「赤ちゃんができたかも」。生理が遅れたり、基礎体温を日頃からつけていて分かった、という人もいると思いますが、その時の気持ちは様々です。念願の赤ちゃんだったのに、不安に襲われた。できたらいいなぐらいの気持ちだったのに、夫婦して感涙にまみれたり…。
妊娠生活がスタートしたということは、赤ちゃんと出会う日に向けて準備していかなくてはいけません。仕事をしている人、専業主婦の人、赤ちゃんができたら仕事をセーブしていこうと思っている人、色々な環境に赤ちゃんは生まれてきます。
赤ちゃんがお腹にいることが分かった「妊娠判明時」に、まず全ての妊婦さんがするべき6つのことは次の通りです。
- 産みたい病院は決まってる? まずは受診しよう!
- 役所で母子手帳をもらおう!
- 妊娠が分かったら直属の上司だけ報告する
- 絶対に禁煙! アルコールもセーブしよう
- 赤ちゃんがいると分かったらすぐに取りたい栄養素・葉酸
- 薬は飲んでる? 病院で相談しよう
目次
⒈ 産みたい病院は決まってる? まずは受診しよう!
「赤ちゃんができたかも!」と思ったら、まずは皆さんがされるのは「妊娠判定薬」で妊娠を確かめることだと思います。
妊娠判定薬は、妊娠すると分泌される絨毛性ゴナドトロピンを検出するもので、かなり精度が高くなっています。でも、これで妊娠は確定したわけではありません。
妊娠判定薬は子宮外妊娠などの異常妊娠のときでも陽性反応が出ます。また、かなり早い段階から判定できるため、「化学的流産」という妊娠超初期の以前は気づかず流産していたものが、わかるようになってきました。
まずは月経予定日から1〜2週間ほど経ってから、産婦人科を受診しましょう。
持ち物は、
- 健康保険証
- 基礎体温表(つけていた人は)
- 現金(初診は1〜2万円)
- 生理用ナフキン
です。服装もパンツスタイルやタイトなスカートよりも、内診台にそのまま上がれるようにフレアスカートやジャンパースカートなどを着ていくといいでしょう。ストッキングやタイツなども脱ぐのが面倒という人は靴下にしましょう。
⒉母子健康手帳をもらう
産婦人科で赤ちゃんの入っている袋、胎嚢と心拍が確認されたら、妊娠が確定します。病院で「妊娠届け」をもらったら、自治体の役所で母子健康手帳をもらいましょう。
母子健康手帳には、多くの自治体で「妊婦健康診査受診票」がついてきます。出産までの定期的に行われる妊婦健診を助成するものですから、内容と金額を確認しましょう。また、母親学級・両親学級のお知らせといった自治体のサービスの案内や出生通知届けといった必要書類、妊娠中の栄養などについての副読本もこのときにもらえます。
妊娠・出産にかかるお金は40〜60万円と言われています。どの健康保険からも申請すると42万円が支給されますが、里帰り出産やサービスが充実している施設であれば、まとまった現金が必要になってきます。どのぐらいの金額がいつ頃までに必要なのか把握すると同時に、自治体や国からの「助成金」をチェックしておきましょう。助成金は申請しないともらえないものがほとんどです。働くママだけに適用される制度もあるので確認しておきましょう。
妊娠・分娩でもらえる助成金についてはこちらで詳しく取り上げています→( https://hajimetemama.sakura.ne.jp/ninshinmoney/ )
3.直属の上司に報告する
妊娠が判明すると、間もなくつわりも始まる人がほとんどです。お腹が大きくなくて、見た目にはわかりませんが、仕事中ずっと眠気に襲われたり、気分が悪くて度々トイレへ駆け込んだり、妊婦さんによってはいろんな症状が出てきます。時には急に休まなければいけないこともあるでしょう。
妊娠を周囲に打ち明けるタイミングは人それぞれですが、流産のリスクが低くなった安定期に入ってからという人が多いです。
でも、直属の上司にだけは、妊娠がわかった段階で話をしておきましょう。通勤ラッシュを避けるように通勤時間をずらしたり、少し休憩を取らせてもらったり、出張は代わってもらったり、つわりを乗り越えるまでは周囲の協力が不可欠です。
⒋ 絶対に禁煙! アルコールもセーブしよう
タバコは絶対にダメ?
