夫婦仲が子どもの脳や学力を決める?子供への夫婦仲の影響力と夫婦仲改善方法

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皆さんのご家庭では、夫婦仲は良好ですか?

実は、夫婦仲が家庭の空気を作り出し、子どもの学力や性格に影響すると言われているんです。

しかも、夫婦げんかが耐えない家庭の子どもの脳は萎縮してしまうという研究結果まで!

この記事では夫婦仲と子どもの学力や性格、そして脳に与える影響を紹介します。

目次

夫婦仲は家庭の空気に影響する

皆さんは、仲がいい両親と、毎日けんかばかりしている両親、どちらと一緒に住みたいですか?

笑顔で挨拶を交わし、一緒に食卓を囲んで談笑するのはもちろん、お互いを尊敬し合って感謝の言葉を述べ合い、一緒に買い物などに出掛ける両親は端から見ていても「仲いいなぁ」と感じますよね。

一方で、顔を合わせれば嫌みを言ったり、相手をバカにしたり、殴り合ったり、物を投げつけ合い、毎日物を破壊するような両親がいる家は、まるで戦場のようですよね。

筆者なら、前者の仲がいい両親の元で生活したいですし、多くの方がそうではないでしょうか。

このように、夫婦仲の良し悪しは家庭の空気に影響します。

家庭の空気が良好なら子どもは自分の意見を自由に言えますし、両親に思いっきり甘えることもできます。

お互いを思い遣ったり、感謝したり、人を大切にすることも自然と身に付きます。

しかし、家庭の空気が殺伐としていたり、険悪だったり、恐々としたものだったら子どもは両親に自分の意志を伝えたり甘えたりするどころか、両親の顔色を窺ったり、機嫌を取ろうとしたり、場合によっては家に居づらくて外へ飛び出してしまうかもしれません。

このように、家庭の空気は子どもの心に大きな影響を与えます。

子どもは親をしっかり見ている

子どもにとって、両親は最も身近な大人です。

大人の言動をよく観察していて、自分の中にそれを取り込んでいきます。

両親が相手のよい点を褒めたり、感謝の言葉を口にしたり、前向きな言葉や励ましの言葉を日常的に口にしていれば、子どもも自然に耳に心地よい言葉を覚えます。

子どもは覚えた言葉を口にしますから、友人にもプラスの言葉を多く話すようになり、考え方も前向きになっていきます。

相手を罵倒したり、馬鹿にするような言葉はそもそも耳に入らないんですね。

一方で、両親が毎日けんかばかりしていて、相手をけなしたり、馬鹿にしたり、罵倒したりしていると、そのような言動が当たり前で、普通のこととして覚えてしまいます。

両親から感謝や相手を思い遣る言葉などを学ぶことができません。

幼稚園や保育園、小学校など集団生活が始まると、人に対して両親から覚えた罵声やさげすみの言葉を口にしてしまうことが!

トラブルを多く起こす問題児になる可能性が高くなってしまいます。

子どもは乾いたスポンジが水を吸うように周囲から様々なことを学びます。

最も身近な大人である両親がどんな言動をしているか。

それが子どもの成長に大きく影響するのです。

夫婦仲がいいと子どもの学力がアップする理由

夫婦仲がいい家庭の子どもは成績がいい(学力が高い)という話を聞いたことがありませんか?

これは次のようなことが理由として挙げられます。

子どもが自分に自信を持てる

夫婦仲が悪く、けんかばかりして、相手をバカにし、蔑むような両親の元で育つと、子どもは次のような考えを持つようになります。

・両親から半分ずつ血を受け継いでいる自分の半分はバカで、もう半分は酷い人間
・自分がいなければ、けんかの原因が減るかもしれない
・両親が別れたら、自分は親に捨てられるかもしれない
・人をけなし、蔑む両親は自分のことを大切にしてくれない
・自分はどうしてこんな殺伐とした家にいるのか?生きている意味はある?

このような考えを抱いてしまうと、子どもは自分に自信が持てなくなり、生きていく意味や目標を持てなくなります。

将来の希望がなければ学習する意欲も沸きませんし、そもそも学習する意味や人と関わることに価値を見いだせなくなることも。

子ども自身が「生まれてきて良かった」「生きていて良かった」「周囲の人に認められ、大切にされている」というような思いを持ち、自信を持って生きていくには自己肯定感が必要です。

自己肯定感を育てるためには、まず、子ども自身が大切にされ、生きていることを認められ、愛されて育つ必要があります。

そのためには、両親が子どもに対して愛情をしっかり注ぐと同時に、両親が人を大切にし、相手を認める姿勢を子どもに示さなければなりません。

夫婦がお互いを尊敬し合う姿勢を子どもに見せてあげましょう。

自己肯定感を持ち、自信を持つことができれば子どもの心は落ち着き、人と関わることも、学習することにも意識が向きますよ。

静かで穏やかな家庭は勉強しやすい環境である

怒号が飛び交い、両親のどちらかが緊張し、ピリピリした状態の家で静かに勉強に集中できるでしょうか?

