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授乳中はグレープフルーツを食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と5つの注意点やレシピ
独特の香りと苦味を持ち、ダイエットにもいいと言われるグレープフルーツ。
果汁たっぷりで大ぶりの実は食べ応えがあり、デザートやおやつに食べたくなりますよね。
でも、授乳中は食べ物に気を遣う時期。
グレープフルーツも注意点がないか気になりますよね。
この記事では、グレープフルーツに関する次のような注意点5つについてまとめました。
・授乳中にグレープフルーツを食べてもOK!母乳に悪い影響はなし
・グレープフルーツは農薬や防カビ剤まみれだから危険!は過剰反応
・授乳中のグレープフルーツダイエットはNG!
・服薬中の人はグレープフルーツを食べる前に要相談
・授乳中のおすすめグレープフルーツレシピ
結論から言えば、授乳中にグレープフルーツを食べても大丈夫。ひとつずつ詳細をみていきましょう。
授乳中にグレープフルーツを食べてもOK!母乳に悪い影響はなし
産後は赤ちゃんへの影響を気にして「授乳中に食べてはいけないもの」に振り回されがち!
グレープフルーツは「果物だから糖分が心配」だったり、「苦味が母乳に影響するかも」と感じたり、「体を冷やす果物NG」など。
いろいろ考えてしまいます。
でも、そんなことは気にしなくて大丈夫!
授乳中でもグレープフルーツを食べてOKですよ。
授乳中でも果物は欠かせない食品
よく「果物は糖分が多くて、母乳がベトベトになる」とか「乳腺炎の原因になる」と言われます。
でも、これは言い過ぎ!
母乳の質に関係しているのは食べ物だけではありません。
そもそも、食べ物は母親の胃で消化され、全く違う形に分解された後で吸収されるもの。
母乳の原料は、今食べた物以外に、母親の体に蓄積されているものなど様々!
それに母乳の質には、睡眠時間・ストレス・疲労・体調・ホルモンバランス・水分など。
生活を取り巻く環境全てが影響しています。
母乳の質をよくするには、生活環境全般をチェックするべきなんですね。
さらに、農林水産省や厚生労働省が発表している食事バランスガイド(1日にどんなものを、どれだけ食べればいいのか示したもの)によれば、果物は1日300gが目安。食べる種類について制限はありません。
(引用元:妊産婦のための食事バランスガイド|厚生労働省)
(参考:「食事バランスガイド」の適量と料理区分|農林水産省)
グレープフルーツも選択肢に入れて、しっかり果物も摂りましょう。
授乳中の女性に嬉しいビタミンCとカリウムが豊富
グレープフルーツは100g食べてもカロリーが38kcal。ほとんどが水分で、果物の中ではカロリーが低めです。
さらに、カリウムとビタミンCは多く含まれていて、授乳中の女性はぜひ食べたいもの!
産後はむくみや肌荒れ、疲労、睡眠不足、ストレスで悩みますよね。
このような方に、カリウムやビタミンCは欠かせない栄養素です。
甘味と、適度な酸味、そして独特の苦味は心と体、両方に優しいものです。
授乳中でもグレープフルーツを食べて、ホッと一息吐きながら栄養補給しましょう。
体を冷やす果物というのは気にしなくてOK
授乳中はよく「体を冷やす食べ物NG」と言われます。
確かに「南国の食べ物は体を冷やす」「夏が旬の食べ物は体を冷やす」という説があります。
授乳中は冷え厳禁!
体を冷やす食べ物は避けよう、と言われがち。
しかし、これは気にする必要はありません。
冷えを気にするあまり、食材を選別して意図的に食べない選択をする方が、食事のバランスを崩すリスクが高くなります。
それは母乳の質の悪化・栄養失調に繋がる危険が!
体の冷えを気にするなら「体の中心を温める」「温かい飲み物を意識して飲む」という対策で、体を内外から温めましょう。
南国の食べ物で体を冷やす果物と言われるグレープフルーツも食べて大丈夫ですよ。
グレープフルーツは農薬や防カビ剤まみれだから危険!は過剰反応
今、日本国内で流通しているグレープフルーツはほぼ100%が輸入品です。
輸入品というと農薬や防カビ剤が気になる人もいるでしょう。
「輸入柑橘は残留農薬が危ない!」と言われたり「防カビ剤のお陰で綺麗なままで保存できている異常な状態」なんて指摘されたりします。
確かに、グレープフルーツには農薬や防カビ剤が使われています。
実際、国や自治体が実施した検査では、グレープフルーツからイマザリルなど防カビ剤が検出されています。
でも、心配しないでください。
こうした農薬や防カビ剤は、人に対する安全性を確認した上で、使う時期や量が決められています。
そして基準に違反していないか検査も行われています。
グレープフルーツは、輸入された時(日本国内で売られる前)に厚生労働省が検査を行っています。
ここで違反が見つかれば廃棄や輸出した国へ戻すことに。
また、国内で流通している時にも検査があり、違反が見つかれば販売停止。
回収・廃棄となって違反した会社は名前が公表されます。
過去3年分の違反事例をチェックしてみましたが、グレープフルーツの違反事例は1件のみ。
これくらいの頻度で「危険だから食べないで!」というのは過剰反応です。
そもそも、グレープフルーツは中の実を食べ、皮は食べません。
気になるなら洗ってからカットすればいいこと。
農薬や防カビ剤に過剰反応して食べないのは勿体ないですよ。
授乳中のグレープフルーツダイエットはNG!
