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赤ちゃんはごまをいつから食べても大丈夫?3つの注意点とおすすめレシピ!
様々なちょい足しに使えるごま。
栄養豊富で、香ばしい香りは食欲をそそります。
でもごまって、赤ちゃんはいつから食べることができるのでしょうか?
与える時の3つの注意点と、おすすめレシピを紹介します。
この記事のポイントは5つです。
・赤ちゃんはごまをいつから食べていい?
・ごまをあげる時の3つの注意点
・緊急時の対応!
・ごまの栄養素!
・簡単おすすめ!ごまの離乳食レシピ
それでは解説をしていきます!参考にしてください♪
赤ちゃんはいつからごまを食べていいの?
ごまは種類によって、下記の様に食べられる時期が異なっています。
・すりごま…どんなに早くても、8ヶ月以降。
理想は離乳食後期のカミカミ期(9~11ヶ月)から。
ごまは粒が細かく、吸い込んで気管に入るなどの誤嚥事故の恐れがあります。
すり潰して水分を含ませるか、何かに少量かける程度にしましょう。
・練りごま…ごまをすりつぶしたもので、食べやすいので要注意!
ごまは成分の半分以上が油分なので、油分の摂りすぎにならないよう、使う場合はごく少量を。
離乳食後期のカミカミ期(9~11ヶ月)から。
・ごまクリーム、ごまペースト…加糖成分にはちみつや黒糖が使われているので、離乳食完了期のパクパク期(1歳~1歳6ヶ月)から。
それまでは絶対に与えてはいけません。
はちみつと黒糖にはボツリヌス菌が潜んでいる可能性があり、1歳前の赤ちゃんはそれらの菌を処理することができず死亡してしまうこともあるため、絶対に与えてはいけません。
・ごま豆腐…ごまに葛粉を混ぜてできているもの。
ごまと添加物も多いため、離乳食後期のカミカミ期(9~11ヶ月)から少量を。
つゆや黒蜜が付いているものもありますが、かけないで与えましょう。
・ごま油…赤ちゃんのうちはできるだけ使わない。油を使う場合はサラダ油を少量使用する。
どのごまにもアレルギーの心配があるので、注意しながら与えましょう。
特に推奨量はありませんが、食べ過ぎないよう風味づけに少量使います。
ごまを与える時の注意点3つ!
栄養豊富なごま。
赤ちゃんに与えるときには、次の3つの事に注意して下さい。
1つめは、与える前に…!
食物アレルギーは、遺伝する可能性があります。
赤ちゃんには与える前に、身内にごまアレルギーの人がいるかどうかを確認してから。
もし身内にごまのアレルギーの人がいる場合は、医師に相談してからにしましょう。
2つめは、初めて与える時…!
初めてごまを与える時は、「平日の午前中」・「病院がすぐ行ける時」に「加熱したもの」を「少量だけ」にしましょう。
これはごまに限らず、離乳食の初めての食品では基本中の基本。
万が一アレルギーが発症した場合に軽症で済むようにする対策と、発症してもすぐに病院に行けるようにする対策です。
ごまは意外にも身近で、いろんなものに使われています。
かりんとうなどのお菓子類、ソース、カレーの風味づけ、そうめんの表面の仕上げとしてごま油が塗られている、など。
ごまアレルギーを持っている人が、こしあんの中に入っていることを知らず食べてしまい症状が出てしまった…などごまアレルギーの人の声から、2013年9月に食品表示の「推奨」から「義務」へとなりました。
それまでは食品表示の「義務」は7品目でした。卵・小麦・落花生・乳製品・そば・えび・かに。改定で、その中にごまとカシューナッツが加えられました。
3つめは、いりごま注意…!