人を蔑んだりバカにする言葉を吐く親に「勉強を教えて欲しい」と言えるでしょうか?

夫婦仲が悪く、家庭内の空気が不穏だと、子どもは勉強に集中することができません。

夫婦がお互いを尊敬し、考えを自由に口にできる穏やかな家庭であれば、子どもも自由に発言でき、考える時間も作れて、勉強に集中することもできます。

両親も、精神的に余裕があって落ち着いている状態なら子どもの学習を見てあげられますし、一緒に調べようというような教育意欲も沸きます。

穏やかで落ち着きのある家庭というのは、学習に向いている環境であり、両親も子どもの学習に意識を向けやすいので学力がアップすると言えます。

夫婦が子どもの将来について話し合える

けんかばかりしている夫婦の場合、ひとつのことを真剣に考え、お互いに意見を出し合うことはできませんよね。

話している途中でけんかになり、話がまとまらないのがオチです。

夫婦仲がよく、コミュニケーションをしっかり取れれば、子どもの将来を考え、お互いの意見を言い合うことができます。

違う環境の中で、異なる考えを持って生きてきた大人が意見を言い合い、ベストな道を考え、子どももそこに参加して色々な意見や経験を見聞きして将来を考えていく。

このような環境にいる子は学習環境が整っていますし、自分の意見をしっかり持ち、考え、自分の思いを述べることができるようになります。

目標を持って学習に集中することができますから学力は高くなります。

夫婦げんかは子どもの脳を萎縮させる!

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実は今、夫婦げんかを目の当たりにした子どもは、脳が萎縮することが分かっています。

福井大学などの脳の研究によれば、激しい夫婦げんかを目の当たりにすると子どもの脳の中の海馬や扁桃体という部分が異常を来し、不安や怒りを強く感じやすくなるんです。

さらに、脳の視覚野の一部が萎縮し、記憶力や学習能力が低下!

夫婦げんかを見るだけで、子どもは必要以上に不安を感じたり、すぐに怒りを露わにするようになり、記憶する力も学習能力も低くなってしまうって怖いですよね。

日常的に暴言や罵声を聞いているため「バカなんていうのは当たり前。親はもっと酷いことを言っているから、自分はいい方」なんていう考えを持つようになり、人に対して寛容だったり、親切な言動を取れない脳になってしまうんです。

夫婦げんかは子どもに見せるものではありません。

仲のいい姿を見せ、穏やかな家庭で子育てしたいですね。

【参考】夫婦げんかで子どもの脳が危ない!|NHKクローズアップ現代

夫婦仲をよくするための5つの方法

夫婦仲が悪いと子どもの心の歪みや学力低下、脳の萎縮に繋がると紹介しました。

悪い夫婦仲は改善したいけれど、どうすればいいのか分からない!という方もいますよね。

ここからは改善方法を5つ紹介します。

趣味を見つけて自分の機嫌は自分で取る

まず、イライラしないために、自分の機嫌を自分で取りましょう。

そのために、ぜひ趣味を見つけてください。

毎日、短い時間でいいので趣味に没頭して気分転換する時間を作りましょう。

趣味に没頭できると楽しくなりますし、次の趣味の時間が楽しみになります。

また、興味の先が趣味に向くので、夫などに意識が向きにくくなります。

自分の心を自分でいい方向にコントロールするのに、スポーツや読書、手芸、料理など、自分に合った趣味を見つけて取り組むようにしてみてください。

毎日1回、相手を思い遣る行動を取る

ふたつ目は、相手を思い遣るということ!