妊娠がわかったら、喫煙の習慣のある人はすぐに禁煙しましょう。
タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があります。赤ちゃんはお母さんの血液から胎盤を通して栄養をもらっていますが、血管が収縮すると胎盤の血流量が減って栄養や酸素がいかなくなる危険性があるのです。
十分な酸素や栄養が届けられなかった赤ちゃんは、形態異常や発育障害、呼吸器障害などが起きてしまいます。流産や早産、死産といったトラブルにもつながるリスクがあることを知っておきましょう。
副流煙による受動喫煙も避けたいですから、パートナーが喫煙者である場合、リスクを説明して別室で吸ってもらうか、禁煙してもらいましょう。
アルコールは?
アルコールも赤ちゃんの異常を起こす原因になりえます。特に体の基礎や脳、神経が形成される妊娠初期はやめておきましょう。
「胎児性アルコール症候群」という先天性の異常の原因になるほか、流産や早産の原因になることがわかっています。
少しなら大丈夫、という報告もありますが、どこまでが大丈夫なのか明確にはなっていません。少量であっても胎盤を通して赤ちゃんに届いていますから、影響がないとは言い切れないでしょう。
⒌ 赤ちゃんがいると分かったらすぐに取りたい栄養素・葉酸
赤ちゃんを妊娠したら、ビタミンB群の一つである「葉酸」を妊娠初期に取るといいでしょう。最近、赤ちゃんに神経系の障害が起こるリスクが減るという報告があり、一気に注目を集めました。
妊娠初期の早い段階で赤ちゃんの中枢神経は形成され始めますから、妊娠前1カ月から妊娠12週に適量を接触的に摂るように心がけたいですね。
逆に取りすぎてはいけない栄養素もあります。ビタミンAを妊娠初期に大量摂取すると、赤ちゃんの口や耳の形態異常など催奇性があると言われています。通常の食事で栄養素を摂るならば摂りすぎるということはあまりないでしょう。しかし、サプリメントやビタミン剤という形で摂取している人は、妊娠を機会に見直しましょう。
⒍ 薬を飲んでる? 病院で相談しよう
薬を常用している場合には、妊娠中に飲んでもいい薬なのかどうか、医師に確認しましょう。
お母さんが口にした薬は胎盤を通して赤ちゃんに届きます。とりわけ4〜7週の脳や心臓、内臓が作られ始めている赤ちゃんは、お母さんの血液からの影響が大きいのです。
それより以前に服用した薬については、心配はありませんが、妊娠してからは赤ちゃんへの影響を考えていく必要があります。
もともと持病のある妊婦さんは、健康維持のために飲み続ける必要のある薬なのかもしれません。医師に相談して、妊娠中に飲んでも安全な薬を処方してもらいましょう。
これは湿布薬など外用薬についても同じ。妊娠中に有害であるとされる成分が入った湿布などを見かけますが、これは赤ちゃんへの影響は比較的少ないにしても、念のために医師に相談の上で使用してください。
まとめ
妊娠が確定すると、もはや妊婦さんは一人の体だけではありません。妊婦さんの体を健康に保っておくことは、赤ちゃんにとっても、非常に重要なんです。
妊娠をきっかけに食生活や生活スタイルを見直したり、通勤時間を変えたり、体の中だけでなく、外側も変化の時を迎えます。妊娠期間を赤ちゃんのママへ成長する期間と捉えて、苦手だった料理をしてみたり、赤ちゃんグッズを手作りしてみたりすると、意外に楽しめる自分と出会えるかもしれません。
ストレスは赤ちゃんにも伝わります。9カ月と長い妊娠生活だからこそ、楽しんで過ごしたいですね。