いりごまを赤ちゃんにそのまま与えると、吸い込んだ時に誤嚥の危険性があります。
ごまが誤嚥と聞いても、「小さいから窒息死にはならなさそうだし、大丈夫だろう」と決して思わないでください。
誤嚥とは、食べ物が食道ではなく誤って気管に入ってしまうということ。
小さなごまが気管に入ってしまい、そのまま肺に入ってしまうと誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます。
肺に食べ物が入ることで細菌が繁殖してしまい、発熱・咳・膿のような痰が出るなどの症状が起き、そのまま放っておくと最悪の場合は死に至ります。
厚生労働省の人口動態統計(2015年)によると、肺炎は日本人の死亡原因の第3位。
租借力が未発達な赤ちゃんには、食べやすいようにすりつぶしてから与えてあげましょう。
万が一赤ちゃんが勝手にいりごまを食べてしまい、咳き込んだりいつもと様子が違ったら、必ず病院で検査してもらいましょう。
また、似た言葉に「誤飲」というものがあります。「誤飲」とは、食物でないものを(ボタン電池・防虫剤・たばこなど)赤ちゃんが誤って飲み込んでしまうことです。
アレルギー反応が出たら!
ごまで食物アレルギーの症状出てしまった時の対応と、治療法を簡単にまとめてみました。
予防策
食物アレルギーは調理状態や、食べた本人の体調によって症状が変化します。
食品が生のままや、疲れていたり、風邪をひいている時などは悪化するおそれがあるので、やめておきましょう。
特に赤ちゃんに初めての食品を与える時は、元気で機嫌のいい時に。
症状
症状が現れるのは、食後4時間以内。一番症状が出るのは、食後1~2時間。
症状で一番多いのは「皮膚症状」で、食品に触った手や口が赤くなったり、足や背中にかぶれや湿疹出たりします。
他には白目が赤くなる・瞼が腫れる・涙が止まらなくなる・目が痒くなる、といった目の症状。
大量の鼻水が出る・くしゃみが止まらない・鼻がつまりつづける、などの鼻の症状。
ゼーゼー呼吸する・過呼吸になる・犬の鳴き声のような咳が出る・咳き込む・声がかすれる、などの呼吸器症状。
下痢・嘔吐・腹痛・不快感、などの消化器症状。
気を付けなければいけないのは、赤ちゃんは症状を言葉で訴えることができません。
なんだか急に機嫌が悪くなり泣き続けている、ミルクも飲まない、などと言った場合は症状が出ている可能性があります。
そして、最も危険な症状はアナフィラキシー症状です。
多くの場合は1つの症状が起こりますが、アナフィラキシー症状は複数の症状が次々に起こります。
アナフィラキシー症状が起こると、アナフィラキシーショックを引き起こし、意識がもうろうとする、呼びかけても応答がないなど、命が危険な状態になります。
対応
複数の症状が出たら、迷わずすぐに救急車を呼びましょう。
アナフィラキシーショックを引き起こして処置が遅れると、死に至る恐れがあります。
かぶれや湿疹の場合、食物アレルギーでない場合もあるので、しばらく様子を見て、病院にいきましょう。
赤ちゃんに初めての食材をあげる時は、すぐ病院に行ける平日の午前中にしましょう。
治療法
病院の検査や問診によってアレルギー食物が特定されたら、次のような治療を行います。
少し食べてみる「負荷試験」、食べることを避ける「除去食」、しばらく食べないようにする「延期」など。必要な場合は薬の投与も行います。
注意
アレルギー食物の特定は、家庭でしてはいけません。
この判断は専門医でも大変難しいものです。
家で勝手にアレルギー食物を決めつけて食べないようにしてしまうと、赤ちゃんが栄養バランスを崩したり、味覚の幅が狭まってしまいます。
また、「除去食」に関しても同様です。
家庭での判断で何もかも食べない、ということは絶対にしてはいけません。
除去食はよく勘違いをされ、「卵はダメだから鶏肉もダメ」や「牛乳がダメだから牛肉もダメ」と言った間違いがあります。
医師の指導のもと、正しい除去食を行うようにしましょう。
食物アレルギーは乳幼児の時期に一番多く発症します。
しかし多くの場合では小学生になる前には治っているので、アレルギー症状が出ても焦らず、専門医の元治療を行いましょう。
ごまのアレコレ!
