす)、人の手が加わることを「延ばす」(例:線路を延ばす、会議が延びる)と覚えておくとわかりやすいのではないでしょうか。

もし判断がつかない場合には、ひらがなで「のびる」と書いておけば無難かもしれません。

これは新聞や雑誌などでも用いられる表記なので違和感はないと思います。

「延びる」という熟語の中には「延焼」があります。

この漢字を見ると頭に浮かぶのは「八百屋お七」の話です。

話の内容は知らなくても、なんとなく「放火をした女性」という漠然としたイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。

この話は初恋をした時の淡い気持ちや相手に強く惹かれてゆく恋心、両想いになれた時の嬉しさ、別れの悲しみ、募る想い、ひとりの女性の移り行く気持ちの変化を彩り豊かに表しています。

けれども悲しいのは、これが作り話ではなく実話だということなのです。

江戸時代前期の江戸の大火で江戸の町は焼け、お七は家族と一緒にお寺に避難することになりました。

そして、そこで寺小姓をしていた庄之介に恋をしてしまうのです。
お寺の小姓ですから女性との恋愛は許されません。

それはわかっていますが、好きになってゆく気持ちは止められず、とうとう告白をしてしまいます。

すると、庄之介もお七のことが好きになっていたと言うのです。

両想いになった二人は、それから人目を忍んで会い、互いの気持ちを伝え合います。

いくら伝えても足りないと感じるほどに伝えます。

しかし、家の修繕が終わり、お七は寺を出ることになりました。

寺を出ると庄之介と会うことは適いません。

思いつめたお七は、もう一度火事になれば寺に行けるかもしれないと、自分の家に火をつます。

自分の家だけが燃えればいいと思っていたのに、その日は風が強く、火の勢いは増していきます。

そこでハッと我に返ったお七は、裸足で駆けだして「火の見櫓(ひのみやぐら)」に登って半鐘を鳴らします。

そのおかげで町への延焼は食い止められましたが、お七は捕らえられ、まだ十代という若さで処刑されてしまったのです。

昔は木造の家ばかりだったので、放火は死罪と決まっていました。

身を焼かれる炎の中で、お七はずっと庄之介への恋心を呟いていたと言います。

お七の死を知った庄之介は以降、お七の菩提を弔いながら生涯を過ごしたのだそうです。

二人の切ない恋物語は小説や芝居になり、ある程度の脚色を交えて伝えられていますが、お七という少女の一途な恋心に共感する女性は多いのです。

「延」を使った熟語

延引

意味:予定より遅れること。長引くこと。

延泊

意味:旅行などで、ホテルや旅館に予定より長く泊まること。

延々

意味:長く続くこと。

延長戦

意味: 試合で決められた時間内に勝負がつかない場合に時間を延ばして続行すること。

延滞料

意味:返却期限が過ぎても返さない場合に、期限を過ぎた日から発生する料金のこと。

延縄漁業

意味:一本の縄に複数の針縄をつけて一度にたくさんの魚を釣る漁法。

延期抗弁

意味: 請求を阻止して一時的に延期させる権利を有する抗弁。

「延」の説明の仕方

電話や役所の受付などで名前を伝える際、どういう漢字を書くのか聞かれる時があります。

その場合、どのように説明すればよいのか悩みますよね。

ここではその例を紹介したいと思います。

例えば、あなたの名前が延子(のぶこ)だとします。

・「のぶこののぶは、延長の延です」
・「のぶこののぶは、延期の延です」

これは簡単ですね。

「延」はいろんな言葉に使われています。

自分が説明しやすいように例をいくつか考えておくとよいですね。

「延」を使った名前の有名人・芸能人

高田 延彦さん(総合格闘家、タレント、実業家)
奥村 公延さん(昭和から平成期の俳優)
石田 延之さん(俳優、歌手)
高橋 延清さん(昭和から平成期の林学者)
金子 吉延さん(俳優)
桑田 秀延さん(明治から昭和期のキリスト教神学者)
戸田 幸延さん(俳優)

「延」を使った名付け候補

見延子(みえこ)菜延実(なのみ)
梨延(りの)
詩延(しのぶ)
延恵(ゆきえ)
胡々延(ここえ)
志津延(しずえ)
延弥(ながみ)
延胡(のぶこ)
真延呂(まひろ)
史延未(しえみ)
萌延(もえ)
花延(はなの)
糸延(よりえ)
延梨(とうり)
延音(ゆきね)
与詩延(よしえ)
詩延歌(しえか)
朔延(さえ)
清延(すみえ)
緋呂延(ひろえ)
燈延子(とえこ)
千延子(ちえこ)
此埜延(このえ)
延美(えみ)

まとめ

「延」は、「どこまでも長くのびる道」の意味を持った漢字です。

何かを志す時には自分で限界を作らずに、その道を突き進んでほしいものですね。

目標に向かって歩んで行くひたむきな強さを持った女性になるように。