グレープフルーツといえば、ダイエットを思い浮かべる女性も多いでしょう。
グレープフルーツは水分が多くて食べ応えがある割に低カロリー。
苦味成分に食欲を抑制する作用があってダイエットになる!と言われています。
しかし、授乳中は食事制限ダイエットNG!
食事を制限すると、栄養が偏ったり栄養失調になってしまって、母親の体調も母乳の質も悪くなるリスクが高まります。
「産前の体型に体を戻したい!」「妊娠中に増えた体重を早く減らしたい!」こうした思いを女性が抱くのは自然なこと。
でも、食事制限ダイエットはやらないで!
農林水産省や厚生労働省が出している食事バランスガイドでは、授乳中は産前よりも多く食べて健康を保つことが推奨されています。
グレープフルーツで食欲を抑え、食事制限で早く体型を戻そう!というダイエットはNGです。
服薬中の人はグレープフルーツを食べる前に要相談
授乳中でもグレープフルーツは食べてOKですが、ひとつだけ!
薬を飲んでいる人は、グレープフルーツNGのことがあります。
これは、グレープフルーツに含まれている成分が薬の効き目に影響するから。
薬は胃や腸で分解されて吸収され、効果が出ます。
しかし、グレープフルーツの成分が薬の分解・吸収を邪魔することがあります。
全ての薬がグレープフルーツの影響を受ける訳ではありませんが、薬を飲んでいる人は「グレープフルーツを食べても大丈夫?」と医師や薬剤師に確認しましょう。
特に、血圧を下げる薬とグレープフルーツの飲み合わせが悪いと言われていますよ。
(参考:静岡県薬剤師会)
授乳中のおすすめグレープフルーツレシピ
グレープフルーツといえば、デザートとして生で食べるもの。でも、次のような食べ方も試してみてください。
ステーキのグレープフルーツ添え
作り方は簡単!
まず、グレープフルーツの実を剥きます。
次に、ステーキを焼き、一口大にカット。
肉→グレープフルーツ→肉→グレープフルーツ→肉の順に少しずつ重ねてお皿に盛りましょう。
彩りがよくなりますし、グレープフルーツの酸味と香りのおかげで脂の多い牛肉でもさっぱり食べられますよ。
生搾りホットグレープフルーツジュース
搾ったグレープフルーツジュースをホットで飲むのもおすすめ。
半分にカットしたグレープフルーツを搾ってジュースにし、電子レンジで1分程度温めます。
体を中から温めるジュースです。
ただし、加熱し過ぎると熱に弱いビタミンCが壊れてしまうので注意してくださいね。
グレープフルーツジャム
自家製のグレープフルーツジャムで、パンやヨーグルト、シフォンケーキなどを楽しむのはいかがでしょう。
<材料>
グレープフルーツ(実だけ)
砂糖 グレープフルーツの30~50%の量
<作り方>
材料を小鍋に入れて弱火でじっくり煮詰め「ジャムにしては緩いかな?」くらいで火を止めれば完成。
実を崩さないようにすれば、食べ応えのあるジャムに仕上がります。
小瓶など、密閉容器に入れて冷蔵庫保存しましょう。
2週間ほど持ちますよ。
まとめ
グレープフルーツは、ビタミンCとカリウムが多く含まれており、カロリーも低くて授乳中の女性に嬉しい果物です。
食べても母乳の質が悪くなることはありません。
体を冷やす果物という説も、残留農薬や防カビ剤の心配も不要です。
グレープフルーツといえばダイエットを思い浮かべる人もいますが、授乳中は食事制限NG!
バランス良くしっかり食べて母親自身の栄養状態を整えてください。
ただし、薬を飲んでいる人は医師や薬剤師に相談してから食べてください。
肉料理に添えたり、ホットのジュースやジャムという形でもグレープフルーツはおいしく食べられます。
授乳中でもぜひ、グレープフルーツを食べてくださいね。