種類
ごまの種類は、大きく分けると3種類。
ごまの甘みか濃厚で、まろやかな油分の多い「白ごま」。
香ばしい香りと、しっかりとした味わいの「黒ごま」。
独特な深い甘みと、香り高いのが特徴である「金ごま」。
また国産のごまは、粒が小さいのですが特に濃厚な味わいです。
栄養成分
栄養成分は50%が油分。残りの20%はタンパク質で、30%がビタミン・ミネラル・食物繊維でできています。
ごまの油は不飽和不飽和脂肪酸で構成されていて、体内では合成することができない必須脂肪酸。悪玉コレステロールを減らしてくれます。
タンパク質は100g中20gもあり、これは肉や魚と同量程度。
食物繊維は不溶性食物繊維が多く含まれていて腸内を掃除してくれます。
カルシウム・鉄分などのミネラルも豊富で、肩こりや高血圧を予防します。
また、ごま特有の「ゴマリグナン」というものが含まれていて、肝機能を改善しコレステロールを減少させ、脂質代謝の促進やアンチエイジングの効果もあると言われています。
保存方法
直射日光、高温多湿を避けて、香りが逃げないよう密閉して保存しましょう。
冷蔵庫に入れても特に問題はありませんが、長く出したままにすると結露をおこして、いたみやすくなってしまう原因になります。
また、練りごまの場合は冷やすと固くなってしまい、使いにくくなる場合があります。
製品によっても保存方法が異なるので、表示の部分をよく確認しましょう。
簡単!おすすめレシピを紹介
後期カミカミ期(9〜11ヶ月)向け!
ほうれん草のごま和え
材料:ほうれん草…20g
すりごま…少々
だし汁…大さじ1
作り方:1.ほうれん草は柔らかく茹でて5㎜幅ぐらいに切る。
2.だし汁とすりごま、ほうれん草を和える
鮭のおにぎり
材料:鮭…15g
軟飯…80g
すりごま…少々
ブロッコリー…10g
だし汁…大さじ1
作り方:1.鮭は茹でて皮と骨を取り除く。
2.鮭をだし汁に入れてひと煮立ちさせる。
3.ブロッコリーは柔らかく茹でて、細かく刻む。
4.ご飯と鮭、すりごま、ブロッコリーを混ぜておにぎりを作る。
完了期パクパク期(1〜1歳6ヶ月頃)向け!
ひじきと小松菜のごま和え
材料:小松菜…20g
ひじき…10g
にんじん…10g
すりごま…少々
醤油…少々
作り方:1.ひじきは水で戻し食べやすい大きさに切る。
2.にんじんは細めの千切りにして柔らかく茹でる。
3.ほうれん草は柔らかく茹でて食べやすい大きさに切る。
4.すりごまと醤油、材料を混ぜる。
ブロッコリーの白和え
材料:ブロッコリー…30g
絹豆腐…20g
すりごま…少々
醤油…少々
作り方:1.ブロッコリーは柔らかく茹でて食べやすい大きさに切る。
2.絹豆腐はすりつぶす
3.ごまと醤油と材料をあえる。
他にもごはんにちょっとかけてあげたり、味噌汁に入れてあげたりと色んなものに使えます♪
まとめ
赤ちゃんとごまについていかがでしたでしょうか。
赤ちゃんはごまを、離乳食後期のカミカミ期(9~11ヶ月)から食べることができます。
ただし、添加物や加糖にはちみつ・黒糖が使われているごまの製品は1歳以降。
アレルギー症状が出る可能性があるので、少量を注意しながら与えましょう。
また誤嚥の危険性もあるので、いりごまはすりごまにするなどの工夫も必要です。
栄養豊富で香りも豊かなごまを、赤ちゃんに上手に使ってあげましょう。