妊婦は貧血になりやすい?妊娠中の貧血の原因と影響、2つの貧血改善レシピ

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妊娠する前は、貧血になったことがない人でも、妊娠中は貧血になりやすくなります。

妊婦さんの4人に1人が貧血傾向にあるといいます。

また、妊娠後期になるほど、貧血は悪化していき、お腹の赤ちゃんにも影響を及ぼす場合があります。

では、何故、妊娠中は、貧血になりやすいのでしょうか。

そこで、今回は、妊娠中の貧血とその原因、改善方法などをご紹介します。

・妊娠よる貧血症状とは

・赤ちゃんへの影響

・貧血の原因

・貧血の改善方法

・貧血対策レシピ

妊娠中に貧血になった場合は、早めの対策が必要となります。

貧血の原因や正しい対策方法を知って、出産前までに改善させましょう!

目次

・妊娠による貧血症状とは

妊婦さんに起こる貧血のほとんどは「鉄欠乏性貧血」です。

妊娠中は、鉄分が含まれるヘモグロビンの量自体はそれほど減少しなくても、出産に備えて体内の水分量が増えるため、血液が薄まって、相対的な貧血を引き起こしやすくなるのです。

〈貧血の症状〉

・息切れ

・動悸

・頭痛

・めまい

・疲れやすくなる

妊娠前から貧血症状のある人は、この症状の状態に慣れてしまって、かなり進行するまで自覚症状が現れない場合があります。

妊婦検診で行う血液検査でヘモグロビンの数値が、11g/dL未満になっている場合は貧血状態です。早めに改善するようにしていきましょう!

・赤ちゃんへの影響

ママが得た栄養や酸素は、へその緒を通じてお腹の赤ちゃんへ優先的に送られます。

へその緒は、血液で出来ているのでママに重度の貧血があると、赤ちゃんへの栄養が充分に行き渡らなくなり、低出生体重児などの影響を及ぼす可能性が生じます。

また、重度の貧血の場合は、出産時の出血に耐えられなくなるなど母体にも悪影響が懸念されますので、早めの対策を心掛けましょう!

・貧血の原因

妊娠による貧血の原因は2つ挙げられます。

血液量の増加

体重50㎏の成人女性の血液量は4ℓ程あります。

しかし、妊婦さんの場合は、妊娠初期から徐々に血液量が増えて32週頃には、約1.5倍の6ℓまで増加していきます。

しかし、血液量は増えてもヘモグロビン量は増えないので血液が薄くなって貧血が起こりやすくなるのです。

血液量が増えるのは、赤ちゃんに栄養と酸素を送るためと出産時の出血に備えるためです。

貧血を放っておくと、自身の身体もしんどくなってきますし、お腹の赤ちゃんにも影響を与えてしまいます。

出産後にも貧血が継続することで、母乳が出にくくなり、赤ちゃんに栄養を届けることが困難になってしまいます。

出産までには改善させるようにしましょう。

赤ちゃんに栄養を優先させるため

妊娠時は、ママが得た栄養と酸素をへその緒を通じて、お腹の赤ちゃんへ優先的に送られます。

その際、多くの鉄分が必要となりママの身体の鉄分が使われることによって、貧血が起こりやすくなります。

成人女性のヘモグロビン値は、12g/dLから15g/dLですが、妊娠中は11g/dL未満の場合は貧血と診断されます。

妊婦検診の血液検査よって、ヘモグロビン値が分かりますので必ず確認するようにして下さいね。

もし、数値が11g/dL未満になってしまった場合は、すぐに改善するよう努めましょう。

・貧血の改善方法

日本の成人女性の約6割は、潜在的な鉄欠乏状態にあります。

普段から積極的に鉄分を摂る必要がありますが、貧血の症状が現れたりヘモグロビンの数値が11g/dL未満となった場合は、直ぐに改善するようしましょう。

貧血を予防するには、普段の食生活をバランス良くするのが一番効果的です。

食事療法は、薬と比べても副作用の心配がないので安心して取り組んで頂けます。

貧血を防ぐには、鉄分をしっかりとることが大切です。

鉄分は、他の栄養素と合わせて摂るとより良く体内へ吸収されます。

〈ヘム鉄を摂る〉

鉄分には、非ヘム鉄とヘム鉄があります。

ヘム鉄の方が、体内に吸収されやすいので積極的に摂るようにしましょう。

肉や魚などの動物性食品多く含まれます。

ヘム鉄が多い食品:レバー、牛もも赤肉、あさり、しじみ、かつお等

〈鉄分の吸収を促す栄養素〉

鉄分は、他の栄養素と比べると体内で吸収されにくいので、鉄分の吸収を促すビタミンcやタンパク質などの栄養素と合わせて摂ると効果的です。

ビタミンCが多い食品:緑黄色野菜、海藻類、キウイ、いちご等

タンパク質が多い食品:肉、魚、卵、大豆食品、乳製品等

〈鉄剤を飲む〉

貧血が食事だけでは改善されない場合は、病院から鉄剤の内服薬が処方されます。

ただし、鉄剤は薬ですので、胃がムカムカしたり、下痢や便秘になったりと副作用が生じる妊婦さんもいます。

飲むのが辛い場合は、無理をせずに掛かりつけのお医者さんに相談してみましょう。

一時的に注射での投与などを行うことも可能です。

また、鉄剤の影響で便が黒くなりますが、こちらは問題はありません。

〈鉄分の吸収を妨げるもの〉

コーヒー、紅茶、緑茶などタンニンを含む飲み物は、鉄分の吸収を妨げるのでなるべく控えるようにしましょう。

※妊娠時の1日の目安摂取量について

鉄分 20mg

・貧血対策レシピ

日頃から、食事バランスに気をつけて、貧血を予防するように心掛けましょう!

〈あさりのワイン蒸し〉

ヘム鉄が多く含まれるあさりと、鉄分の吸収を促すビタミンCが含まれたレモンの組み合わせレシピです。

・砂抜きしたあさりを綺麗に洗っておきます。

・フライパンにオリーブオイル、刻んだニンニク、長ネギを入れて炒めます。

・ニンニクの香りがしてきたらあさりを入れます。

・ワインを入れ、蓋をし,2分程強火で蒸し焼きにします。

・あさりの貝が開いたら、残りの長ネギとレモン汁をかけて完成です。

〈ひじき煮〉

非ヘム鉄であるひじきと、鉄分の吸収を助けるタンパク質を含む大豆、ビタミンC含む人参を使ったレシピです。

・乾燥ひじきを使う場合は、水で戻します。

・細く切った人参、油揚げ、ひじき、大豆の水煮を油で炒めます。

・醤油、砂糖、みりん、酒、顆粒だしで味受けをします。

・落し蓋をして、弱火で煮汁がなくなるまで煮込んだら完成です。

どちらも簡単にできるレシピですので、是非作ってみて下さいね。ひじき煮は、余った分は、混ぜご飯にしたり、オムレツにしたりとアレンジも効きますよ。

まとめ

妊娠すると、出産準備のために血液量が増加します。貧血の状態のまま出産を迎えると、出産による出血に耐えられなくなる恐れがあります。

母乳も血液から出来ているので、出産後の育児にも影響を及ぼします。妊娠中に貧血の症状が現れている方は、育児に専念できるように、バランスの良い食事をとりながら身体を整えておきましょう!

また、母乳の出を良くするノンカフェインのタンポポ茶や出産後の子宮改善に効果のあるラズベリーリーフティーを飲むのもお勧めです。