皆さんは、パートナーのためになにか行動しているでしょうか。

毎日1日1回でいいので、相手を思い遣る行動を取ってみてください。

そうすると自分が相手を大切にしているという思いを自分自身で感じると同時に、相手も「自分は大切にされている」と感じることができます。

大切にされたら嬉しくなりますし、自分も相手を大切にしようと思いますよね。

筆者は「夫のお弁当を作ること」と「玄関まで見送りに出ること」を毎日実践しています。

子どもが生まれるとどうしても意識が子どもにばかり向き、行動も子ども優先になりがち。

でも、ずっと子どもばかり大切にしていると、夫は「俺は眼中にない?」「俺は要らない?」と感じてしまうかもしれません。

「大人だし親なんだから、子どもを優先するのは分かるでしょう!」と思わなくもないのですが、大人だって「自分が大切にされている」ということは感じたいですよね。

そのため、お弁当と見送るという方法で筆者は夫に「あなたも大切よ」と伝えるようにしています。

みなさんも、なにか相手を思い遣る行動を1日1回取るようにしてみてください。

片目を閉じて相手を見る

三つ目の対策として、筆者が結婚前に先輩から言われた言葉を紹介します。

「結婚するまでは両目をしっかり開いて相手を探しなさい。でも、結婚したら片目を閉じて相手を見るの。そうすれば上手くいくわ」

相手を両目でしっかり見ると、いいところだけではなく悪いところも見えてきます。

悪いところは目立ちますから、見えすぎてしまうと辛くなることも!

全く違う環境で育った者同士が一緒に住んでいると、どうしても意見が食い違ったり、考え方の違いが現れたりしますよね。

「どうして?」と不満に感じることもあります。

でも、相手のことを片目で見るようにして、あら探しをしない。

あえて気づかないようにするというのもひとつの手。

相手を思うように変えていくのは難しいので、自分の見方を変えていくのもおすすめです。

評価の方法をプラスに変える

四つ目の対策は、評価の仕方を変えるということ。

これはどんな場面でも使える方法なんですが、評価はプラスの方向で付けていきましょう!

例えば「部屋の片付けをしない夫」の評価を考えてみてください。

脱いだ靴下は床に放置。

コンビニの袋も、お菓子の空箱もこたつの上に置いたまま。

通販で買った商品を取り出したら段ボール箱はそこら辺にポイッ!という状態……。

こんな状態、耐えられますか?

掃除する側としては腹が立ちますよね!

義両親がやってくる前日なんかにやられた日には烈火のごとく怒りの言葉を吐き出したくなります。

実はこれ、筆者の夫のこと。

本当に腹が立つ!と言いたいのですが、考え方を変えれば「筆者自身が(仕事の忙しさや育児にかまけて)掃除や洗濯がちゃんとできていなくても文句を言われない!気楽!」という風にも思えます。

自分の家事の達成度が低くても叱られたり文句を言われない訳ですから、家事のハードルが下がって余裕が生まれます。

保育園児2人連れて、フルタイムで働いていた時は本当に酷い家の中でしたよ。

このようにイライラする評価を自分にとって嬉しい方向に捉えるというのもおすすめ!

そうすれば、グダグダな夫でも「ありがたい人!」になるかもしれませんよ。

感謝の言葉を口にすること

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五つ目はちょっと照れ臭くて難しいのですが、感謝の言葉を口にすることです。

皆さんはパートナーに感謝の言葉を伝えていますか?

自然に「ありがという」と言える関係が築けていると素敵だと思いませんか?

筆者は、自分の娘に「ママ、美味しいご飯を作ってくれてありがとう!」と言われて本当に嬉しかったんです。

例え、パスタを茹でてレトルトのパスタソースをかけただけの食事でも、美味しいと感じたから礼を言う。そんな娘の言動が心にしみました。

感謝されたり、褒められたりすると人は嬉しくなりますし、励みにもなります。

お互いに感謝し、褒める関係が築ければ、仲は自然と良くなりますし、お互いが心地よい存在になります。

ですから、ちょっと照れ臭くてもパートナーに「ありがとう」と伝えるようにしましょう。

「言わなくても分かるでしょ?」と思うかもしれませんが、やはり口にしなければ思いは相手に届きません。

「ありがとう」「おつかれさま」「感謝しています」こうした言葉を毎日でなくてもいいので、口にするようにしたいですね。

まとめ

夫婦仲は家庭の空気に影響し、子どもの心を左右します。

けんかばかりしている殺伐とした家庭では、子どもは罵声や相手を罵る言葉ばかり覚え、人を大切にしたり、尊敬したり、感謝することを覚えられません。

子どもの心は歪み、人間関係を築く時にトラブルが増え、性格も悪くなってしまいます。

さらに、夫婦げんかは子どもの脳を萎縮させたり、不安や怒りに敏感になることも分かっています。

夫婦仲が悪いと子どもに悪影響ばかり与えてしまいます。

ですから、相手を思い遣る行動を取ったり、相手に対する評価をプラスに変えたり、感謝の言葉を伝えるといったことを意識して夫婦仲を改善していきましょう。

夫婦の仲が良くなり、家庭の空気が穏やかになれば、子どもの心も落ち着いて自信を持った子どもが育つようになりますよ。