赤ちゃんの突然の発熱の際、お世話するアイテムとして代表的な「冷えピタ」「熱さまシート」。
おうちに常備している人も多いですよね。
熱があるときだけでなく、目を覚ましたいときや頭痛のときにも役に立ちます。
そんな熱冷まし用の冷却シートですが、普段どのように貼っていますか?
熱が上がったときにおでこに貼っていませんか?
実は、間違って使っている人が多いんです!
「赤ちゃん用の冷えピタって必要?」
「冷えピタをどこに貼れば熱が下がるの?」
「熱さまシートで気を付けたほうがいいことってある?」
赤ちゃんが高熱のときにも、間違った使い方をしないために、正しい知識と正しい使い方をご紹介していきます。
- 冷却シートについて
- 赤ちゃんにシートを貼るときに気を付ける5つのこと
今回は、赤ちゃんと冷却シートについて詳しくみていきましょう。
赤ちゃんだけでなく、大人の人にも役に立つ情報をたくさんお届けしていきます。
目次
熱冷まし用冷却シートってどんな種類や効果があるの?
青いゼリー状の密着部分がぴやっと冷たい冷却シート。
子供のころ高熱を出して初めて使ったときに画期的だと感じたことを覚えています。
タオルより軽量で寝返り・身動きがとりやすく、冷たさも長持ち。
小児科外来のクリニックに勤務していた時も、冷却シートをおでこに貼ったまま来院するお子様も多く見かけました。
このように、解熱剤のようなイメージが強い冷却シートですが、具体的にはどんな種類や効果があるのでしょうか?
赤ちゃん用の冷えピタや熱さまシート
メーカーによっても違うのですが、熱さまシートには赤ちゃん用、子ども用、大人用の3種類あります。
冷えピタも熱さまシート同様に3種類。
もちろんサイズが違うのですが、サイズ以外に、この3種類の違いは何なのでしょうか?
まず、赤ちゃん用は、無香料・無着色・弱酸性で肌に優しくなっています。
口に入れて食べてしまわないよう、苦み成分が入っているものも。
また子ども用は、大人用よりもスーッとするメントールの量が少なめになっているのです。
ですので、子ども用を赤ちゃんに貼ってしまうと、メントールの香りで嫌がることもあります。
赤ちゃんには赤ちゃん用がおすすめです。
冷却シートの効果や効能は?
実際に、どのような効果や効能があるのでしょうか?
冷えピタなどのシートには、たくさん含まれている水分が熱を取り込み蒸発していきます。
そのため、ヒヤッと気持ちの良い「冷却効果」が期待されます。
しかし、「解熱効果」はありません!
解熱効果もあると考える人が多く、熱が出てシートを貼っているから大丈夫と思いがちですが、病原菌をやっつけたり、発熱のもとをなくしたりするのではないことを覚えておきましょう。
また、冷却効果以外には、大人用の冷却シートはメントールが配合されているので、リラックス効果は期待できます。
何歳から使えるの?
赤ちゃん用の冷却シートであれば、0歳からの使用が可能です。
メーカーにより違いがありますが、赤ちゃん用の熱さまシートであれば、0歳から2歳までの赤ちゃんや子どもに進められています。
熱さまシートを販売している小林製薬では、赤ちゃんの熱さまシート使用は6か月以上が目安となっています。
肌が弱い子どもや大人でも、肌に優しい赤ちゃん用の冷却シートをそのまま使用し続けていることもあります。
赤ちゃんに冷却シートを貼るときに注意すること
冷却シートの効能はわかりましたね。
さて、冷却シートを赤ちゃんに使う時に、いくつか気を付けてほしいことがあります。
悪寒があるときは貼らない
熱が上がっているときは、とても寒く身体がブルブルと震えます。
小さな赤ちゃんは「寒い」と口で伝えることができないので、どのように判断するのでしょう。
判断方法としては、手足を触り、冷たければまだ貼らないようにしましょう。
寒い上に、冷たいシートで体を冷やすと、なお寒くて辛いですね。
熱が上がって、手足も熱くなってきたタイミングで、冷えピタや保冷剤を使うとよいです。
大人用の冷えピタを使っても良い?
先ほど、冷却シートには大人用、子ども用、赤ちゃん用があるとご紹介しました。
大人用のシートはメントール量が多く入っているので、香りや冷やす効果が強くなっています。
そのため、赤ちゃんや子どもに使用すると、メントールの刺激が強すぎて、臭いがきつい、肌がかぶれる場合もあるようです。
基本的には、0歳から2,3歳までは赤ちゃん用、それ以降は子ども用、高校生くらいから大人用を使うと良いでしょう。
シートを貼る場所はどこがベスト?
基本的に、冷却シートと言えばおでこに貼るイメージが強いですよね。
市販の熱さまシートや冷えピタのイラストも、おでこにシートが貼ってあります。
しかし、手足が自由に動かせるようになった赤ちゃんは、おでこのシートを触ってしまい、剥がしてしまったり、口にいれてしまったりすることもあり危険です。
以前、おでこに貼った冷えピタがずれて口をふさいでしまい、4ヶ月の赤ちゃんが死亡したケースもありました。
さらに、おでこに冷却シートを貼っても、冷却効果が弱いことも分かってきています。
これらを踏まえておすすめの貼る場所は、首の後ろ、脇の下、そけい部(足の付け根)がよいでしょう。
赤ちゃんや小さな子どもの手の届かない背中に貼っている人もいます。
まれに脇の下だと汗をかきづらい、汗をよくかくので剥がれやすいということもあるようです。
首の後ろに貼るか、鼠径部がベストでしょう。
ただし、おむつをしている赤ちゃんは鼠径部に貼るよりは首の後ろに貼ることをおすすめします。
冷えピタが剥がれやすいときどうすればいい?
熱が高いときでも不思議なことに、赤ちゃんや小さな子どもたちは元気があれば動き回ります。
「寝なさい!」と注意しても、小さな頃は難しいですね。
体を動かすので、せっかく貼ったシートが剥がれやすくなります。
剥がれやすい時の方法としては、そけい部にシートを貼った後にタイツをはかせるのがベストです。
また、何度も貼ったり、貼る部分が汚れていたりすると、剥がれやすくなります。
シートを貼る前に、一度綺麗に拭いてから貼るとよいですよ。
赤ちゃんが嫌がるようであれば貼らない
まず、熱があるから必ず冷却シートを貼る必要はありません。
冷たくて気持ちよいので冷却シートが好きな赤ちゃんもいれば、泣いて嫌がる赤ちゃんもいます。
解熱効果などがないので、無理に貼る必要はないでしょう。
シート以外にも、冷ます方法としては、保冷剤をガーゼにくるむ、アイスノンを枕の下に置く、冷たいタオルを首元にあててあげるなど、色々あるので試してみるとよいです。
まとめ
私たちの身近にある冷却シートの使い方、間違っていませんでしたか?
赤ちゃんには赤ちゃん用の冷えピタや熱さまシートを使い、貼るタイミングや貼る場所、貼り方をしっかりとマスターして、上手に冷却シートを使いこなしていきましょう!